裁決要旨 9受けた利益額の算定

裁決要旨 9受けた利益額の算定

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
令070046
裁決年月日
令和7年10月23日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集No.141

要旨

○ 請求人は、請求人が滞納者から受けた土地6筆(本件各土地)の贈与(本件贈与)に係る、国税徴収法(徴収法)第39条≪無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務≫に規定する「受けた利益」の額は、本件各土地の固定資産税評価額から算出される実勢価格又は請求人が依頼した不動産業者による査定額に基づくべきであり、原処分庁が判断した請求人の「受けた利益」の額は、当該金額が社会通念上不相当に高額で違法である旨、また、審判所において不動産鑑定士による本件各土地の鑑定評価を実施して、その鑑定評価額に基づいて算出される「受けた利益」の額を超える部分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、徴収法第39条に規定する「受けた利益」の額の算定に当たっては、公売財産の評価に準じて算定するのが相当であり、審判所において行った不動産鑑定士による鑑定評価に不合理な点はなく、同評価による鑑定評価額を本件贈与時における本件各土地の時価であると認めるのが相当であり、原処分庁の主張額は、当該鑑定評価による金額の範囲内であるから取り消すべき部分はない。(令7.10.23 大裁(諸)令7-46)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令070033
裁決年月日
令和7年10月1日
裁決結果
全部取消し
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集No.141

要旨

○ 原処分庁は、債権者(本件債権者)から金銭を借り受けた債務者(本件債務者)の債務(本件債務)の連帯保証人であった本来の納税義務者(滞納者)が、自己所有土地を競売による売却手続によって売却されたことにより、滞納者が本件債務者に対する求償債権(本件求償債権)を取得し、その後、滞納者が本件債務者に対し本件求償債権を免除した(本件債務免除)という事実関係において(その後、請求人が本件債務者を吸収合併した。)、本件債務免除時に、本件債権者が滞納者に対し、本件求償債権を放棄するよう求めていた事情は存せず、本件求償債権の全部又は一部の回収が不可能又は著しく困難であると見込まれるような特別な事情があったとは認められないことから、請求人が本件債務免除により受けた利益が現に存する限度の額は本件求償債権の額面上の金額と同額となる旨主張する。しかしながら、金銭債権の評価に当たっては、債務者の資産状況、支払能力等の債務者側の事情を踏まえて算定するのが相当であるところ、本件債務者は、本件債務免除当時、法的整理(再生手続、破産手続等)の開始決定や事業の休廃業等の事実はなかったものの、本件債務の弁済を差し置いて、本件債務者が保有する資産を換価するなどした上で、本件求償債権に対する弁済を行うことは、事実上不可能ないし著しく困難であったと認められる。そうすると、本件債務者には本件求償債権の全部又は一部の回収が不可能又は著しく困難であると見込まれるような特別な事情があったと認められ、その支払能力等を考慮すると、本件債務免除時における本件求償債権の価額は零円と評価するのが相当であるから、本件債務者(本件債務者を吸収合併した請求人)が本件債務免除により受けた利益の額は現に存しない。(令7.10. 1 東裁(諸)令7-33)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令060071
裁決年月日
令和7年6月17日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、滞納者から無償で土地(本件土地)の譲渡(本件譲渡)を受けたことについて、原処分庁から国税徴収法第32条≪第二次納税義務の通則≫第1項の規定に基づく第二次納税義務の納付告知処分を受けたところ、請求人が受けた利益の額の算定に当たり原処分庁が算定した本件土地の時価は、不動産の売買需要のない不人気エリアであるため現実的な価額ではないことや、土地の造成費用を踏まえれば高額にすぎる旨主張する。しかしながら、原処分庁は本件土地の時価の算定に当たり、委託した不動産鑑定業者による鑑定評価(本件鑑定評価)に係る鑑定評価額を参考に本件土地の本件譲渡時における時価を算定し、請求人が受けた利益の額を判断しているところ、本件鑑定評価は不動産鑑定評価基準に準拠して行われているものと認められ、その過程に不合理な点は見当たらないから、本件鑑定評価による鑑定評価額(本件鑑定評価額)は譲渡時の客観的価値を表しているものと認められる。また、本件土地について、本件鑑定評価で考慮された造成費以上に造成費相当額を考慮すべきとは認められず、請求人が主張する金額が本件土地の時価であることを裏付ける客観的な証拠も見当たらないから、本件土地の本件譲渡時における時価は、本件鑑定評価額と同額と認められる。(令7. 6.17 関裁(諸)令6-71)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060210
裁決年月日
令和7年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①滞納国税(本件滞納国税)には国税徴収法(徴収法)第39条《無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務》の対象とはならない国税が含まれており、②請求人が取得した自動車(本件自動車)について、売買契約に基づき滞納会社の代表者(買主)が滞納会社(売主)に対して支払った金額があるから、徴収法第39条の受けた利益の額の算出に当たっては、本件自動車の取得時の価額(本件価額)から当該支払金額を控除すべきである旨主張する。しかしながら、①本件滞納国税の法定納期限のうち最も新しい日の1年前の日が本件における無償譲渡の日となり、第二次納税義務の対象となる国税は本件滞納国税の全額と認められ、②滞納会社とその代表者との間で本件自動車の売買契約が成立したとは認められず、請求人は本件自動車の取得に際し滞納会社に対価を支払っていないのであり、また、滞納会社は本件価額から控除すべきとする支払金額を減算する会計処理を行っていないことから、請求人は、無償譲渡により滞納会社から本件自動車を取得したと認められる。(令7. 5.20 東裁(諸)令6-210)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
令060211
裁決年月日
令和7年5月20日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①滞納国税(本件滞納国税)には国税徴収法(徴収法)第39条《無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務》の対象とはならない国税が含まれており、②請求人が取得した自動車(本件自動車)について、売買契約に基づき滞納会社の代表者(買主)が滞納会社(売主)に対して支払った金額があるから、徴収法第39条の受けた利益の額の算出に当たっては、本件自動車の取得時の価額(本件価額)から当該支払金額を控除すべきである旨主張する。しかしながら、①滞納国税の法定納期限のうち最も新しい日の1年前の日が本件における無償譲渡の日となり、第二次納税義務の対象となる国税は本件滞納国税の全額と認められ、②滞納会社とその代表者との間で本件自動車の売買契約が成立したとは認められず、請求人は本件自動車の取得に際し滞納会社に対価を支払っていないのであり、また、滞納会社は本件価額から控除すべきとする支払金額を減算する会計処理を行っていないことから、請求人は、無償譲渡により滞納会社から本件自動車を取得したと認められる。(令7. 5.20 東裁(諸)令6-211)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
令020027
裁決年月日
令和3年5月21日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、法人税の所得金額の計算上、滞納法人(本件滞納法人)に対する借入金債務(本件借入金債務)の一部を返済することでその残額を放棄する旨の合意(本件合意)に係る同債務の免除額を益金の額に算入して、それに対応する法人税等の税額を負担したから、本件合意により受けた利益が現に存する限度の額は、同債務の免除額からそれに対応する法人税等の税額を控除した額とすべきである旨主張する。しかしながら、債務の免除を受けた者が国税徴収法第39条《無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務》に規定する第二次納税義務を負う場合における同条に規定する受けた利益が現に存する限度については、債務者の支払能力等を考慮して債権を換価する場合と同様に算定した債務の免除時における債権の価額を、債務の免除により受けた利益の額とした上、この利益の額から債務の免除を受けるために支払った対価や費用等の額及び債務の免除を受けたことを直接の理由とする特別の消費等の額を控除した額を、現に存するものと推定することになるところ、証拠資料等によれば、本件合意により免除を受けた部分に係る債権の価額は、その額面上の金額と同額といえ、当該免除を受けるために請求人が対価又は費用を支払ったなどの事情は見当たらず、また、請求人に対する第二次納税義務の納付告知処分時までに、本件合意により受けた利益が消失したなどの特段の事情も見当たらない。したがって、本件合意による受けた利益が現に存する限度の額は、本件合意に係る本件借入金債務の免除額と同額であると認められる。(令3. 5.21 関裁(諸)令2-27)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平300043
裁決年月日
令和元年6月4日
裁決結果
一部取消し
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集№115

