裁決要旨 4差押財産の選択
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070083
- 裁決年月日
- 令和7年12月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税徴収法(徴収法)第47条≪差押の要件≫第1項第1号は、機械的な差押えを命じるものではなく、比例原則及び相当性の観点から適正な徴収を求めるものであるため、差押対象が居住や生活に関わる敷金返還請求権である場合は、より慎重な判断が求められるから、敷金返還請求権(本件債権)の差押処分(本件差押処分)は相当ではなく、また、日本国憲法第29条に反する財産権の不当な制約である旨主張する。しかしながら、本件債権は徴収法第5章第1節第6款≪差押禁止財産≫に規定する差押禁止財産に該当しない上、本件差押処分は、徴収法第48条≪超過差押及び無益な差押の禁止≫第1項の超過差押え又は同条第2項の無益な差押えにも該当せず、原処分庁が徴収法第47条第1項柱書及び同項第1号の規定に基づき行った本件差押処分は適法であり、また、当審判所は、国税に関する法律に基づく処分が違法であるか否かを判断する機関であって、日本国憲法に違反しているかどうかについての判断はその権限に属さないことであり、審理の限りではない。(令7.12.22 東裁(諸)令7-83)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040038
- 裁決年月日
- 令和5年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁がした不動産(本件不動産)の差押処分(本件差押処分)は、第三者である請求人の母が居住する建物を対象とするもので、同人の生存権を侵害しており、憲法違反であるほか、国税徴収法基本通達第47条関係17に定める第三者の利益を害することが少ない財産であることとの点への配慮を欠く処分であるから、本件差押処分には、差押財産の選択につき裁量権の逸脱又は濫用がある旨主張する。しかしながら、差押財産の選択については、国税徴収法の各規定の制限の範囲内において、徴収職員の合理的な裁量に委ねられていると解されるところ、原処分庁は、本件差押処分の時点において、本件不動産以外に請求人の滞納国税を徴収できる他の財産を発見しておらず、また、本件不動産について第三者が有する権利を害するような事情があったとも認められない。さらに、本件不動産が国税徴収法の規定する差押禁止財産等に該当せず、原処分庁が請求人に対して本件不動産の差押処分を行う旨説明していることからすれば、本件差押処分は、事実の基礎を欠くか又は社会通念上著しく妥当性を欠き、差押財産の選択又は差押えの時期に関する裁量権の範囲を逸脱し又は濫用してされたとは認められない。また、請求人は、本件差押処分が憲法違反である旨主張するが、当審判所は、国税に関する法律に基づく処分が違法又は不当なものであるか否かを判断する機関であって、取消しを求める対象の処分が憲法に違反しているかどうかについての判断は、当審判所の権限に属さないことであり、審理の限りでない。(令5. 3.13 大裁(諸)令4-38)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平300007
- 裁決年月日
- 平成31年3月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は請求人が承継した共有地を差し押さえるべきであり、また、承継した相続税に係る更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分の内容について、請求人が納得できる説明をしないまま、原処分庁がした請求人が所有する不動産(本件各不動産)に係る差押処分(本件差押処分)は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、差押処分に当たり、いかなる財産を差し押さえるかについては、国税徴収法(徴収法)その他の法令には差押財産の種類又は順序について制限を設けた規定はないから、徴収法第75条《一般の差押禁止財産》ないし第78条《条件付差押禁止財産》に係る差押禁止財産に関する各規定に抵触しない範囲において、徴収職員の合理的な裁量に委ねられていると解されるところ、本件各不動産は、徴収法第75条ないし第78条に規定する差押禁止財産のいずれにも該当せず、さらに、原処分庁所属の徴収担当職員は、請求人が相続により取得し、単独で所有権を有する不動産から本件各不動産を差押財産として選択しており、その選択に合理的な裁量の範囲を逸脱し又は濫用したことをうかがわせる事情は認められない。したがって、原処分庁が本件各不動産を差し押さえたことは、本件差押処分を取り消すべき事由に該当しない。(平31. 3.18 福裁(諸)平30-7)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270008
- 裁決年月日
- 平成27年8月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税徴収法第51条《相続があった場合の差押》第1項が「被相続人の国税につきその相続人の財産を差し押える場合には、まず相続財産を差し押えるよう努めなければならない」と規定しているにもかかわらず、原処分庁は、相続財産を差し押さえず、所得税等の還付金を請求人が負っていた連帯納付義務に充当したことは徴収権の濫用に当たる旨主張する。しかしながら、国税徴収法第51条第1項は、被相続人の納付義務を相続により承継した相続人に対して、被相続人の滞納国税に関して差押えを行う場合の規定であって、連帯納付責任額の徴収手続に同項が類推適用ないし準用されるとは解されず、連帯納付義務者に対する徴収に当たって、差押えの対象となる財産は相続財産に限定されることもない。(平27. 8.17 大裁(法・諸)平27-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260081
- 裁決年月日
- 平成27年3月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、公売対象不動産(本件不動産)に比べて換価が容易な賃料債権の差押えを本件不動産の差押え(本件差押え)に先んじて行うべきであったから、本件不動産の公売公告処分(本件公告処分)は、差押財産の選択を誤った違法な差押えに基づく違法な処分である旨主張する。ところで、差押財産の選択について、国税徴収法その他の法令には、差押禁止財産及び第三者の権利の尊重に関する諸規定を除き、差押財産の種類又は順序に制限を設けた規定がないことなどからすると、差押財産の選択は徴収職員の合理的裁量に委ねられていると解されるから、差押財産の選択が事実の基礎を欠くか又は社会通念上著しく妥当を欠く場合には、裁量権の範囲の逸脱又は濫用があるものとして、当該差押処分は違法であると解するのが相当である。そうすると、本件では、原処分庁が本件差押え時に滞納処分の対象として把握していた財産は、本件不動産、本件不動産に係る賃料債権及び事業に係る売掛債権であり、仮に、本件不動産に係る賃料債権を差し押さえた場合、本件不動産には国税に優先する複数の抵当権が設定されていることから、当該各抵当権者が当該賃料債権を物上代位により差し押さえることにより国税への配当がされないおそれが認められ、また、事業に係る売掛債権を差し押さえた場合には当該債権を回収できないおそれや、国税への配当が見込まれても請求人の事業の継続に支障を来し生活の維持を困難にする蓋然性が高かったことが認められる。これに対し、本件差押えの場合、本件不動産の見積価額が国税に優先する抵当権の被担保債権の額を上回れば、本件不動産の公売により原処分庁への配当が見込まれた。したがって、原処分庁が当時把握していた各差押財産の権利関係を前提とする各差押財産からの回収可能性や、請求人の生活の維持を困難にする蓋然性を考慮すると、原処分庁が差押財産として本件不動産を選択したことは、事実の基礎を欠き又は社会通念上著しく妥当を欠くものではないから、原処分庁による差押財産の選択に、裁量権の範囲の逸脱又は濫用は認められない。(平27. 3.20 東裁(諸)平26-81)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平260008
