裁決要旨 6無益な差押え

裁決要旨 6無益な差押え

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支部名
東京
裁決番号
令060042
裁決年月日
令和6年10月4日
裁決結果
棄却
争点番号
600401060
争点
4差押え/1差押えの通則/6無益な差押え
事例集登載頁
裁決事例集No.137

要旨

○ 請求人は、①民法第885条《相続財産に関する費用》本文の「費用」には相続財産管理人(管理人)の報酬や立替経費が含まれ、管理人が同法第929条《公告期間満了後の弁済》ただし書の「優先権を有する債権者」に該当すること、②相続財産の清算手続は破産手続に類似し、国税徴収法(徴収法)第9条《強制換価手続の費用の優先》の準用又は類推適用により、管理人の報酬債権が国税に優先するとした上で、管理人の予定報酬額は、管理人名義預金口座(本件預金口座)の残高を上回ることから、本件預金口座の残高の一部の払戻請求権を差し押さえた(本件差押処分)ことは、無益な差押えに当たり徴収法第48条《超過差押及び無益な差押の禁止》第2項に反する旨主張する。しかしながら、①相続財産法人に対する債権者は、相続財産法人について管理人による清算が行われている場合であっても、強制執行や滞納処分を行うことが妨げられないところ 、滞納処分においては、徴収法第8条《国税優先の原則》により、徴収法第2章《国税と他の債権との調整》に別段の定めがある場合を除き国税は他の債権に優先すると規定されているのであるから、上記民法の規定は管理人の報酬が国税に優先することの根拠となるものではなく、②破産手続では国税債権者は滞納処分の執行が制限される一方で破産管財人に交付要求手続を行うことで破産財団から随時弁済や配当を受けることができるのに対し、相続財産の清算手続では、滞納処分の執行は制限されないことや、相続財産をもって相続債権者等に対する債務を完済することができないと認めるときには管理人は破産手続開始の申立てができることに鑑みれば、管理人による清算手続は、破産手続とその性質を異にするものであって、強制換価手続に相当するものとはいえないから、徴収法第9条は準用又は類推適用されない。したがって、管理人の報酬債権は国税に優先せず、他に被差押債権につき国税に優先する債権は確認できなかったから、本件差押処分は無益な差押えに該当しない。(令6.10. 4 東裁(諸)令6-42)

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支部名
仙台
裁決番号
令050008
裁決年月日
令和6年3月11日
裁決結果
棄却
争点番号
600401060
争点
4差押え/1差押えの通則/6無益な差押え
事例集登載頁
裁決事例集No.134

要旨

○ 請求人は、原処分庁がした公売公告処分(本件公売公告処分)に先行する差押処分(本件差押処分)について、徴収法は目的として私法秩序との調整を規定しているため、徴収法第48条《超過差押及び無益な差押の禁止》第2項の無益な差押えとは、差押時における対象財産の処分予定価額が滞納処分費及び優先債権額の合計額を超える見込みがない場合だけでなく、差押財産の見積価額が分割納付額に満たない場合も含むと広く解釈されるべきであり、そうすると本件差押処分は無益な差押えの禁止に反し違法であるから、これに続く本件公売公告処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、差押えの対象となる財産の価額がその差押えに係る滞納処分費及び優先債権額の合計額を超える見込みのないことが一見して明らかでない限り、直ちに当該差押えが違法となるものではないと解するのが相当であるところ、本件差押処分当時、その対象となる財産の処分予定価額が滞納処分費及び優先債権額の合計額を超える見込みのないことが一見して明らかではないことから、本件差押処分に無益な差押えの禁止に反する違法はない。 (令6. 3.11 仙裁(諸)令5-8)

