(支払を受ける者が法人以外の団体等である場合の法第204条の規定の適用)
法第204条第1項各号に掲げる報酬、料金、契約金又は賞金の支払を受ける者が、官庁等の部、課、係、研究会又は劇団若しくは楽団等の名称のものであって、人格のない社団等に該当するかどうかが明らかでない場合には、その支払を受ける者が次のいずれかに掲げるような事実を挙げて人格のない社団等であることを立証した場合を除き、同項の規定の適用があるものとする。(平13課法8-2、課個2-7改正)
法第204条第1項各号に掲げる報酬、料金、契約金又は賞金の支払を受ける者が、官庁等の部、課、係、研究会又は劇団若しくは楽団等の名称のものであって、人格のない社団等に該当するかどうかが明らかでない場合には、その支払を受ける者が次のいずれかに掲げるような事実を挙げて人格のない社団等であることを立証した場合を除き、同項の規定の適用があるものとする。(平13課法8-2、課個2-7改正)
法人税を納付する義務があること。
定款、規約又は日常の活動状況からみて個人の単なる集合体ではなく団体として独立して存在していること。
法第204条第1項第1号、第2号及び第4号から第7号までに掲げる報酬、料金又は契約金の性質を有するものについては、たとえ謝礼、賞金、研究費、取材費、材料費、車賃、記念品代、酒こう料等の名義で支払うものであっても、同項の規定が適用されることに留意する。
法第204条第1項第1号、第2号及び第4号から第7号までに掲げる報酬、料金又は契約金の性質を有する経済的利益(金銭以外の物又は権利その他経済的な利益をいう。以下この項において同じ。)については、次によるものとする。
職業野球の選手、外交員、集金人、ホステス等のように一定の者に専属して役務を提供する者がその役務の提供先から受ける経済的利益については、給与等とされる経済的利益の取扱いに準ずる。
(1)以外の経済的利益については、令第321条(金銭以外のもので支払われる賞金の価額)の規定に準じて評価し、その評価した金額が少額なものについては、源泉徴収をしなくて差し支えない。
法第204条第1項第1号、第2号、第4号及び第5号に掲げる報酬又は料金の支払をする者が、これらの号に掲げる報酬又は料金の支払の基因となる役務を提供する者の当該役務を提供するために行う旅行、宿泊等の費用を負担する場合において、その費用として支出する金銭等が、当該役務を提供する者(同項第5号に規定する事業を営む個人を含む。)に対して交付されるものでなく、当該報酬又は料金の支払をする者から交通機関、ホテル、旅館等に直接支払われ、かつ、その金額がその費用として通常必要であると認められる範囲内のものであるときは、当該金銭等については、204-2及び204-3にかかわらず、源泉徴収をしなくて差し支えない。
法第204条第2項第2号に規定する「第183条第1項(給与所得に係る源泉徴収義務)の規定により給与等につき所得税を徴収して納付すべき個人」には、実際に徴収して納付する税額がない者も含まれることに留意する。この場合において、法第204条第1項各号に掲げる報酬、料金等の支払をする者が当該個人に該当するかどうかは、当該報酬、料金等を支払うべき日の現況により判定する。
法第204条第1項第1号に掲げる原稿の報酬その他の報酬又は料金に該当するかどうかについては、おおむね表6のとおりである。(昭46直審(所)19、昭49直所2-23、平5課法8-2、課所4-6、平19課法9-9、課個2-20、課審4-32改正)
| 報酬又は料金の区分 | 左の報酬又は料金に該当するもの | 左の報酬又は料金に類似するが該当しないもの |
| 原稿の報酬 | 演劇、演芸の台本の報酬 口述の報酬 映画のシノプス(筋書)料 文、詩、歌、標語等の懸賞の入賞金 書籍等の編さん料又は監修料 | 懸賞応募作品の選稿料又は審査料 試験問題の出題料又は各種答案の採点料 クイズ等の問題又は解答の投書に対する賞金等 (注) 法第204条第1項第8号に掲げる賞金に該当するものについては、同項の規定により源泉徴収を行うことに留意する。 いわゆる直木賞、芥川賞、野間賞、菊池賞等としての賞金品 鑑定料 (注) 法第204条第1項第2号に規定する者の業務に関する報酬又は料金に該当するものについては、同項の規定により源泉徴収を行うことに留意する。ラジオ、テレビジョンその他のモニターに対する報酬 |
