裁決要旨 2滞納処分の停止
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300080
- 裁決年月日
- 平成31年1月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600902000
- 争点
- 9滞納処分に関する猶予、停止等/2滞納処分の停止
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が役員をしていた会社の破綻並びに破綻した会社の残務整理のため5年以上無収入であるところ、原処分庁から生活資金の原資である生命保険等の解約返戻金や定期預金を差し押さえられたことで、生活が著しく窮迫する状態に追い込まれていることから、請求人には滞納処分の執行の停止事由(国税徴収法第153条《滞納処分の停止の要件等》第1項第2号)がある旨、それにもかかわらず、原処分庁が滞納処分の執行の停止をすることなく債権の差押処分(本件各差押処分)をしたことは違法である旨主張する。しかしながら、財産を差し押さえることができる要件(国税徴収法第47条《差押の要件》から第78条《条件付差押禁止財産》)においては、同法153条第1項各号の事由がある場合に滞納者の財産を差し押さえることができないとは定められておらず、同項第2号に関していえば、差押禁止財産の定め(同法第75条《一般の差押禁止財産》から第78条)により、滞納者の最低生活の保障や生業の維持等に配慮がされているのであって、同法第153条第1項第2号の事由がある場合に、直ちに滞納者の財産を差し押さえることができないと解すべき根拠はなく、原処分庁において差押処分時に滞納処分の執行の停止事由のあることが明らかであったにもかかわらず、あえて滞納処分の執行の停止をせずに、差押処分に及んだ場合など徴収権の濫用と評価され得るような特段の事情のない限り、差押処分の違法事由にならないと解するのが相当である。本件においては、請求人が5年以上無収入だった期間において、請求人は、本件各差押処分に係る保険契約及び定期預金を解約することなく、また、生活保護法による保護を受けることもなく、生活資金を工面し生活していたことからすると、本件各差押処分時点において、請求人の生活を著しく窮迫させるおそれのあることが明らかであったとは認められず、原処分庁において徴収権の濫用と評価され得るような特段の事情は認められない。(平31. 1.10 東裁(諸)平30-80)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290007
- 裁決年月日
- 平成29年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600902000
- 争点
- 9滞納処分に関する猶予、停止等/2滞納処分の停止
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№108
要旨
○ 請求人は、滞納処分の停止取消処分(本件停止取消処分)は、請求人には滞納処分の執行等をすることができる財産がなく、また、請求人の収入額が最低賃金にも満たないから国税徴収法第153条《滞納処分の停止の要件等》第1項第1号及び同項第2号に該当する事実があるにもかかわらず行われた違法な処分である旨主張する。しかしながら、請求人は、本件停止取消処分時において供託金払渡請求権(本件払渡請求権)を有していたと認められ、本件払渡請求権は差押えの対象となる将来生ずべき債権であると認められる以上、請求人に国税徴収法第153条第1項第1号に該当する事実はない。また、請求人は、妻の扶養親族であるが、自らも就労して収入を得ており、世帯としてそれなりの収入がある一方、世帯として定期的に多額の支出があるとは認められず、生活に窮迫しているとは認められないことを考慮すると、本件払渡請求権に対して滞納処分を執行したとしても、生活保護法の適用を受けなければ生活を維持できない程度の状態に直ちに陥ることはないと認められる以上、請求人に同項第2号に該当する事実もない。(平29.7.25 大裁(諸)平29-7)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260055
- 裁決年月日
- 平成27年4月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600902000
- 争点
- 9滞納処分に関する猶予、停止等/2滞納処分の停止
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人に対して行った滞納処分の停止取消処分について、請求人は、滞納処分の停止後に自宅不動産(本件不動産)を取得したが、その購入資金は全額銀行から借り入れたものであり、その実質的価値は銀行に帰属するから、国税徴収法第153条《滞納処分の停止の要件等》第1項第1号の「滞納処分の執行することができる財産がないとき」に該当し、滞納処分の停止の取消事由はない旨主張する。しかしながら、請求人は本件不動産の所有権を有効に取得し所有権移転登記も経ており、抵当権が設定されているとはいえ、当該抵当権は滞納国税の法定納期限等に劣後するのであるから実質的価値が銀行に帰属するということはできない。また、請求人は、滞納処分の停止取消処分は、国民の生活に実質的変化があるときになされるべきであるとも主張するが、独自の見解であり採用できないし、仮に請求人の見解に立ったとしても、停止処分時と停止取消処分時を比べると、生計を一にする親族の数が減少するなど生活状況に実質的変化があり担税能力も上向いており、同条第1項各号のいずれにも該当せず滞納処分の停止の取消事由が認められる。(平27. 4.16 大裁(諸)平26-55)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210163
- 裁決年月日
- 平成22年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600902000
- 争点
