裁決要旨 7債権
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令070001
- 裁決年月日
- 令和7年7月3日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.140
要旨
○ 原処分庁は、差し押さえた商品(本件商品)の販売代金に係る支払請求権(本件債権)の帰属について、①本件商品は、滞納法人(本件滞納法人)の従業員が本件債権の第三債務者(本件第三債務者)に持参して納品されたものであること、②本件第三債務者は、差押処分時に、本件債権の債権者が本件滞納法人であることを明記した「債務承認書」を提出しており、請求人とは取引をしていないとの認識があること、③本件滞納法人の一切の業務を請求人へ移管する旨(本件業務移管)のお知らせ文書について、本件第三債務者は、請求人が単に本件滞納法人から名称変更しただけであると認識したものであるから、本件第三債務者の取引の相手方が本件滞納法人であることに変わりはなく、本件債権は本件滞納法人に帰属する等主張する。しかしながら、本件第三債務者が使用するシステムは、本件債権の差押えまでには請求人に移管されていたことや、本件商品の販売代金について、請求人は総勘定元帳に計上しているが本件滞納法人の総勘定元帳には計上がないこと等からすると、本件商品の売買契約は、本件第三債務者と請求人との間で成立したと認められる。また、本件第三債務者には、売買契約の相手方について民法第95条≪錯誤≫第1項第1号に規定する錯誤があったものと認められるが、本件第三債務者は、本件滞納法人から本件業務移管の説明を受けた後も同売買契約につき同号に基づく取消しの意思表示をしておらず、納品を受けた本件商品の返品等を行っていない上、原処分庁所属の徴収職員に本件債権の全額を給付したことから、本件第三債務者において民法第125条≪法定追認≫第1号の追認をしたものと認められる。よって、上記売買契約は有効であるため、本件債権は請求人に帰属する。(令7. 7. 3 広裁(諸)令7-1)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令060011
- 裁決年月日
- 令和7年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.138
要旨
○ 請求人は、原処分庁による債権(本件債権)の差押処分時には、本件債権が第三者に帰属しているから、当該差押処分(本件差押処分)は無効である旨主張する。しかしながら、審査請求が違法又は不当な処分によって侵害された不服申立人の権利利益の救済を図るものであることからすれば、不服申立人は、自己の権利又は法律上の利益に関係のない違法を審査請求の理由として取消しを求めることができないと解するのが相当である。これを本件についてみると、仮に本件債権が第三者に帰属するという請求人の主張する事実が存在したとしても、本件差押処分によって不利益を受けるのは当該第三者であって請求人ではなく、請求人がかかる事実を違法事由として主張することは、自己の法律上の利益に関係のない違法を審査請求の理由とするものであるから、請求人の主張は審査請求の理由として取消しを求めることができないものである。(令7. 1.24 札裁(諸)令6-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030064
- 裁決年月日
- 令和4年2月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が納税者(本件滞納法人)の滞納国税を徴収するためにした、賃貸借契約(本件賃貸借契約)に基づく敷金(本件敷金)の返還請求権(本件敷金返還請求権)に係る差押処分(本件差押処分)について、以前請求人が本件賃貸借契約と同一の不動産に係る賃貸借契約(前賃貸借契約)を締結した際に預託した敷金をそのまま本件敷金としたにすぎず、本件敷金返還請求権が実体的には請求人に帰属することから、違法である旨主張する。しかしながら、敷金に関する法律関係は賃貸借契約に付随従属することから、当該賃貸借契約が契約書によって行われている場合には、当該契約書の名義人が敷金に関する法律関係の当事者として当該賃貸借契約を締結したものと認められ、敷金返還請求権は、契約書の記載にかかわらず当該契約書の名義人以外の者を当事者と認めるに足りる特段の事情がない限り、当該名義人である賃借人に帰属すると解するのが相当である。そして、本件敷金に関する取決めは、本件賃貸借契約において定められており、請求人が前賃貸借契約に基づく敷金として差し入れた金員は、精算されることなく本件敷金として本件滞納法人に承継されていることから、本件賃貸借契約に係る契約書(本件賃貸借契約書)の名義人である本件滞納法人が本件敷金に関する法律関係の当事者として本件賃貸借契約を締結したものと認められる。また、本件賃貸借契約書の記載にかかわらず請求人を本件賃貸借契約の当事者と認めるに足りる特段の事情は認められない。したがって、本件賃貸借契約の当事者であり、それに付随従属する本件敷金に関する法律関係の当事者は、本件滞納法人であり、本件敷金返還請求権は、本件差押処分の時点において、本件滞納法人に帰属していたものと認められることから、本件差押処分は適法である。(令4. 2.18 東裁(諸)令3-64)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平260014
