裁決要旨 6最高価申込者の決定
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060262
- 裁決年月日
- 令和7年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が未納であるとして請求人に催告している滞納国税(本件滞納国税)は、既に納付済みである金額が含まれた誤ったものとなっているということや、本件滞納国税は本来であれば納税保証人が納付すべきものであるということなどを理由として、原処分庁が行った最高価申込者決定処分(本件最高価申込者決定処分)は違法である旨主張する。しかしながら、本件滞納国税は、請求人が納付した金額が含まれた誤ったものであるとは認められず、また、納税保証については既に担保の解除が行われており、その後、本件最高価申込者決定処分時までの間において納税保証人による納税保証が、本件滞納国税の納付に係る担保として提供された事実はないことから、請求人の主張はその前提を欠くものである。(令7. 6.18 東裁(諸)令6-262)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050035
- 裁決年月日
- 令和6年4月15日
- 裁決結果
- 却下
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が取消しを求める最高価申込者の決定処分(本件最高価申込者決定処分)は、最高価申込者が国税徴収法第114条《買受申込み等の取消し》の規定に基づき入札を取り消したため、原処分庁が当該処分を取り消したことが認められるから、本件最高価申込者決定処分の取消しを求める本審査請求は、取消しの対象となる処分を欠く不適法なものである。(令6. 4.15 関裁(諸)令5-35)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040122
- 裁決年月日
- 令和5年5月25日
- 裁決結果
- 却下
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、最高価申込者の決定処分(本件最高価申込者決定処分)の取消しを求めているが、本件最高価申込者決定処分については、唯一の入札者である最高価申込者から国税徴収法第114条《買受申込み等の取消し》に規定する買受申込みの取消しの申出があったため、当該処分を取り消したことが認められる。そうすると、本件最高価申込者決定処分については、当該処分の取消しにより原処分の存在を欠くこととなるから、本件最高価申込者決定処分の取消しを求める本審査請求は、不適法なものである。(令5. 5.25 東裁(諸)令4-122)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040011
- 裁決年月日
- 令和4年9月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が公売に付した不動産(本件不動産)の最高価申込者決定処分について、本件不動産の固定資産税評価額が令和元年度から令和3年度にかけてそれほど下落していないのに対し、その見積価額(本件見積価額)は、前回不成立となった公売時の見積価額(本件当初見積価額)から過大に減価されており、著しく低廉であった結果、最高価申込価額(本件最高価申込価額)も著しく低廉となった違法なものである旨主張する。しかしながら、本件当初見積価額は、不動産鑑定士による鑑定評価額を参考として、国税徴収法第98条《見積価額の決定》第1項や国税徴収法基本通達第98条関係2《公売財産の評価》の定めに従い算定された基準価額(本件当初基準価額)から同3《見積価額の決定》による公売の特殊性減価を行って決定されており、その評価方法に不合理な点は認められない。そして、本件見積価額は、本件当初見積価額により本件不動産を公売に付したが、入札者がなかったことから、国税徴収法基本通達第107条関係1-2《見積価額の変更》の定めに従い本件当初基準価額に追加的な市場性減価を行って新たな基準価額とし、これに公売の特殊性減価を行って決定されたものであり、期間経過に伴う土地の価格の変動に基づくものではない。したがって、本件見積価額が適正な価額より著しく低廉であるとは認められず、その結果、本件見積価額を上回る本件最高価申込価額も適正な価額より著しく低廉となった違法なものであるとは認められない。(令4. 9.28 関裁(諸)令4-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020067
- 裁決年月日
- 令和3年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の所有する土地(本件土地)に対して行った最高価申込者決定処分(本件最高価申込者決定処分)について、本件土地に係る最高価申込価額(本件最高価申込価額)が、請求人の主張する時価より著しく低廉であることから、違法である旨主張する。しかしながら、本件土地の公売処分時における基準価額(本件公売時基準価額)は、不動産鑑定士が市場価値を表示する適正な価額であるとした調査評価額を参考として、国税徴収法基本通達第98条関係2《公売財産の評価》及び同通達第107条関係《再公売》1−2《見積価額の変更》の定めに従い算定されており、本件土地の公売処分時における時価として適正な価額である。また、本件土地に係る見積価額(本件見積価額)は、本件公売時基準価額から国税徴収法基本通達第98条関係3《見積価額の決定》の定めに従って適正に算定されている。したがって、本件公売時基準価額は適正な時価と認められるところ、各通達の定めに従って適正に算定された本件見積価額を上回っている本件最高価申込価額が、時価より著しく低廉であるとは認められないので、本件最高価申込者決定処分は、本件最高価申込価額が著しく低廉であり違法とは認められない。(令3. 4. 1 東裁(諸)令2-67)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010019
- 裁決年月日