| 作曲の報酬 | 編曲の報酬 | |
| レコード、テープ又はワイヤーの吹き込みの報酬 | 映画フィルムのナレーションの吹き込みの報酬 | |
| デザインの報酬 | 映画関係の原画料、線画料又はタイトル料 テレビジョン放送のパターン製作料 標章の懸賞の入賞金 | 織物業者が支払ういわゆる意匠料(図案を基に織原版を作成するに必要な下画の写調料)又は紋切料(下画を基にする織原版の作成料)字又は絵等の看板書き料 |
| 著作権の使用料 | 映画、演劇又は演芸の原作料、上演料等 | |
| 著作隣接権の使用料 | 著作権法第95条第1項(商業用レコードの二次使用)及び第97条第1項(商業用レコードの二次使用)に規定する二次使用料 | |
| 講演料 | ラジオ、テレビジョンその他のモニターに対する報酬 (注) 法第204条第1項第1号に掲げる放送謝金に該当するものについては、同項の規定により源泉徴収を行うことに留意する。 | |
| 技芸、スポーツその他これらに類するものの教授若しくは指導又は知識の教授の報酬又は料金 | 生け花、茶の湯、舞踊、囲碁、将棋等の遊芸師匠に対し実技指導の対価として支払う謝金等 編物、ペン習字、着付、料理、ダンス、カラオケ、民謡、語学、短歌、俳句等の教授又は指導及び各種資格取得講座に係る講師謝金等 | (注) 法第204条第1項第1号に掲げる講演料及び同項第4号に規定する報酬又は料金に該当するものについては、これらの規定により源泉徴収を行うことに留意する。 |
| 脚色の報酬又は料金 | 潤色料(脚本の修正、補正料)又はプロット料(粗筋、構想料)等 | |
| 翻訳又は通訳の報酬又は料金 | 手話通訳の報酬 | |
| 書籍の装丁の報酬又は料金 | 製本の料金 | |
| 版下の報酬又は料金 | 織物業者が支払ういわゆる意匠料又は紋切料 図案等のプレス型の彫刻料 |
上記の表中の原稿の報酬に該当する「文、詩、歌、標語等の懸賞の入賞金」及びデザインの報酬に該当する「標章の懸賞の入賞金」に対する源泉徴収については、204-10参照
法第204条第1項第1号に規定するデザインには、次のようなものがある。
工業デザイン(自動車、オートバイ、テレビジョン受像機、工作機械、カメラ、家具等のデザイン及び織物に関するデザイン)
クラフトデザイン(茶わん、灰皿、テーブルマットのようないわゆる雑貨のデザイン)
グラフィックデザイン(広告、ポスター、包装紙等のデザイン)
パッケージデザイン(化粧品、薬品、食料品等の容器のデザイン)
広告デザイン(ネオンサイン、イルミネーション、広告塔等のデザイン)
インテリアデザイン(航空機、列車、船舶の客室等の内部装飾、その他の室内装飾)
ディスプレイ(ショウウインドー、陳列棚、商品展示会場等の展示装飾)
服飾デザイン(衣服、装身具等のデザイン)
ゴルフ場、庭園、遊園地等のデザイン
令第320条第1項(報酬、料金、契約金又は賞金に係る源泉徴収)に規定する版下の報酬又は料金には、原画又は原図から直ちに凸版、凹版、平版等を製版することが困難である場合において、当該原画又は原図を基として製版に適する下画又は下図を写調する報酬又は料金のほか、原画又は原図を基として直接亜鉛版(ジンク版)に写調する報酬又は料金及び活字の母型下を作成する報酬又は料金も含まれる。
法第204条第1項第1号に掲げる報酬又は料金のうち次のいずれかに該当するもので、同一人に対して1回に支払うべき金額が少額(おおむね5万円以下)のものについては、源泉徴収をしなくて差し支えない。
懸賞応募作品等の入選者に支払う賞金等
新聞、雑誌等の読者投稿欄への投稿者又はニュース写真等の提供者に支払う謝金等(あらかじめその投稿又は提供を委嘱した者にその対価として支払うものを除く。)
ラジオ又はテレビジョン放送の聴視者番組への投稿者又はニュース写真等の提供者に支払う謝金等(あらかじめその投稿又は提供を委嘱した者にその対価として支払うものを除く。)