- 裁決年月日
- 平成26年10月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った不動産(本件各土地)の差押処分(本件差押処分)について、原処分庁が請求人の主張する共有地を差し押さえずに本件差押処分を行ったことは、不当である旨主張する。しかしながら、いかなる財産を差し押さえるかについては、国税徴収法第75条《一般の差押禁止財産》ないし国税徴収法第78条《条件付差押禁止財産》に係る差押禁止財産に関する各規定に抵触しない範囲において、徴収職員の合理的な裁量に委ねられていると解されるところ、本件各土地は、国税徴収法第75条ないし国税徴収法第78条に規定する差押禁止財産のいずれにも該当せず、また、原処分庁は、国税徴収法第49条《差押財産の選択に当つての第三者の権利の尊重》の規定に従い、第三者の権利を害さないよう本件各土地を差押財産として選択しており、その選択に徴収職員の合理的な裁量の範囲を逸脱しているという事情は認められないことから、本件各土地を差し押さえたことは、本件差押処分を取り消すべき事由に該当しない。(平26.10.30 福裁(諸)平26-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240003
- 裁決年月日
- 平成24年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の普通預金口座に振り込まれている金員は滞納処分による差押えが禁止されている給付金であることが認められるものの、本件差押処分がされた普通預金は国税徴収法第75条《一般の差押禁止財産》ないし同法第78条《条件付差押禁止財産》及びその他の法律の規定する差押禁止財産のいずれにも該当しないことから、本件差押処分が違法となるということはできない。(平24. 7. 9 大裁(諸)平24-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230034
- 裁決年月日
- 平成23年8月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税の滞納によりその固有財産を差し押さえた原処分は、相続財産の帰属についての訴訟が係属中で、納税義務が最終的に確定していない上、いまだ相続財産の引渡しがないにもかかわらずその納付を強要するものであること及び他の共同相続人への還付税額や相続財産を差し押さえないことは相続人間の公平に著しく反するから、違法又は不当であると主張する。しかしながら、当初申告及び修正申告並びに更正処分等により、各々の納税義務は原処分が行われたときには取り消されることなく有効に確定していたところ、原処分は、国税徴収法第47条《差押の要件》の規定に基づき適法に行われており、また、差押財産の選択は差押禁止財産を除き徴収職員の合理的な裁量に委ねられているところ、相続財産の帰属についての訴訟が係属中で、相続財産の大半を占める不動産には他の相続人名義の登記がされたままであったことからすれば、原処分には違法又は不当はない。(平23. 8.11 東裁(諸)平23-34)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220234
- 裁決年月日
- 平成23年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、公売の前提となる本件不動産の差押処分について、滞納者の事業継続に影響の少ない財産を選択すべきこと、本件不動産には担保権が設定されていることを理由にして、差押財産の選択を誤った違法があるから、本件公売公告は取り消されるべき旨主張する。しかしながら、滞納者に帰属する財産のうち、いかなる財産を差し押さえるかについては、徴収職員の合理的な裁量に委ねられていると解されるところ、請求人が他に滞納国税に見合う財産として主張する本件債権は換価が困難であり、本件不動産の差押えは、徴収職員の合理的な裁量の範囲を逸脱したものとは認められない。また、国税徴収法第49条《差押財産の選択に当たっての第三者の権利の尊重》は、第三者の権利の目的となっている財産の差押えを禁止しているものではないから、本件不動産の差押えたことに違法はない。(平23. 6.24 東裁(諸)平22-234)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210007
- 裁決年月日
- 平成21年8月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がA法人に対して有する給与のうち、国税徴収法第76条第1項各号に掲げる金額を控除した金額の支払請求権の差押処分を行う前に、請求人が所有するゴルフ会員券に係る預託金返還請求権の差押え及び取立てをすれば、滞納国税を徴収することができるのであるから、差押財産の選択を誤っており、原処分庁には裁量権の範囲の逸脱があるので、当該差押処分は不当である旨主張するが、いかなる財産を差し押さえるかについては、国税徴収法その他の法令には、差押財産の種類又は順序について制限を設けた規定はないから、徴収職員の合理的な裁量にゆだねられているものと解されており、当該預託金返還請求権よりも取立ての容易な当該支払請求権を差し押さえていることから、徴収職員の合理的な裁量権の範囲を逸脱したものとは認められず、不当とはいえない。(平21. 8. 5 関裁(諸)平21-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200109
- 裁決年月日
- 平成21年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産の差押処分について、当該差押処分に係る国税には、請求人が相続によって納税義務を承継した国税があるところ、差し押さえられた不動産は、請求人が被相続人と結婚する以前に取得した請求人の固有財産であるから、当該不動産以外の財産を差し押さえるべきである旨主張する。しかしながら、被相続人の国税につきその相続人の財産を差し押さえる場合には、滞納処分の執行に支障がない限り、まず相続財産を差し押さえるように努めなければならない旨の国税徴収法第51条《相続があった場合の差押》第1項の規定は、相続人の利益に配慮した訓示規定と解されており、同条第2項が被相続人の国税につき相続人の固有財産が差し押さえられた場合に、他に換価に容易な財産で第三者の権利の目的となっていないものを有しており、かつ、その財産により被相続人の国税の全額を徴収することができることを理由として、相続人が差押換えを請求できるとして相続人の不利益に配慮していることに照らせば、相続人の固有財産を差し押さえることで差押処分が直ちに違法又は不当になるとはいえないから請求人の主張には理由がない。(平20. 1. 7 東裁(諸)平20-109)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200103
- 裁決年月日