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支部名
大阪
裁決番号
令040038
裁決年月日
令和5年3月13日
裁決結果
棄却
争点番号
600401060
争点
4差押え/1差押えの通則/6無益な差押え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った不動産(本件不動産)の差押処分(本件差押処分)について、その四方を他の土地に囲まれ、路面に面していないため、実質的には換価が困難な不動産であり、国税徴収法第48条《超過差押及び無益な差押の禁止》に規定する無益な差押えに該当する旨主張する。しかしながら、本件不動産は、処分予定価額が成立する一方で、本件差押処分時点において、滞納処分費も優先債権等も存在せず、差し押さえようとする財産の処分予定価額がその差押えに係る滞納処分費及び優先債権等の金額の合計額を超える見込みのないことが一見して明らかとはいえない。また、本件不動産は接道しており、請求人の主張はその前提を欠くものである。したがって、本件差押処分は、無益な差押えに該当しない。(令5. 3.13 大裁(諸)令4-38)

支部名
東京
裁決番号
令010070
裁決年月日
令和2年2月13日
裁決結果
棄却
争点番号
600401060
争点
4差押え/1差押えの通則/6無益な差押え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、借地権付建物(本件建物)は解体費用がかかり無価値となるから、原処分庁が本件建物について行った担保物処分の差押処分(本件差押処分)は、国税徴収法第48条《超過差押及び無益な差押の禁止》第2項にいう無益な差押えに該当する旨主張する。しかしながら、差押処分時において、差押えの対象となる財産の価額がその差押えに係る滞納処分費及び優先債権等の金額の合計額を超える見込みのないことが一見して明らかでない限り、直ちに当該差押えが違法となるものではないと解される。本件建物には借地権相当額を前提とする処分予定価額が成立する一方で、本件差押処分時には滞納処分費も優先債権等も存在せず、差し押さえようとする財産の処分予定価額がその差押えに係る滞納処分費及び優先債権等の金額の合計額を超える見込みのないことが一見して明らかとはいえないのであるから、本件差押処分は、無益な差押えには該当しない。(令2. 2.13 東裁(諸)令元-70)

支部名
東京
裁決番号
平270144
裁決年月日
平成28年6月7日
裁決結果
棄却
争点番号
600401060
争点
4差押え/1差押えの通則/6無益な差押え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁がした差押処分(本件差押処分)に係る各不動産(本件各不動産)の処分予定価額は、本件差押処分に係る滞納処分費の見込額及び滞納国税に優先する被担保債権額の合計額を超える見込みがないから、本件差押処分は、国税徴収法第48条《超過差押及び無益な差押の禁止》第2項にいう無益な差押えに該当する旨主張する。しかしながら、同項にいう無益な差押えに該当するか否かは、差押処分時において、その財産の処分予定価額がその差押えに係る滞納処分費及び優先債権の金額の合計額を超える見込みのないことが一見して明らかでない限り、直ちに当該差押えが同項にいう無益な差押えに該当するとして違法となるものではないと解されるところ、原処分庁が算定した本件各不動産の処分予定価額は、その評価方法、前提条件及び計算過程に不合理な点はなく、時価を基準に公売の特殊性を妥当な範囲で考慮して算定された適正な価額であるということができ、その価額は本件差押処分に係る滞納処分費及び優先債権の金額の合計額を超えるものであるから、本件差押処分は、国税徴収法第48条第2項にいう無益な差押えに該当しない。(平28. 6. 7 東裁(諸)平27-144)

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支部名
関東信越
裁決番号
平240032
裁決年月日
平成25年1月22日
裁決結果
棄却
争点番号
600401060
争点
4差押え/1差押えの通則/6無益な差押え
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、差押処分の対象となった敷金返還請求権の金額は滞納国税等の額に比して著しく少額であること及び請求人の信用保証協会等に対する債務は滞納国税よりも前に生じていることなどから、請求人の敷金返還請求権の差押処分(本件差押処分)は、国税徴収法第48条《超過差押及び無益な差押の禁止》第2項に規定する無益な差押えに該当する旨主張する。しかしながら、同項に規定する無益な差押えに該当するか否かは、差押えの対象となる財産の価額がその差押えに係る国税に優先する債権等の金額を超える見込みのないことが一見して明らかでない限り、直ちに当該差押えが違法となるものではないところ、本件差押処分は、本件滞納国税に優先する債権の存在は認められず、滞納処分費の見込金額もないことから、本件差押処分は同項に規定する無益な差押えには該当しない。(平25. 1.22 関裁(諸)平24-32)