要旨

○ 請求人らは、国税徴収法39条《無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務》の受けた利益の限度の算出に当たり、①仮に、贈与者が各係争不動産(本件各係争不動産)を贈与したこと(本件各贈与)がなかったならば、本件各係争不動産は別件各公売不動産と一緒に公売されていたと想定されるから、広大地評価による減価を考慮して算定すべきである旨、また、②建物(本件建物1)は、その贈与当時、賃貸されていたが、耐用年数が経過していることから、建物の取壊費用相当額を減額すべきである旨主張する。しかしながら、請求人らの主張は、①本件各贈与がなかったという仮定に基づくものにすぎず、実際には本件各贈与が行われており、前提を欠き、②本件建物1の経済的残存耐用年数は6年だったこと、賃貸としての利用が最有効使用であること等から、価額の算定に際し、更地価額から建物の取壊費用相当額を減額するのは合理的ではない。一方、原処分庁は、譲受財産の価額を財産評価基本通達(評価通達)により算定することは特段不合理ではない旨主張する。しかしながら、評価通達は、相続税等の課税価格計算の基礎となる財産の評価を定めたものであり、譲受財産の価額の算定に評価通達を適用すべきとする法令等の規定は存在せず、本件では、当審判所が原処分庁とは異なる算定をした本件各係争不動産のうち、建物の一部が隣接地との境界を越えて建っていること、一部の土地上に経済的合理性を有しない賃貸用建物が存在すること、建物の所有者に使用借権があること、一部の土地が共有関係にあることなどを考慮して算定する必要があるにもかかわらず、原処分庁が算定した価額では、これらの事情が適切に考慮されていないから、これらの価額の算定に際して評価通達を参考にするのは妥当とはいえない。(令元. 6. 4 関裁(諸)平30-43)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平300014
裁決年月日
平成30年11月13日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、元代表取締役である本来の納税義務者らが請求人の借入金債務を代位弁済し、これにより取得した各求償債権(本件各求償債権)を免除したこと(本件各債務免除)により受けた利益について、①本件各債務免除当時、請求人を清算した場合、その清算価値は零円であったから、本件各求償債権の評価額は零円であること、②「保証債務の特例における求償権の行使不能に係る税務上の取扱いについて(通知)」(平成14年12月25日付課資3−14ほか2課共同)(本件通知)の取扱いに照らしても、本件納税者らは本件各求償債権の行使が不能であったことから、請求人が本件各債務免除により受けた利益が現に存する限度の額は零円である旨主張する。しかしながら、①金銭債権の評価に当たっては、債権金額の全部又は一部の回収が不可能又は著しく困難であると見込まれるような特別な事情が認められる場合には、当該事情による減価を適切に見込んで評価すべきであるが、当該事情が認められない場合には、額面上の金額で評価するのが相当であるところ、請求人には当該特別な事情があったとは認められず、②本件通知の取扱いは、飽くまでも代表者等が保証債務の履行に伴い取得した求償権の金額を譲渡所得の金額の計算上なかったものとみなすか否かという所得税の課税標準の判断における基準を示しているにすぎず、徴収確保の観点から債権の時価を算定するものである第二次納税義務における債権の評価とは、その判断基礎を異にするものであるから、請求人が本件各債務免除により受けた利益の額が現に存する限度の額は、本件各求償債権の額面上の金額となる。(平30.11.13 関裁(諸)平30-14)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290136
裁決年月日
平成30年6月7日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集№111

