裁決要旨 4共同事業者の第二次納税義務
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290019
- 裁決年月日
- 平成30年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600304000
- 争点
- 3第二次納税義務/4共同事業者の第二次納税義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税徴収法第37条《共同的な事業者の第二次納税義務》に規定する「財産に関して生ずる所得が納税者の所得となっている場合」とは、同族株主等の所有する財産を同族会社が時価より低額で賃借している場合であるとした上で、滞納法人は請求人の所有する不動産(本件不動産)を時価相当額で賃借していることから、時価に相当する借賃の金額と低額な借賃の金額との差額が滞納法人の所得となっていない旨主張する。しかしながら、同条に規定する「財産に関して生ずる所得が納税者の所得となっている場合」とは、同族株主等の所有する財産をその同族会社が時価より低額で賃借している場合に限定されるものではなく、納税者が重要な財産を店舗や工場等として使用することにより所得が生じるなど、重要な財産から直接又は間接に生ずる所得が納税者の所得となっている場合及び所得税法その他の法律の規定又はその規定に基づく処分により納税者の所得とされている場合をいうものと解される。そうすると、滞納法人は、重要な財産である本件不動産を使用して事業を行い、かかる事業から生ずる収入を滞納法人の収益に計上しているのであるから、本件不動産に関して生ずる所得は、滞納法人の所得となっているということができる。(平30. 3.14 名裁(諸)平29-19)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平270001
- 裁決年月日
- 平成27年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600304000
- 争点
- 3第二次納税義務/4共同事業者の第二次納税義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税徴収法第37条《共同的な事業者の第二次納税義務》に規定する「財産に関して生じる所得が納税者の所得となっている場合」とは、同族会社の判定の基礎となった株主等の所有する財産を時価より低額で賃貸借している場合であり、滞納している法人4社(本件各滞納法人)との間で請求人は店舗の賃貸借契約を直接には締結しておらず、また、本件各滞納法人の各店舗(本件各店舗)を低額な賃料で貸し付けてもいないことから、本件各店舗に係る賃料に時価との差額は生じておらず本件各滞納法人の所得にはなっていない旨主張する。しかしながら、同条に規定する「財産に関して生じる所得が納税者の所得となっている場合」とは、重要財産から直接又は間接に生じる収入が納税者の収益に帰属している場合をいうものと解され、同族会社の判定の基礎となる株主等が所有する財産をその同族会社が時価より低額で賃貸借されている場合に限定されるものではない。そうすると、本件各店舗から生ずる収入が本件各滞納法人の収益に帰属していることから、本件各店舗に関して生ずる所得は、本件各滞納法人の所得となっているということができる。(平27. 7. 3 仙裁(諸)平27-1)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平270001
- 裁決年月日
- 平成27年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600304000
- 争点
- 3第二次納税義務/4共同事業者の第二次納税義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、詐害意思及び詐害事実のあることが国税徴収法第37条《共同的な事業者の第二次納税義務》の成立要件となるとの解釈を前提に、請求人は前所有者から正当に特殊浴場業を営む法人4社(特殊浴場4社)が入居する各店舗を取得したものであり、詐害意思及び詐害事実がないにもかかわらず行われた第二次納税義務の各納付告知処分は違法である旨主張する。しかしながら、滞納者に詐害意思及び詐害事実のあることは同条に規定する第二次納税義務の適用要件ではない。(平27. 7. 3 仙裁(諸)平27-1)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平270001
- 裁決年月日
- 平成27年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600304000
- 争点
- 3第二次納税義務/4共同事業者の第二次納税義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が特殊浴場等を営む法人4社(特殊浴場4社)の滞納国税につき、請求人に対して国税徴収法第37条《共同的な事業者の第二次納税義務》第2号の規定に基づき各納付告知処分を行ったのに対し、①特殊浴場4社の法人税申告書に請求人のみが株主と記載されていたのは、株主が変更したことの記載を失念していたものであること、②請求人は、特殊浴場4社の各店舗の事務代行以外には、経営に関与した事実はないことなどを理由に、特殊浴場4社に出資している事実はない旨主張する。しかしながら、①特殊浴場4社のうち2社の株式を請求人が譲り受ける旨の売買契約書が存在すること、②特殊浴場4社のうち3社の臨時株主総会において、当該3社の株式の全てを請求人が譲り受けることについて承認されていること、③特殊浴場4社の株式につき、請求人が前の所有者から引き受けた際の取引の仕訳を記載した書面を請求人が所持しており、この仕訳と請求人の帳簿が一致すること、④請求人は、平成18年12月1日から平成25年11月30日までの各事業年度の末日の各貸借対照表に特殊浴場4社の株式を計上していたこと、⑤特殊浴場4社の各滞納国税に係る期間に対応する各法人税申告書の別表二(同族会社等の判定に関する明細書)において、請求人が全株式を保有している旨が記載されていることからすれば、請求人は、特殊浴場4社の各滞納国税に係る期間において、特殊浴場4社の同族会社の判定の基礎となる株主に該当する。(平27. 7. 3 仙裁(諸)平27-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210188
- 裁決年月日
- 平成22年6月22日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 600304000
