所得税法施行令
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所得税法施行令

第三節 収入金額の計算

(自家消費の場合のたな卸資産に準ずる資産の範囲)

 法第三十九条(たな卸資産等の自家消費の場合の総収入金額算入)に規定する政令で定めるものは、第八十一条各号(譲渡所得の基因とされないたな卸資産に準ずる資産)に掲げる資産(山林を除く。)とする。💬 参照

(贈与等の場合の棚卸資産に準ずる資産の範囲)

 法第四十条第一項(棚卸資産の贈与等の場合の総収入金額算入)に規定する政令で定めるものは、前条に規定する資産、有価証券で事業所得の基因となるもの及び法第四十八条の二第一項(暗号資産の譲渡原価等の計算及びその評価の方法)に規定する暗号資産とする。

(農産物の範囲)

 法第四十一条第一項(農産物の収穫の場合の総収入金額算入)に規定する政令で定める農産物は、米、麦その他の穀物、馬鈴しよ、甘しよ、たばこ、野菜、花、種苗その他のほ場作物、果樹、樹園の生産物又は温室その他特殊施設を用いて生産する園芸作物とする。

(発行法人から与えられた株式を取得する権利の譲渡による収入金額)

 法第四十一条の二(発行法人から与えられた株式を取得する権利の譲渡による収入金額)に規定する政令で定める権利は、第八十四条第三項各号(譲渡制限付株式の価額等)に掲げる権利で当該権利の行使をしたならば同項の規定の適用のあるもの(次項において「新株予約権等」という。)とする。

 法第四十一条の二に規定する政令で定める者は、贈与、相続、遺贈又は譲渡により新株予約権等を取得した者で当該新株予約権等を行使できることとなるものとする。

(国庫補助金等の範囲)

 法第四十二条第一項(国庫補助金等の総収入金額不算入)に規定する国庫補助金等は、国又は地方公共団体の補助金又は給付金のほか、次に掲げる助成金又は補助金とする。

 障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第四十九条第二項(納付金関係業務)に基づく独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の同条第一項第二号、第三号及び第五号から第七号までに規定する助成金

 福祉用具の研究開発及び普及の促進に関する法律(平成五年法律第三十八号)第七条第一号(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の業務)に基づく国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の助成金

 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法(平成十四年法律第百四十五号)第十五条第三号(業務の範囲)に基づく国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の助成金(外国法人、外国の政府若しくは地方公共団体に置かれる試験研究機関(試験所、研究所その他これらに類する機関をいう。以下この号において同じ。)、国際機関に置かれる試験研究機関若しくは外国の大学若しくはその附属の試験研究機関(以下この号において「外国試験研究機関等」という。)又は外国試験研究機関等の研究員と共同して行う試験研究に関する助成金を除く。)

 特定高度情報通信技術活用システムの開発供給及び導入の促進に関する法律(令和二年法律第三十七号)第二十九条第一号(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の業務)に基づく国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の助成金

 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法第十五条第十五号に基づく国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の供給確保事業助成金(経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律(令和四年法律第四十三号)第三十一条第三項第一号(安定供給確保支援法人の指定及び業務)に規定する助成金をいう。第七号において同じ。)

 独立行政法人農畜産業振興機構法(平成十四年法律第百二十六号)第十条第二号(業務の範囲)に基づく独立行政法人農畜産業振興機構の補助金

 独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構法(平成十四年法律第九十四号)第十一条第一項第二十五号(業務の範囲)に基づく独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構の供給確保事業助成金

 日本たばこ産業株式会社が日本たばこ産業株式会社法(昭和五十九年法律第六十九号)第九条(事業計画)の規定による認可を受けた事業計画に定めるところに従つて交付するたばこ事業法(昭和五十九年法律第六十八号)第二条第二号(定義)に規定する葉たばこの生産基盤の強化のための助成金

(国庫補助金等に係る固定資産の償却費の計算等)

 法第四十二条第一項(国庫補助金等の総収入金額不算入)に規定する政令で定めるところにより計算した金額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額とする。