- 令和元年11月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、公売対象の不動産のうち各土地については、①使用状況等が相続開始時と変わっておらず、相続税申告時の評価と同様の方法で価額を算定すべきであるにもかかわらず、宅地転用の許可を受けていない土地が含まれていることで、大幅に減価された鑑定評価額を参考として見積価額(本件見積価額)が決定されていること、②公売不成立を理由とした市場性減価及び公売特殊性減価によって、本件見積価額が著しく低廉になっていることから、最高価申込価額(本件最高価申込価額)が適正な価額より著しく低廉になっている旨主張する。しかしながら、①鑑定評価額は不動産鑑定評価基準が定める手順に従い、同基準が定める原価法を適用して求めた積算価格を中心に決定されており、②再公売による見積価額の変更のため市場性減価がされたこと及び公売が通常の売買と異なる特殊性があるため公売特殊性減価がされたことに不合理な点は認められないことから、本件最高価申込価額が著しく低廉であったとは認められない。(令元.11.19 関裁(諸)令元-19)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令010006
- 裁決年月日
- 令和元年9月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№116
要旨
○ 請求人は、請求人が所有する土地(本件土地)の最高価申込価額(本件最高価申込価額)は、請求人が任意売却を申し入れた際の金額や本件土地の近隣の土地の販売価格よりも低廉であるため、最高価申込者決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件最高価申込価額と同額の本件公売時見積価額は、国税徴収法(平成30年3月法律第7号による改正前のものをいう。)第98条《見積価額の決定》第1項や国税徴収法基本通達第98条関係2《公売財産の評価》、同3《見積価額の決定》、同通達第107条関係1−2《見積価額の変更》を根拠として、不動産鑑定士による鑑定評価額を基に、期間経過に伴う価格変動を時点修正し、公売において需要がなく公売が不成立となった事実を根拠に市場性減価し、公売が強制売却であること等による公売特殊性減価した上で算出されたものであり、算出過程に不合理な点は認められないから、本件最高価申込価額も公売財産の時価より著しく低廉であるとは認められない。(令元. 9.19 広裁(諸)令元-6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010002
- 裁決年月日
- 令和元年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、見積価額(本件見積価額)及び最高価申込価額(本件最高価申込価額)は、不当に低価である旨主張する。しかしながら、見積価額の不当は、そのために公売物件が著しく低価に売却されたり、売却されることとなるような事実の存しない限り、それだけでは最高価申込者の決定処分の取消しの原因に値するものではない。本件では、本件鑑定評価額は対象となる不動産の時価に相当する価額であると認められるところ、原処分庁が、本件鑑定評価額を基準価額とし、本件鑑定評価額から公売特殊性減価として30%を控除した金額を本件見積価額と決定したことに不合理な点は認められないから、本件見積価額は不当に低価ではなく、原処分庁は、本件見積価額以上の入札者のうち本件最高価申込価額による入札者を最高価申込者として決定しており、本件見積価額が不当に低価ではない以上、本件最高価申込価額も不当に低価ではない。(令元. 7. 3 大裁(諸)令元-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300108
- 裁決年月日
- 平成31年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、公売財産に係る見積価額は、請求人が主張する時価の30%にも満たない額となっており、時価に比べ著しく低廉であるといえ、先行行為である見積価額の決定に違法がある場合、その違法は後行行為である最高価申込者の決定に承継されるから、最高価申込者の決定処分は、違法である旨主張する。公売財産の見積価額は、その財産の時価に相当する基準価額を求めた上、公売の特殊性を考慮し、基準価額からそのおおむね30%程度の範囲内の公売特殊性減価を行い算定することから、時価を相当に下回るのが通常であるところ、公売財産の見積価額が時価より著しく低廉であり、その結果、最高価申込価額も時価より著しく低廉となった場合には、最低売却価額の保障という国税徴収法(平成30年法律第7号による改正前のもの)第98条第1項の趣旨に反することとなるから、この場合の最高価申込者の決定処分は違法になると解すべきである。本件においては、原処分庁は、土地の時価と認められる基準価額(本件基準価額)を算定しているところ、これは、不動産鑑定士が不動産鑑定評価基準に則った鑑定評価を行い、市場価値を表示する適正な価格であるとした鑑定評価額から、市場性減価等を行い決定していることから、不合理な点は認められず、最高価申込価額は、土地の時価と認められる本件基準価額を上回っており、時価より著しく低廉でないと認められる。(平31. 3. 5 東裁(諸)平30-108)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300026
- 裁決年月日
- 平成31年2月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が所有する各不動産(本件各不動産)に係る固定資産税評価額又は財産評価基準書における評価額に底地割合をそれぞれ乗じて算出した底地価格から公売特殊性減価を控除すると、いずれも本件各不動産の見積価額(本件見積価額)以上となるから、本件見積価額は著しく低廉であり、その結果、最高価申込価額が著しく低廉となった旨主張する。しかしながら、本件各不動産の更地としての鑑定評価額(本件鑑定評価額)は、不動産鑑定士によって決定され、鑑定評価の内容は、本件各不動産に所有権以外の権利又は建物その他の物件が存しない更地として、直接比準価格、間接比準価格及び開発法による試算価格を関連づけ、収益還元法(土地残余法)も斟酌したものであり、不動産鑑定評価基準に準拠し、その算定過程に不合理な点は認められない。また、借地権を考慮した意見価格(本件意見価格)も、不動産鑑定士によって決定され、その内容は、査定した底地割合を本件鑑定評価額に乗じて算定したものであり、不合理な点は認められない。そして、原処分庁は、本件意見価格を参考に算定した基準価額から、公売特殊性減価を行った上で、本件見積価額を決定しているところ、当該公売特殊性減価は、国税徴収法基本通達第98条関係3《見積価額の決定》に定める減価の範囲内で行われていることから、本件見積価額は、本件各不動産の時価より著しく低廉であるとは認められず、これを上回る最高価申込価額も本件各不動産の時価より著しく低廉であるとは認められない。(平31. 2.13 関裁(諸)平30-26)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300027