支部名
札幌
裁決番号
平230003
裁決年月日
平成24年1月31日
裁決結果
棄却
争点番号
600401060
争点
4差押え/1差押えの通則/6無益な差押え
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った差押処分(本件差押処分)は、差し押さえた不動産(本件不動産)の処分予定価額が国税に優先する債権(優先債権)の額を下回り、優先債権の額が弁済等によって減少する可能性があることを考慮しても、本件不動産の処分予定価額が優先債権の額を超える見込みのないことが一見して明らかであるから、無益な差押えに当たり違法である旨主張する。しかしながら、本件不動産の処分予定価額は優先債権の額を下回るものの、請求人は、本件不動産に設定されている根抵当権の根抵当権者である金融機関に対し約定元本を弁済しており、本件差押処分以降の被担保債権額の減少を考慮すると、本件差押処分時において本件不動産の処分予定価額が優先債権の額を超える見込みのないことが一見して明らかとまではいえないから、本件差押処分は無益な差押えには当たらず、請求人の主張には理由がない。(平24. 1.31 札裁(諸)平23-3)

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支部名
東京
裁決番号
平230107
裁決年月日
平成24年1月10日
裁決結果
棄却
争点番号
600401060
争点
4差押え/1差押えの通則/6無益な差押え
事例集登載頁
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要旨

国税徴収法第48条《超過差押及び無益な差押の禁止》第2項に規定する無益な差押えは、差し押さえようとする財産の価額(処分予定価額)とその差押えに係る滞納処分費及び徴収すべき国税に先立つ他の国税、地方税その他の債権合計額とを比較して、当該財産の価額(処分予定価額)が当該債権合計額を超える見込みがあるか否かで判定することが相当であると解され、原処分は無益な差押えとはならない。(平24. 1.10 東裁(諸)平23-107)

支部名
東京
裁決番号
平230025
裁決年月日
平成23年7月25日
裁決結果
棄却
争点番号
600401060
争点
4差押え/1差押えの通則/6無益な差押え
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人は、生命保険契約に基づく保険金支払請求権又は解約返戻金支払請求権の処分予定価額は差押処分時の解約返戻金の価額で判断するものであるから、国税に優先する質権が設定されている当該生命保険契約に対する原処分は無益な差押えである旨主張するが、生命保険契約に基づいて発生する保険金支払請求権と解約返戻金支払請求権は、並存しているものの、一方を行使すれば他方は消滅するという択一的な関係にあり、いずれが行使されるか差押処分時には、いまだ定まっていない。したがって、保険金支払請求権及び解約返戻金がこれに先立つ債権等の金額を超える見込みがないか否かの判断に当たっては、保険金支払請求権、解約返戻金支払請求権を別個に判断すべきではなく、両者を一体としてこれを検討すべきである。そして、国税徴収法第48条《超過差押及び無益な差押の禁止》第2項に規定する「差し押さえることができる財産の価額」とは、差押処分時における差押えの対象となる財産の処分予定価額をいうものと解するのが相当であるところ、その処分予定価額は、その実際の取立見込額である生命保険金の額であり、国税に優先する債権等の金額を超えることは明らかである。また、原処分庁は、いつでも解約返戻金支払請求権の行使が可能であるところ、保険金解約返戻金の金額は、その取立時において、運用実績等によりその金額が増加し、一方で、質権の被担保債権については弁済等により減少する可能性もあるから、解約返戻金支払請求権の差押えが、差押処分の時点において、直ちに無益な差押えであるとはいえない。(平23. 7.25 東裁(諸)平23-25)

支部名
東京
裁決番号
平220006
裁決年月日
平成22年7月13日
裁決結果
却下
争点番号
600401060
争点
4差押え/1差押えの通則/6無益な差押え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った各株式の差押えは、無益な差押えに当たるから違法であると主張するが、審査請求による行政処分の取消しを求めるには、その処分が現に存在していることが必要であるところ、当審判所の調査によれば、当該差押処分は、原処分庁において取り消されていることが認められるから、当該差押処分の取消しを求める審査請求は、その対象を欠く不適法なものである。(平22. 7.13 東裁(諸)平22-6)