- 裁決年月日
- 平成27年6月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が滞納者(本件滞納者)の滞納国税を徴収するために行った供託金還付請求権(本件還付請求権)の差押処分(本件差押処分)について、本件還付請求権は、請求人が本件滞納者から債権譲渡を受けたもので請求人に帰属するから、本件差押処分は違法である旨主張する。しかしながら、財産が滞納者に帰属するか否かの判定について、国税徴収法基本通達第47条関係20《一般の帰属認定》(7)が、債権については、「借用証書、預金通帳、売掛帳その他取引関係帳簿書類等により、滞納者に帰属すること」を参考として行う旨定めているところ、本件差押処分を行った徴収職員が、供託者及び供託官に対する調査に基づき本件還付請求権が本件滞納者に帰属すると認めたことは、同法基本通達47条関係20(7)が定める方法にかなう相当なものであるから、当該帰属認定に誤りはない。(平27. 6.15 広裁(諸)平26-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240209
- 裁決年月日
- 平成25年5月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が納税者(本件滞納者)の滞納国税を徴収するために行った債権の差押処分(本件差押処分)について、本件差押処分に係る債権(本件債権)は請求人に帰属することから、違法である旨主張する。しかしながら、本件債権に係る第三債務者(本件第三債務者)は、取引の相手方を本件滞納者と認識しており、本件第三債務者と請求人との間に業務契約が成立していたとは認められない。したがって、本件債権は本件滞納者と本件第三債務者との業務契約により生じたものであり、本件債権は滞納者に帰属することから、請求人の主張には理由がない。(平25. 5.10 東裁(諸)平24-209)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240121
- 裁決年月日
- 平成24年12月6日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№89
要旨
○ 原処分庁は、会社分割(新設分割)の対象とされた敷金返還請求権(本件債権)には、賃貸借契約において譲渡禁止の特約が定められている上、第三債務者は本件債権の承継について承諾していないことからすれば、本件債権は滞納法人に帰属する財産である旨主張する。しかしながら、譲渡禁止特約のある指名債権を譲受人が特約の存在を知って譲り受けた場合でも、債務者がその譲渡について承諾を与えたときは、当該債権譲渡は譲渡の時に遡って有効となると解されるところ、滞納法人は、第三債務者に対し本件債権を請求人に承継した旨の通知を行い、第三債務者は原処分庁の行った債権差押え(本件差押処分)より前に、本件債権が滞納法人から請求人に承継されたことについて書面による承諾をしたものと認めるのが相当である。したがって、本件差押処分は本件債権の移転に劣後しているので、本件差押処分は請求人に帰属する財産に対してなされた違法な処分である。(平24.12. 6 東裁(諸)平24-121)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平230007
- 裁決年月日
- 平成23年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件被差押債権の存在を示す書類は一切なく、請求人が本件滞納法人に対して差し入れたとされる借用書は偽造されたものであることから、実在しない債権に対して差押処分をしたのは不当である旨主張する。しかしながら、差押処分の取消しを求める理由が被差押債権の不存在又は消滅である場合は、当該差押手続の違法又は不当に直接関わるものでないこと、また、被差押債権の存否は国の提起する当該差押債権の取立訴訟等においてこれを主張することができ、被差押債権の全部又は一部が存在しないときは、その部分につき執行が功を奏しないことになるだけであることから、そのような債権につき差押処分がなされても第三債務者は法律上の不利益を被ることはないということができる。そうすると、被差押債権の不存在又は消滅を理由とする主張は自己の法律上の利益に関係のないものを理由とするものであり、審査請求が違法又は不当な処分によって侵害された不服申立人の権利利益の救済を図るものであることからして、かかる理由を審査請求の理由とすることはできない。(平23.10.19 福裁(諸)平23-7)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230022