- 裁決年月日
- 平成30年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、最高価申込者の決定処分(本件決定処分)について、①原処分庁は公売不動産(本件不動産)の見積価額(本件見積価額)の決定に際し鑑定人1人にしかその評価を依頼していないこと、②公売の特殊性として30パーセントの減額は根拠に乏しいこと、③最高価申込額(本件最高価申込額)が本件不動産の任意売却の申出額を大きく下回っていることから、違法である旨主張する。しかしながら、見積価額の不当は、そのために公売物件が著しく低価に売却されたり、売却されることとなるような事実の存しない限り、それだけでは最高価申込者の決定処分の取消しの原因に値するものとは解し難いところ、本件最高価申込額が適正な価額よりも著しく低廉であるとは認められないから、本件見積価額が適正な見積価額か否かは本件決定処分の適法性を左右するものではなく、仮に、請求人の主張する任意売却の申出額が適正な価額であるとしても、本件最高価申込額は、当該申出額を約1割下回るにすぎず、本件決定処分を違法とするほどに下回っているとは認められない。(平30.10.19 大裁(諸)平30-27)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290060
- 裁決年月日
- 平成30年6月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った最高価申込者の決定処分(本件最高価申込者決定処分)において最高価申込者として定められた者(本件申込者)は、原処分庁と癒着しており、反社会的勢力等とも関係があること、また、本件最高価申込者決定処分がされた不動産上に空き缶等を不法に投棄していることなどを理由として、国税徴収法第92条《買受人の制限》又は同法第108条《公売実施の適正化のための措置》の規定により買受人等としてはならない者に当たる旨主張する。しかしながら、請求人の主張は、具体性のないものであり、請求人が主張する事由と国税徴収法第92条又は同法第108条所定の各要件との関連性も明らかでないから、本件最高価申込者決定処分の適法性に影響を及ぼすものとはいえない。(平30. 6.12 関裁(諸)平29-60)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290045
- 裁決年月日
- 平成30年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の滞納国税(本件滞納国税)の前提となる所得税(本件所得税)の確定申告書(本件申告書)は請求人が提出したものではなく、本件所得税は存在しないから、本件滞納国税を徴収するためにされた最高価申込者の決定処分(本件最高価申込者決定処分)は違法である旨主張する。しかしながら、本件申告書には、請求人以外の者には容易に知り得ない事項が記載され、請求人以外の者には容易に入手し得ない給与所得の源泉徴収票が添付されていることや、本件申告書の筆跡及びその印影の状況からすれば、本件申告書は請求人が作成したものと認められる。また、請求人は、滞納処分等の都度、徴収職員に対して本件所得税を納付する意思を示しており、最終的に本件所得税の本税の全額を納付していることからすれば、本件所得税の納付義務があると認識していたことが認められる。以上によれば、本件申告書は請求人が提出したものと認められ、本件最高価申込者決定処分は適法である。(平30. 3.29 関裁(諸)平29-45)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290042
- 裁決年月日
- 平成30年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った最高価申込者の決定処分(本件最高価申込者決定処分)に係る不動産(本件不動産)につき、本件不動産を売却されると賃貸収入を得ることができなくなり困ること、また、本件不動産を所有していることにより農家として認められていることから、売却しないで欲しい旨主張するが、請求人が主張する事情は、いずれも本件最高価申込者決定処分の適法性の判断を左右するものではない。(平30. 3.27 関裁(諸)平29-42)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290068
- 裁決年月日
- 平成29年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁に対して公売財産の購入希望者の存在を伝えていたにもかかわらず、原処分庁が当該購入希望者に公売に参加するように連絡(買受勧奨)をしなかった結果、当該購入希望者が公売に参加せず、請求人の期待した価額より低廉な価額で最高価申込者の決定処分(本件最高価決定処分)がされたとして、当該決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税徴収法第104条≪最高価申込者の決定≫第1項は、徴収職員は、見積価額以上の入札者等のうち最高の価額による入札者等を最高価申込者として定めなければならない旨規定し、また、見積価額の決定につき、同法第98条≪見積価額の決定≫第1項は、国税局長は公売財産の価格形成上の事情を適切に勘案するとともに、差押財産を公売するためのものであることを考慮しなければならない旨規定しており、国税徴収法は、これらの規定をもって、最高価申込価額が時価と比し著しく低廉となることを防止し、もって最低売却価額を保障しようとしたものと解される。また、国税徴収法には、公売公告は国税局の掲示場その他国税局内の公衆の見やすい場所に掲示して行う旨の規定(国税徴収法第95条≪公売公告≫第2項)は存在するものの、買受勧奨に関する規定は存在しない。これらのことからすると、最高価申込価額が時価より著しく低廉でない場合には、最高価申込価者の決定処分がその価額の点から違法になることはないから、買受勧奨がなかったことにより、最高価申込価額が公売財産の所有者等の期待する価額に達しなかったとしても、そのことによって最高価申込者の決定処分が違法となることはないと解される。したがって、買受勧奨の有無が、本件最高価決定処分の適法性に影響を及ぼすことはない。(平29.12.20 東裁(諸)平29-68)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290053