要旨

○ 請求人は、債務免除(本件債務免除)当時における請求人の財務状況等から、その時点で請求人が破産した場合、一般債権者への配当はなかったこと、また、債務免除前に、事実上支払停止に陥っており支払能力はなかったことを理由に、滞納者が債務免除をした貸付金(本件貸金債権)の本件債務免除の時の価額は零円であるから、請求人が本件債務免除により受けた利益の額は零円である旨主張する。しかしながら、債権の評価に当たっては、債務者の資産状況、支払能力等の債務者側の事情を踏まえて算定するのが相当であるところ、請求人は、本件債務免除当時、①手形交換所における取引停止処分や法的整理(再生手続、破産手続等)の開始決定及び事業の休廃業等の事実はなく、②事業活動は継続されており、本件債務免除の前後において相当の売上高を計上していたこと、③本件貸金債権の額を大きく上回る流動資産を有していたこと、④本件債務免除は、主要取引銀行に対し、請求人の代表者である滞納者の経営責任を明確にするために行われたものであり、本件貸金債権の回収が不可能又は著しく困難であるとして債務免除が行われたものではないことからすると、本件貸金債権の全部又は一部の回収が不可能又は著しく困難であると見込まれるような特別な事情があったとは認められないから、債務免除により請求人が受けた利益の額は、本件貸金債権の額面上の金額と同額であるとするのが相当である。(平30. 6. 7 東裁(諸)平29-136)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平290022
裁決年月日
平成29年8月22日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、①請求人が譲り受けたのは、滞納者である父の所有不動産(本件不動産)の2分の1(共有持分)のみであり、かつ②その譲渡は、請求人が有していた立替金等の債権に対する代物弁済という趣旨であるから、無償譲渡等の処分によって請求人の受けた利益の額は、国税徴収法第39条《無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務》に規定する無償譲渡等の処分の時の現況による本件不動産の価額の2分の1相当額から上記立替金等の額を差し引いた額である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件不動産全部の贈与を受けたものと認められ、また、請求人の主張する代物弁済の合意がなされたと認めることはできないから、無償譲渡等の処分によって請求人の受けた利益の額は、同処分時の現況による本件不動産の価額を基礎として、そこから請求人が支払った登録免許税等の額を控除した金額とするのが相当である。(平29. 8.22 東裁(諸)平29-22)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
仙台
裁決番号
平270007
裁決年月日
平成27年10月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集№101

要旨

○ 原処分庁は、滞納法人が同社の100%子会社の株主総会において第三者割当増資による新株の発行に係る議案について議決権を行使したことにより、滞納法人の代表者である請求人が著しく低い価額で当該子会社の新株(本件新株式)を取得したことは、国税徴収法第39条《無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務》に規定する「その他第三者に利益を与える処分」に該当するとして、請求人に第二次納税義務の納付告知処分をした。これに対して、請求人は、原処分庁が本件新株式の評価に当たって、一般に用いられる相続税の評価方法を準用せず、ディスカウント・キャッシュ・フロー法(DCF法)を加味して評価したことには合理性がなく、そもそも、本件新株式の取得価額は時価相当額であるから、本件新株式を取得したことによって「受けた利益」(時価相当額と取得価額との差額)は生じていない旨主張する。しかしながら、国税徴収法第39条の第二次納税義務の限度額について、「受けた利益」が金銭以外のものであるときの財産の評価方法として、同法上、相続税の評価方法を適用又は準用する旨の規定はなく、取引相場のない株式の評価に当たり、DCF法と時価純資産法の併用を採用した原処分庁の評価方法に不合理な点は認められず、請求人には本件新株式を取得したことによって「受けた利益」が生じている。(平27.10.28 仙裁(諸)平27-7)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平260009
裁決年月日
平成26年9月9日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集№96