- 9滞納処分に関する猶予、停止等/2滞納処分の停止
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、担当職員の請求人に対する発言及び本件滞納処分の停止取消処分は、憲法第32条の裁判を受ける権利に対する直接の侵害行為であり、手続的違法がある旨主張する。しかしながら、請求人は、本件滞納処分の停止取消処分の時点において、国税徴収法第154条第1項の要件を満たしており、原処分庁は本件滞納処分の停止処分を取り消さなければならなかったのであるから、仮に、担当職員が、調査の過程で請求人の主張するような発言をしたとしても、それによって、本件滞納処分の停止取消処分が違法となるものではない。(平22. 5.25 東裁(諸)平21-163)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210163
- 裁決年月日
- 平成22年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600902000
- 争点
- 9滞納処分に関する猶予、停止等/2滞納処分の停止
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件滞納処分の停止取消処分は、国税徴収法第153条第1項第1号の「滞納処分を執行することができる財産」が存在しないにもかかわらず行われた違法なものであり、また、本件停止取消通知書の取消事由欄の記載に不備がある違法なものである旨主張する。しかしながら、原処分庁は、滞納処分の一部停止処分時において、請求人の定年は60歳と判断していたものの、請求人と勤務先との間では、雇入期間の終了時期が定められておらず、取締役である請求人には、勤務先の一般従業員の定年(60歳)も適用されないから、請求人は60歳を過ぎても給与収入を得ることができるものと認められ、そうすると、原処分庁は、本件滞納処分の停止取消処分時において、新たに「滞納処分を執行することができる財産」が存在することを把握したのであるから、国税徴収法第153条第1項第1号に該当する事実はなく、また、請求人には、同項第2号及び第3号の事実もないから、本件滞納処分の停止取消処分は適法である。さらに、国税徴収法第154条第2項は、滞納処分の停止を取り消したときはその旨を通知するにとどまり、滞納処分の停止取消処分は、国税に関する法律に基づき行われる処分であるから、国税通則法第74条の2第1項の規定により理由附記に関する行政手続法の規定も適用されない。したがって、当該通知書に記載された取消理由に不備があったとしても、本件滞納処分の停止取消処分が違法となるものではない。(平22. 5.25 東裁(諸)平21-163)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200176
- 裁決年月日
- 平成21年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600902000
- 争点
- 9滞納処分に関する猶予、停止等/2滞納処分の停止
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、滞納処分の執行の停止取消処分(以下「本件停止取消処分」という。)を受ける理由が全くない旨主張するが、当審判所の調査によると、国税徴収法第153条《滞納処分の停止の要件等》第1項第1号に規定する滞納処分を執行できる財産を請求人が有していると原処分庁が主張する建物、自動車及びその他の減価償却資産は、既に所有権を喪失しているか、換価価値がないか、同法75条《一般の差押禁止財産》第1項第5号に規定する差押禁止財産であると認められるから、これらの財産は、同法第153条第1項第1号に規定する滞納処分を執行できる財産とは認められないものの、本件停止取消処分後に差し押さえた預金債権は、滞納処分を執行できる財産と認められ、また、請求人には、事業、給与、及び年金の収入があり、その額は生活保護法の適用を受けなければならないほど僅少とはいえないから、同項第2号の「滞納処分を執行することによって、その生活を著しく窮迫させるおそれがあるとき」にも該当せず、更に、請求人には同項第3号の「所在及び滞納処分を執行する財産がともに不明であるとき」にも該当しないから、同法第154条《滞納処分の停止の取消》第1項の規定に基づく本件停止取消処分は適法である。(平21. 5.14 東裁(諸)平20-176)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200006
- 裁決年月日
- 平成20年8月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600902000
- 争点
- 9滞納処分に関する猶予、停止等/2滞納処分の停止
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.76・618ページ
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った滞納処分の停止処分が合理的な理由もなく本件滞納国税以外の滞納国税についての徴収の所轄庁であったG税務署長が行った滞納処分の停止処分に約1年も遅れた結果、本件滞納国税についての納税義務が消滅する前に本件滞納処分の停止取消処分が行われることになったので、原処分庁が行った滞納処分の停止処分の手続に違法・不当がある旨主張する。しかしながら、原処分庁とG税務署長は、それぞれ独立して所轄する請求人の滞納国税の滞納処分に係る権限を有し、その滞納処分の停止を行うか否かの判断もそれぞれの裁量にゆだねられているのであるから、原処分庁が行った滞納処分の停止処分の時期がG税務署長が行った滞納処分の停止処分の時期と異なるからといって、違法・不当であるということはできない。(平20. 8. 4 名裁(諸)平20-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200006
- 裁決年月日