- 平成20年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他の連帯納付義務者も差押えに適した財産を有しているにもかかわらず、請求人の所有する不動産を差し押さえたものであるから、当該差押処分は違法又は不当な処分に当たる旨主張する。相続税法第34条第1項にいう相続税の連帯納付義務は、同法が相続税徴収の確保を図るため、相互に各相続人に課した特別の責任であるから、各連帯納付義務者は、他の連帯納付義務者がその義務を履行したか否かにかかわらず、相続により受けた利益の価額に相当する金額を限度として、それぞれ連帯納付義務を負担しなければならないのであって、滞納となっている他の相続人の相続税について、相続により受けた利益の価額によりあん分して連帯納付義務を負うものではないと解するのが相当である。そして、差押財産の選択は、徴収職員の合理的な裁量による判断にゆだねられていると解されるところ、この理は、各連帯納付義務者がそれぞれ財産を有する場合においても、どの連帯納付義務者のどの財産を差し押さえるかは原処分庁の裁量権にゆだねられていると解される。したがって、原処分庁が滞納者や他の連帯納付義務者の利益を図る目的をもって一人の連帯納付義務者の財産を差し押さえたというような場合等、その裁量権を逸脱して差押処分を行ったと認められるような事実が存しない限り当該処分を違法ということはできない。これを本件についてみると、原処分庁が滞納国税を徴収するに当たって、請求人が所有する不動産を差し押さえたことについては、当審判所の調査の結果によっても、原処分庁が滞納者又は他の連帯納付義務者の利益を図る目的をもって請求人の所有する不動産を差し押さえたというような事実は見当たらないから、差押財産の選択に当たり、裁量権の逸脱はなく、また、その行使に適切さを欠いているともいえない。(平20.12.16 東裁(諸)平20-103)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190044
- 裁決年月日
- 平成20年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件差押処分は、国税徴収法基本通達47−17の趣旨に反するものであり、不当な処分である旨主張する。しかしながら、本件差押不動産は差押禁止財産(国税徴収法第75条《一般の差押禁止財産》から同法第78条《条件付差押禁止財産》までの規定)に当たらないし、請求人には、本件差押不動産以外には差押可能な財産を所有しておらず、また、本件各滞納国税を徴収するために必要な範囲内のものと認められるから、本件差押処分は不当ではない。(平20. 5.22 関裁(諸)平19-44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190184
- 裁決年月日
- 平成20年5月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人ら(滞納者の相続人)は、第三債務者のある無体財産権及び債権の差押処分について、滞納者(被相続人)の生活維持を考慮しないで行われた不当な処分である旨主張する。しかしながら、差押処分に当たり、いかなる財産を差し押さえるかについては、納税者保護との調整を趣旨とする差押禁止財産や超過差押えの禁止等を定める規定により滞納処分が制限されることのない範囲において、徴収職員の合理的な裁量による判断にゆだねられていると解される。そして、本件において、差押処分に係る財産について、上記制限に該当する事実は認められず、また、原処分庁が、当該差押処分前に滞納者の収入状況等を調査していることが認められるが、納税の猶予等の徴収を緩和する処分が行われた事実もない。したがって、当該差押処分に係る各財産は、いかなる財産を差し押さえるかについて、徴収職員の合理的な裁量による選択にゆだねられた範囲内の財産であるといえるから、当該差押処分は違法といえず、また、当該裁量による判断が、国税債権の履行を強制的に実現することを目的とした滞納処分の趣旨に反しているということもないから不当とはいえない。そして、請求人が考慮すべき旨主張する事柄は、原処分庁が、納税の猶予等の徴収を緩和する処分について適用可否を判断する中で対応を考慮する事柄でもあるが、当該猶予等の処分の職権発動に係る判断の当否は、差押処分の取消理由となり得ないから、当該差押処分を不当とする請求人らの主張には理由がない。(平20. 5.15 東裁(諸)平19-184)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190071
- 裁決年月日
- 平成20年3月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は納付資金がないため、原処分庁所属の徴収職員(以下「本件徴収職員」という。)に本件土地を差し押さえの上、公売するように相談をしていたにもかかわらず、原処分庁が、A市との間で締結された不動産の賃貸借契約(以下「本件賃貸借契約」という。)の賃料のうち、平成19年4月1日以降の賃料の支払請求権(以下「本件差押債権」という。)を差し押さえた本件差押処分は、何の連絡もなく突然に行なわれたものであるから、徴収権の濫用による不当な処分である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人に対し、平成18年6月26日付で本件滞納国税の督促状を発し、平成19年1月25日付で納付の催告をしたが、請求人が本件滞納国税を納付しなかったことから、同年5月22日付で国税徴収法第47条第1項第1号の規定に基づき、本件滞納国税を徴収するため、本件差押処分を行ったものであり、本件差押処分は、その手続において適法である。また、①本件差押債権は第三者の権利の目的となっていないこと、②本件賃貸借契約に係る賃料のうち、平成17年4月1日から平成19年3月31日までの賃料は継続的に供託され、同年4月1日以降の賃料についても供託されることが見込まれたことから、本件差押債権は、滞納者の生活の維持に支障の少ない財産と判断されること、③本件差押債権は、不動産に比べ換価が容易な財産であることから、本件徴収職員が、差押財産として、本件差押債権を選択したことは、徴収職員としての合理的な裁量の範囲を逸脱したものとは認められず、請求人が、本件土地を具体的に特定して、差し押さえの上、公売してほしいと申し出たのは、異議調査の段階であり、差押えをするに当たり、滞納者にその旨を連絡しなければならないとする法令の定めもないことから、請求人の上記主張には理由がない。以上のことから、本件差押処分は、その手続において適法であり、かつ、徴収権の濫用による不当なものではないことから適法である。(平20. 3. 4 名裁(諸)平19-71)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190037
- 裁決年月日
- 平成19年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №74・478ページ
要旨