要旨

○ 請求人は、原処分庁が納税者(本件滞納者)の滞納国税を徴収するために、請求人に対して行った第二次納税義務の納付告知処分の「受けた利益の限度」の額について、請求人は本件滞納者から売掛金債権(本件売掛金債権)を譲り受けたが、請求人が本件滞納者に支出した香典代等(本件香典代等)は、請求人が本件滞納者に利益を与える行為であるから、「受けた利益の限度」の額の算定上、本件香典代等を控除すべきである旨主張する。しかしながら、第二次納税義務の制度の趣旨に鑑みれば、国税徴収法第39条《無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務》に規定する「受けた利益の限度」の額については、譲り受けた財産の額、免れた債務の額、又は享受した利益の額から、これらと直接の対価関係にあると認められる支出又は負担を控除した残額をいうところ、本件香典代等の支出は、本件売掛金債権の譲渡と直接の対価関係にあるとは認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平26. 9. 9 関裁(諸)平26-9)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平250005
裁決年月日
平成25年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集№92

要旨

○ 請求人は、原処分庁が、滞納者の滞納国税を徴収するために、請求人に対して第二次納税義務の納付告知処分(本件納付告知処分)を行ったことに対し、本件納付告知処分は信義則の法理の適用により違法なものであるから取り消すべきである旨主張する。しかしながら、信義則の法理の適用の是非を考えるべき特別の事情が存在するといえるためには、少なくとも税務官庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を表示したことが必要であるが、そのような事実を認めることはできないことから、請求人の主張は採用することができない。(平25. 7. 4 東裁(諸)平25-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
大阪
裁決番号
平240064
裁決年月日
平成25年3月25日
裁決結果
一部取消し
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、不動産の無償譲渡によって請求人が「受けた利益」の額について、財産評価基本通達に定める倍率方式により算定した額(相続税評価額)を0.8で除した金額を基として算定したことにつき、相続税評価額は相続税法第22条にいう「時価」そのものではなく、評価上の安全を考慮して公示価格の80%程度の金額となるように設定されているから、これを0.8で除すことは不合理ではない旨主張する。しかしながら、請求人が無償譲渡を受けた不動産は、公示区域内になく、その近隣に地価公示に係る標準地がない土地であるから、当該不動産には、通常の取引価額の算定の規準とすべき公示価格は存在しておらず、また本件においては、当該不動産につき、相続税評価額について更に0.8で除すことによって、公示価格相当額、ひいては「受けた利益」の額を算定することが可能となるというに足りる具体的な事情、証拠があるとも認めることができないから、原処分庁の主張は採用することができず、本件においては、「受けた利益」の額について相続税評価額を基に算定することが相当というべきである。(平25. 3.25 大裁(諸)平24-64)

