裁決事例 役員報酬、賞与及び退職給与

裁決事例 役員報酬、賞与及び退職給与

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昭和56年6月23日裁決

代表取締役から取締役への分掌変更に伴い支給した役員退職金について損金算入が認められないとした事例

裁決事例集 第22集 133頁

要旨

 代表取締役から取締役への分掌変更に伴い支給した役員退職給与について、[1]臨時株主総会議事録及び取締役会議事録等は、いずれも真正に作成されたものと認められないことから、代表取締役辞任及び本件役員退職給与の支給についての証拠資料とは認められないこと、[2]当該議事録の内容について所定の商業登記がされていないこと、[3]その当時当該代表取締役は高齢であったが、著しく健康を害していたとは認められず、かつ、他に定時株主総会まで従来どおり代表取締役としての執務ができない特段の事情があったと認めるに足りる証拠資料がないこと及び[4]取締役への分掌変更後における報酬の支給状況等からみて、当該取締役が臨時株主総会時において、実質的に退職と同様の事情にあったとは認められないから、当該役員退職金は損金の額に算入することはできない。

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平成15年2月13日裁決

代表者が同人の長男を伴って海外出張した場合のその長男の海外渡航費は、法人の業務の遂行上必要な費用であるとは認められないとした事例

裁決事例集 第65集 414頁

要旨

 代表者Gの本件海外出張は請求人の業務であるが、これに同伴した長男は、出張時は7歳から9歳であり、代表者Gの扶養親族となっている。そして、当然ながら請求人の役員でもなく使用人でもないので、長男を同伴したことは、法人業務の遂行のために必要な同伴とは認められない。
 なお、長男の同伴が出張先の代表者からの求めに応じてされたものであるとしても、また、出張先の経営陣及びその家族との次世代交流が図られたというメリットがあったとしても、そのことが請求人の業務の遂行に明らかに関係するとは認められず、出張先がその一部を負担していたことをもって、請求人が負担した長男の海外渡航費を損金の額に算入すべき理由になるとも認められない。
 そうすると、長男の海外渡航費は、長男を扶養親族とする代表者Gが個人的に負担すべき費用であるから、代表者Gに対する臨時的な給与すなわち賞与とするのが相当である。

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昭和62年11月30日裁決

使用人兼務役員の使用人としての職務に対する相当な賞与の額を算出する場合に比準者が存しないときはその地域の給与等の伸び率を勘案して算出すべきであるとした事例

裁決事例集 第34集 96頁

要旨

 使用人兼務役員に対する使用人分賞与は、請求人の他の使用人を比準者として算定すべきであり、当該他の使用人が能率給を受給する者で使用人兼務役員とは職務内容、給与の支給基準を異にしていたとしても、上記判断に何ら影響を及ぼすものではないと原処分庁は主張するが、使用人兼務役員と他の使用人とがその職務内容、給与の支給基準を著しく異にする場合には、比準者とすることは合理性がなく、その地域の平均の給与の伸び率、賞与の支給倍率等を勘案して算出するのが相当である。

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昭和46年7月17日裁決

同族会社の判定の基礎となった株主に該当する使用人について役員に該当しないとした事例

裁決事例集 第3集 13頁

要旨

 請求人の代表者の子息である本件使用人は、請求人が同族会社であることにつき、判定の基礎となった株主には該当するが、その勤務関係については常時代表者の指揮監督を受けており、加えて、請求人の事業運営上の重要事項に参画している事実が認められないから、給料の支給状況等がたとえ一般使用人と異なっているという事実はあったとしても、それらの事実関係だけをとらえて請求人の役員に該当するとすることはできない。

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平成2年1月30日裁決

地元神社の改築資金の寄付は、会社役員(社主)が実行し、その資金を営利法人たる請求人が提供したものと認定した事例

裁決事例集 第39集 275頁

要旨

  1. 寄付の目的が、社主及びその父が生来崇拝してきた地元神社の改築資金の大部分を負担するものであること
  2. 神社の氏子・信徒の広がりは、その地域に限定されていること
  3. 宗教等の喜捨は、自然人に期待されるものであること
  4. 芳名碑及び顕彰之碑には、社主の個人名が刻され感謝状も社主個人に与えられたこと、また、募金者側は、個人の篤行に感謝の念を抱くものであること
  5. 寄付金の額が多額で、募金総額の大部分を占めること
  6. その支出決定は、社主の敬神崇祖の念に由来すること
  7. 社主の寄付申出の確言は、取締役会の決議時期よりもかなり早くなされ、その確言により、神社の奉賛会が結成され、神社改築工事に着手したものであるからその支出決定は、社主個人の判断と認められること
  8. 取締役会の決議は、本件寄付金をするかどうかというよりも、その資金負担について承認したものと認められること