- 裁決年月日
- 平成23年10月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、差し押さえられた平成22年9月分の清掃作業等代金の支払請求権は、差押処分がされた当時、請求人に帰属していた旨主張する。しかしながら、当該差押処分がされた当時、第三債務者は、平成22年9月分の清掃作業等の相手方が滞納法人であると認識していたと認められ、同月分の清掃業務は、清掃業務委託契約の継続的契約の一環としてされたとみるのが相当であるから、差し押さえられた同月分の清掃作業等代金の支払請求権は、差押処分がされた当時、滞納法人に帰属していたと認められる。(平23.10.17 名裁(諸)平23-22)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220063
- 裁決年月日
- 平成23年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、実弟の滞納国税に係る差押処分(本件差押処分)の対象となった貸付金の返還請求権(本件債権)は、実父の相続によりその2分の1は請求人に帰属する債権であるとして、本件差押処分の一部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、請求人の実父と債務者との間で締結された金銭消費貸借契約書(本件契約書)は、請求人の実父がその死亡を原因として本件債権を請求人の弟及び妹に譲渡し、債務者がこれを異議なく承諾するという第三者のための契約を締結したもの解するのが相当であること、また、当該債務者は、本件債権の債権者が請求人の弟であるとして、請求人の実父の死亡後請求人の弟に対し本件債権の返済を行っており、原処分庁に対し、債権者を請求人の弟として債務承認書を提出したことからすれば、請求人の弟が本件契約による受益の意思表示をしたことによって、本件債権の返済を受けていることが推認できる。そして、請求人の妹が請求人の実父の死亡後相続放棄したことは、本件契約による受益を望まないという意思を含むものと解され、そうすると、本件債権は請求人の実父の死亡後は請求人の弟に引き継がれ、請求人の弟に全て帰属する財産であることから、本件債権には請求人に帰属する部分があるとは認められない。(平23. 6.27 名裁(諸)平22-63)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220027
- 裁決年月日
- 平成23年5月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、滞納者が第三債務者に対して債権を有するとして当該各債権(本件各債権)を差し押さえたことに対し、本件各債権は、請求人と滞納者との間の営業譲渡契約により、包括的に請求人に移転しており、このような包括的な移転については民法第467条《指名債権譲渡の対抗要件》の適用がないから、同条第2項が規定する第三者対抗要件を具備しなくても、本件各債権の移転を原処分庁に対抗することができる旨主張する。しかしながら、営業譲渡契約により譲受人に承継されることとなった指名債権について二重譲渡や差押えとの競合が生じることは通常の債権譲渡の場合と同様であることからすれば、営業譲渡契約による指名債権の移転を第三者に対抗するためには、民法第467条が規定する方法により第三者対抗要件を具備する必要があると解されるのであり、本件各債権の移転については、いずれも第三者対抗要件を具備していないから、請求人は、本件各債権の移転を原処分庁に対抗することはできない。(平23. 5.18 広裁(諸)平22-27)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210126
- 裁決年月日
- 平成22年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、原処分庁が差し押さえた各債権は、当該差押処分の前に、滞納者から譲渡担保として譲り受け、債権譲渡登記により第三者対抗要件を具備したものとみなされたから、当該各債権は請求人に帰属する旨主張する。しかしながら、原処分庁が差し押さえた各債権の一部については、原処分庁の取立て、差押えの解除、消滅、不存在により、差押えの効力が消滅したか生じなかったのであるから、請求人は、その部分についての差押えの取消しを求める法律上の利益を有せず、他の債権については、譲渡禁止特約が付されているところ、滞納者と請求人との間で交わされた集合債権譲渡契約書の「譲渡禁止特約の有・無」欄の「有」に丸印が付されていることからすれば、請求人は当該譲渡禁止特約につき悪意の譲受人と認められることから、滞納者から請求人への当該債権の譲渡は無効であり、当該債権が請求人に帰属することを前提に当該債権の差押処分の取消しを求める請求人の主張は、その前提を欠き採用できない。(平22. 6.16 関裁(諸)平21-126)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210045
