地方団体の徴収金は、納税者又は特別徴収義務者の総財産について、本節に別段の定がある場合を除き、すべての公課(滞納処分の例により徴収することができる債権に限り、かつ、地方団体の徴収金並びに国税及びその滞納処分費(以下本章において「国税」という。)を除く。以下本章において同じ。)その他の債権に先だつて徴収する。💬 参照
第七節 地方税優先の原則及び地方税と他の債権との調整
(地方税優先の原則)
(直接の滞納処分費の優先)
納税者又は特別徴収義務者の財産を地方団体の徴収金の滞納処分により換価したときは、その滞納処分に係る滞納処分費(督促手数料を含む。第十四条の五第二項及び第十四条の二十において同じ。)は、次条、第十四条の八から第十四条の十一まで、第十四条の十三から第十四条の十五まで及び第十四条の十七の規定にかかわらず、その換価代金につき、他の地方団体の徴収金、国税その他の債権に先立つて徴収する。💬 参照
(強制換価の場合の道府県たばこ税等の優先)
第十三条の三の規定により徴収する地方団体の徴収金は、第十四条の六から第十四条の十一まで及び第十四条の十三から第十四条の十五までの規定にかかわらず、その徴収の基因となつた売渡し又は引取り等に係る物件の換価代金につき、他の地方団体の徴収金、国税その他の債権に先立つて徴収する。💬 参照
(差押先着手による地方税の優先)
納税者又は特別徴収義務者の財産につき地方団体の徴収金の滞納処分による差押をした場合において、他の地方団体の徴収金又は国税の交付要求があつたときは、当該差押に係る地方団体の徴収金は、その換価代金につき、当該交付要求に係る地方団体の徴収金又は国税に先だつて徴収する。💬 参照
納税者又は特別徴収義務者の財産につき他の地方団体の徴収金又は国税の滞納処分による差押があつた場合において、地方団体の徴収金の交付要求をしたときは、当該交付要求に係る地方団体の徴収金は、その換価代金につき、当該差押に係る地方団体の徴収金又は国税(第十四条の二の規定の適用を受ける費用を除く。)に次いで徴収する。
(法定納期限等以前に設定された質権の優先)
納税者又は特別徴収義務者がその財産上に質権を設定している場合において、その質権が地方団体の徴収金の法定納期限等(次の各号に掲げる地方税については、それぞれ当該各号に定める日とし、当該地方税に係る督促手数料、延滞金、過少申告加算金、不申告加算金、重加算金及び滞納処分費については、その徴収の基因となつた地方税に係る当該各号に定める日とし、その他の地方税に係る地方団体の徴収金については、法定納期限とする。以下この章において同じ。)以前に設定されているものであるときは、その地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その質権により担保される債権に次いで徴収する。💬 参照
法定納期限後にその納付し、又は納入すべき税額が確定した地方税 その納付又は納入の告知書を発した日(申告により税額が確定されたものについては、その申告があつた日)
法定納期限前に繰上徴収に係る告知がされた地方税 その告知により指定された納期限
随時に課する地方税 その納付の告知書を発した日
第十四条の十八第二項又は第十六条の四第二項(同条第十二項において準用する場合を含む。)の規定により告知し、又は通知した金額の地方税 これらの規定による告知書又は通知書を発した日
相続人の固有の財産から徴収する被相続人の地方税及び相続財産から徴収する相続人の固有の地方税(相続があつた日前にその納付し、又は納入すべき税額が確定したものに限る。) その相続があつた日💬 参照
被合併法人に属していた財産から徴収する合併後存続する法人又は当該合併に係る他の被合併法人の固有の地方税及び合併後存続する法人の固有の財産から徴収する被合併法人の地方税(合併のあつた日前にその納付し、又は納入すべき税額が確定したものに限る。) その合併のあつた日💬 参照
分割を無効とする判決の確定により当該分割をした法人(以下この号において「分割法人」という。)に属することとなつた財産から徴収する分割法人の固有の地方税及び分割法人の固有の財産から徴収する分割法人の第十条の三に規定する連帯して納付し、又は納入する義務に係る地方税(当該判決が確定した日前にその納付し、又は納入すべき税額が確定したものに限る。) 当該判決が確定した日💬 参照
分割承継法人の当該分割をした法人から承継した財産(以下この号において「承継財産」という。)から徴収する分割承継法人の固有の地方税、分割承継法人の固有の財産から徴収する分割承継法人の第十条の四に規定する連帯して納付し、又は納入する責任(以下この号において「連帯納税責任」という。)に係る地方税及び分割承継法人の承継財産から徴収する分割承継法人の連帯納税責任に係る当該分割に係る他の分割をした法人の地方税(分割のあつた日前にその納付し、又は納入すべき税額が確定したものに限る。) その分割のあつた日
