裁決要旨 2法定納期限等以前に設定された質権の優先
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200029
- 裁決年月日
- 平成21年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600202000
- 争点
- 2国税と他の債権との調整/2法定納期限等以前に設定された質権の優先
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・543ページ
要旨
○ 請求人は、第三債務者が本件質権の設定を承諾した証書には確定日付が付されていないが、本件生命保険証券には質権設定を第三債務者が承認する旨の裏書があり、かつ、確定日付が付されているから、両証書を一体とみなし得る事情が存在し、本件質権は確定日付の年月日に設定されたものとみなされるから、本件質権は、本件滞納国税の法定納期限等以前に設定されたことが証明されたものといえる旨主張する。しかしながら、上記裏書事項は、第三債務者が保険金支払請求権上に質権が設定されていることを承認するということが記載されているにすぎず、その文言からは、請求人が質権者であることも、当該質権により担保される債権が本件被担保債権であることもうかがうことはできず、まして、これを質権設定契約書とみることもできない上、そもそもこのような請求人の主張を認めると、質権が設定される債権の債権者と債務者が共謀して、質権設定日をさかのぼらせ、第三者の権利を害することが可能となり、承諾が第三者に対する対抗要件足り得るためには確定日付のある証書をもってすることを必要としている法の趣旨を没却してしまうことになりかねないのであるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平21. 6.10 広裁(諸)平20-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110084
- 裁決年月日
- 平成12年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600202000
- 争点
- 2国税と他の債権との調整/2法定納期限等以前に設定された質権の優先
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №59・427ページ
要旨
○ 原処分庁は、預金(以下「本件預金債権」という。)に係る取立代金の配当に当たり、本件預金債権に設定されている請求人の質権は滞納国税に劣後するとして、請求人に対する配当金額を零円とした。これに対し、請求人は、滞納国税の法定納期限以前に株式(以下「本件株式」という。)に設定を受けていた質権(以下「本件根質権」という。)の目的財産の差換えとして、本件株式と本件預金債権とを交換したものであり、また、本件預金債権は、本件株式を担保として滞納会社が第三者から受けた融資金の一部を原資とするものであるから、本件預金債権には本件根質権の物上代位権の効力が及んでおり、したがって、上記取立代金は請求人に優先配当されるべきであると主張して、上記配当処分の取消しを求めている。しかしながら、本件預金債権は、請求人が金融機関に金銭を預け入れたことにより生じたものであり、本件根質権の目的財産たる本件株式との交換によって本件根質権の設定者である滞納会社が受けるべき金銭その他の物でないことは明らかであるし、仮に本件預金債権の原資が上記請求人の主張のとおりであるとしても、そのことをもって本件預金債権が本件株式の交換価値の具体化したものであると解する余地もない。したがって、本件預金債権は、本件根質権に基づく物上代位の目的財産に当たらず、請求人の主張には理由がない。(平12. 2. 9東裁(諸)平11-84)裁決事例集 №59・427ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110023
- 裁決年月日
- 平成11年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600202000
- 争点
- 2国税と他の債権との調整/2法定納期限等以前に設定された質権の優先
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、入居保証金返還請求権についての質権設定承認願における「支払期日の30日前までに質権者の請求がない場合には直接質権設定者に支払う」旨の定めはあくまで第三債務者に対する免責的効力を定めたに過ぎず、償還期限30日前に請求人が第三債務者に対して支払請求をしたか否かにかかわらず、本件質権は本件償還金全額に及んでいるとするのが契約当事者の意思であるから、第三債務者が滞納会社に弁済するか請求人が解除しない限り本件質権の効力は失われない旨主張する。しかしながら、そもそも債権質は、その目的たる債権の価値を排他的に直接支配することを内容とする権利であり、その目的たる債権から優先的に弁済を受けることを本質的中心的な機能とするものであるから、質権者が定められた期限までに支払請求をしないときは、取立権を放棄して優先弁済権を喪失したと考えるのが合理的であること並びに滞納会社及び第三債務者のそれぞれの担当者の答述を総合すると、上記期限までに質権者が支払請求をしないときは、当該請求のなかった償還金は質権の目的から除外され、本件質権は残された将来の償還金の上にのみ存続するものと解するのが相当である。(平11.10.20東裁(諸)平11-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110023
- 裁決年月日
- 平成11年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600202000
- 争点
- 2国税と他の債権との調整/2法定納期限等以前に設定された質権の優先
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、質権設定承認申請書における「Aターミナルビル出店に関して負担する債務金」という文言は、原処分庁が主張するような開業時の貸付金のみを意味するものではなく、Aターミナルビル出店に関してという限定を加えるに過ぎないものであり、本件質権は根質権であるから、その効力は入居保証金全額に及んでいる旨主張する。しかしながら、被担保債権の範囲は請求人の主張するようにAターミナルビルにおける店舗の経営に関する貸付金であると認められるものの、請求人は、原処分庁に対し、滞納会社に対する債権の総額のうち、「Aターミナルビル出店に関して負担する債務金」の額を特定することができなかったことが認められるから、請求人は、滞納国税に優先して配当を受けることはできない。(平11.10.20東裁(諸)平11-23)
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