- 裁決年月日
- 平成22年5月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、買主を滞納法人である請求人A名義とする株式売買契約の目的とされた株式の購入代金を請求人B及び同Cが負担しているから、当該株式の発行会社に対する未発行株券の交付請求権は、請求人B及び同Cに帰属するとして、原処分庁が行った当該株券の交付請求権の差押処分は、滞納法人に帰属しない債権を差し押さえたものであり、取り消されるべき旨主張する。しかしながら、売買契約に係る意思表示が契約書によって行われた場合には、当該契約書の名義人が当該契約の当事者として契約を締結したと認められるから、契約書の記載にかかわらず、当該契約書の名義人以外の者を当事者と認められるに足りる特段の事情のない限り、当該名義人をもって契約当事者と解するのが相当であるところ、当該株式売買契約の当事者である買主は滞納法人であり、また、売主の認識等からしても、滞納法人以外の者が買主であったと認められる特段の事情は見当たらない。したがって、当該株券の交付請求権はすべて滞納法人に帰属するものである。(平22. 5. 11 名裁(諸)平21-45)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平200013
- 裁決年月日
- 平成21年3月25日
- 裁決結果
- 却下
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求によって行政処分の取消しを求めるには、その取消しを求める処分が現に存在していることが必要であるところ、当審判所の調査によれば、本件各差押債権については、原処分庁が国税徴収法第67条《差し押えた債権の取立》の規定に基づいて、第三債務者からその全額を取り立てていることが認められる。そうすると、本件各差押処分は、その取立てにより目的を完了してその効力が消滅しているのであるから、本件各差押処分の全部の取消しを求める審査請求は、既に効力の消滅した処分の取消しを求めるものであり、請求人は、その取消しを求めるにつき法律上の利益を有しないから、本件審査請求は不適法なものである。(平21. 3.25 福裁(諸)平20-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200107
- 裁決年月日
- 平成20年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、滞納会社に対する差押処分の対象となった敷金は、請求人が第三債務者に支払ったものであるから、滞納会社に帰属するのではなく請求人に帰属すると主張する。しかしながら、敷金契約に係る意思表示が契約書によって行われている場合には、当該契約書の名義人以外の者を当事者と認めるに足りる特段の事情のない限り、当該名義人が契約当事者となると解するのが相当であるところ、これを本件についてみると、契約書の名義人は滞納会社であって、その後に契約当事者が作成した文書でも名義人は滞納会社になっており、賃貸人等が当事者を滞納会社であると認識し、請求人が敷金を負担した証拠もないから、上記特段の事情は認められない。したがって、本件敷金返還請求権に係る契約の当事者は滞納会社であり、本件敷金返還請求権は滞納会社に帰属することになる。(平20.12.17 東裁(諸)平20-107)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190209
- 裁決年月日
- 平成20年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が、滞納会社の滞納国税を徴収するため、工事請負業者に対して労務者を派遣する取引に係る各債権(以下「本件各債権」という。)について差押処分を行ったのに対し、請求人は、本件各債権のうち、滞納会社に所属していた労務者が別途組合を発足させた日後に発生した債権の取引当事者は請求人であるから、同日以後の部分は請求人に帰属する旨主張している。本件各債権のうち、上記組合の発足以前に滞納会社と工事請負業者との間には、継続して取引が存在し、当該取引により発生した債権が本件滞納会社に帰属することについて争いはないところ、請求人の組合員であるという労務者の労働の対価が、組合たる請求人に帰属するという根拠が見当たらない上、同日以降も滞納会社と本件各債権の第三債務者である工事請負業者との上記取引はなお継続していたと認められ、請求人と第三債務者との間には取引が存在しなかったと認めるのが相当であるから、当該各債権は、請求人に帰属しているとはいえず、本件滞納会社に帰属するものと認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 6.18 東裁(諸)平19-209)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180216
