裁決要旨 4第二次納税義務の告知と差押処分

裁決要旨 4第二次納税義務の告知と差押処分

支部名
東京
裁決番号
平300165
裁決年月日
令和元年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
600104000
争点
1総則/4第二次納税義務の告知と差押処分
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人を買主とする不動産売買契約(本件売買契約)に基づき、本件各不動産1及び本件各不動産2(本件各不動産1と併せて「本件各不動産」)の所有権を取得したのは請求人であり、本件各不動産1の所有権を持たない滞納者(本件滞納者)が、寄附を原因として請求人へ所有権移転登記したこと(本件寄附)により本件各不動産1の所有権を請求人に移転させることはできず、国税徴収法第39条《無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務》に規定する無償譲渡等はないから、原処分庁が請求人に対して行った納付通知書による告知(本件納付告知処分)は重大かつ明白な違法性を有しており、無効である旨主張する。しかしながら、本件において問題となるのは、処分要件の存在を肯定する原処分庁の認定に誤認のあること、すなわち、本件寄附が無償譲渡等の処分であるとする認定に誤認のあることが、本件納付告知処分の成立の当初から、外形上、客観的に一見して看取し得るほど明白であるか否かであって、本件売買契約に基づき本件各不動産の所有権を取得したのが請求人であるか本件滞納者であるかではない。この点、不動産登記簿上、本件各不動産1の所有権は、本件売買契約の売主である法人から本件滞納者が取得し、これを寄附により請求人に移転したと表示されていること、及び本件滞納者が本件各不動産1を請求人に寄附したと申述したこと等に基づき、原処分庁が、本件寄附が無償譲渡等の処分に該当すると認定したことには、一定の根拠があったのであるから、本件納付告知処分について、外形上客観的に一見して看取し得るほど明白な瑕疵があって無効であるとはいえない。したがって、先行する納付告知処分が当然に無効であるといえない以上、納付告知処分を前提とした差押処分(原処分)は違法とならないことから、原処分の取消しを求めることはできない。(令元. 6.24 東裁(諸)平30-165)

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支部名
関東信越
裁決番号
平270016
裁決年月日
平成27年11月17日
裁決結果
棄却
争点番号
600104000
争点
1総則/4第二次納税義務の告知と差押処分
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、滞納法人がした請求人名義の預金口座への入金は労働の対価などであるから、国税徴収法第39条《無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務》に規定する無償譲渡等の処分に該当せず、第二次納税義務に係る納付告知処分が無効であるとして、第二次納税義務に係る不動産の差押処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①請求人は滞納法人に勤務したことがないこと、②請求人名義の預金口座に滞納法人からの入金があること、③入金された金員が差押不動産の取得に係る借入金の返済などに用いられたこと、④滞納法人の株主たる請求人の父が、滞納法人から請求人に対する架空人件費として請求人名義の預金口座に入金した旨申述したことが認められ、原処分庁は、以上に基づき金員の入金が無償譲渡等の処分に該当する旨判断したものであることが認められる。そうすると、原処分庁による上記判断には、十分な根拠があったということができるから、納付告知処分が処分成立当初から誤認であることが外形上、客観的に明白であったということはでき、納付告知処分が無効であるとの請求人の主張には理由がない。(平27.11.17 関裁(諸)平27-16)

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支部名
関東信越
裁決番号
平250017
裁決年月日
平成25年12月2日
裁決結果
棄却
争点番号
600104000
争点
1総則/4第二次納税義務の告知と差押処分
事例集登載頁
裁決事例集№93

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、主たる納税者(本件滞納法人)の滞納国税(本件滞納国税)を徴収するために、請求人の所有する不動産の差押処分(本件差押処分)を行ったことに対し、本件差押処分の前提となる国税徴収法(徴収法)第33条《無限責任社員の第二次納税義務》に基づきなされた第二次納税義務の納付告知処分(本件納付告知処分)は、請求人が本件納付告知処分時には既に本件滞納法人の無限責任社員ではないことから無効であり、これを前提として行われた本件差押処分も無効又は違法なものとして取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、徴収法第33条の趣旨からすると、会社法が規定する無限責任社員の責任は私法上の債務だけでなく公法上の債務にも適用されると解され、無限責任社員の弁済責任が会社債務の発生と同時に生じることからすると、会社債務の発生時、すなわち第二次納税義務に係る租税債務が成立した時点において無限責任社員であった者は、第二次納税義務を負うと解するのが相当である。これを本件についてみると、本件滞納国税が成立した時点において、請求人は、滞納法人の無限責任社員であったと認められることから、本件滞納国税について第二次納税義務を負うこととなり、本件納付告知処分は無効ではない。したがって、本件納付告知処分の無効を前提とする請求人の主張には理由がない。(平25.12. 2 関裁(諸)平25-17)