等の事実からすれば、営利法人たる請求人がしたものとしては、あまりにも高額で不自然であり、社主個人が寄付を実行し、請求人が代わってその資金を提供したものと認めるのが相当である。

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昭和56年1月29日裁決

専務取締役に選任されていない取締役が専務取締役の名称を付した名刺を使用しているとしても当該取締役は使用人兼務役員に該当するとした事例

裁決事例集 第21集 107頁

要旨

 専務取締役の名称を付した名刺を使用して営業活動を行っている取締役であっても、取締役会等により、専務取締役に選任された事実はなく、また、確定決算書、各種議事録等においても、専務取締役の名称を付したものはなく、さらに、取締役に就任する前から当該名刺を使用していたことから、単なる通称としてこの名称が冠されていることが認められるので、当該名刺を使用していたことのみをもって、法人税法上の専務取締役とみなすことは適当ではなく、その常時従事している職務は、他の使用人の職務と何ら異なるものではないから、使用人兼務役員と認めるのが相当である。

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昭和45年12月17日裁決

役員の結婚式、結婚披露宴の費用は損金算入できないとした事例

裁決事例集 第1集 30頁

要旨

 結婚式、結婚披露宴は、社会通念上私的行事であり、法人の取引先同業者等を招待した場合であっても、これらの費用を法人の交際費として損金とすることは相当でない。

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昭和57年6月10日裁決

損益計算法により算定した簿外所得金額と社内に留保された簿外資産との差額を代表者に対する貸付金と認定しその受取利息相当額を役員報酬とした原処分を取り消した事例

裁決事例集 第24集 93頁

要旨

 原処分庁は、甲勘定の金額を代表者甲に対する貸付金と認定しているが、[1]同勘定は、既往の事業年度の更正において原処分庁が損益計算法によって算定した請求人の所得金額と請求人の資産として留保されている金額との差額を仮勘定として処理したものであること、[2]原処分庁は、既往の事業年度については、かかる理由から同勘定の金額に対し受取利息の認定をしていないこと、[3]当事業年度以降の原処分に係る調査において、請求人と代表者甲との間に金銭消費貸借契約が成立していたとする事実は認められないこと等の事実によれば、同勘定の金額を代表者甲に対する貸付金と認定することは相当でない。
 したがって、原処分庁が当該甲勘定の金額を代表者甲に対する貸付金と認定し、これに対して年10パーセントの割合で算定した受取利息の額を代表者甲に対する経済的利益の供与と認め役員報酬として源泉所得税の納税告知をしたことは相当でない。

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昭和56年5月26日裁決

期中にあらかじめ定められた基準に基づいて増額支給した役員報酬の損金算入を認容した事例

裁決事例集 第22集 124頁

要旨

 原処分は、役員報酬の額のうち役員2名に対し増額改訂して支給した本件追加報酬について、臨時的給与であるから役員賞与に当たるとして損金不算入としているが、[1]役員両名に対して、昇格した後も昭和51年4月まで昇給の措置が採られていないこと、[2]本件追加報酬が両名の昇格後支給すべきであった増額報酬の追給であることに関しては、請求人の主張、関係者の答述及び実際支給額がいずれも符合していること、[3]一般企業において、役員が昇任若しくは昇格した場合には権限と責任が加重されることから、その対価として当該昇任者等の給与の額を増額するのが経済界の通例であることからすれば、本件追加報酬は実質的にも役務の対価たる性質を有する根拠のある給与と認めるのが相当であり、また、本件追加報酬はあらかじめ定められた支給基準に基づいて、昭和51年5月から昭和52年4月に至る12か月にわたり、役員両名の定額報酬に上積みして各月定額により支給したものであって、定期の給与と認めるのが相当であるから、これは役員報酬として損金の額に算入するのが相当である。

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平成5年4月19日裁決

株主が一堂に会して株主総会が開催されなかったとしても、請求人のように役員が90パーセント以上の株式を有している同族会社において、当該役員により作成された議事録は、実質的に株主総会が開催され、決議が行われた上で作成されたものとみるべきであり、過大な役員報酬の判定はこの議事録に基づいて行うのが相当であるとした事例