- 裁決年月日
- 平成19年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・565ページ
要旨
○ 請求人は、債権の差押処分について、当該差押債権の第三債務者が、各債権について二重弁済を請求されるリスクを負い、当該第三債務者にはその回避手段が存しない第三債務者に手続的保障が与えられていないことを理由に差押処分が違法である旨主張する。 しかしながら、差押処分を違法とする理由が自己の法律上の利益に関係のない違法を理由とするものである場合は、審査請求が違法又は不当に処分によって侵害された不服申立人の権利利益の救済を図るものであることから、かかる違法理由を審査請求の理由とすることはできないと解すべきであり、請求人の当該主張は、請求人の法律上の利益には関係のない違法理由にほかならない。 したがって、当該主張は、審査請求の理由とすることができないものであるから、当該違法理由をもって主張することはできない。(平19. 3.30 東裁(諸)平18-216)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180216
- 裁決年月日
- 平成19年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・565ページ
要旨
○ 滞納会社が行っていた警備業務を引き継いだ請求人が、取引先との間で警備委託契約を締結して行った警備業務に係る債権につき、原処分庁が、請求人は滞納会社と実質的に同一であるとみて請求人の主体性を否認し滞納会社に帰属するものとして差押処分をしたところ、請求人は、自社が当該契約の主体たる当事者であり、当該債権の帰属主体であると主張する。 しかしながら、請求人に①会社の背後にある者が会社を自己の意のままに道具として用いる支配的地位にあり、②債権者に対する債務の支払を免れるために新会社を設立する等、会社の背後にある者が、違法又は不当な目的の下に、会社形態を利用している事実が認められる場合においては、請求人は、債権者である原処分庁に対して、滞納会社とは別人格であることを信義則上、主張できないものと解するのが相当である。 そして、①滞納会社と請求人とは、あたかも別々に事業を展開しているような体裁は整えられてはいるものの、滞納会社の代表者の支配の下、滞納会社から請求人への業務の移行の前後を通じ、実質的には一体の会社が警備業務を行っていたと認められ、②滞納会社は、請求人に警備業務を移行させた時点で、既に健全な事業活動が行われる状況下になかったため、請求人を利用し、原処分庁の滞納処分を免れる意図をもって、請求人に警備業務の名義を移行をしたと認められる。 そうすると、滞納会社から請求人への警備業務の取引名義の移行は、滞納会社が、滞納国税を免れる目的で、滞納会社の代表者による同一の支配体制下にある請求人をもって、恣意的にその法人格を利用して行ったものであり、法人格を濫用しているものと認められるから、請求人は、原処分庁に対し、信義則上、請求人が滞納会社とは別異の法人格であり、債権の帰属主体であることを主張することは許されないというべきである。(平19. 3.30 東裁(諸)平18-216)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170010
- 裁決年月日
- 平成17年8月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、差し押さえられた証券会社の請求人名義口座(以下「本件口座」という。)の残高(以下「預り金」という。)の返還請求権は、その取引名義によって明らかなように、請求人に帰属するものであり、滞納者の財産ではないとして違法な差押え処分であると主張する。しかしながら、差押えの対象となる財産が滞納者に帰属するか否かについては、名義等の形式のみで判断するのではなく、譲渡証書、当事者の陳述等その他の資料により認められる事実関係を総合して、実質的に判断するのが相当であるところ、滞納者が、本件口座を開設し、本件口座を通じ、株式売買の注文及び資金の管理を行っていること、請求人は平成10年から留学中の身であったことなどを総合すると、本件口座は滞納者のものであり、当該預り金の返還請求権も滞納者に帰属すると認めるのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平17.8.30名裁(諸)平17-10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130085
- 裁決年月日
- 平成14年5月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・728ページ
要旨