- 裁決年月日
- 平成29年11月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の行った最高価申込者の各決定処分及び各売却決定処分について、公売に係る各不動産(本件各不動産)の見積価額(本件各見積価額)が時価より著しく低廉であったために、各最高価申込価額も著しく低廉な価額となり、当該各最高価申込価額と同額の各売却決定価額もまた時価より著しく低廉であるから違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件各見積価額の決定に当たり、本件各不動産の鑑定評価を不動産鑑定士に委託しているところ、当該鑑定評価の内容は不動産鑑定評価基準に準拠して行われていると認められ、その評価額の算定過程に不合理な点は見当たらない。また、原処分庁は、公売の特殊性を考慮し、鑑定評価額を参考に算定した基準価額から20%の減価を行っているが、これは国税徴収法基本通達の定める範囲内で行われており、合理性を欠くものとは認められない。したがって、本件各見積価額は時価より著しく低廉であるということはできず、本件各見積価額を上回る各最高価申込価額及び各売却決定価額も、時価より著しく低廉であるとは認められない。(平29.11.21 東裁(諸)平29-53)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290054
- 裁決年月日
- 平成29年11月21日
- 裁決結果
- 却下
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の行った最高価申込者の決定処分及び売却決定処分に対し、これらの全部の取消しを求めているが、原処分庁は既に売却決定処分を取り消したことが認められる。そうすると、最高価申込者の決定処分に対する審査請求は、売却決定処分が取り消され、一連の公売手続が終了したことにより、処分の取消しによって回復すべき法律上の利益がなくなったことから、また、売却決定処分に対する審査請求は、その対象を欠くことから、いずれも不適法なものである。(平29.11.21 東裁(諸)平29-54)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290004
- 裁決年月日
- 平成29年8月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁がした請求人が所有するリゾート会員権の公売に係る最高価申込者決定処分は、公売財産の見積価額(本件見積価額)が著しく低廉であった結果、本件見積価額と同額である最高価申込価額が著しく低廉であるから、違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁の評価方法は、差押財産の評価方法等を定めた「公売財産評価事務提要の制定について」に沿った相当な評価方法であったと認められ、また、原処分庁の本件見積価額の決定の過程については、不合理、不相当な点は見当たらず、その決定に当たり基準価額から20%の公売特殊性減価をしたことについては、国税徴収法基本通達第98条関係《見積価額の決定》の3に定める範囲内で行われており、これを不相当とするすべき理由は認められない。以上によれば、本件見積価額が時価に相当する価額よりも著しく低廉であるとはいえないから、本件見積価額と同額の最高価申込価額も著しく低廉であるとはいえない。(平29. 8. 2 名裁(諸)平29-4)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280055
- 裁決年月日
- 平成29年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、最高価申込者として定められた者が健全な者であるか否かを明らかにするように原処分庁に求めたが回答がない旨主張して、最高価申込者の各決定処分(本件各最高価申込者決定処分)の取消しを求めているが、原処分庁からの回答の有無は、国税徴収法第104条《最高価申込者の決定》第1項の規定によれば、本件各最高価申込者決定処分の適法性の判断を左右するものではない。(平29. 6.30 関裁(諸)平28-55)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280020
- 裁決年月日
- 平成28年11月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、公売財産(本件不動産)の近隣地の各取引価額及び鑑定評価額からすると、本件不動産の見積価額(本件見積価額)及び最高価申込価額は著しく低いことから、原処分庁が行った最高価申込者の決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件見積価額の決定に当たり、国税徴収法第98条《見積価額の決定》第2項の規定に基づき、不動産鑑定士に鑑定評価を委託し、その鑑定評価(本件鑑定評価)を参考に見積価額を決定しているところ、本件鑑定評価は、本件不動産に係る地域要因や個別的要因を分析した上で、本件不動産の現況を前提として、原価法により本件不動産の再調達原価を求め、これに減価修正を施して積算価格を算出するとともに、収益還元法による収益価格も参考にして本件鑑定評価の額を決定したものであって、相応の合理性を有するものである。したがって、原処分庁が、見積価額の決定に当たり、本件鑑定評価の額を基準価額としたことは合理的であり、また、当該基準価額から公売の特殊性として、その30%を減価して本件見積価額を算出したことにも合理性が認められるから、本件見積価額が著しく低廉であるということはできず、それに基づく最高価申込価額もまた、著しく低廉であるということはできない。(平28.11. 4 大裁(諸)平28-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270030
- 裁決年月日
- 平成28年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った請求人の所有不動産に係る最高価申込者の決定処分(原処分)に対し、原処分に先行する公売公告処分(本件公売公告処分)が請求人の生活状況や納税の意思等を無視して一方的に行われたものであって違法又は不当な処分であるから、これを前提とする原処分も違法又は不当な処分である旨主張する。しかしながら、公売は滞納国税を徴収するために納税者の意思にかかわらず強制的に行われるものであることから、請求人が猶予の申出を聞き入れられなかったことについて不満を持ったとしても、そのことをもって本件公売公告処分及びこれに続く原処分が違法又は不当な処分であるということはできない。(平28. 5. 9 名裁(諸)平27-30)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270075