 法第四十二条第一項の減価償却資産の取得をした場合 当該減価償却資産に係る同項に規定する国庫補助金等(以下この条において「国庫補助金等」という。)の額に相当する金額に、イに掲げる金額のうちにロに掲げる金額の占める割合を乗じて計算した金額

 当該減価償却資産の取得に要した金額

 当該減価償却資産の取得に要した金額から、当該金額を基礎としてその取得の日から当該国庫補助金等の返還を要しないこととなつた日までの期間に係る法第四十九条第一項(減価償却資産の償却費の計算及びその償却の方法)の規定に準じて計算した償却費の額の累積額を控除した金額

 法第四十二条第一項の減価償却資産の改良をした場合 当該減価償却資産に係る国庫補助金等の額に相当する金額に、イに掲げる金額のうちにロに掲げる金額の占める割合を乗じて計算した金額

 当該減価償却資産の改良に要した金額

 当該減価償却資産の改良に要した金額から、当該金額を基礎としてその改良の日から当該国庫補助金等の返還を要しないこととなつた日までの期間に係る法第四十九条第一項の規定に準じて計算した償却費の額の累積額を控除した金額

 法第四十二条第一項又は第二項の規定の適用を受けた固定資産(山林を含む。以下この項及び次条第二項において同じ。)について行うべき法第四十九条第一項に規定する償却費の計算及びその固定資産の譲渡があつた場合における事業所得の金額、山林所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額の計算については、次に定めるところによる。

 法第四十二条第一項の規定の適用を受けた固定資産については、その固定資産の取得に要した金額(山林については、植林費の額。次号及び次条第二項において同じ。)又は改良費の額に相当する金額からその固定資産に係る国庫補助金等の額に相当する金額を控除した金額をもつて取得し、又は改良したものとみなし、当該国庫補助金等の額に相当する金額から前項第一号又は第二号に定める金額を控除した金額に相当する金額は、同項第一号ロ又は第二号ロに規定する期間に係る当該償却費として各年分の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上必要経費に算入されなかつたものとみなす。💬 参照

 法第四十二条第二項に規定する固定資産については、その固定資産の取得に要した金額は、ないものとみなす。

(総収入金額に算入されない条件付国庫補助金等の額の計算等)

 法第四十三条第二項(条件付国庫補助金等の総収入金額不算入)に規定する政令で定める金額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額とする。

 法第四十三条第二項に規定する国庫補助金等を減価償却資産の取得に充てた場合 当該国庫補助金等の額のうち同項に規定する返還を要しないことが確定した部分に相当する金額に、イに掲げる金額のうちにロに掲げる金額の占める割合を乗じて計算した金額

 当該減価償却資産の取得に要した金額

 当該減価償却資産の取得に要した金額から、当該金額を基礎としてその取得の日から当該国庫補助金等の返還を要しないこととなつた日までの期間に係る法第四十九条第一項(減価償却資産の償却費の計算及びその償却の方法)の規定に準じて計算した償却費の額の累積額を控除した金額

 法第四十三条第二項に規定する国庫補助金等を減価償却資産の改良に充てた場合 当該国庫補助金等の額のうち同項に規定する返還を要しないことが確定した部分に相当する金額に、イに掲げる金額のうちにロに掲げる金額の占める割合を乗じて計算した金額

 当該減価償却資産の改良に要した金額

 当該減価償却資産の改良に要した金額から、当該金額を基礎としてその改良の日から当該国庫補助金等の返還を要しないこととなつた日までの期間に係る法第四十九条第一項の規定に準じて計算した償却費の額の累積額を控除した金額

 法第四十三条第二項に規定する国庫補助金等を減価償却資産以外の固定資産の取得若しくは改良又は山林の取得に充てた場合 当該国庫補助金等の額のうち同項に規定する返還を要しないことが確定した部分に相当する金額