○ 請求人は、滞納法人はAに対し有していた売掛債権をBに譲渡しており、Aが本件預金口座へ振り込んだ金額のうち、1200000円はBに帰属するものでありから、第三者の債権まで差し押さえた本件差押処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件預金口座が滞納法人に帰属するものであると認められるところ、Bに対する債権譲渡の効力はともかく、Aは滞納法人に対する売掛金債務の履行として本件預金口座へ振り込んだものであり、形式的な手違いによる誤振込みであるような場合には当たらないというべきであるから、Aが本件預金口座へ振り込んだ金額の全額が滞納法人に帰属することとなると解される。したがって、請求人とBとの間でなされた1200000円を支払う旨の合意も、Bが当該振込金自体に権利を有することを意味するものではなく、Bが滞納法人に対して1200000円の一般債権を有していることを意味するにすぎないというべきであるから、請求人の主張には理由がない。(平14. 5.31関裁(諸)平13-85)裁決事例集NO63・728ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120024ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成12年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・612ページ
要旨
○ 請求人は、本件養老生命共済契約は請求人が息子である滞納者の名義を借りて契約したもので共済掛金も請求人が支払っていることから、被差押債権(滞納者が契約した養老生命共済に係る満期共済金の支払請求権及び解約返戻金の支払請求権)は請求人に帰属するものであり、本件差押処分は財産の帰属を誤った違法があり取り消すべき旨主張する。しかしながら、共済金約款によればいずれも滞納者に帰属するものと認められるのであり、仮りに請求人主張のものであったとしても、請求人には虚偽の外形を自己の意思で作出したことが認められることから、民法第94条第2項の類推適用により、請求人は本件債権が請求人に帰属することをもって善意の第三者である原処分庁に対抗することはできない。したがって、この点に関する請求人の主張は採用することができない。(平12.11.27名裁(諸)平12−24)裁決事例集NO60・612ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090099
- 裁決年月日
- 平成10年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件不動産の所有権は請求人に帰属していたから、その売却代金を原資とする本件預託金債権も請求人に帰属し、請求人の父である滞納者の滞納国税を徴収するため、本件預託金債権に対してされた差押処分は違法である旨主張するが、認定事実によれば、真実は滞納者自身がA社から取得した本件不動産を、宗教法人Bに売却してその代金を取得したにもかかわらず、滞納者の財産に対する差押えを免れるために、請求人が当該代金を取得したかのように仮装したものとみるのが相当である。そうすると、本件不動産の売却代金は滞納者に帰属し、当該売却代金を原資とする本件預託金債権も滞納者に帰属して請求人には帰属しないとみるべきであるから、請求人の主張は採用できない。(平10. 1.19東裁(諸)平 9-99)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080062
- 裁決年月日
- 平成9年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 600401037
- 争点
- 4差押え/1差押えの通則/3差押財産の帰属の認定/7債権
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成7年10月1日から運送業を開業し、A社に対し滞納会社に替わって請求人が運送を請け負う旨の本件通知書を同年9月末までに交付しているから、本件債権(運送代金の支払請求権)のうち同年10月1日以降の債権は、滞納会社ではなく請求人に帰属する旨主張する。しかしながら、滞納会社が不渡りを出した後、業務を停止して会社を閉鎖する一方、請求人が運送業を始めて滞納会社に替わって運送を請け負うようになったとはにわかに信じ難いところ、A社の代表取締役Bの申述によれば、当該通知書は差押処分が行われた日の翌日である平成7年10月12日に請求人の父親が持参したものであるから、当該通知書によって、同年9月末日までに滞納会社ではなく請求人が運送を請け負う旨の申入れがなされたと認めることはできず、またこれをA社が承諾したという事実も認めることはできない。したがって、平成7年10月1日以降も、A社との間で運送契約を締結し、運送に当たっていたのは、請求人ではなく滞納会社であると認められる。(平 9. 3.28名裁(諸)平 8-62)
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