- 裁決年月日
- 平成28年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁がした公売(本件公売1)に係る最高価申込者決定処分は、本件公売1に係る公売財産(本件公売財産1)の見積価額が適正な価額よりも著しく低廉であった結果、最高価申込価額が著しく低廉となった違法なものである旨主張する。原処分庁は、本件公売財産1の見積価額の算定に当たり、過去に公売を行ったところ、いずれも不成立であったことを理由として、国税徴収法基本通達第107条関係《再公売》1−2の定めに基づき、30%の市場性減価を行っているが、本件公売1の直前に行われた公売では、公売財産(本件直前公売財産)のうち、共有建物については全部を公売対象としている一方で、本件公売1では、公売財産のうち、共有建物については請求人の共有持分に限って公売していることから、本件直前公売財産と本件公売財産1はその内容・性質が異なるものと認められる。したがって、本件公売1は国税徴収法第107条《再公売》第1項が規定する再公売には当たらず、当該国税徴収法基本通達の定めを適用することはできない。そうすると、本件公売財産1の見積価額は相当とはいえないが、最高価申込価額は当審判所が算定した基準価額とすべき金額(時価相当額であり適正な価額といえる金額)の9割を超えており、適正な価額と比較して著しく低廉であるとはいえない。(平28. 1. 7 東裁(諸)平27-75)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270075
- 裁決年月日
- 平成28年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁がした公売(本件公売2)に係る最高価申込者決定処分は、本件公売2に係る公売財産(本件公売財産2)の見積価額が適正な価額よりも著しく低廉であった結果、最高価申込価額が著しく低廉となった違法なものである旨主張する。しかしながら、本件公売財産2については、原処分庁は、過去に公売を行ったがいずれも不成立であることを理由として、国税徴収法基本通達第107条関係《再公売》1−2の定めに基づき30%の市場性減価を加えて基準価額を算定し、更に公売の特殊性を考慮して20%の減価をして見積価額を算定したものであり、上記市場性減価による修正が合理性を欠くものとは認められず、また、公売特殊性減価についても国税徴収法基本通達の定める範囲内で行われており合理性を欠くものとは認められない。したがって、本件公売財産2の見積価額は適正な価額より著しく低廉であるとは認められず、当該見積価額を上回る最高価申込価額は、適正な価額より著しく低廉な価額とは認められない。(平28. 1. 7 東裁(諸)平27-75)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270022
- 裁決年月日
- 平成27年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の滞納国税を徴収するために行った最高価申込者決定処分について、当該処分に係る公売財産の見積価額(本件見積価額)が低廉であった結果、当該処分における最高価申込価額(本件最高価申込価額)が著しく低廉なものとなったのであるから、取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁は見積価額の算定に当たり、不動産鑑定士にその鑑定評価を委託したところ、当該鑑定評価は、公売財産の具体的な状況を踏まえて不動産評価基準に定める評価方式を適切に用いて行われており、その過程に特段不合理な点は認められない。また、原処分庁が、①公売財産が不動産の持分であることを要因とする市場性減価をして基準価額を算定したことについては、合理性を欠くものとは認められず、また、②基準価額から公売特殊性減価をしたことについても、不相当とする理由は認められない。したがって、本件見積価額は時価よりも著しく低廉なものとは認められないから、本件見積価額を上回る本件最高価申込価額も、時価より著しく低廉なものとは認められない。(平27.12.15 関裁(諸)平27-22)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平260005
- 裁決年月日
- 平成26年8月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った最高価申込者決定処分(本件決定処分)は、本件決定処分に係る最高価申込価額(本件最高価申込価額)が時価より低いことから違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、見積価額(本件見積価額)の決定に当たり、不動産鑑定士による鑑定評価額を基にしているところ、不動産鑑定士の選任及びその鑑定評価方法に不合理な点は認められず、また、公売の特殊性を考慮して20%の減価をしているが、この調整は法令解釈通達「公売財産評価事務提要」(昭和55年6月5日付徴徴2-9)に定める減価率の範囲内で行われており、合理性を欠くものとは認められない。そうすると、本件見積価額は客観的な時価より著しく低いとはいえず、これを上回る本件最高価申込価額もまた本件公売財産の客観的な時価より著しく低いとはいえないから、本件決定処分が違法となるものではない。(平26. 8.26 関裁(諸)平26-5)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平260006
- 裁決年月日
- 平成26年8月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った最高価申込者の決定処分(本件決定処分)は、市場価額より著しく低い見積価額(本件見積価額)に基づきなされたものであるから、違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件見積価額の決定に当たり、不動産鑑定士による鑑定評価額を基にしているところ、不動産鑑定士の選任及びその鑑定評価方法に不合理な点は認められず、また、公売の特殊性を考慮して30%の減価をしているがこの調整は、法令解釈通達「公売財産評価事務提要」(昭和55年6月5日徴徴2−9)に定める減価率の範囲で行われており、合理性を欠くものとは認められない。そうすると、本件見積価額は客観的な時価より著しく低いとはいえず、これを上回る最高価申込価額もまた、本件土地の客観的な時価より著しく低いものであるとはいえないことから、本件決定処分が違法となるものではない。(平26. 8.26 関裁(諸)平26-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250128