支部名
関東信越
裁決番号
平210104
裁決年月日
平成22年4月26日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは本件滞納国税を滞納していた本件被相続人から本件各贈与により本件各不動産の本件各持分を譲り受けたものの、本件各不動産の譲渡に係る譲渡代金を受け取っていないのであるから、請求人らには国税徴収法第39条に規定する「受けた利益」が存在しない旨主張する。しかしながら、国税徴収法第39条にいう「受けた利益の限度」の額は、無償譲渡等の処分によって受益が生じた時を基準として算定すべきものであるから、無償譲渡等の処分によって受益が生じた後における受益財産の滅失や価額の減少のほか、受益財産の売却代金を受領していないなどの事情は、同条の第二次納税義務の限度に影響を与えるものではないと解するのが相当である。(平22. 4.26 関裁(諸)平21-104)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平210005
裁決年月日
平成21年10月6日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、滞納者から債務免除を受けた事実があったとしても、債務免除時の当該債権を換価するものとして評価した価額以上に債務が存在することから、債務免除により受けた利益はない旨主張する。しかしながら、債務免除が行われた場合、債務免除時点において、資力が乏しく将来においても収入を得る見込みもないような場合や、債務者の資力が乏しいために債務免除が行われたがその直後に会社更生手続や民事再生手続が開始され受けた利益をその名目額とすることが妥当性を欠く特殊な場合でない限り、受けた利益の額はその名目額とすることが相当であるところ、請求人は、上記債務免除を受けた後も、債務超過状態にあるものの、当該債務免除後に会社更生手続や民事再生手続が開始された事実はなく、事業は継続され、毎期売上を計上しており、免除された債務の名目額を受けた利益の額とすることが酷となる特殊な場合には該当しないことは明らかであるから、免除された債務の名目額を受けた利益の額とするのが相当であり、したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平21.10. 6 名裁(諸)平21-5)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平200059
裁決年月日
平成21年6月17日
裁決結果
全部取消し
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件滞納者から債務免除を受けたが、本件滞納者に対してこれとは別に貸付金等の債権を有しているから、当該債務免除によって受けた利益の額から当該債権の額を控除すべきである旨主張する。しかしながら、無償譲渡等の処分により「受けた利益」の額は、譲り受けた財産の額、免れた債務の額又は享受しようとした利益の額から、これらと直接の対価関係にあると認められる支出ないし負担を控除した残額をいうものと解するのが相当であるところ、当該債権は、当該債務免除と直接の対価関係にあるとは認められないから、請求人が受けた利益の額から控除することはできない。(平21. 6.17 関裁(諸)平20-59)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200153
裁決年月日
平成21年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が請求人の父である滞納者から贈与を受けた土地は、請求人の夫が建物を新築する際に、本件滞納者に50万円か60万円の権利金を支払い、借地権を取得していたこと、また、平成7年12月1日付の賃貸借契約書の約定どおり、固定資産税を下回らないぐらいの地代を継続して支払っていたのであるから、贈与を受けた土地には請求人の夫の借地権が存在しており、したがって、当該土地の評価に当たっては借地権相当額を差し引くべき旨主張する。しかしながら、本件建物を新築する際(昭和62年6月29日)には、滞納者と請求人の夫との間で賃貸借契約書を取り交わしておらず、本件建物を新築する際に、権利金その他の一時金を授受したことを認めるに足りる証拠はないこと、請求人の夫が当該建物を所有して贈与を受けた土地を占有していた間、滞納者に対して、地代を支払ったことを認めるに足りる証拠はないこと、滞納者の顧問弁護士及び請求人が、当該土地と同様に当該建物の底地である隣接地についての平成14年の競売事件に際して、執行官に対し、上記の賃貸借契約書を呈示しておらず、請求人の夫から滞納者に対して地代の授受がない旨陳述していることからすると、権利金その他の一時金及び地代の支払があったとは認められない。そして、滞納者と請求人の夫は、娘婿という親族関係にあり、当該建物が請求人夫婦の住居であったことをも考慮すると、滞納者と請求人の夫との間には、当該建物を新築する際、贈与を受けた土地について無償で使用することを認める使用貸借の合意があったことを推認することができる。(平21. 4. 7 東裁(諸)平20-153)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平200154ほか 1件
裁決年月日
平成21年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集No.77・567ページ

要旨

○ 請求人は、特定贈与者から生前贈与を受けて相続時精算課税を選択していた場合、国税徴収法第39条の規定により受贈者が負う第二次納税義務の限度となる「受けた利益の限度」を算定するに当たっては、相続時精算課税による相続税額を控除すべきであると主張する。しかしながら、同条にいう「受けた利益の限度」の額は、同条が滞納者の親族その他の特殊関係者に、その受けた利益が後に現存しなくてもなお受けた利益の限度において第二次納税義務を負担させていることからすれば、その算定上受益財産の価額から控除すべき対価及び費用は、当該受益の時においてその存否及び数額が法律上客観的に確定しているものであることを要すると解するのが相当であるところ、贈与税の申告に当たって相続時精算課税を選択した相続時精算課税適用者が、その後納付する相続税又は還付を受けることとなる贈与税相当額は、特定贈与者の死亡による相続開始の時に、当該贈与により取得した財産と相続又は遺贈により取得した財産とを合計した価額から相続債務や葬式費用、基礎控除等を控除した価額を基に相続税額を計算した上、既に支払った贈与税額を控除して算出するものであり、贈与によって取得した財産の価額のみならず、当該贈与から特定贈与者の死亡までの財産の得喪及び債務の増減、相続開始日までの推定相続人の人数の増減、当該贈与を受けた者が相続又は遺贈によって取得した財産の価額や相続債務等により、その存否又は納付すべき税額が決定されるのであるから、受益の時においてその存否及び数額が法律上客観的に確定しているとはいえない。したがって、当該相続税は、国税徴収法第39条の「受けた利益の限度」の額の算定に当たり、受益財産の価額から控除することができないと解するのが相当である。(平21. 4. 7 東裁(諸)平20-154)