第二次納税義務者又は保証人として納付し、又は納入すべき地方税 第十一条第一項(これを準用する場合を含む。)の納付又は納入の通知書を発した日
次の各号に掲げる地方税について前項、次条、第十四条の十四第一項、第十四条の十六第一項、第十四条の十七第一項、第十四条の十八第九項及び第十四条の二十第二号の規定を適用する場合には、当該地方税に係る法定納期限等は、それぞれ当該各号に定める期限又は日とし、当該地方税に係る督促手数料、延滞金、過少申告加算金、不申告加算金、重加算金及び滞納処分費については、その徴収の基因となつた地方税に係る当該各号に定める期限又は日とする。💬 参照
法人税の課税に基づいて課する道府県民税又は市町村民税の法人税割(これらと併せて課する均等割を含む。) 当該法人税の国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第十五条第一項に規定する法定納期限等
法人税の課税標準を基準として課する事業税の所得割(これと併せて課する付加価値割及び資本割又は収入割を含む。) 当該法人税の国税徴収法第十五条第一項に規定する法定納期限等
所得税の課税標準を基準として課する事業税 当該所得税の国税徴収法第十五条第一項に規定する法定納期限等
消費税の課税に基づいて課する地方消費税 当該消費税の国税徴収法第十五条第一項に規定する法定納期限等
個人の市町村民税(これと併せて課する個人の道府県民税を含む。以下この号において同じ。) 次に掲げる個人の市町村民税の区分に応じそれぞれ次に定める期限又は日
所得税の課税標準を基準として課する普通徴収の方法によつて徴収する個人の市町村民税(これと併せて課する均等割を含む。) 当該所得税の国税徴収法第十五条第一項に規定する法定納期限等
第三百二十一条の三の規定により特別徴収の方法によつて徴収する個人の市町村民税 第三百二十一条の四第二項に規定する期限(当該期限後にされた通知に係る特別徴収税額については、当該通知があつた日)
第三百二十一条の七の二第一項及び第二項並びに第三百二十一条の七の八第一項の規定により特別徴収の方法によつて徴収する個人の市町村民税 第三百二十一条の七の五第一項(第三百二十一条の七の八第三項において準用する場合を含む。)に規定する年金保険者に対する通知の期限
第七百六条第二項及び第三項、第七百十八条の七第一項及び第二項並びに第七百十八条の八第一項の規定により特別徴収の方法によつて徴収する国民健康保険税 第七百十八条の三第一項(第七百十八条の六、第七百十八条の七第三項又は第七百十八条の八第三項において準用する場合を含む。)に規定する年金保険者に対する通知の期限
第一項の規定は、登記(登録及び電子記録債権法(平成十九年法律第百二号)第二条第一項に規定する電子記録を含む。以下この章において同じ。)をすることができる質権以外の質権については、その質権者が、強制換価手続において、その執行機関に対し、その設定の事実を証明した場合に限り適用する。この場合において、有価証券を目的とする質権以外の質権については、その証明は、次の各号に掲げる書類によつてしなければならない。💬 参照
公正証書
登記所又は公証人役場において日付のある印章が押されている私署証書
郵便法(昭和二十二年法律第百六十五号)第四十八条第一項の規定により内容証明を受けた証書
民法施行法(明治三十一年法律第十一号)第七条第一項において準用する公証人法(明治四十一年法律第五十三号)第六十条第四項の規定により交付を受けた書面
(不動産保存の先取特権等の優先)
次に掲げる先取特権が納税者又は特別徴収義務者の財産上にあるときは、地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その先取特権により担保される債権に次いで徴収する。💬 参照
不動産保存の先取特権
不動産工事の先取特権💬 参照
商法(明治三十二年法律第四十八号)第八百二条若しくは第八百四十二条の先取特権、船舶の所有者等の責任の制限に関する法律(昭和五十年法律第九十四号)第九十五条第一項の先取特権又は船舶油濁等損害賠償保障法(昭和五十年法律第九十五号)第五十五条第一項の先取特権💬 参照
地方団体の徴収金に優先する債権のため又は地方団体の徴収金のために動産を保存した者の先取特権💬 参照
前項第三号から第五号までの規定(同項第三号に掲げる先取特権で登記をしたものに係る部分を除く。)は、その先取特権者が、強制換価手続において、その執行機関に対し、その先取特権がある事実を証明した場合に限り適用する。💬 参照