- 裁決年月日
- 平成26年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、最高価申込者決定処分(本件最高価申込者決定処分)は見積価額(本件見積価額)が適正な価額よりも低廉であった結果、最高価申込価額が低廉となった違法なものである旨主張する。しかしながら、原処分庁は、公売財産(本件公売財産)について、不動産鑑定士に鑑定評価(本件鑑定評価)を依頼し、本件鑑定評価の内容は、不動産鑑定評価基準に準拠して行われているから公売財産(本件公売財産)の評価の過程に不合理な点は見当たらない。原処分庁は、本件見積価額を決定するに当たり、公売の特殊性を考慮して20%の減価を行っているが、これは公売財産評価事務提要に定める範囲内で行われていることから、この調整についても合理性を欠くものとは認められない。したがって、本件見積価額は時価より著しく低廉であるとは認められず、また、本件見積価額の決定時から本件最高価申込者決定処分までの間に本件公売財産の時価が著しく上昇した事情も認められないことからすれば、本件見積価額を上回る価額を最高価申込価額とする本件最高価申込者決定処分は、時価より著しく低廉な価額で最高価申込者を決定したものとは認められない。(平26. 5.27 東裁(諸)平25-128)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250119
- 裁決年月日
- 平成26年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、最高価申込者決定処分は見積価額が時価に比して低廉であった結果、最高価申込価額が低廉となった違法なものである旨主張する。ところで、国税局長は、公売財産を公売に付するときは、その見積価額を決定しなければならず、この場合において、必要と認めるときは、鑑定人にその評価を委託し、その評価額を参考とすることができる旨規定しているところ(国税徴収法第98条《見積価額の決定》)、その趣旨は、同法第104条《最高価申込者の決定》第1項が最高の価額による入札者であってもその価額が見積価額に達しないときは最高価申込者としていないこととあいまって、公売価額が著しく低廉となることを防止するために、最低売却価額を保障しようとした点にあると解される。もっとも、公売の特殊性を考慮して決定される見積価額は、時価を相当に下回るのが通常であるところ、見積価額が時価より著しく低く、その結果、最高価申込者の入札価額も時価より著しく低かった場合は、最低売却価額の保証という趣旨に反するから、当該最高価申込者の決定処分は違法になると解すべきである。本件において、原処分庁は、不動産鑑定士による鑑定評価等を基に、公売の対象となった宅地の見積価額を決定しているところ、当該鑑定評価等は不動産鑑定評価基準の基本的な考え方に則り、当該宅地の具体的な状況を踏まえて緻密に行われており、その検討の過程に特段不合理な点は見当たらない。また、公売の特殊性を考慮した調整についても、相当の範囲内で行われている。したがって、当該鑑定評価等を参考に決定された見積価額は時価より著しく低いものではなく、これを上回る当該宅地の最高価申込価額もまた時価より著しく低いものではないから、原処分庁がした最高価申込者決定処分は違法とはいえない。(平26. 5.14 東裁(諸)平25-119)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250097
- 裁決年月日
- 平成26年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の行った各最高価申込者決定処分(本件各決定処分)は、各見積価額(本件各見積価額)が時価に比して著しく低廉であるから、これに基づく各最高価申込価額(本件各最高価申込価額)も著しく低廉であるとして、本件各決定処分の取消しを求めている。しかしながら、本件各見積価額は、不動産鑑定士が不動産鑑定評価の手法及び手順に従いこれに準じて正常価格の評価を行うことを目的とし、かつ、かかる目的に沿った内容であり、その算定過程に不合理な点は認められず、公売の特殊性を考慮した調整として30%以内の減価を行って算定された本件各見積価額は客観的時価に比し著しく低廉とはいえず、これに基づく本件各最高価申込価額は公売財産の客観的時価より著しく低いものとはいえないから、本件各決定処分は適法である。(平26. 3.24 東裁(諸)平25-97)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250028
- 裁決年月日
- 平成26年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の行った請求人の所有する不動産の公売(本件公売公告)に係る最高価申込者の決定処分(本件決定処分)は、本件決定処分における不動産の見積価額(本件見積価額)及び最高価申込価額(本件最高価申込価額)が時価に比して著しく低廉であるから違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件見積価額の算定に当たり、不動産鑑定士による鑑定評価額を基に、時点修正を行うとともに、その後の差押え効力に係る状況の変化等も考慮して、本件公売公告において30%の市場性減価を行ったところ、入札者がない事実は、公売財産の直前の見積価額が適当でないと認められるときに該当すると判断し得るため、これらの減価を不相当ということはできない。また、原処分庁は、公売の特殊性を考慮して30%の減価を行っているところ、これは国税徴収法基本通達及び公売財産評価事務提要に定める減価率の範囲内で行われており、この調整についても不相当とする理由は見当たらない。そうすると、本件見積価額に基づく本件最高価申込価額は客観的時価より著しく低廉であるとは認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平26. 3.13 名裁(諸)平25-28)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250009
- 裁決年月日
- 平成25年8月20日