支部名
関東信越
裁決番号
平220042
裁決年月日
平成22年12月17日
裁決結果
棄却
争点番号
600104000
争点
1総則/4第二次納税義務の告知と差押処分
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った差押処分の前提となる請求人に対する第二次納税義務の納付告知処分の違法性が重大であるから、当該差押処分は当然に無効又は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、先行する第二次納税義務の納付告知処分が重大かつ明白な瑕疵があるため当然に無効である場合には、当該納付告知処分を前提とした差押処分も違法となるが、処分が無効となる重大かつ明白な瑕疵とは、処分の要件についての原処分庁の認定に重大かつ明白な瑕疵がある場合を指し、瑕疵が明白であるというのは、処分成立の当初から誤認であることが外形上、客観的に看取し得るほど明白であることを指すものと解すべきところ、原処分庁が原処分の基礎とした各事実についての原処分庁の認定に誤りはなく、その法的評価には様々な可能性が存在するのであって、上記各事実から請求人と滞納者との間に債権債務関係が存在しないとの評価をしても、それをもって、本件各告知処分に重大かつ明白な瑕疵があるとまでいうことはできない。(平22.12.17 関裁(諸)平22-42)

支部名
東京
裁決番号
平180075
裁決年月日
平成18年10月25日
裁決結果
棄却
争点番号
600104000
争点
1総則/4第二次納税義務の告知と差押処分
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った参加差押処分に対し、その前提となる第二次納税義務の告知処分は納付すべき金額の算定根拠が不明確で違法であるから本件参加差押処分も違法である旨主張する。 しかしながら、第二次納税義務の告知処分とその滞納処分としての参加差押処分は、同一の効果を実現するための一連の手続を構成するものではなく、当該告知処分が当然に無効であるか、又は違法を理由として取り消された場合には、当該告知処分を前提とした参加差押処分も違法となるが、仮に、当該告知処分に違法が存するとしても、取り消されない限り依然として有効であり、当該告知処分の違法を理由として参加差押処分の取消しを求めることはできない。 これを本件についてみると、第二次納税義務の告知処分を無効ならしめるような重大かつ明白な瑕疵があるとは認められず、また、当該告知処分は取り消されず有効に存在しているのであるから、参加差押処分はそれ自体に瑕疵がない限り違法とはならず、請求人の主張には理由がない。(平18.10.25 東裁(諸)平18-75)

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支部名
金沢
裁決番号
平180011
裁決年月日
平成18年10月20日
裁決結果
棄却
争点番号
600104000
争点
1総則/4第二次納税義務の告知と差押処分
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、本件告知処分が違法であるから、本件債権差押処分も取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、第二次納税義務を具体的に確定する告知処分と第二次納税義務者に対する滞納処分とは、別個の法律的効果の発生を目的とするそれぞれ独立した行為というべきであるから、その間に違法性の承継はなく、告知処分の瑕疵を理由に差押処分の違法を主張することはできないと解される。したがって、請求人の主張には理由がない。(平18.10.20 金裁(諸)平18-11)

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支部名
大阪
裁決番号
平140074
裁決年月日
平成15年5月12日
裁決結果
棄却
争点番号
600104000
争点
1総則/4第二次納税義務の告知と差押処分
事例集登載頁
裁決事例集No.65・1047ページ

要旨

○ 請求人らは、本件持分譲渡は国税徴収法第39条にいう無償又は著しく低い額の対価による譲渡には該当しないから本件告知処分は違法であり、当該告知処分に基づく本件差押処分も違法である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査等によると、本件持分譲渡は第二次納税義務の無償譲渡等の処分に該当することから、本件告知処分は適法であり、当該告知処分に基づく本件差押処分も適法である。(平15.05.12.大裁(諸)平14-74)

