求償権の放棄が、主たる債務者の資産状況、経営状況からみて求償権を行使することができない状況でなされたものとは認められないので、所得税法第64条第2項の適用がないとした事例
- 平成2年11月19日裁決
- 裁決事例集 第40集 65頁
要旨
請求人は、債権者集会の決議にも相当する覚書に基づいて、保証債務の履行に伴う求償権を放棄したものであると主張するが、当該覚書は、主たる債務者、請求人及びごく限られた大口債権者2社との間で締結されたものであって、法令の規定に基づく整理手続きによらない債権者集会の協議決定等で合理的な基準により負債整理を定めたものとは認められない。また、主たる債務者は、大口債権者2社の援助を受けているにせよ、自己の有する資産の売却等により欠損金を補てんし現在に至るまで引き続き事業を継続し、しかも、債務超過の額は減少の傾向にあり、請求人が本件不動産を譲渡する直前において既に当期利益を計上している事実からすれば、請求人の求償権放棄時において、主たる債務者は求償権行使不能の状況にあったとは認められないので、所得税法第64条第2項の適用を認めなかった原処分は相当である。
この裁決は要旨のみを収録しており、裁決本文は収録されていません。
『税務法規集』では、裁決事例・裁決要旨や関連する法令等を見やすく閲覧できます。
税務法規集で関連する裁決・法令等を確認する