- 裁決結果
- 却下
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 国税徴収法第171条《滞納処分に関する不服申立て等の期限の特例》第1項第3号の規定は、公売公告等の処分についての審査請求は換価財産の買受代金の納付の期限まででなければすることができない旨、また、同条同項第4号の規定は、換価代金等の配当処分についての審査請求は換価代金の交付期日まででなければすることができない旨をそれぞれ規定しているところ、請求人の審査請求はいずれの期限も徒過してなされており、法定の不服申立期間を経過した不適法なものである。(平25. 8.20 名裁(諸)平25-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240145
- 裁決年月日
- 平成25年1月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、最高価申込者決定処分(本件決定処分)における最高価申込価額が低廉であるとして本件決定処分の取消しを求めている。しかしながら、原処分庁は、本件の見積価額の決定に当たり、不動産鑑定士による鑑定評価額(本件鑑定評価額)を基にしているところ、不動産鑑定士の選任やその鑑定評価方法に不合理な点は認められないこと、また、公売の特殊性を考慮して本件鑑定評価額からの減価をしているが、これは国税庁長官通達「公売財産評価事務提要」(昭和55年6月5日徴徴2−9)に定める減価率の範囲内で行われており、この調整についても合理性を欠くものではない。したがって、本件見積価額は客観的な時価より著しく低いものであるとはいえず、これを上回る最高価申込価額もまた客観的な時価より著しく低いものであるとはいえないから、本件決定処分は違法と評価されるものではない。(平25. 1.23 東裁(諸)平24-145)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240111
- 裁決年月日
- 平成24年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が国税徴収法第151条《換価の猶予の要件等》第1項に規定する換価の猶予をせずに請求人が所有する不動産の公売(本件公売)の手続を進めたことは、徴収権を濫用したものであり、本件公売に係る最高価申込者決定処分(本件決定処分)は違法である旨主張する。しかしながら、換価の猶予は税務署長が職権でするものであり、換価の猶予をするか否かはもっぱら税務署長の合理的な裁量に委ねられていると解されるから、換価の猶予の要件が充足されている場合に、税務署長が換価の猶予をすることなく行った本件決定処分は、それらの処分を行うことが正義に反し権利の行使として是認し得ないと評価できるような事情があるとは認められない限り、徴収権を濫用したものとして違法と評価されることはない。(平24.12. 3 東裁(諸)平24-111)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210127ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成22年3月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が決定した見積価額が低廉であったため、公売に係る最高価申込者の入札価額が低廉となったのであるから、このような見積価額に基づいてなされた最高価申込者の決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、不動産鑑定士による鑑定評価額を基に、公売時における各土地の客観的な時価を算定しているところ、不動産鑑定士による鑑定評価額に特段不合理な点は見当たらず、また、原処分庁は、公売の特殊性を考慮して20%の減価をしているが、この調整について不相当とする理由も見当たらない。(平22. 3. 4 東裁(諸)平21-127)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210088
- 裁決年月日
- 平成22年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が決定した見積価額が低廉であったため、公売に係る最高価申込者の入札価額が低廉となったのであるから、このような見積価額に基づいてなされた最高価申込者の決定処分は違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、不動産鑑定士による鑑定評価額を基に、その後の事情変更を考慮して、公売時における各不動産の客観的な時価を算定しているところ、不動産鑑定士による鑑定評価及び原処分庁による再評価の過程に特段不合理な点は見当たらない。そして、原処分庁は、公売の特殊性を考慮して20%の減価をしているが、この調整について不相当とする理由も見当たらない。(平22. 1. 7 東裁(諸)平21-88)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200050
- 裁決年月日
- 平成21年2月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、公売公告処分には、その基となる課税処分と差押処分に違法があり、取り消されるべきであるから、それに基づいて行われた最高価申込者の決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、公売公告処分には違法はないことから、請求人の主張には理由がなく、また、最高価申込者決定処分の手続は国税徴収法の規定に基づいて適法に行われていることが認められるから本件最高価申込者決定処分は適法である。(平21. 2.17 名裁(諸)平20-50)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180217
- 裁決年月日
- 平成19年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁のした公売の最高価申込者の決定処分について、当該公売に係る財産とは別の財産に対してされた差押処分が信義則に反して違法又は不当であるとの主張を理由として、取消しを求めている。 しかしながら、差押処分について審理したところ、当該信義則に係る主張に理由がないから、最高価申込者の決定処分について取消しを求める請求人らの主張には理由がない。(平19. 4. 2 東裁(諸)平18-217)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170056
