裁決事例 揮発油税法関係

裁決事例 揮発油税法関係

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平成12年3月14日裁決

揮発油税法第14条第12項に規定する未納税移出の適用を否定した事例

裁決事例集 第59集 415頁

要旨

 揮発油税法第14条第1項第1号及び同法施行令第5条第1号にいう「揮発油の製造者」とは、現実に揮発油の製造を行っている者であり、「揮発油の製造場」とは、現実に揮発油の製造を行っている場所であると解するのが相当である。
 すなわち、揮発油税法第23条に規定する揮発油税営業等開始申告書を提出している者に対して揮発油を移出しても、その者が移入した場所において現実に揮発油の製造を行っていなければ、当該移出に同法第14条第1項に規定する未納税移出を適用することはできない。
 請求人は、揮発油を移出した者が揮発油を移入した者における揮発油の製造の有無を確認する義務を負うとする法令の規定がないので、揮発油を移入した者が製油所を揮発油の製造場とする揮発油税営業等開始申告書を提出していることのみをもって、当該製油所は「揮発油の製造場」に該当する旨主張するが、揮発油を移出した者が揮発油を移入した者の揮発油の製造の有無を確認する義務を負う旨の法令の規定が存しないとしても、揮発油の製造場からの移出が揮発油税法第14条第1項に規定する要件に該当するかどうかの判断は、揮発油を未納税移出しようとする者の責任において行われるべきものであるから、この点に関する請求人の主張は採用することができない。
 また、請求人は、揮発油税法第14条第2項に規定する手続要件さえ具備していれば、いかなる場合でも、未納税移出に係る揮発油税の免除が受けられる旨主張するが、同項では、同条第1項に規定する未納税移出の適用要件を充足して移出した揮発油について、揮発油税の免除を受けるための申告手続が規定されているものであり、同項に規定する未納税移出を適用するためには、同項各号に規定する未納税移出の適用要件を充足する必要があるというべきであるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。
 したがって、本件各月分の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分はいずれも適法である。

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昭和49年8月17日裁決

非揮発油と課税済みの揮発油とをブレンドした揮発油は新たな揮発油の製造になるとした事例

裁決事例集 第8集 41頁

要旨

 揮発油税法及び地方道路税法では、製造場から移出した段階で揮発油税が課税される建前となっており、課税済みの揮発油を原料に用いて新たな揮発油を製造し、当該揮発油をその製造場から移出した場合には、原料として使用された課税済みの揮発油とは別個の課税客体となるので、混和後の新たな揮発油の総体について、揮発油税が課税されるとした原処分は相当である。

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平成11年5月28日裁決

件輸入貨物は揮発油税の課税物件として取り扱わないこととされている軽質原油であるとの請求人の主張が排斥された事例

裁決事例集 第57集 543頁

要旨

 請求人は、本件各貨物は原油であり、揮発油に該当しないことに取り扱うこととされている軽質原油に当たるから、本件各貨物を課税物件として扱った本件揮発油税更正処分等は違法である旨主張する。
 しかしながら、原油に該当するか否かは、本件各貨物が天然の産品である原油としての性質を有しているか否かが判断の基準となるところ、サンプル分析の結果によれば、天然の産品である原油が有する特徴的な属性を有していない上、請求人は、産出油田名や引取り後の製造工程等について合理的な説明をしておらず、その信用性には疑問がある。本件各貨物が揮発油に該当することは争いないところ、上記のとおり、原油ではないから、揮発油に該当しないことに取り扱うこととされている軽質原油には当たらず、本件各更正処分は適法である。

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平成13年9月25日裁決

揮発油に揮発油以外の物を混和して揮発油とする行為は揮発油税法にいう製造に当たると判断した事例

裁決事例集 第62集 485頁

要旨

 請求人は、揮発油税法の規定からすると、単なる混和が製造に当たらないと主張するが、揮発油税法では、揮発油の製造に関し、同法第6条に製造とみなす場合について規定しているほかに明確な定義規定が設けられておらず、「製造」の定義については社会通念に照らして解釈する必要があるところ、社会通念による製造の概念は、材料又は原料に物理的操作を加え、又は化学的変化を与えることによって一つの物を造り出す行為をいい、この場合、材料又は原料が新品であるか中古品であるかを問わず、また、素材であるか製品であるかを問わないと解されているから、揮発油の製造について定義する揮発油税法基本通達第9条1項の定めは正当なものと認められる。
 したがって、揮発油に揮発油以外の物を混和して揮発油とする行為は揮発油の製造に、また、その混和を行う者は揮発油の製造者に該当することになり、当該製造者は、当該製造場から移出した揮発油について、揮発油税法等の規定するところにより、揮発油税等の納税義務者となる。

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平成24年6月7日裁決

請求人が経営するガソリンスタンドにおける灯油の混和されたガソリンの移出数量を各タンクの荷卸前後の在庫数量等を基に算出した原処分庁の算定方法には合理性があるとした事例

裁決事例集 第87集

ポイント

 本事例は、原処分庁がデータ管理会社からの資料情報収集により把握したデータ上の販売数量が移出数量であるとして原処分を行ったが、審査請求において、当該データを証拠として提出せず、原処分における算定移出数量に替え、各タンクの荷卸前後の在庫数量等を基に算出した移出数量が正当であると主張をしたのに対し、その算定方法には合理性があるとしたものである。

要旨

 請求人は、原処分庁が算出した移出数量は、請求人の販売記録等に基づくものではなく、灯油成分が検出されたガソリンの検体購入時前後の荷卸間の在庫数量の開差数量を基に算出したものであり、請求人が経営する各給油所(本件各給油所)の間で行われたガソリンの融通の事情が反映されていないこと、及び荷卸前後の在庫数量の記録は信頼できるものでないことなどを理由に、原処分庁が算出した当該移出数量は信頼できるものではないので課税の根拠を欠く旨主張する。
 しかしながら、本件各給油所間でのガソリンの融通の事実は認められず、原処分庁が主張する移出数量を算出する上で基礎とした荷卸前後の在庫数量及び荷卸間の経過時間はいずれも信頼できるもので正確であると認められることから、原処分庁が主張する算定方法は合理的であり、これによって算出された移出数量をもって揮発油税等の課税標準の基となる移出数量と推認することができる。

参照条文等

揮発油税法(平23法律第114号による改正前のもの)第3条第1項、第8条第1項、第26条

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