- 平成20年8月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600902000
- 争点
- 9滞納処分に関する猶予、停止等/2滞納処分の停止
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.76・618ページ
要旨
○ 請求人は、月々○○○○円の給料等を得てはいるが、当該給料等を得るために要する交通費や宿泊費、滞納地方税及び保証人としての代位弁済金を支払うと約○○○○円しか手もとに残らないから、本件滞納処分の停止取消処分は全部取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①請求人は、平成19年1月以降、H社から毎月○○○○円の給料のほか、同年6月には役員賞与として○○○○円の支払を受けており、本件滞納処分の停止取消処分が行われた平成19年9月及びその直前の同年8月の給料について、国税徴収法第76条《給与の差押禁止》第1項の規定に基づいて給料等に係る差押禁止額を計算すると、いずれも○○○○円となり、当該差押禁止額を上回る部分については、滞納処分を執行することができる財産に該当するから、国税徴収法第153条第1項第1号に規定する「滞納処分を執行することができる財産がないとき」に該当せず、また、②国税徴収法第153条第1項第2号が規定する「滞納処分を執行することによって、生活を著しく窮迫させるおそれがあるとき」について、国税徴収法基本通達第153条関係3は、滞納者が生活保護法の適用を受けなければ生活を維持できない程度の状態、すなわち、国税徴収法第76条第1項第4号で規定する金額で営まれる生活の程度としており、同項の給料等の差押禁止額を計算する上で、同号に規定する金額は含まれているところ、請求人に対して支払われた給料等の額が給料等の差押禁止額を超えることは明らかであり、請求人が主張するような支出を給料等の差押禁止額の計算上考慮する旨の規定もないから、国税徴収法第153条第1項第2号が規定する「滞納処分を執行することによって、生活を著しく窮迫させるおそれがあるとき」に該当せず、さらに、③請求人は、肩書地に住所地を有し、所在が不明という事実も認められないから、国税徴収法第153条第1項第3号に規定する「その所在及び滞納処分を執行することができる財産がともに不明であるとき」にも該当しない。そうすると、請求人は、本件滞納処分の停止取消処分がされた平成19年9月当時において、滞納処分の停止の要件を具備しておらず、国税徴収法第154条第1項の規定により、原処分庁は、滞納処分の停止を取り消さなければならないのであるから、請求人の主張には理由がなく、本件滞納処分の停止取消処分は適法である。(平20. 8. 4 名裁(諸)平20-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180045
- 裁決年月日
- 平成18年9月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600902000
- 争点
- 9滞納処分に関する猶予、停止等/2滞納処分の停止
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・679ページ
要旨
○ 請求人は、自らがその資力からみて国税徴収法第153条に基づいて滞納処分の執行が停止されるべき状態にあるとして、本件差押処分の違法又は不当を主張する。 しかしながら、滞納処分の執行の停止は、同条第1項に規定された一定の要件に基づき、税務署長又は国税局長の裁量によって行うものであって、これを行わない不作為に対する不服申立に対する判断は、当審判所の権限に属するものではない。 そして、同条第3項は滞納処分の停止をした場合においては差押えを解除しなければならない旨規定するが、本件においては、いまだ当該滞納処分の執行の停止はなされていないのであるから、差押えを解除しなければならない状態となっているわけでもなく、差押えを取り消す理由はない。 したがって、滞納処分の執行を停止すべきであることを理由として、本件差押処分の取消しを求める請求人の主張は失当である。(平18. 9. 8 東裁(諸)平18-45)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150018
- 裁決年月日
- 平成15年10月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600902000
- 争点
- 9滞納処分に関する猶予、停止等/2滞納処分の停止
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・382ページ
要旨
○ 請求人の家族は、生活保護を受けているから国税徴収法第153条第1項第2号に該当するので、滞納処分の執行を停止し、差押えを解除すべきである旨主張するが、請求人は、①相当程度の稼働能力を有していること、②取立てには困難性がうかがわれるものの約4,100万円の求償債権を有していること等を考慮すると、原処分庁が国税徴収法第153条第1項第2号に基づく滞納処分の執行停止をしなかったことには裁量権の逸脱はないと認められるので、原処分が違法であるとはいえない。(平15.10.9大裁(諸)平15-18)
【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】
- 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
- 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
- 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
- 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
- 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。