- 争点
- 3第二次納税義務/4共同事業者の第二次納税義務
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件各滞納法人の株主又は社員である旨主張する。しかしながら、本件各滞納法人が所轄税務署長に提出した定款等の記載によれば、請求人が、本件各滞納法人の設立の際、本件各滞納法人に出資したとは認められず、直接的な資料により、請求人が本件各滞納法人の増資を引き受け、又は、出資を譲り受けた事実を認定することもできない。また、同族会社においては、所有と経営の分離が行われていない場合が多いから、役員等が会社を自由に操作している事実が認められる場合には、その事実は、当該役員等が当該会社の出資者であることをうかがわせる重要な間接事実となるが、請求人は、本件各滞納法人が経営する各店舗の売上金を集金した以外には、本件各滞納法人の経営に関与した事実は全く認められないから、請求人が本件各滞納法人を自由に操作していたということはできず、請求人が本件各滞納法人の実質的な出資者であると推認することもできない。さらに、本件各滞納法人が平成19年及び平成20年に提出した法人税申告書の別表二には、請求人が本件各滞納法人の株式又は出資を100%保有している旨記載されているが、本件各滞納法人が平成11年中に提出した法人税申告書の別表二には、株主として、請求人以外の者の氏名が記載され、平成12年から平成18年までの間に提出した法人税申告書の別表二には、請求人が本件各滞納法人の株主又は社員である旨の記載はないから、原処分庁が指摘する2年分の法人税申告書の別表二の記載のみから、請求人が本件各滞納法人の株主又は社員であったと認定することは到底できない。加えて、これら2年分の法人税申告書の決算業務を行った税理士法人の担当者は、だれが株主であるか分からなかったので、資産のオーナーである請求人を出資者とするのが妥当であると判断した旨の答述をするが、請求人が店舗不動産の登記名義人であるということと、本件各滞納法人の出資者がだれかということとは直接関係がないから、請求人が本件各滞納法人の出資者であることの根拠とはなり得ない。以上のとおり、請求人が本件各滞納法人の同族会社の判定の基礎となる株主又は社員に該当すると認めるに足る証拠はないから、原処分は国税徴収法第37条第2号の要件を欠く違法な処分であるといわざるを得ず、その全部を取り消すのが相当である。(平22. 6.22 東裁(諸)平21-188)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210057
- 裁決年月日
- 平成21年11月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 600304000
- 争点
- 3第二次納税義務/4共同事業者の第二次納税義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・518ページ
要旨
○ 原処分庁は、第二次納税義務により徴収しようとする国税の課税期間の全期間において、重要財産である本件不動産1が事業の用に供されていると主張するが、当審判所の調査によれば、本件滞納法人は、当該期間の中途において養鶏場を閉鎖した事実が認められるから、第二次納税義務を告知した期間のうち養鶏場を閉鎖した期間に対応する国税について第二次納税義務を課した部分は取消しを免れない。(平21.11.13 東裁(諸)平21-57)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210057
- 裁決年月日
- 平成21年11月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 600304000
- 争点
- 3第二次納税義務/4共同事業者の第二次納税義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・518ページ
要旨
○ 請求人は、養鶏場である本件各不動産について、本件滞納法人が別個独立の事業(原料鶏卵の生産と液卵の販売)を行っており、養鶏場がなくても事業の遂行に支障がないのであるから、国税徴収法第37条に規定する「重要な財産」に該当しないと主張するが、本件滞納法人の事業は、自ら生産した原料鶏卵をN社に卸す一方、同社から原料鶏卵の重量に見合う液卵を仕入れ、さらにV社へ販売するというものであったことが認められ、そうすると、原料鶏卵の生産と液卵の販売とは、別個独立の事業ではなく、鶏卵を取り扱う一体の事業であったというべきであり、本件各不動産が事業に供されていた期間の原料鶏卵の売上げの90パーセント以上は、N社に対するものであって、これらが本件各不動産から出荷されていることからすれば、本件各不動産がなければ、本件滞納法人は、上記事業を遂行できなくなるおそれがあったと認められるから、本件各不動産は、本件滞納法人の事業遂行上不可欠な「重要財産」に当たるというべきである。(平21.11.13 東裁(諸)平21-57)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210057
- 裁決年月日
- 平成21年11月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 600304000
- 争点
- 3第二次納税義務/4共同事業者の第二次納税義務
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・518ページ
要旨
○ 請求人は、本件各不動産に関して生ずる所得がほとんどないと主張するが、国税徴収法第37条の趣旨・目的に照らせば、例えば、納税者の事業の収支計算では損失が生じていても、重要財産から直接又は間接に生ずる収入が納税者の収益に帰属しているときや、同族会社の判定の基礎となった株主又は社員の所有する財産をその同族会社が時価より低額な賃料で賃借しているため、時価相当の賃料額とその低額な賃料額の差額に相当するものが同族会社の実質的な所得となっているときなどは、同条の「当該財産に関して生ずる所得が納税者(滞納者)の所得になっていること」という要件を満たすと解すべきところ、本件滞納法人は、請求人から本件各不動産を無償で借り受けて事業の用に供していたのであり、本件各不動産の賃料額に相当するものが、本件滞納法人の実質的な所得となっていると認められるから、重要財産である本件各不動産に関して生ずる所得が本件滞納法人の所得になっている場合に当たる。(平21.11.13 東裁(諸)平21-57)
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