第1号の3文書 消費貸借に関する契約書
(消費貸借の意義)
1 「消費貸借」とは、民法第587条(消費貸借)又は同法第587条の2(書面でする消費貸借等)に規定する消費貸借をいい、同法第588条(準消費貸借)に規定する準消費貸借を含む。なお、消費貸借の目的物は、金銭に限らないことに留意する。(平18課消3-36、令2課消4-16改正)
(限度(極度)貸付契約書)
2 あらかじめ一定の限度(極度)までの金銭の貸付けをすることを約する限度(極度)貸付契約書は、第1号の3文書(消費貸借に関する契約書)に該当し、記載金額の取扱いは、次による。
(1) 当該契約書が貸付累計額が一定の金額に達するまで貸し付けることを約するものである場合は、当該一定の金額は当該契約書による貸付けの予約金額の最高額を定める ものであるから、当該一定の金額を記載金額とする。
(2) 当該契約書が一定の金額の範囲内で貸付けを反復して行うことを約するものである場合は、当該契約書は直接貸付金額を予約したものではないから、当該一定の金額を記載金額としない。
(消費貸借に基づく債務承認及び弁済契約書)
3 いわゆる債務承認弁済契約書で、消費貸借に基づく既存の債務金額を承認し、併せてその返還期日又は返還方法(代物弁済によることとするものを含む。)等を約するものは、第1号の3文書(消費貸借に関する契約書)に該当する。
なお、この場合の返還を約する債務金額については、当該文書に当該債務金額を確定させた契約書が他に存在することを明らかにしているものに限り、記載金額に該当しないものとして取り扱う。
(借受金受領書)
4 借受金受領書で単に当該借受金の受領事実を証明するものは、第17号文書(金銭の受取書)とし、当該借受金の受領事実とともにその返還期日又は返還方法若しくは利率等を記載証明するものは、第1号の3文書(消費貸借に関する契約書)として取り扱う。(平元間消3-15改正)
(出張旅費前借金領収証等)
5 会社等の従業員が、会社等の業務執行に関して給付される給料、出張旅費等の前渡しを受けた場合に作成する前借金領収証等で、当該領収証等が社内規則等によって会社の事務整理上作成することとされているものは、当該前借金等を後日支給されるべき給料、旅費等によつて相殺することとしている等消費貸借に関する契約書の性質を有するものであっても、第1号の3文書(消費貸借に関する契約書)としては取り扱わない。
なお、例えば会社等がその従業員に住宅資金の貸付けを行う場合における当該住宅資金は、会社等の業務執行に関して給付されるものに当たらないことに留意する。
(総合口座取引約定書)
6 普通預金残額のない場合に、一定金額を限度として預金者の払い戻し請求に応ずることを約した総合口座取引約定書は、第1号の3文書(消費貸借に関する契約書)に該当する。
なお、各種料金等の支払を預金口座振替の方法により行うことを委託している場合に、当該各種料金等の支払についてのみ預金残額を超えて支払うことを約するものは、委任に関する契約書に該当するのであるから、課税文書に当たらないことに留意する。(平元間消3-15改正)
(建設協力金、保証金の取扱い)
7 貸ビル業者等がビル等の賃貸借契約又は使用貸借契約(その予約を含む。)をする際等に、当該ビル等の借受人等から建設協力金、保証金等として一定の金銭を受領し、当該ビル等の賃貸借又は使用貸借契約期間に関係なく、一定期間据置き後一括返還又は分割返還することを約する契約書は、第1号の3文書(消費貸借に関する契約書)として取り扱う。
(ゴルフクラブの会員証等)
8 ゴルフクラブ等のレジャー施設がその会員になろうとする者から入会保証金等を受け入れた場合に作成する入会保証金預り証又は会員証等と称する文書で、有価証券に該当しないもののうち、一定期間据置き後一括返還又は分割返還することを約するもの(退会時にのみ返還することとしているものを除く。)は、第1号の3文書(消費貸借に関する契約書)として取り扱う。
(注) 入会保証金等を退会時にのみ返還することとしているものであっても、入会保証金等の受領事実が記載されているものは、第17号の2文書(売上代金以外の金銭又は有価証券の受取書)に該当する。 (平元間消3-15改正)
(学校債券)
9 学校が校舎、図書館、プール等の新設のための建築資金に充てる目的で当該建築資金を受け入れた場合に作成する学校債券又は借款証券等で有価証券に該当するものは、課税文書に該当しないのであるから留意する。
(貸付決定通知書等)
10 金銭の借入申込みに対して貸し付けることを決定し、その旨を記載して当該申込者へ交付する貸付決定通知書等と称する文書は、第1号の3文書(消費貸借に関する契約書)に該当する。(昭59間消3-24追加)
(物品売買に基づく債務承認及び弁済契約書)
11 いわゆる債務承認弁済契約書で、物品売買に基づく既存の代金支払債務を承認し、併せて支払期日又は支払方法を約するものは、物品の譲渡に関する契約書に該当するから課税文書に当たらないのであるが、債務承認弁済契約書と称するものであっても、代金支払債務を消費貸借の目的とすることを約するものは、第1号の3文書(消費貸借に関する契約書)に該当し、この場合の債務承認金額は、当該契約書の記載金額となるのであるから留意する。(平元間消3-15追加)