○ 請求人は、原処分庁はC社からの家賃収入の差押え及び取立てにより滞納国税を徴収できるにもかかわらず、当該家賃収入の差押えを怠っていること及び請求人がD社に対する貸付金を有している事実の把握を怠っていることから、本件各不動産の差押えは、差押財産の選択を誤った不当な処分である旨主張する。 しかしながら、滞納者に帰属する財産のうち、いかなる財産を差し押さえるかについては徴収職員の合理的な裁量にゆだねられていると解されるところ、原処分庁所属の徴収担当職員は、請求人から、家賃収入は全額銀行からの借入金の返済に充てられて手元に残らない旨の説明があったことから、C社からの家賃収入を差し押さえなかったものと認められ、それが徴収職員の合理的な裁量の範囲を逸脱したものとは認められない。また、徴収職員が差押処分をするに当たり、滞納者の全財産を把握しなければならない旨の法令等の規定はないのであるから、原処分庁所属の徴収担当職員がD社に対する貸付金を把握していないとしても差押財産の選択を誤っているとはいえない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平19.12.17 名裁(諸)平19-37)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190031ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成19年11月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続財産でない宅地を参加差押えするのは、違法である旨主張する。しかしながら、いかなる財産を差し押さえるかという差押財産の選択については、国税徴収法第75条《一般の差押禁止財産》ないし同法第78条《条件付差押禁止財産》の差押禁止財産を除き、滞納者の財産のうちいかなる財産を差押えするか又は参加差押えするかは、徴収職員の合理的な裁量にゆだねられていると解すべきであるから、固有の相続税はもちろん連帯納付責任額についても、差押えの対象となる財産は相続財産に限定されることなく、請求人の所有するすべての財産に及ぶというべきである。したがって、請求人の主張は採用できない。(平19.11.28 大裁(諸)平19-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190072
- 裁決年月日
- 平成19年11月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地の差押処分が、当該土地の持分を有する請求人の権利保護を考慮せずなされたもので国税徴収法第49条の規定に違反するとして、当該土地に係る公売公告処分が違法である旨主張している。 ところで、国税徴収法第49条は、差押財産の選択に当たり、徴収職員は滞納処分の執行に支障がない限り、第三者が有する権利を害さないよう努めるべきことを定めた訓示規定であると解されているところ、仮に当該第三者の権利の目的となっている財産が差し押さえられた場合には、同法第50条の規定に基づき、当該差し押さえられた財産の公売公告の日までにされた当該第三者の請求により、一定の要件の下に差押換えの請求権等を認めることによって、当該第三者の権利の保護が図られている。 請求人の主張は、差押財産の帰属をいうものであって、差押財産に係る第三者の権利の問題ではない上、請求人は原処分庁に対し自己に当該土地の持分があることをその旨の登記なくして対抗できない者であるから、請求人の主張には理由がない。また、請求人は、当該土地上にある建物の持分を有する者であることから、仮に当該土地上に借地権を有しているのだとしても、国税徴収法第49条は上記のとおり訓示規定であって、それだけをもって差押処分が違法とはならないところ、請求人は、原処分庁に対し、公売公告処分の日までに同法第50条に基づく差押換えの請求を行ってもいないのであるから、当該土地の差押処分について、差押財産の選択について第三者が有する権利の尊重に係る上記制度の趣旨に反する点はなく、土地の差押処分は適法に存在する。(平19.11.28 東裁(諸)平19-72)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190073
- 裁決年月日
- 平成19年11月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地の差押処分が、当該土地の持分を有する請求人の権利保護を考慮せずなされたもので国税徴収法第49条の規定に違反するとして、当該土地に係る公売公告処分が違法である旨主張している。 ところで、国税徴収法第49条は、差押財産の選択に当たり、徴収職員は滞納処分の執行に支障がない限り、第三者が有する権利を害さないよう努めるべきことを定めた訓示規定であると解されているところ、仮に当該第三者の権利の目的となっている財産が差し押さえられた場合には、同法第50条の規定に基づき、当該差し押さえられた財産の公売公告の日までにされた当該第三者の請求により、一定の要件の下に差押換えの請求権等を認めることによって、当該第三者の権利の保護が図られている。 請求人の主張は、差押財産の帰属をいうものであって、差押財産に係る第三者の権利の問題ではない上、請求人は原処分庁に対し自己に当該土地の持分があることをその旨の登記なくして対抗できない者であるから、請求人の主張には理由がない。また、請求人は、当該土地上にある建物の持分を有する者であることから、仮に当該土地上に借地権を有しているのだとしても、国税徴収法第49条は上記のとおり訓示規定であって、それだけをもって差押処分が違法とはならないところ、請求人は、原処分庁に対し、公売公告処分の日までに同法第50条に基づく差押換えの請求を行ってもいないのであるから、当該土地の差押処分について、差押財産の選択について第三者が有する権利の尊重に係る上記制度の趣旨に反する点はない。(平19.11.28 東裁(諸)平19-73)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190022
- 裁決年月日
- 平成19年10月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った差押債権(以下「本件差押債権」という。)の差押処分(以下「本件差押処分」という。)により収入源が断たれ、請求人の事業の継続及び請求人の代表者の生活の維持が困難となることから、当該処分は、特別の不利益を与える不当な処分である旨主張する。 しかしながら、本件差押債権は、国税徴収法第75条ないし同法第78条で規定する差押えが禁止されている財産のいずれにも該当せず、そして、原処分庁は、請求人の財産調査を行ったが、本件差押債権以外に差し押さえるべき適当な財産は判明しなかったことが認められ、また、本件差押処分は、国税徴収法第47条第1項第1号の規定に基づき適法に行われていると認められる。したがって、原処分庁が、本件滞納国税を徴収するために行った本件差押処分は適法であり、これを不当とする理由も認められないことから、請求人の主張には理由がない。 また、請求人は、本件差押債権が継続的給付に係る債権であり、民事執行法第152条《差押禁止債権》においても給与等の一部の差押禁止が規定されていることからも、国税徴収法第76条による給与等の一部の差押禁止を適用すべきである旨主張する。 しかしながら、国税徴収法第76条の規定の趣旨は、給与収入が一般の給与生活者の生計に占める重要性にかえりみ、給与生活者の最低生活の維持等に充てられるべき金額に相当する給料等の差押えを禁止するものであり、ここでいう給料等とは、給料、賃金、俸給、歳費、退職年金及びこれらの性質を有する給与に係る債権を指すことに対し、本件差押債権は、コミッション等の支払請求権という継続的収入に係る債権ではあるものの、営利を目的とする法人間の取引に係る債権であり、その性質は明らかに給料等と異なるので、同条項を適用すべきものには当たらないので、請求人の主張には理由がない。(平19.10.18 名裁(諸)平19-22)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平190009
- 裁決年月日