 法第四十三条第一項に規定する国庫補助金等により取得し、又は改良した固定資産について行うべき法第四十九条第一項に規定する償却費の計算及びその固定資産の譲渡があつた場合における事業所得の金額、山林所得の金額、譲渡所得の金額又は雑所得の金額の計算については、当該固定資産は、その取得に要した金額又は改良費の額に相当する金額から当該国庫補助金等の額のうち法第四十三条第二項に規定する返還を要しないことが確定した部分に相当する金額を控除した金額をもつて取得し、又は改良したものとみなし、当該確定した部分に相当する金額から前項第一号又は第二号に定める金額を控除した金額に相当する金額は、同項第一号ロ又は第二号ロに規定する期間に係る当該償却費として各年分の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上必要経費に算入されなかつたものとみなす。

(資産の移転等に含まれない行為)

 法第四十四条(移転等の支出に充てるための交付金の総収入金額不算入)に規定する政令で定める行為は、第百八十一条(資本的支出)に規定する支出に係る行為とする。

(収用に類するやむを得ない事由)

 法第四十四条(移転等の支出に充てるための交付金の総収入金額不算入)に規定する政令で定めるやむを得ない事由は、租税特別措置法第三十三条第一項各号(収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例)に規定する収用、買取り、換地処分、権利変換、買収若しくは権利の消滅、同条第四項第一号に規定する土地収用法等の規定に基づく使用、同項第二号に規定する事由に基づく同号に規定する資産の取壊し若しくは除去若しくは同項第三号に規定する事由に基づく同号に規定する資産の除却又はマンションの建替え等の円滑化に関する法律(平成十四年法律第七十八号)第百四十九条(権利消滅期日における権利の帰属等)の規定による同法第百五十三条(補償金)に規定する権利の消滅とする。

(減額された外国所得税額のうち総収入金額に算入しないもの)

 法第四十四条の三(減額された外国所得税額の総収入金額不算入等)に規定する政令で定める金額は、同条に規定する外国所得税の額が減額された金額のうちその減額されることとなつた日の属する年において第二百二十六条第一項(外国所得税が減額された場合の特例)の規定による同項に規定する納付控除対象外国所得税額からの控除又は同条第三項の規定による同項に規定する控除限度超過額からの控除に充てられることとなる部分の金額に相当する金額とする。

(事業所得の収入金額とされる保険金等)

 不動産所得、事業所得、山林所得又は雑所得を生ずべき業務を行なう居住者が受ける次に掲げるもので、その業務の遂行により生ずべきこれらの所得に係る収入金額に代わる性質を有するものは、これらの所得に係る収入金額とする。💬 参照

 当該業務に係るたな卸資産第八十一条各号(譲渡所得の基因とされないたな卸資産に準ずる資産)に掲げる資産を含む。)、山林、工業所有権その他の技術に関する権利、特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの又は著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)につき損失を受けたことにより取得する保険金、損害賠償金、見舞金その他これらに類するもの(山林につき法第五十一条第三項(山林損失の必要経費算入)の規定に該当する損失を受けたことにより取得するものについては、その損失の金額をこえる場合におけるそのこえる金額に相当する部分に限る。)

 当該業務の全部又は一部の休止、転換又は廃止その他の事由により当該業務の収益の補償として取得する補償金その他これに類するもの

 第七十九条第一項(資産の譲渡とみなされる行為)の規定に該当する同項の行為に係る対価で法第三十三条第二項第一号(譲渡所得)の規定により譲渡所得の収入金額に含まれないものは、事業所得又は雑所得に係る収入金額とし、当該対価につき第百七十四条から第百七十七条まで(借地権の設定をした場合の譲渡所得に係る取得費等)の規定に準じて計算した金額は、当該事業所得又は雑所得に係る必要経費に算入する。

(譲渡所得の収入金額とされる補償金等)

 契約(契約が成立しない場合に法令によりこれに代わる効果を認められる行政処分その他の行為を含む。)に基づき、又は資産の消滅(価値の減少を含む。以下この条において同じ。)を伴う事業でその消滅に対する補償を約して行なうものの遂行により譲渡所得の基因となるべき資産が消滅をしたこと(借地権の設定その他当該資産について物権を設定し又は債権が成立することにより価値が減少したことを除く。)に伴い、その消滅につき一時に受ける補償金その他これに類するものの額は、譲渡所得に係る収入金額とする。💬 参照

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