支部名
東京
裁決番号
平200155
裁決年月日
平成21年4月7日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、特定贈与者から生前贈与を受けて相続時精算課税を選択していた場合、国税徴収法第39条の規定により受贈者が負う第二次納税義務の限度となる「受けた利益の限度」を算定するに当たっては、相続時精算課税による相続税額を控除すべきであると主張する。しかしながら、同条にいう「受けた利益の限度」の額は、同条が滞納者の親族その他の特殊関係者に、その受けた利益が後に現存しなくてもなお受けた利益の限度において第二次納税義務を負担させていることからすれば、その算定上受益財産の価額から控除すべき対価及び費用は、当該受益の時においてその存否及び数額が法律上客観的に確定しているものであることを要すると解するのが相当であるところ、贈与税の申告に当たって相続時精算課税を選択した相続時精算課税適用者が、その後納付する相続税又は還付を受けることとなる贈与税相当額は、特定贈与者の死亡による相続開始の時に、当該贈与により取得した財産と相続又は遺贈により取得した財産とを合計した価額から相続債務や葬式費用、基礎控除等を控除した価額を基に相続税額を計算した上、既に支払った当該贈与税額を控除して算出するものであり、贈与によって取得した財産の価額のみならず、当該贈与から特定贈与者の死亡までの財産の得喪及び債務の増減、相続開始日までの推定相続人の人数の増減、当該贈与を受けた者が相続又は遺贈によって取得した財産の価額や相続債務等により、その存否又は納付すべき税額が決定されるのであるから、受益の時においてその存否及び数額が法律上客観的に確定しているとはいえない。したがって、当該相続税は、国税徴収法第39条の「受けた利益の限度」の額の算定に当たり、受益財産の価額から控除することができないと解するのが相当である。(平21. 4. 7 東裁(諸)平20-155)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平200047
裁決年月日
平成21年2月2日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、国税徴収法(以下「徴収法」という。)第39条の趣旨が、第二次納税義務を負う者が得た利益の範囲で納税義務を課し、その返還を求めていることからすると、無償譲渡等により取得した不動産が換価されずに残り、当該不動産の価額が極端に下落した場合の同条に規定する「受けた利益の額」は、下落した価額を限度とすべきである旨主張する。しかしながら、滞納者から不動産を無償譲渡等により取得した者が親族である場合の徴収法第39条に規定する「受けた利益の額」は、無償譲渡等の処分がされた時の現況によるそのものの価額が限度となり、その後の経済事情の変動により不動産の価額が下落したとしても、当該下落を考慮する旨を定めた取扱いはないことを併せてみると、無償譲渡等により取得した不動産の価額が著しく下落した場合における徴収法第39条に規定する「受けた利益の額」は、当該下落した価額を限度とすることはできない。(平21. 2. 2 名裁(諸)平20-47)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
関東信越
裁決番号
平200021
裁決年月日
平成20年11月27日
裁決結果
全部取消し
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件滞納者から債務免除等により利益を受けていたことは認めるものの、本件滞納者に対して本件貸付金を有していることから、請求人が債務免除等によって受けた利益の額から本件貸付金の額を控除すべき旨主張する。しかしながら、国税徴収法第39条に規定する「受けた利益」の額とは、譲り受けた財産の額、免れた債務の額、又は享受した利益の額から、これらと直接の対価関係にあると認められる支出ないし負担を控除した残額をいうものと解するのが相当であるところ、請求人の受益財産と本件貸付金の間には直接の対価関係があるとはいえないから、本件貸付金は請求人が受けた利益の額から控除することはできない。(平20.11.27 関裁(諸)平20-21)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
名古屋
裁決番号
平200021
裁決年月日
平成20年10月22日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集No.76・542ページ

要旨

○ 請求人は、請求人が夫から贈与を受けた不動産には、債務者を夫とする担保権が設定されており、いつ担保権を実行されてもおかしくない状況にあったこと、その後、当該担保権の被担保債権について保証したことから、当該贈与により請求人が受けた利益の額は零円となるため、請求人が負うべき第二次納税義務はない旨主張する。しかしながら、贈与された不動産に担保権が設定されていたとしても、一般に、担保権が実行されるか否かは不確実であり、また、担保権が実行されたとしても債務者に求償することが可能であるから、受贈者が贈与とともに債務も引き受けた場合や贈与を受けた時に債務者が弁済不能の状態にあるため担保権を実行されることが確実であり、かつ、債務者に求償しても弁済を受ける見込みがないという場合を除き、担保権が設定された贈与不動産の価額は、担保権が付されていないとした場合の不動産の時価によるべきところ、請求人及びその夫にはこれらの事情が認められないず、また、債務を保証したとしても、当然に債務を引き受けたことにはならないので、請求人が当該贈与により受けた利益の額は、請求人が贈与税の課税価格として申告した額(以下「贈与価額」という。)と同額となり、そうすると、請求人は、贈与価額を限度として、夫の滞納国税に係る第二次納税義務を負うことになる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20.10.22 名裁(諸)平20-21)

支部名
名古屋
裁決番号
平180052
裁決年月日
平成19年4月2日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、第二次納税義務の限度額の算定において、請求人が、滞納法人(以下「本件滞納法人」という。)の会長的存在として、本件滞納法人設立時から会社の経営に携わっていたこと、原処分庁が、本件滞納法人の課税処分において、請求人を経営に従事している役員であると認めたこと、本件滞納法人は、その前身である法人(以下「本件別法人」という。)と実質的には同一の法人として継続しており、本件別法人における請求人の月額報酬額が約5,000,000円であったことから、本件滞納法人から退職金名目で支給された本件金員のうち60,000,000円(当該月額を本件金員が支払われた1年間に適用した額)は請求人の職務の対価としての正当な役員報酬として認めるべきであるから、請求人が第二次納税義務を負うべき額は、本件金員の額から上記報酬額を控除した金額である旨主張する。 しかしながら、本件滞納法人において、請求人が勤務の実体を有していたとは認められないこと、本件滞納法人と請求人との間には雇用関係がないこと、本件別法人が本件滞納法人の前身又は本件滞納法人と実質的に同一の法人であるとはいえず、本件別法人での請求人の功労を基に請求人に報酬を支給する合理的な理由はないこと、法人税法上、役員報酬に該当するか否かという問題と、徴収法上、無償譲渡等の処分に該当するかどうかという問題とは観点が異なることから請求人の主張には理由がなく、 むしろ、請求人は、本件滞納法人への強い影響力を与え得る立場を利用して、取締役会議事録を仮装し、本件金員を支給させたのであり、本件滞納法人の本件金員の支払は、無償譲渡等の処分に該当し、全額、第二次納税義務が課せられる。(平19. 4. 2 名裁(諸)平18-52)