- 平成19年10月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 差押禁止財産については、国税徴収法第75条から第78条まで規定されているところ、土地については、国税徴収法第78条第1号の規定により、農地及び採草放牧地の差押が禁止されているにすぎず、その他の土地の差押えは禁止されていない。そして、当審判所の調査の結果によれば、本件各土地のうち、水田として使用されている土地以外の各土地は、農地及び採草放牧地ではないので、差押禁止財産には当たらない。 また、農地及び採草放牧地について、国税徴収法第78条は、滞納者がその国税の全額を徴収することができる財産で、換価が困難でなく、かつ、第三者の権利の目的となっていないものを提供したという条件を満たした場合に、選択により、差押えをしないものと規定しているにすぎず、請求人は、上記条件を満たしていないので、水田についても差押禁止財産には当たらない。(平19.10.16 関裁(諸)平19-9)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180022
- 裁決年月日
- 平成18年10月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件差押処分は、請求人の生活の維持や長男の事業の継続に支障を与えるものであり、不当な処分である旨主張する。しかしながら、本件各土地は差押禁止財産(国税徴収法第75条《一般の差押禁止財産》から同法第78条《条件付差押禁止財産》までの規定)に当たらないし、請求人には、本件各土地以外に差し押さえるべき適当な財産はなかったことが認められるから、本件差押処分は不当ではない。(平18.10.10 関裁(諸)平18-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180045
- 裁決年月日
- 平成18年9月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・679ページ
要旨
○ 請求人は、本件相続に係る財産が、その売却等の結果を見れば債務超過の状態にあったとし、本件相続税に係る滞納国税を徴収するために、請求人が相続後に取得した本件各不動産を差し押さえることは、租税徴収権の濫用であり、また、本件各不動産の抵当権者に不測の損害を与えるという観点から債権者平等の原則にも反し、本件差押処分が違法又は不当である旨主張する。 しかしながら、本件相続に係る財産が、相続開始時において債務超過の状態にあったとはいえず、相続開始後の事情によって相続財産の価額に変動があっても、そのことで請求人の本件滞納国税の納税義務が変更されるものではない。 そして、相続税に係る滞納国税の徴収に当たり、相続財産以外の財産について差押えを禁止したり、徴収してはならないとする旨又は抵当権等の担保権が設定されている不動産の差押えを禁止する旨の法令上の規定はいずれもない。 また、本件各不動産が換価され、代金から本件滞納国税を徴収する場合には、国税徴収法第2章の各規定及びその他法令の規定によって権利者の優劣が定まるのであり、本件各不動産の抵当権者が不測の不利益を負うものとはいえない。 したがって、本件差押処分は、租税徴収権の濫用又は債権者平等の原則に反するものではなく、請求人の主張には理由がない。(平18. 9. 8 東裁(諸)平18-45)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160195
- 裁決年月日
- 平成17年2月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、差し押さえられた株式等は、請求人の事業に欠くことができない唯一の事業用資産であり、国税徴収法第75条第1項第5号の差押禁止財産に該当する旨主張する。しかしながら、国税徴収法第75条第1項第1号ないし第13号を通覧しても明らかなとおり、差し押さえた株式等が当該差押禁止財産に当たらないこと及び国税徴収法基本通達第47条関係17の財産の選択の定めに反するものとは認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平17.2.18東裁(諸)平16-195)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平160010
- 裁決年月日
- 平成16年11月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各差押処分は、国税徴収法基本通達47−17又は国税徴収法第49条に抵触し、しかも、その執行に当たって本件徴収担当職員が守秘義務違反を犯し、事業継続に重大な支障を生じさせたから違法である旨主張する。しかし、差押対象財産の中からどの財産を差し押えるかについて、法令に具体的な規定はなく専ら徴収職員の合理的な裁量にゆだねられているものと解されており、国税徴収法基本通達47−17は、徴収職員が差押財産を選択する際の基準ないし留意事項を示したものにすぎない。そして、国税徴収法第49条は、訓示規定であると解するのが相当である。また、債務者に対する請求人の住所、氏名、差押えに係る国税の金額等の明示は、国税徴収法施行令第27条の規定に基づいて債権差押通知書に記載して行われたものであるから、そのこと自体は何ら守秘義務に反するものではない。以上のことから、本件各差押処分は、本件滞納国税を徴収するために、国税徴収法第47条第1項に基づき適法に行われているから、請求人の主張にはいずれも理由がない。(平16.11.2仙裁(諸)平16-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160042ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年9月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税徴収法第47条第1項の規定から、申告又は更正処分時に課税価額に算入されていなかった固有財産から徴収することはできず、相続税の延納許可の際に提供した担保財産が相続税として支払う限度である旨を主張する。しかしながら、いかなる財産を差し押さえるかという差押財産の選択については、国税徴収法第75条及び同法第78条を除いては、徴収職員の合理的な判断に委ねられていると解されており、差押えの対象となる財産は相続財産に限られることはなく、相続により受けた利益の価額に相当する金額を限度として、請求人が所有する全財産に及ぶものというべきである。また、相続税の滞納国税を相続財産から徴収しなければならないとする規定や、固有財産を差し押えてはならないとする法令上の規定はなく、請求人の主張は採用できない。(平16.9.2東裁(諸)平16-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160042ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年9月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、延納担保提供後に不動産の価格が下落したからといって延納担保財産以外の財産の差押えを行うことは、更なる増税であり、租税法律主義を定めた憲法第84条に違反する旨主張する。しかしながら、相続税法第22条は、相続、遺贈又は贈与により取得した財産の価額は、当該財産の取得の時における価格による旨規定しており、ここでいう「時価」とは、課税時期においてそれぞれの財産の状況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額をいうものと解される。また、延納許可に当たって延納当初は十分な担保提供がなされていても、経済状況の変動によって、延納許可時点では予測できない担保価値の変動が生ずることは当然起こりうることであって、国税通則法第51条第1項において増担保の提供等を命ずる規定は、そのような担保価値の変動を前提としているからであり、かえって延納担保財産以外の財産の差押えを行ってはならないとする法令等の規定はなく、請求人の主張には理由がない。