(法定納期限等以前にある不動産賃貸の先取特権等の優先)
次に掲げる先取特権が納税者又は特別徴収義務者の財産上に地方団体の徴収金の法定納期限等以前からあるとき、又は納税者若しくは特別徴収義務者がその先取特権のある財産を譲り受けたときは、その地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その先取特権により担保される債権に次いで徴収する。💬 参照
不動産賃貸の先取特権その他質権と同一の順位又はこれらに優先する順位の動産に関する特別の先取特権(前条第一項第三号から第五号までに掲げる先取特権を除く。)
不動産売買の先取特権
借地借家法(平成三年法律第九十号)第十二条又は接収不動産に関する借地借家臨時処理法(昭和三十一年法律第百三十八号)第七条に規定する先取特権
登記をした一般の先取特権
(留置権の優先)
留置権が納税者又は特別徴収義務者の財産上にある場合において、その財産を滞納処分により換価したときは、その地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その留置権により担保されていた債権に次いで徴収する。この場合において、その債権は、質権、抵当権、先取特権又は第十四条の十七第一項に規定する担保のための仮登記により担保される債権に先立つて配当するものとする。💬 参照
前項の規定は、その留置権者が、滞納処分の手続において、その行政機関等に対し、その留置権がある事実を証明した場合に限り適用する。
(担保権付財産が譲渡された場合の地方税の徴収)
納税者又は特別徴収義務者が他に地方団体の徴収金に充てるべき十分な財産がない場合において、その者がその地方団体の徴収金の法定納期限等後に登記した質権又は抵当権を設定した財産を譲渡したときは、納税者又は特別徴収義務者の財産につき滞納処分をしてもなおその地方団体の徴収金に不足すると認められるときに限り、その地方団体の徴収金は、その質権者又は抵当権者から、これらの者がその譲渡に係る財産の強制換価手続においてその質権又は抵当権によつて担保される債権につき配当を受けるべき金額のうちから徴収することができる。💬 参照
(法定納期限等以前にされた仮登記により担保される債権の優先等)
地方団体の徴収金の法定納期限等以前に納税者又は特別徴収義務者の財産につき、その者を登記義務者(登録義務者を含む。)として、仮登記担保契約に関する法律第一条に規定する仮登記担保契約に基づく仮登記又は仮登録(以下本条において「担保のための仮登記」という。)がされているときは、その地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その担保のための仮登記により担保される債権に次いで徴収する。💬 参照
担保のための仮登記がされている納税者又は特別徴収義務者の財産上に、第十四条の十三第一項各号に掲げる先取特権があるとき、地方団体の徴収金の法定納期限等以前から第十四条の十四第一項各号に掲げる先取特権があるとき、又は地方団体の徴収金の法定納期限等以前に質権若しくは抵当権が設定され、若しくは担保のための仮登記がされているときは、その地方団体の徴収金は、仮登記担保契約に関する法律第三条第一項(同法第二十条において準用する場合を含む。)に規定する清算金に係る換価代金につき、同法第四条第一項(同法第二十条において準用する場合を含む。)の規定により権利が行使されたこれらの先取特権、質権及び抵当権並びに同法第四条第二項(同法第二十条において準用する場合を含む。)において準用する同法第四条第一項の規定により権利が行使された同条第二項に規定する後順位の担保仮登記により担保される債権に次いで徴収する。
第十四条の十一第一項の規定は、納税者又は特別徴収義務者が担保のための仮登記がされている財産を譲り受けたときについて、前条(第三項を除く。)の規定は、納税者又は特別徴収義務者が他に地方団体の徴収金に充てるべき十分な財産がない場合において、その者がその地方団体の徴収金の法定納期限等後に担保のための仮登記をした財産を譲渡したときについて、それぞれ準用する。💬 参照
仮登記担保契約に関する法律第一条に規定する仮登記担保契約で、消滅すべき金銭債務がその契約の時に特定されていないものに基づく仮登記及び仮登録は、地方団体の徴収金の滞納処分においては、その効力を有しない。
(譲渡担保権者の物的納税責任)