法第204条第1項第2号に掲げる報酬又は料金の支払者が、同号に規定する者に対し委嘱事項に関連して支払う金銭等であっても、当該支払者が国又は地方公共団体に対し登記、申請等をするため本来納付すべきものとされている登録免許税、手数料等に充てるものとして支払われたことが明らかなものについては、同項の規定は適用しない。
法第204条第1項第2号に掲げる報酬又は料金のうち測量士、測量士補、不動産鑑定士、不動産鑑定士補、建築士又は建築代理士(以下この項においてこれらを「測量士等」という。)の業務に関するものには、測量士等の資格を有しない者で測量士等の資格を有する使用人を使用しているものが支払を受けるこれらの業務に関する報酬又は料金も含まれる。
法第204条第1項第2号に規定する建築士には、建築士法第23条(登録)に規定する建築士事務所の登録を受けていない者も含まれる。
令第320条第2項に規定する「技術士又は技術士補以外の者で技術士の行う業務と同一の業務を行う者」とは、技術士法第2条(定義)に規定する技術士又は技術士補の資格を有しないで、科学技術(人文科学だけに係るものを除く。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項について計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいうことに留意する。(昭60直法6-8、直所3-12、平16課法8-3改正、平17課法8-2、課個2-19、課審4-89、平26課法10-14、課個2-22、課審5-27、平30課個2-19、課審5-2、令3課個2-10、課法11-28、課審5-4改正)
上記かっこ内の「他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務」には、次のようなものがある。
電気事業法第43条(主任技術者)に規定する主任技術者の業務
ガス事業法第25条(ガス主任技術者)、第65条(ガス主任技術者)又は第98条(ガス主任技術者)に規定するガス主任技術者の業務
医師法第17条(非医師の医業禁止)に規定する医師の業務
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第7条(薬局の管理)、第17条(医薬品等総括製造販売責任者等の設置及び遵守事項)、第23条の2の14(医療機器等総括製造販売責任者等の設置及び遵守事項)又は第23条の34(再生医療等製品総括製造販売責任者等の設置及び遵守事項)の規定により薬剤師等が行うべき管理の業務
電離放射線障害防止規則(昭和47年労働省令第41号)第47条各号(エックス線作業主任者の職務)に規定するエックス線作業主任者の業務
食品衛生法第48条第1項 (食品衛生管理者) に規定する食品衛生管理者の業務
法第204条第1項第3号に掲げる「社会保険診療報酬支払基金法の規定により支払われる診療報酬」とは、同法の規定により社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬をいうのであるから、当該基金が支払う診療報酬である限り、同法第15条第2項(業務)の規定により委託を受けて支払うものもこれに該当するが、いわゆる社会保険制度に基づく診療報酬であっても、健康保険組合、国民健康保険を行う市町村又は国民健康保険組合が直接支払う診療報酬は、これに該当しないことに留意する。(平16課法8-3改正)
法第204条第1項第4号に掲げる「職業野球の選手の業務に関する報酬又は料金」には、職業野球の選手、監督、コーチャー、トレーナー又はマネージャーに対し、選手契約に定めるところにより支払われる全ての手当、賞金品が含まれる。(平23課個2-33、課法9-9、課審4-46改正)
いわゆるファッションモデル又はマネキン等のうちデパート等において常時役務を提供し、かつ、その役務の提供の状態が当該デパート等の職員の勤務の状態に類似しているものに対する報酬又は料金については、給与等として源泉徴収をして差し支えない。(平14課法8-5、課個2-7、課審3-142改正)