(平16.9.2東裁(諸)平16-42)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160012ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成16年7月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、徴収担当職員は「12筆の土地」と言ったが、現実には4筆の土地のみの差押え(以下「本件差押え」という。)しかできなかったのは、本件差押えに違法があるからであると主張する。ところで、差押処分は、法律で差押えが禁止された財産以外は、滞納者の有するいかなる財産についても行うことができると解されており、また、滞納者が複数の財産を有する場合に、いかなる財産を差し押さえるかについては、国税徴収法は一般的な基準を設けておらず、差押財産の選択は徴収職員の合理的裁量にゆだねられていると解されている。したがって、仮に徴収担当職員が請求人に「12筆」と伝えていたとしても、差押財産の選択は、徴収職員の合理的裁量にゆだねられており、本件差押えに当たり、4筆土地を差し押さえたことに合理性を欠いた点は認められないから、請求人の主張には理由がない。(平16.7.21名裁(諸)平16-12)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150065
- 裁決年月日
- 平成16年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁に対し、本件相続で取得した共有不動産の請求人持分を差し押さえるよう申し立てていたにもかかわらず、その後、請求人が当該不動産を単独所有としたときに、請求人固有の不動産を含めて差押処分したことは、違法である旨主張する。しかしながら差押財産の選択については、徴収法その他の関係法令には、特に除外される財産を除き、差押財産の種類又は順序について制限を設けた規定はないから、徴収職員の合理的な裁量にゆだねられているものと解され、また、原処分庁が本件相続で取得した共有不動産の請求人持分を差し押さえずに、その後、請求人の単独所有とした本件不動産を差し押さえたことは、徴収職員の裁量権を逸脱してなされたものとは認められないため、請求人の主張には理由がない。(平16.3.25大裁(諸)平15-65)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150052
- 裁決年月日
- 平成16年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の債権に対して行った差押処分(以下「本件差押処分」という。)は請求人の僅少な生活資金やその原資をいっせいに差押えたもので、請求人の財産権を脅かすものであって、不当・違法であるから取り消されるべきである旨主張する。ところで、差押財産の選択については、国税徴収法第48条、同法第49条及び同法第75条のほか国税徴収法上の規定により差押えが禁止されている財産があるものの、明文上の規定がない事項については、専ら徴収職員の合理的な裁量にゆだねられているものと解されている。そして、本件差押処分は、国税通則法第52条及び国税徴収法第47条の規定に従い適法に行われていることが認められ、本件差押処分の対象となった債権は、上記差押えが禁止されている財産には当たらず、本件差押処分における差押財産の選択について、徴収職員が合理的な裁量の範囲を逸脱した事実は認められないことからすれば、請求人の主張は認めることはできない。(平16.2.27名裁(諸)平15-52)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150018
- 裁決年月日
- 平成15年10月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・382ページ
要旨
○ 請求人は、原処分庁が差し押さえた共済金支払請求権以外にも求償債権を有していることから当該債権を差し押さえるべきであると主張するが、原処分は、国税徴収法第47条《差押の要件》第1項第1号の規定に基づき適法に行われており、また、滞納者の所有する財産のうち、いかなる財産を差し押さえるかは、徴収職員の合理的な裁量にゆだねられていると解されるところ、原処分が合理的な裁量の範囲を逸脱したものと認めるに足りる証拠はないから、本件差押処分を不当とすることはできない。(平15.10.9大裁(諸)平15-18)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140078
- 裁決年月日
- 平成15年5月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件建物を差し押さえる前に本件建物の賃料請求権を優先して差し押さえるべきであり、本件公売処分の前提としてなされた本件差押処分は、差押財産の選択を誤ったものであるから、本件公売処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件差押処分が徴収職員の合理的な裁量の範囲を逸脱したものと認めるべき証拠はなく、本件差押処分は適法になされており、また、国税徴収法第77条第1項により、既にその不服申立期間を徒過していることから、本件公売処分については、本件差押え処分の違法を主張し得ない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平15.05.29.大裁(諸)平14-78)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140231
- 裁決年月日
- 平成15年4月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・1089ページ
要旨
○ 原処分庁は、担保の提供されている国税について延納を取り消したことから、国税通則法第52条第1項の規定に基づき、その担保として提供されていた請求人らの所有する本件不動産を差し押さえたものであり、原処分は適法である旨、請求人らは、本件滞納者自身が換価の容易な財産を所有しているのであるから、まず、本件滞納者所有の財産を差し押さえるべきである旨主張する。しかしながら、請求人らは物上保証人であり、物上保証人は民法第453条に規定するいわゆる検索の抗弁権を有しない。また、国税通則法第52条第1項は、延納許可を取り消したときは、その担保として提供された金銭以外の財産を滞納処分の例により処分してその国税及び当該財産の処分費に充てる旨を、同条第4項は、担保として提供された財産の処分の代金を、同条第1項の国税及び処分費に充ててなお不足があると認めるときは、税務署長は、滞納者の他の財産について滞納処分を執行する旨規定している。したがって仮に、本件滞納者が本件不動産より容易に換価可能な財産を所有しているとしても、まず、担保として提供された財産を処分しなければならないのであるから、請求人の主張には理由がない。(平15.04.23.東裁(諸)平14-231)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140223
- 裁決年月日
- 平成15年4月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・1095ページ
要旨