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支部名
熊本
裁決番号
平200004
裁決年月日
平成20年8月11日
裁決結果
一部取消し
争点番号
600401060
争点
4差押え/1差押えの通則/6無益な差押え
事例集登載頁
裁決事例集No.76・583ページ

要旨

○ 平成18年度における本件テナントビルの敷地部分の固定資産税評価額の合計額は○○○○円であり、土地についての固定資産税評価額は不動産鑑定評価基準に基づいて評価された正常価額(時価)の概ね70%程度であるといわれているのであるから、本件テナントビルの差押処分時における本件テナントビルの敷地部分の時価相当額は○○○○円となる。そして、平成18年度における本件テナントビルの建造物部分の固定資産税評価額の合計額は○○○○円であるところ、家屋についての固定資産税評価額は再建築価額を基準として、経過年数、損耗の程度に応じて減価し、さらに、その減価は需給事情に応じた補正を行って算出されることとされていることから、時価を反映したものといえる。もっとも、本件テナントビルは賃貸されているのであるから、公売に当たっては、借家権相当額を減額した上で処分予定価額を算出する必要があるところ、財産評価基準によれば、本件テナントビルが所在する地域の借家権割合は30%とされているのであるから、この割合に基づいて借家権相当額を減額すると、本件テナントビルの建造物部分の価額は、○○○○円となる。そして、公売の特殊性に伴う減価割合を仮に10%として本件テナントビルの差押処分時における本件テナントビルの処分予定価額を算出すると、その価額は○○○○円{(○○○○円+○○○○円)×0.9}となる。一方、本件テナントビルについては、本件滞納国税に優先する本件第1抵当権と本件第2抵当権が設定されているので、本件テナントビルの差押処分が国税徴収法第48条第2項にいう無益な差押えに当たるか否かを判断するためには、本件テナントビルの差押処分時におけるこれらの被担保債権の額と上記処分予定価額を比較する必要があるが、本件各差押処分時における本件第1抵当権の被担保債権の額は、○○○○円であり、本件第2抵当権の被担保債権の額は○○○○円である。そうすると、本件第1抵当権の被担保債権の額が弁済などによって減少する可能性があることを考慮しても、本件テナントビルの処分予定価額が本件第1抵当権の被担保債権の額を超える見込みのないことが一見して明らかであるといわざるを得ない。これに対して、原処分庁は、本件テナントビルと本件甲物件とを一括して評価すべきであると主張するが、本件甲物件の売却代金を本件第1抵当権の被担保債権に配当することはできないのであるから、本件テナントビルの差押えが無益な差押えに当たるかを否かの判断に当たって、本件甲物件の処分予定価額を考慮する必要はないというべきである。(平20. 8.11 熊裁(諸)平20-4)

支部名
東京
裁決番号
平160100
裁決年月日
平成16年11月19日
裁決結果
棄却
争点番号
600401060
争点
4差押え/1差押えの通則/6無益な差押え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、原処分庁が行った入居保証金の返還請求権に対する差押処分(以下、「本件差押処分」という。)について、当該入居保証金は賃貸借契約の解除に伴い第三債務者が有する反対債権に充当され、滞納国税への配当が見込めないことから、本件差押処分は国税徴収法第48条第2項の「無益な差押え」に該当し、違法である旨主張する。しかしながら、「無益な差押え」に該当するか否かは、差押えの対象となる財産の価額がその差押えに係る滞納処分費及び徴収すべき国税等に先だつ他の国税、地方税等の金額の合計額を超える見込みがないことが一見して明らかでない限り、直ちに当該差押えが違法となるものではないと解するのが相当である。本件についてみると、本件差押処分時において反対債権が未確定であることから、差押債権額が反対債権額を超える見込みがないということはできないので、請求人の主張には理由がない。(平16.11.19東裁(諸)平16-100)