マネキン紹介所に求職登録されたマネキンが求人者たる企業の指示のもとにデパート等で職務に従事して企業から対価の支払を受ける場合において、企業が当該対価をマネキン紹介所経由でマネキン個人に支払い、マネキン紹介所はマネキン個人に代わって対価を受領したにすぎないときは、企業が当該対価を支払う際に源泉徴収を要することに留意する。
その報酬又は料金がその職務を遂行するために必要な旅費とそれ以外の部分とに明らかに区分されている場合 法第9条第1項第4号(非課税所得)に掲げる金品に該当する部分は非課税とし、それ以外の部分は給与等とする。
(1)以外の場合で、その報酬又は料金が、固定給(一定期間の募集成績等によって自動的にその額が定まるもの及び一定期間の募集成績等によって自動的に格付される資格に応じてその額が定めるものを除く。以下この項において同じ。)とそれ以外の部分とに明らかに区分されているとき。 固定給(固定給を基準として支給される臨時の給与を含む。)は給与等とし、それ以外の部分は法第204条第1項第4号に掲げる報酬又は料金とする。
(1)及び(2)以外の場合 その報酬又は料金の支払の基因となる役務を提供するために要する旅費等の費用の額の多寡その他の事情を総合勘案し、給与等と認められるものについてはその総額を給与等とし、その他のものについてはその総額を法第204条第1項第4号に掲げる報酬又は料金とする。
製造業者又は卸売業者等が、特約店等に専属するセールスマン又は専ら自己の製品等を取り扱う特約店等の従業員等に対し、その取扱数量又は取扱金額に応じてあらかじめ定められているところにより交付する金員は、法第204条第1項第4号に規定する外交員の報酬に該当することに留意する。(昭63直法6-7、直所3-8追加)
次に掲げるものは、法第204条第1項第4号に掲げる報酬又は料金には該当しないものとする。
保険会社が団体の代表者に対して支払う団体扱いに係る保険料の集金手数料
保険会社がその代理店に対して支払う集金手数料
生命保険会社がその代理店に対し生命保険契約の募集に関して支払うものは、外交員の業務に関する報酬又は料金に該当する。
法第204条第1項第5号に規定する「ラジオ放送若しくはテレビジョン放送に係る出演」の報酬又は料金には、クイズ放送又はいわゆるのど自慢放送の審査員に対する報酬又は料金も含まれる。
料理屋、旅館等において特定の客(団体客を含む。)の求めに応じ、日本舞踊、三味線等の伎芸をもって客に接し酒興を添えるために軽易な芸を披露した者(当該料理屋、旅館等に専属して芸を披露している者又は常時出演している者など専ら客に対して芸能の提供を行う者を除く。)に対し、その客が直接に又は当該料理屋、旅館等を通じて支払うその報酬又は料金は、法第204条第1項第5号に掲げる報酬又は料金に含まれないものとする。(昭63直6-7、直所3-8、平5課法8-2、課所4-6改正)
法第204条第1項第5号に掲げる「芸能人の役務の提供を内容とする事業に係る当該役務の提供に関する報酬又は料金」には、芸能人の役務の提供を内容とする事業を営む者が自ら出演するとともに他の芸能人の役務を提供した場合に受ける報酬又は料金も含まれる。
法第204条第1項第5号に掲げる「芸能人の役務の提供を内容とする事業に係る当該役務の提供に関する報酬又は料金」とは、不特定多数の者から受けるものを除き、芸能人の役務の提供に関して受ける対価たる性質を有する一切のものをいうのであるから、その報酬又は料金には、演劇を製作して提供する対価及び芸能人を他の劇団、楽団等に供給し、又は芸能人の出演をあっせんすることにより受ける対価はもちろん、次に掲げるようなものも含まれる。(昭46直審(所)19、昭63直法6-7、直所3-8、平15課法8-3、課個2-13、課審3-19、平23課個2-33、課法9-9、課審4-46、令4課個2-13、課法12-16、課審5-9改正)
テレビジョン若しくはラジオの放送中継料又は雑誌、カレンダー等にその容姿を掲載させるなどのために芸能人を供給し、若しくはあっせんすることにより受ける対価