○ 請求人は、差押処分の対象となった自宅底地以外に不動産を所有していたので当該不動産を差押財産として差し押さえるべきであったと主張する。しかしながら、差押財産の選択については、徴収職員の合理的判断にゆだねられているところ、請求人が差し押さえるべきであったと主張する不動産は換価に不適又は不便な財産であるから、本件自宅底地の差押えには合理性を欠いた点はなく、違法ではない。(平15.04.07.東裁(諸)平14-223)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130100
- 裁決年月日
- 平成14年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・739ページ
要旨
○ 請求人は、相続税の滞納国税に係る差押処分は、相続税法が相続財産に担税力を求めて立法されたものであるから、相続財産の範囲内で行うべきであり、請求人の固有財産にまで及び本件差押処分の一部を取り消すべきである旨主張するが、原処分庁が請求人の固有財産にまで及ぶ本件差押処分をしたのは、相続開始時から本件差押処分時までの間の地価の下落を原因とする担保不足によるもので、本件先行差押物件の処分代金を本件滞納国税に充ててもなお不足があると認められるからであり、相続税法の立法趣旨とは何ら関係はなく、また、相続税の滞納国税を相続財産から徴収しなければならないとする法令上の規定はないから、請求人の主張には理由がない。(平14. 6.11大裁(諸)平13-100)裁決事例集NO63・739ページ
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平130018
- 裁決年月日
- 平成14年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が差し押えた財産は国税徴収法基本通達第47条関係17の定めによる事業計画に支障を与える財産であり、本件差押処分は不当である旨主張する。同通達では、滞納者の生活の維持又は事業の継続に与える支障が少ない財産であることなどに十分留意してその選択を行うものとする旨定められており、このことは、滞納国税を満足させることのできる複数の差押対象財産がある場合において、徴収職員が差押財産を選択する際の留意事項を定めたものと解され、同通達がこのように定めたことは相当である。本件各債権は、いずれも請求人に帰属する債権であり、かつ、国税徴収法の規定により差押えが禁止されている財産及びその他の法令により差押えが禁止されている財産のいずれにも該当しないことが明らかであるから、いずれも差押えの対象になるものである。また、当審判所が調査したところによれば、原処分庁は請求人の財産調査を行っているが、本件各債権以外に差し押さえるべき財産は判明しなかったことが認められる。したがって、本件各債権が事業決画に支障を与える財産であるかどうかについて判断するまでもなく、原処分庁が本件各債権を差し押さえたことは適法であり、これを不当とする理由もないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平14. 5.28札裁(諸)平13-18)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130062
- 裁決年月日
- 平成14年4月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が本件更正処分に伴う所得税の滞納処分として本件差押処分をしたが、差押えの物件を請求人に事前に相談せず不動産としたのは違法であるので、本件差押処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、差押処分は、法律をもって特に除外したもの以外は、滞納者の有するいかなる財産についても実施することができると解されており、また、滞納者が複数の財産を有する場合に、いかなる財産を差し押さえるかについては国税徴収法は一般的基準を設けておらず、差押財産の選択は徴収職員の合理的裁量に委ねられていると解されている。また、差押処分を行うに当たり、滞納者の納付する意思を尊重し、滞納者の了解を得なければならない旨を定めた法令の規定はなく、仮に原処分庁が滞納者の了解を得ず、また、滞納者に対し差押処分を行う旨の説明をしなかったとしても、差押処分が違法となるものではない。(平14. 4.15名裁(諸)平13-62)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110020
- 裁決年月日
- 平成11年10月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続税は被相続人に属する財産を対象として課税されるものであり、請求人が売買により取得した固有の財産に対して行なわれた本件各処分は法的根拠がない旨主張する。しかしながら、相法第34条第1項は、租税債権確保を図るため、現実の相続財産の取得者らの取得した財産に相当する金額を限度として、納付責任を負わせることとしたものであり、また、徴収法上明文の規定がない事項については、差押財産の選択は、専ら徴収職員の合理的な裁量にゆだねられていると解されており、請求人の所有するすべての財産が差押の対象となるのであるから、請求人の主張には理由がない。(平11.10. 7大裁(諸)平11-20)、(平11.10. 7大裁(諸)平11-21)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110006
- 裁決年月日
- 平成11年7月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №58・339ページ
要旨
○ 滞納者の財産を差し押さえる場合の時期及び選択は、徴収職員の合理的な裁量に委ねられているところ、原処分庁は、督促処分をした日から10日を経過した日以後に差押処分をし、当該差押財産につき請求人の要望に沿って相当の換価努力をしたが換価するに至らなかったため、当該差押財産の公売を有利に進めるために参加差押処分を執行したものであるから、本件参加差押処分は、徴収職員の合理的な裁量の範囲内で行われたものと認められる。(平11. 7.14大裁(諸)平11-6)裁決事例集 №58・339ページ
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100059
- 裁決年月日
- 平成11年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、共有財産の持分に対する差押処分は実効性がない処分であるから違法である旨主張する。しかしながら、滞納者の所有に属する財産のうち、いかなる財産を差し押さえるかは、徴収職員の合理的判断に委ねられていると解されるところ、差押処分は、請求人の居宅及びその敷地の共有持分に対してであるが、請求人の滞納国税を徴収するために必要な範囲内のものと認められるので、原処分庁が請求人の意に反して差押処分をしたとしても、やむを得ないと言うべきである。また、共有持分のある不動産においても、金銭的価値を有すると解すべきであり、原処分庁が本件不動産の差押処分をしたとしても合理的判断の範囲を逸脱したとは認められない。(平11. 3.31広裁(諸)平10-59)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100045
- 裁決年月日