- 裁決年月日
- 平成17年11月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №70・413ページ
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の提出した公売中止申立書を無視して公売を続行したことは、①平成11年当時において請求人が電話で公売の中止を求めときに、原処分庁が公売を中止したときの対応と異なり、信義誠実の原則に反する。そして、②当該申立書は、国税通則法第105条第1項第1号ただし書後段に規定する「別段の申出」に該当するものであるから、最高価申込者の決定処分を行ったことは、当該規定に照らして違法である旨主張する。しかしながら、①当審判所の調査によれば、平成11年当時に原処分庁が公売を中止した理由は、公売手続に瑕疵があったことによるものであり、今回の公売においては手続上の瑕疵はなく、また、②国税通則法第105条第1項第1号ただし書後段の「別段の申出」とは、公売続行の申出であり、公売中止の申出と解することはできないことから、請求人の主張には理由がない。(平17.11.4東裁(諸)平17-56)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140103
- 裁決年月日
- 平成14年12月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の担当職員の不適切な対応により、不当に公売保証金の納付を妨げられ入札に参加できなかったのであるから、原処分は違法である旨主張するが、原処分庁の担当職員が不当に公売保証金の納付を妨げた事実は認められない。また、請求人は公売保証金を入札締切時間の5分前までに納付しなければ入札に参加できないとする法的根拠はない旨主張するが、本件公売に係る公売保証金納付時間、入札時間等は、原処分庁に委ねられた権限に基づき合理的に設定されており、事前に一般に周知された上、適正に実施されたものである。以上とおり、請求人の主張はいずれも理由がなく、本件公売の入札手続は適法に行われたと認められ、原処分は適法であり、違法又は不当な点はない。(平14.12.02.東裁(諸)平14-103)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140031
- 裁決年月日
- 平成14年11月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.64・623ページ
要旨
○ 請求人らは、短期間のうちに本件公売財産の本件見積価額が前回公売時の見積価額と比較して著しく減価され合理性を欠く旨主張する。しかしながら、原処分庁は、時点修正額、敷金返還額及び前回見積価額の算定において考慮されていなかった市場性減価額を適正に算定し、さらに、公売の特殊性による減価額を調整限度の範囲内で控除しているから、本件見積価額と前回見積価額との開差は、原処分庁が本件公売財産を適正に評定した結果によって生じたものと認められる。したがって、請求人らの主張は採用できない。(平14.11.08.大裁(諸)平14-31)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130042
- 裁決年月日
- 平成13年12月12日
- 裁決結果
- 却下
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 不動産の贈与を受けた請求人は、もともと贈与税申告書そのものを提出した覚ことがないにもかかわらず、公売公告ないし最高価申込者決定等一連の公売処分(以下「本件公売処分」という。)されたのは違法である旨主張する。しかしながら、国税徴収法第114条に基づいて最高価申込者決定の取消しが行われたことにより、次順位買受申込者が定められていない本件においては、新たな公売に付されることは明らかであるから、請求人が不服の対象とする本件公売処分は、その手続すべてが消滅したものということができ、請求人はその取消しを求める利益を喪失したと解される。(平13.12.12大裁(諸)平13-42)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110101
- 裁決年月日
- 平成12年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №59・461ページ
要旨
○ 請求人らは、本件最高価申込者決定通知書に、不服申立ての期間等の教示がないことから、本件公売処分に係る審査請求を適法に受理すべきであると主張するが、最高価申込者の決定は行政処分であるが、本件最高価申込者決定通知書は、最高価申込者の決定という事実行為を通知したものにすぎず、審査法第57条に規定する行政処分を書面でする場合に当たらないから教示の必要はない。(平12. 3.31大裁(諸)平11-101)裁決事例集 №59・461ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100051
- 裁決年月日
- 平成11年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600606000
- 争点
- 6財産の換価等/6最高価申込者の決定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 入札者を最高価申込者として決定するためには、入札者が、①入札の価格が見積価額以上であり、かつ最高の価額の者であること、②入札に先だって必要な金額の公売保証金を納付していること、③滞納者でないこと、④公売実施の適正化のための措置により入札をすることができない者に該当しないこと、⑤一定の資格を必要とするときは、その資格を有する者であることの要件をすべて具備していることを要するが、本件決定処分は、上記の要件を具備した者になされており、また、徴収法第95条ないし同法第108条に規定する一連の公売手続に瑕疵はなく、本件決定処分に違法・不当な点は認められない。したがって、請求人は売却決定期日前に新聞に本件不動産の販売の広告が掲載されたこと、及び請求人の入札予定価格が事前に漏れていることを理由に、本件決定処分の取消しを求めているが、取消しすべき理由には当らず請求人の主張は採用できない。(平11. 1.25名裁(諸)平10-51)
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