芸能人の実演の録音、録画、放送又は有線放送につき著作隣接権の対価として受けるもの(当該実演に係る録音物の増製又は著作権法第93条の2第1項各号(放送のための固定物等による放送)に掲げる放送につき支払を受けるもので、当該実演に係る役務の提供に対する対価と併せて支払を受けるもの以外のものを除く。以下204-28の2において「録音、録画等の対価」という。)
大道具、小道具、衣装、かつら等の使用による損耗の補塡に充てるための道具代、衣装代等又は犬、猿等の動物の出演料等として受けるもの(これらの物だけを貸与し、又はこれらの動物だけを出演させることにより受ける対価を除く。)
芸能人の役務の提供を内容とする事業を営む個人(以下204-28の5までにおいて「個人事業主」という。)に所属する芸能人が自ら作曲するとともにその曲目の演奏を指揮したこと、又は自ら脚本を作成するとともにその演出を行ったことなどにより当該個人事業主が受けるその報酬又は料金については、その報酬又は料金が契約上作曲料、脚本料等のような著作権の対価に相当する部分と出演料、指揮料、演出料等のような役務の対価(録音、録画等の対価を含む。以下この項において同じ。)に相当する部分とに明確に区分され、かつ、それぞれの評価が適正に行われていると認められる場合には、役務の対価に相当する部分だけが法第204条第5号に掲げる報酬又は料金に該当するものとし、その他の場合には、その全てが同号に掲げる報酬又は料金に該当するものとする。(平15課法8-3、課個2-13、課審3-19追加、平23課個2-33、課法9-9、課審4-46改正)
映画若しくはレコードの製作を依頼した場合に製作者に対して支払うその製作の対価又は広告宣伝等の放送若しくは印刷物の作成、頒布を依頼した場合に放送業者若しくは広告業者に対して支払うその放送若しくは印刷物の作成、頒布の対価は、たとえその対価の構成部分に芸能人の役務の提供に関する報酬又は料金が含まれている場合であっても、その対価は法第204条第5号に掲げる報酬又は料金に該当しない。(平15課法8-3、課個2-13、課審3-19追加)
上記の場合には、映画若しくはレコードの製作者、放送業者又は広告業者等でその製作、放送又は印刷物の作成のために芸能人の役務の提供を受けたものが、その提供に関する報酬又は料金を支払う際、一般の例により源泉徴収を行うことになることに留意する。
個人事業主が芸能人の役務の提供をした場合又は芸能人の役務の提供のあっせんをした場合にその個人事業主又はその役務を提供した個々の芸能人が支払を受ける報酬又は料金に対する所得税の課税関係は、その役務の提供に関する契約及び報酬又は料金の支払の態様に応じ、それぞれ次のとおりとなることに留意する。(平15課法8-3、課個2-13、課審3-19追加)
その役務の提供に関し、芸能人の役務の提供を受ける者(以下この項において「出演先」という。)と個人事業主との間に芸能人の役務の提供又は芸能人の役務の提供のあっせんに関する契約(以下この項において「役務提供契約」という。)が締結されているほか、出演先と役務を提供する個々の芸能人(以下この項において「出演者」という。)との間にもその役務の提供に関する契約(以下この項において「出演契約」という。)が締結されている場合において、個人事業主が支払を受ける報酬又は料金と出演者が支払を受ける報酬又は料金とが分別してそれぞれに支払われるとき。 個人事業主が支払を受ける当該報酬又は料金については、当該個人事業主が法第206条第1項 (源泉徴収を要しない報酬又は料金) に規定する証明書(以下この項において「証明書」という。)を提示した場合を除き、法第204条第1項 (源泉徴収義務) の規定により源泉徴収が行われ、出演者が支払を受ける当該報酬又は料金についても、法第204条第1項 (源泉徴収義務) の規定により源泉徴収が行われる。
上記の場合には、当該報酬又は料金の支払者は、法第225条第1項 (支払調書及び支払通知書)の規定により提出する支払調書を、個人事業主が支払を受ける報酬又は料金と出演者が支払を受ける報酬又は料金とに区分して作成し提出しなければならない。
