不動産の貸付先に対する貸付金の貸倒れによる損失は、その不動産貸付業の遂行上生じたものではないから、必要経費とすることはできないとした事例
- 昭和63年12月14日裁決
- 裁決事例集 第36集 20頁
要旨
請求人は、不動産の貸付先であり、請求人の弟が代表取締役である会社に対して有していた貸付金の貸倒れによる損失について、本件貸付金は、請求人が同社に対して賃貸している不動産を同社の仕入先に対する担保として提供していたところ、同社が倒産するおそれがあったため、賃貸不動産の維持確保を図るために同社に貸し付けたもので、不動産所得を生ずべき業務の遂行上貸し付けた貸付金であるから、その貸倒れによる損失は不動産所得の必要経費になると主張するが、同社に対する担保提供の経緯等からみて、当該担保提供は弟を援助する目的のものと認められ、また、賃貸料と貸付金の額との関係をみても、金銭の貸付けが不動産貸付業の遂行上必要であったとは認められないから、本件貸倒損失は不動産所得を生ずべき事業の遂行上生じたものとは認められず、したがって、本件貸倒損失は不動産所得に係る必要経費とは認められない。
この裁決は要旨のみを収録しており、裁決本文は収録されていません。
『税務法規集』では、裁決事例・裁決要旨や関連する法令等を見やすく閲覧できます。
税務法規集で関連する裁決・法令等を確認する