支部名
名古屋
裁決番号
平180053
裁決年月日
平成19年4月2日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、第二次納税義務の限度額の算定において、滞納法人(以下「本件滞納法人」という。)に類似した企業は存在していないことから、同業者比較法を採用することには根拠がなく、請求人職務相当額は、本件滞納法人の従業員のうち、職務内容、年齢及び経験等最も適合していると認められる従業員の給与支給額を参酌して算定した月額400,000円を本件支払期間に適用して算定した11,600,000円であるから、第二次納税義務の限度額は、請求人に支払われた役員報酬額(以下「本件受取額」という。)との差額である旨主張する。 しかしながら、請求人の職務の内容及び程度からすると、請求人職務相当額は、同業者比較法により算定された額3,690,000円を上回るとは認められず、請求人が本件滞納法人から受けた利益の額の範囲は、少なくとも、本件受取額から3,690,000円を控除した金額となるところ、本件告知処分における第二次納税義務の限度額は、これを超えるものではないことから、本件告知処分は適法である。(平19. 4. 2 名裁(諸)平18-53)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
札幌
裁決番号
平180008
裁決年月日
平成19年3月16日
裁決結果
一部取消し
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、売掛債権のうち5月請求分の売掛債権に係る金員について、滞納会社の債務の支払に充てているから、無償譲渡等による利益を受けていない旨主張する。しかしながら、無償譲渡等の処分により受けた利益の額は、譲り受けた財産の額、免れた債務の額、又は享受した利益の額から、これらと直接の対価関係があると認められる支出ないし負担を控除した残額をいうものと解されるところ、請求人と滞納会社との間において、当該売掛債権に係る入金をもって滞納会社の買掛金を支払い、その残額を同社へ支払うことの合意はされていなかったと認められるため、当該売掛債権に係る入金額と滞納会社の債務等の支払及び同社への残額の支払との間に直接の対価関係があったと認めることはできない。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平19. 3.16 札裁(諸)平18-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平150008ほか 1件
裁決年月日
平成16年2月6日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件贈与は現金でなされたものであり、既に費消されており存在しない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件贈与により「受けた利益が現に存する限度」において国税徴収法第39条に規定する第二次納税義務を負うものであり、この「受けた利益が現に存する限度」については、すでに消失した利益は含まれないが、利益が原形のまま又は受けた利益が原形において存在するというのではなく形を変えて残っている場合にはその利益の限度となり、したがって、金銭等を受益し、その金銭等を生活費その他により消費した場合もその金銭等に相当する利益は現存するものと推定されると解されている。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.2.6金裁(諸)平15-8)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平150165
裁決年月日
平成16年1月29日
裁決結果
一部取消し
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 審査請求人は、本件滞納法人の特殊関係人に当たらないから、仮に第二次納税義務を負うとしても、受けた利益が現に存する限度の金額(以下「現存利益」という。)にとどまるところ、本件取引に係る所得税の納税やその他の費消で現存利益はない旨主張する。しかしながら、現存利益の算定に当たって、受けた利益の額から控除すべき費用は、本件取引時において、その存否及び数額が法律上客観的に確定しているものであることを要すると解されているところ、本件取引に係る所得税は、当該年分の他の所得等との関連において課税標準等が異動するものであり、本件取引時においては法律上客観的に確定できない。さらに、その他の費消については、原処分関係資料及び当審判所の調査によっても当該事実を示す証拠は確認することはできないし、請求人から当該事実を示す証拠の提出もないことから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.1.29東裁(諸)平15-165)