その役務の提供に関し、出演先と個人事業主との間に役務提供契約が締結され、出演先と出演者との間に出演契約が締結されていない場合において、その報酬又は料金の全額が個人事業主に支払われ、出演者に対しては、当該支払を受けた個人事業主から報酬、料金又は給与等が支払われるとき。 個人事業主が出演先から支払を受ける報酬又は料金については、当該個人事業主が、証明書を提示した場合を除き、その支払を受ける段階においてその全額につき法第204条第1項の規定により源泉徴収が行われ、出演者が個人事業主から支払を受ける報酬、料金又は給与等についても、その支払を受ける段階において法第204条第1項又は第183条第1項 (源泉徴収義務) の規定により源泉徴収が行われる。
その役務の提供に関し、出演先と出演者との間に出演契約が締結され、出演先と個人事業主との間に役務提供契約が締結されていない場合において、その報酬又は料金の全額が出演者に支払われ、個人事業主に対しては当該支払を受けた出演者から出演のあっせん等の報酬又は料金が支払われるとき。 出演者が出演先から支払を受ける報酬又は料金については、その支払を受ける段階においてその全額につき法第204条第1項の規定により源泉徴収が行われる。この場合において、出演者が個人事業主に対して支払う出演のあっせん等の報酬又は料金については、源泉徴収を要しないものとする。
法第204条第1項第7号に掲げる契約金には、役務の提供の対価が給与等とされる者が当該役務の提供契約を締結するに際して支払を受ける契約金も含まれる。(平27課個2-11、課法10-16、課審5-7改正)
上記の契約金は、雑所得(35-1の(9)参照)となり、法第2条第1項第24号(定義)に規定する臨時所得に該当する場合があることに留意する。
法第204条第1項第7号に掲げる契約金には、一定の者のために役務を提供し又はそれ以外の者のために役務を提供しないことを約することにより一時に支払を受ける契約金、支度金、移転料等の全てのものが含まれる。ただし、その役務の提供の対価が給与等とされる者の就職に伴う転居のための費用で、他の契約金と明確に区分して支払われ、かつ、法第9条第1項第4号に掲げる金品に該当すると認められるものについては、この限りではない。(平23課個2-33、課法9-9、課審4-46改正)
令第320条第7項に規定する「事業の広告宣伝のために賞として支払う金品その他の経済上の利益」とは、事業を営む者が商品又は事業の内容等を広く一般に知らせ顧客を誘引するために支払う賞金品等をいい、事業を営む者が自己の事業の広告宣伝のために直接支払うもののほか、次に掲げるものもこれに含まれることに留意する。
商店会、同業組合等の業者団体がその所属する事業者の営む事業の広告宣伝のために支払う賞金品等
事業を営む者又は事業を営む者の組織する団体から寄贈(低額譲渡を含む。以下204-33において同じ。)を受けた者が支払う賞金品等で、その寄贈者等の事業の広告宣伝のために支払うものと認められるもの
いわゆる素人のクイズ放送又はのど自慢放送の出演者に対する賞金品等は、法第204条第1項第1号に掲げる放送謝金及び同項第5号に規定する「ラジオ放送若しくはテレビジョン放送に係る出演」の報酬又は料金には該当しないで、同項第8号に掲げる広告宣伝のための賞金に該当することに留意する。
次に掲げる賞金品等は、それが他から寄贈を受けたものであって、その寄贈者等の事業の広告宣伝のための賞金品等であると認められるものを除き、法第204条第1項第8号に掲げる広告宣伝のための賞金に該当しない。
社会的に顕彰される行為、業績等を表彰するために支払う賞金品等で、社会通念上それが支払者の営む収益事業と密接な関連があると認められないもの
使用者が自己の使用人等を対象とし又は団体が自己の構成員を対象として、その使用人等又は構成員の勤務、業務、競技又は演技等の成績を表彰するために支払う賞金品等
行政官庁又はその協力団体が行政上の広報を目的として支払う賞金品等
同一人に対し2以上の者が共同して法第204条第1項第8号に掲げる賞金を支払う場合には、これらの者のうち授賞等の事務を主宰している者が源泉徴収を行うものとする。