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支部名
東京
裁決番号
平150156
裁決年月日
平成16年1月26日
裁決結果
棄却
争点番号
600401060
争点
4差押え/1差押えの通則/6無益な差押え
事例集登載頁
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要旨

○ 請求人らは、原処分が国税徴収法第48条第2項の無益な差押えである旨主張するが、本件不動産は本件抵当権に優先する抵当権が設定されているとしてもなお担保価値が十分にあり、原処分は無益な差押ではない。(平16.1.26東裁(諸)平15-156)

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支部名
熊本
裁決番号
平140018
裁決年月日
平成15年4月15日
裁決結果
一部取消し
争点番号
600401060
争点
4差押え/1差押えの通則/6無益な差押え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、本件不動産には、本件滞納国税に優先する根抵当権が設定されており、時価で売却した場合、本件滞納国税への配当は見込めないことから、本件差押処分は無益な差押えに該当し違法である旨主張する。ところで、「無益な差押」に該当するか否かは、差し押さえしようとする財産の価額とその差押えに係る滞納処分費及び徴収すべき税に先だつ他の税金その他の債権額の合計額を比較して判断することになると解されるが、差し押さえることのできる財産の価額や優先する債権の金額の正確な評価は、実際上、必ずしも容易ではなく、その厳密な評価を要するとすると税の滞納処分の円滑な遂行が期待できないこと、優先する債権の金額は弁済などによって減少する可能性があることなどを考慮すれば、差押えの対象となる財産の価額がその差押えに係る滞納処分費及び徴収すべき国税等に優先する他の税金その他の債権の金額の合計額を超える見込みのないことが一見して明らかでない限り、直ちに当該差押えが違法となるものではないと解するのが相当である。これを本件についてみると、原処分庁は、本件不動産の評価額を、相続税財産評価基準に基づき、路線価及び固定資産税評価額を基に10,443,412円と算定しており、原処分庁が算定した当該価額を特に不相当とする理由は認められない。また、本件差押処分時において、本件滞納国税に優先する債権の額は、根抵当権の極度額5,000,000円で担保される債権の額であり、他に本件滞納国税に優先する債権等はない。したがって、本件差押処分のときにおいて、本件不動産の価額がその差押えに係る滞納処分費及び徴収すべき国税等に優先する他の税金その他の債権の金額の合計額をこえる見込みのないことが一見して明らかとはいえず、本件差押処分は、本件滞納国税への配当が見込めない無益な差押えに該当し、違法であるとする請求人の主張には理由がない。(平15.04.15.熊裁(諸)平14-18)

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支部名
大阪
裁決番号
平130035
裁決年月日
平成13年11月8日
裁決結果
棄却
争点番号
600401060
争点
4差押え/1差押えの通則/6無益な差押え
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、差し押さえられたゴルフ会員権について、その譲渡には理事会の承認が必要であり、承認を得られない会員権は実質上無価値であるため、国税徴収法第48条第2項で禁止されている無益な差押えに当たる旨主張するが、本件ゴルフ会員権は預託金会員制ゴルフ会員権であると認められ、譲渡の当事者間においては、理事会の承認により会員資格を取得するという条件付権利の譲渡として有効であると解され、第三債務者がある無体財産権として差し押えることができるから、請求人の主張は採用できない。(平13.11. 8.大裁(諸)平13-35)

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支部名
大阪
裁決番号
平110006
裁決年月日
平成11年7月14日
裁決結果
棄却
争点番号
600401060
争点
4差押え/1差押えの通則/6無益な差押え
事例集登載頁
裁決事例集 №58・339ページ

要旨

○ 参加差押処分は、滞納処分による差押の要件を充たすものについてのみ参加差押が許可される処分であるところ、原処分庁は、A市が既に滞納処分による差押をしていた甲土地について、本件参加差押処分をしたのであるから、交付要求としての効力は認めるべきであり、かつ、交付要求たる参加差押処分に徴収法第48条を適用することはできないから、本件参加差押処分は無益な差押えとはいえない。(平11. 7.14大裁(諸)平11-6)裁決事例集 №58・339ページ

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