- 平成10年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件差押不動産は物納申請した不動産であり、国に収納されるべきものであるのに、その不動産を差押処分したことは不当である旨主張するが、本件物納申請不動産は、国が対象物を管理又は処分するにつき事実上、法律上の障害があると認められ、納税者が物納の許可を受けるための要件を満たすものとは認められず、物納申請不動産を差押財産として選択したことが徴収職員の裁量権行使において適切さを欠いたことになるとは認められない。(平10.12.18名裁(諸)平10-45)、(平10.12.18名裁(諸)平10-46,47)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100020
- 裁決年月日
- 平成10年10月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・435ページ
要旨
○ 請求人は、B土地は本件滞納国税を大幅に上回る価値がある上、賃借権などの法律上の負担もなく換価も容易であることから、請求人は差押物件として同土地を選択するよう要望していたにもかかわらず、A土地について本件差押処分を行ったことは裁量権の著しい濫用である旨主張する。しかしながら、徴収職員は滞納処分の執行に支障がない限り、その財産につき第三者が有する権利を害さないように努めなければならないと規定されているが、差押財産の選択については徴収職員の合理的な選択に委ねられているところ、A土地は、青空駐車場として利用され抵当権等の土地に関する権利の設定がないのに対して、B土地は請求人を含む他の相続人の固有の土地とともに強固な塀で囲まれ、しかも、同土地上には居住用の建物が存しており、その利用状況及び権利関係を勘案すると、換価に相当な困難性が見込まれることから、換価が容易と考えられるA土地を差押財産に選択した原処分には合理性がある。(平10.10.21大裁 (諸) 平10-20)裁決事例集 №56・435ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090031
- 裁決年月日
- 平成9年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件差押不動産は物納申請した不動産であり、国に収納されるべきものであるのに、その不動産を差押処分したことは不当である旨主張するが、本件物納申請不動産を差押財産として選択したことは徴収職員の裁量権行使に適切を欠くとまでは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平 9.12.17名裁(諸)平 9-31)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090013
- 裁決年月日
- 平成9年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他の相続人の滞納相続税について、当該相続人の相続財産以外の財産を差し押さえずに、請求人に連帯納付義務があるとの理由により、未分割の相続財産である不動産を職権で持分登記して、既に完納している請求人の持分について差押処分をしたのは、滞納している他の相続人に有利な処分で不当である旨主張するが、他の相続人が所有する相続財産以外の財産は本件差押処分の対象となった不動産に比し換価性に劣ること及び徴収職員が差押えの対象としてどのような財産を選択するかは、徴収職員の裁量にゆだねられていることからすると、本件差押処分の対象となった不動産は差押要件に合致し、裁量権を逸脱しているとは認められず、また、他の相続人の持分についても差押処分がなされていることから、他の相続人に有利な処分とは認められない。したがって、本件差押処分は何ら不当となるものではなく適法であるから、請求人の主張には理由がない。(平 9.12.16熊裁(諸)平 9-13)、(平 9.12.16熊裁(諸)平 9-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080231
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が10,000円の滞納国税を完納しないため、電話加入権の差押処分をした。これに対し、請求人は、電話加入権に比べ、請求人に生じ得る損失をより少なくさせるよう請求人の預金債権を差し押さえるべきであるから、差押処分は原処分庁の嫌がらせによるもので不当である旨主張する。しかしながら、国税徴収法その他の関係法令には、特に差押えの対象から除外した財産のほか差押財産の種類又は順序について制限を設けた規定はないから、滞納者の財産のうちいかなる財産を差し押さえるかは、徴収職員の合理的な裁量に任されているものと解するのが相当であり、また、差押処分が原処分庁の嫌がらせ等合理的な裁量の範囲を逸脱したものと認めるに足りる証拠はないから、本件差押処分を不当とすることはできない。(平 9. 6.30東裁(諸)平 8-231)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080071
- 裁決年月日
- 平成9年5月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人には、原処分庁が、請求人の夫であるAの死亡に係る相続税の滞納国税の徴収のために、請求人が実父から相続し登記されている不動産に対して差押処分を行ったことに対し、当該不動産はB家の先祖供養の費用に充てるために代々受け継がれてきた財産であり、請求人にはB家の先祖供養とともに当該不動産を子孫に継承する責任と義務があることから、請求人の名義で登記されているものの、いわば請求人がB家から預かって管理しているにすぎないから、B家の財産として国から保護されるべきであり、したがって差押処分は憲法に違反しており、また、滞納国税を納付できなかったこと及び本件滞納国税の延滞税の額が増加して滞納国税の額が相続に係る相続財産の価額を超えたことについては、請求人に責任がないから差押処分は違法である旨主張する。しかしながら、当該不動産は請求人の所有に係るものと認められるところ、憲法違反の主張については、当審判所の権限に属さないことで審理の限りではなく、また、相続によって取得した財産以外の財産について差押えができない旨の法律上の規定はないところ、当該不動産を差し押さえた徴収職員の判断は差押財産の選択において合理的と認められることから、請求人の主張は採用できない。(平 9. 5.15名裁(諸)平 8-71)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080098
- 裁決年月日
- 平成9年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401040
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/4差押財産の選択
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、第三者の権利の対象となっている差押財産よりも、過去に差し押さえたが滞納国税の額に比し評価額が過大であるとして解除した旧差押土地を差し押さえるべきである旨主張する。しかしながら、旧差押土地は面積の広い一筆の土地であって、借地権者も多く、その見積額も滞納国税の額を明らかに上回ると見込まれること及び過去において分筆することをしょうようしたが、請求人は、これに応じなかった経緯があるのに対し、当該差押財産は、既に差押処分を行っている土地の上に存する建物であるから、換価が容易である上、その見積額も超過差押の禁止等法令の規定に抵触するとは認められないから、原処分庁が差押財産として当該建物を選択したことには合理性があると認められる。(平 9. 3.25大裁 (諸) 平 8-98)
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