納税者又は特別徴収義務者が地方団体の徴収金を滞納した場合において、その者が譲渡した財産でその譲渡により担保の目的となつているもの(以下この章において「譲渡担保財産」という。)があるときは、その者の財産につき滞納処分をしてもなお徴収すべき地方団体の徴収金に不足すると認められるときに限り、譲渡担保財産から納税者又は特別徴収義務者の地方団体の徴収金を徴収することができる。💬 参照
地方団体の長は、前項の規定により徴収しようとするときは、譲渡担保財産の権利者(以下この条において「譲渡担保権者」という。)に対し、徴収しようとする金額その他必要な事項を記載した文書により告知しなければならない。この場合においては、納税者又は特別徴収義務者に対し、その旨を通知しなければならない。💬 参照
前項の告知書を発した日から十日を経過した日までにその徴収しようとする金額が完納されていないときは、徴税吏員は、譲渡担保権者を第二次納税義務者とみなして、その譲渡担保財産につき滞納処分をすることができる。💬 参照
第十一条第三項から第五項まで及び第十三条の二の規定は、前項の場合について準用する。💬 参照
地方団体の長は、前項の規定により滞納処分を続行する場合において、譲渡担保財産が次の各号に掲げる財産であるときは、当該各号に定める者に対し、納税者又は特別徴収義務者の財産としてした差押えを第三項の規定による差押えとして滞納処分を続行する旨を通知しなければならない。💬 参照
第三者が占有する動産(国税徴収法第二十四条第五項第一号に規定する動産をいう。以下この号において同じ。)又は有価証券 動産又は有価証券を占有する第三者
国税徴収法第六十二条又は第七十三条の規定の適用を受ける財産(これらの財産の権利の移転につき登記を要するものを除く。) 第三債務者又はこれに準ずる者(第十五条の二の三第三項及び第十六条の四第十項において「第三債務者等」という。)
地方団体の長は、第五項の規定により滞納処分を続行する場合において、国税徴収法第五十五条第一号又は第三号に掲げる者のうち知れている者があるときは、これらの者に対し、納税者又は特別徴収義務者の財産としてした差押えを第三項の規定による差押えとして滞納処分を続行する旨を通知しなければならない。💬 参照
第一項の規定は、地方団体の徴収金の法定納期限等以前に、担保の目的でされた譲渡に係る権利の移転の登記がある場合又は譲渡担保権者が地方団体の徴収金の法定納期限等以前に譲渡担保財産となつている事実を、その財産の売却決定の前日までに証明した場合には、適用しない。この場合においては、第十四条の九第三項後段及び第四項の規定を準用する。💬 参照
第一項の規定の適用を受ける譲渡担保権者は、この法律中滞納処分に関する罪及び滞納処分に関する検査拒否等の罪に関する規定の適用については、納税者又は特別徴収義務者とみなす。
(地方税及び国税等と私債権との競合の調整)
強制換価手続において地方団体の徴収金が国税、他の地方団体の徴収金又は公課(以下本条において「国税等」という。)及びその他の債権(以下本条において「私債権」という。)と競合する場合において、本節又は国税徴収法その他の法律の規定により、地方団体の徴収金が国税等に先だち、私債権がその国税等におくれ、かつ、当該地方団体の徴収金に先だつとき、又は地方団体の徴収金が国税等におくれ、私債権がその国税等に先だち、かつ、当該地方団体の徴収金におくれるときは、換価代金の配当については、次に定めるところによる。💬 参照
第十四条の二若しくは第十四条の三に規定する費用若しくは滞納処分費、第十四条の四に規定する地方団体の徴収金(国税徴収法第十一条に規定する国税を含む。)、第十四条の十五の規定の適用を受ける債権、この法律においてその例によるものとされる国税徴収法第五十九条第三項若しくは第四項(同法第七十一条第四項において準用する場合を含む。)の規定の適用を受ける債権又は第十四条の十三の規定の適用を受ける債権があるときは、これらの順序に従い、それぞれこれらに充てる。
地方団体の徴収金及び国税等並びに私債権(前号の規定の適用を受けるものを除く。)につき、法定納期限等(国税又は公課のこれに相当する納期限等を含む。)又は設定、登記、譲渡若しくは成立の時期の古いものからそれぞれ順次に本節又は国税徴収法その他の法律の規定を適用して地方団体の徴収金及び国税等並びに私債権に充てるべき金額の総額をそれぞれ定める。💬 参照
前号の規定により定めた地方団体の徴収金及び国税等に充てるべき金額の総額を第十四条若しくは第十四条の六から第十四条の八までの規定又は国税徴収法その他の法律のこれらに相当する規定により、順次地方団体の徴収金及び国税等に充てる。
第二号の規定により定めた私債権に充てるべき金額の総額を民法その他の法律の規定により順次私債権に充てる。
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