支部名
名古屋
裁決番号
平150042
裁決年月日
平成16年1月28日
裁決結果
一部取消し
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、請求人が請求人の父からの贈与により取得した本件法人の出資持分(以下「本件持分」という。)の価額について、①本件法人が本件外法人の取引先を承継し事業規模が拡大したこと、及び②請求人が出資口数すべてを取得しているから、その経営権をも掌握していることを理由に、設立時の本件持分の価額が減少したとは認められないから、請求人が本件持分の贈与により受けた利益の額は、設立時の本件持分の価額と同額であり、また、事業継続を前提としている法人の出資金の時価評価に純資産価額方式を用いるべきではない旨主張する。しかしながら、たとえ原処分庁が主張する上記①及び②の事実が存したとしても、これらの事実をもって直ちに本件持分の価額がいくらであるかを評価できるものではなく、本件持分の価額が設立時の本件持分の価額と同額であることを裏付けることはできないというべきである。また、取引相場のない株式等について国税徴収法基本通達第39条関係15に定める時価を算定するにあたり、相続税財産評価に関する基本通達に定める評価の方法、すなわち純資産価額により算定することには合理性があるものと認められ、この方法により本件持分の価額を算定すると、請求人の主張額と同額となる。以上のことから、請求人はこの額を限度額として第二次納税義務を負うべきであり、この額を超えて請求人に第二次納税義務を負わせた本件告知処分はその限りにおいて違法であるから、その一部を取り消すべきである。(平16.1.28名裁(諸)平15-42)

支部名
名古屋
裁決番号
平130068
裁決年月日
平成14年4月22日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が滞納会社の売上金額から請求人名義等の預金口座に入金があったとして請求人に第二次納税義務を負わせた金額のうち、請求人名義等の預金口座への入金額の一部は売上金ではなくまた、請求人名義等の預金口座への入金額の一部は滞納会社のために支出した旨主張する。しかしながら、(1)滞納会社の公表外預金口座からの出金と同日に同額かそれ以下の金額で請求人名義等の預金口座への入金がされていること、(2)請求人は、請求人名義等の預金口座への入金額の一部が自己資金であったとの証拠資料を一切提示しないことから、入金額の一部は売上金ではないとの請求人の主張は採用できない。更に、請求人名義等の預金口座から滞納会社のために支出したとする証拠資料を一切提示しないことをも併せ考えると、請求人名義等の預金口座に入金された各金員は、いずれも請求人が取得したものと認めることができ、本件告知処分は適法である。(平14. 4.22名裁(諸)平13-68)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
金沢
裁決番号
平130002
裁決年月日
平成13年7月5日
裁決結果
一部取消し
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁が算定した国税徴収法第39条の第二次納税義務の限度である「受けた利益が現に存する限度」については、審判所が鑑定を委嘱した精通者による財産の評価額が最も合理的と認められるから、当該金額を超える部分の第二次納税義務告知処分を取り消すのが相当である。(平13. 7. 5.金裁(諸)平13-2)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
熊本
裁決番号
平100036
裁決年月日
平成11年4月23日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集 №57・553ページ

要旨

○ 請求人は、仮に本件払戻しが徴収法第39条に規定する無償譲渡に該当するとしても、請求人の負担した法人税等を控除すべきである旨主張する。しかしながら、徴収法第39条に規定する受けた利益の額は、当該受益の時を基準として算定すべきものであるから、その算定上受益財産から控除すべき費用等は、その受益の時においてその存否及び数額が法律上客観的に確定しているものであることを要すると解されており、請求人が受けた剰余金の配当に係る源泉所得税及び当該配当に係る法人所得に対応する法人税等の額はこれに当たらない。(平11. 4.23熊裁(諸)平10-36)裁決事例集 №57・553ページ、(平11. 4.23熊裁(諸)平10-37〜46)

  •  
  •  
  •  
  •  
支部名
東京
裁決番号
平090114
裁決年月日
平成10年2月26日
裁決結果
棄却
争点番号
600305090
争点
3第二次納税義務/5無償又は著しい低額の譲受人等の第二次納税義務/9受けた利益額の算定
事例集登載頁
裁決事例集No55・757ページ

要旨

○ 請求人は、原処分庁が主張する徴収法第39条に規定する受けた利益は、滞納会社と請求人がそれぞれ所有し共同で売却した本件不動産の売買代金の配分額に含めて受領した、(1)本件土地の高価購入による損失補償及び(2)A工場の閉鎖、廃業に伴う損失補てん(以下「本件損失補償等」という。)の額であり、受けるべき合理的な理由があるので、第二次納税義務を負うものではない旨主張する。しかしながら、本件土地の高価購入の損失補償については、いかなる理由で本件土地を時価に比して高額で購入せざるを得なかったのかは証拠上明らかではなく、また、仮に高額で取得した土地を売却時の時価の同倍率の価額で売却できないとしてもそれを損失ということはできないから、請求人の主張は採用することができず、A工場の閉鎖、廃業に伴う損失補てんについては、利益が生じている工場を直ちに閉鎖、廃業することは通常の経済人の選ぶところではなく、その補てん額については、売却準備開始直前決算期の年間利益の5年分を相当とする理由についての主張もないから、請求人の主張は採用することはできない。したがって、本件不動産の売却代金については、それぞれが所有する不動産の持分等に応じて配分を受けるのが相当であるところ、請求人は、その受けるべき配分額を超えて滞納会社から利益を受けたと認められるから、その受けた利益の範囲内でなされた第二次納税義務の告知処分は適法である。(平10. 2.26東裁(諸)平 9-114) 裁決事例集No55・757ページ

【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】

  • 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
  • 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
  • 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
  • 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
  • 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。