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支部名
関東信越
裁決番号
平130017
裁決年月日
平成13年10月24日
裁決結果
棄却
争点番号
600104000
争点
1総則/4第二次納税義務の告知と差押処分
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件決定処分等が違法なものであり、また、本件告知処分が不法な行為であるとして、請求人には第二次納税義務がない旨主張し、これをもって本件納付催告書による本件督促処分の取消しを求めているが、第二次納税義務は、第二次納税義務者に対して当然に具体的納付義務が発生するものではなく、所定の事項を記載した納付通知書を交付することによって納付義務が具体的に確定するものと解されるところ、上記のとおり、本件告知処分は、所定の事項が記載された本件納付通知書が請求人に送達され、不服申立てがなされることなく、その申立て期間が経過し、不可争の状態となっており、また、当審判所の調査によっても、本件告知処分に重大かつ明白な瑕疵が認められない以上、請求人には本件滞納国税について納付義務が具体的に確定していることになるから、請求人の主張は、その前提を欠くものであり、これを採用することはできない。(平13.10.24関裁(諸)平13-17)

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支部名
熊本
裁決番号
平120015ほか 1件
裁決年月日
平成13年1月24日
裁決結果
一部取消し
争点番号
600104000
争点
1総則/4第二次納税義務の告知と差押処分
業種
会社員
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、第二次納税義務告知処分は違法でありその取消を求めて審査請求中であるから、本件差押処分も違法であり取り消すべき旨主張する。しかしながら、第二次納税義務の告知処分と差押処分とは、別個の法律効果の発生を目的とするそれぞれの独立した行為であるから、第二次納税義務告知処分が無効又は不存在である場合を除き、第二次納税義務の告知処分の違法を理由として差押処分の取消しを求めることはできない。また、本件第二次納税義務に係る告知処分も適法である。(平13.1.24熊裁(諸)平12−15)

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支部名
東京
裁決番号
平110022
裁決年月日
平成11年10月20日
裁決結果
棄却
争点番号
600104000
争点
1総則/4第二次納税義務の告知と差押処分
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 第二次納税義務告知処分が違法であっても、それが取り消されずに不可争の状態となっている場合には、第二次納税義務者に対する差押処分は、それ自体に瑕疵がなければ違法とはならないと解されるが、当該告知処分に重大かつ明白な瑕疵があるため、これが当然に無効というような場合には、第二次納税義務者に対する差押処分は違法となると解される。これを本件についてみると、①第二次納税義務告知処分の時点では、主たる納税義務に係る徴収権の時効は完成していないこと、また、②請求人が滞納者から不動産の無償譲渡を受けたと原処分庁が認定したことに重大かつ明白な瑕疵があるとは認められず、他に第二次納税義務告知処分を無効とすべき理由もないことから、第二次納税義務者に対する本件差押処分は適法である。(平11.10.20東裁(諸)平11-22)

支部名
東京
裁決番号
平090093
裁決年月日
平成9年12月18日
裁決結果
全部取消し
争点番号
600104000
争点
1総則/4第二次納税義務の告知と差押処分
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 滞納会社(以下「滞納者」という。)名義の預金口座から請求人名義の口座に入金されている本件金員について、請求人は、滞納者に対する本件物件の売買代金の一部及び滞納者の代表者に対する貸付金の回収分として受領したものである旨主張し、他方、原処分庁は、事案全体の流れから見て請求人と上記代表者は通謀していたと認められるから、上記貸付金の存在については真実と認めがたいとして、請求人が滞納者から無償で取得したものである旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、請求人の上記代表者らに対する貸付金については、貸付金が存在する証拠として請求人の提出した借用証等の証拠資料があり、しかも請求人と同代表者の利害が相反するにもかかわらず、一部を除き同代表者が自らの借入金と認めていることから、当該貸付金は存在するものと認められるので、原処分庁の主張は採用することができず、本件告知処分及び本件差押処分は、その全部を取り消すべきである。(平 9.12.18東裁(諸)平 9-93)

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