裁決事例集 第45集 213頁

要旨

 請求人は当初、株主総会の議事録であるとして甲議事録を提示し、その後に至って乙議事録を正規のものであるとして提示した。さらに請求人は、実際には株主総会は開催されておらず、株主総会の決議も存在しないので、役員報酬の額が相当な金額であるか否かは株主総会の議事録によるべきではなく、当該役員の職務内容からみて判断すべきであると主張した。しかし、本件においては、請求人の株主が一堂に会して株主総会が開催され決議が行われたと判断することはできないとしても、[1]請求人は、議事録の原案の作成を代理人に依頼していること、[2]代理人は、原案を作成するに当たって代表者に対し、あらかじめ「各事業年度の計算書類の承認は行われたか、役員報酬の額が前事業年度に比べて変更されたか否か、変更後の金額はいくらか」の点について確認していること、[3]原案を請求人の代表者は代理人から受け取り、代表者は原案に押印した後、他の役員にもこれを回付し、同人らも代表者と同様に押印し、議事録を作成していること、[4]役員の有する株式数の合計は、発行済株式総数の90パーセントを超えていること等からみると、実質的に株主総会が開催され、決議に基づいて議事録が作成されたとみるのが相当である。
 そして、株主総会の決議に基づいて作成された議事録は、甲議事録であると認められ、原処分庁が役員報酬が過大かどうかの判断を甲議事録に基づき行ったことは相当である。

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昭和50年9月6日裁決

親会社からの受入外人役員に支給した子女教育費について役員賞与であるとした事例

裁決事例集 第10集 34頁

要旨

 支給される子女教育費が、臨時的な給与であるかどうかは、受給者における使途とは関係なく、支給の実態により判断すべきところ、請求人が外人役員に対して支給した本件子女教育費は、毎月規則的に、継続して支給されるものではなく、年1回ないし2回支給されており、また、その具体的な数額は支給時に確定するものと解される。従って、支給されたその金員は臨時的な給与、すなわち役員賞与に該当すると認められ、損金の額に算入することはできない。

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平成21年11月6日裁決

請求人が監査役に対して支出したとする役員報酬は、取締役に対する報酬を監査役に対する報酬と仮装して経理したと認められることから、損金算入は認められないとした事例

裁決事例集 第78集 349頁

要旨

 請求人は、その監査役である代表者の父及び義姉に対する役員報酬について、両監査役が監査役として就任し登記されている以上、報酬の支給が行われて当然であり、両監査役は、商法上の責任の対価としても報酬を受給する権利があるから、当該報酬の額は損金の額に算入されるべきであり、また、当該報酬を代表者の妻である常務が費消していたのは、当該報酬の額の一部を常務を通じて実際に両監査役に対して支給し、その残額を両監査役から代表者が借り受けていたものである旨主張する。
 しかしながら、監査役に対する報酬として請求人が支出した金員の全額について、常務は、現金で直接受領し、自己の預貯金口座に入金するなどして管理し、自らの支払に費消していたこと、本件金員は常務の意思により管理し自由に費消可能な状態にあったこと、代表者と両監査役との間に本件金員に関する金銭消費貸借の事実も認められず、両監査役が実際に監査業務に従事しておらず、常務が監査業務を行っていることなどの諸事情を併せ考慮すれば、本件金員が、常務に対して支給されたものであり、請求人から常務に対する報酬と認めるのが相当であり、また、本件金員を請求人が両監査役に対して支給したとしていたことは、常務に対する報酬を監査役に対する報酬に仮装して経理していたと認められる。

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昭和48年6月19日裁決

役員の配偶者に支給した金員は当該役員に対する賞与であるとした事例

裁決事例集 第6集 38頁

要旨

 役員及び使用人の配偶者の内助の功は、請求人に直接及ぶものでなく、役員及び使用人による労務の提供を通じて請求人に及ぶものであるから、配偶者に支給した金員は、労務の提供者である役員及び使用人に対し支給された給与とみるのが相当である。
 したがって、役員の配偶者に支給した金員は、その役員に対する臨時的な給与であり、役員賞与と認めるのが相当である。

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昭和61年5月30日裁決

役員就任3か月後に一括支給した報酬増加差額は、臨時的な給与ではなく、役員報酬に該当するとした事例

裁決事例集 第31集 108頁

要旨

 原処分庁は、役員報酬のうち新たに役員に就任した者に対して報酬増加差額として支給した本件給与は臨時的な給与と認められ、役員賞与に該当すると主張するが、使用人を役員に登用した場合、従前の給与に役員の職務に対する報酬を加算する慣行は広く認められるところであり、当該役員の報酬月額は他の役員のそれと同額であって、その決定の経緯や事情、支給時期、支給の趣旨等を総合考慮すれば、本件給与は、本来支給すべき通常業務の対価たる役員報酬を役員就任時にさかのぼって支給したものと認めるのが相当であって、一括支給の形態のみを捕らえて臨時的な給与と解するのは相当でない。

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平成23年1月25日裁決

役員給与の減額理由が業績悪化改定事由に該当しないから減額後の定期給与の額を超える部分は定期同額給与とはいえず損金の額に算入することができないとした事例

裁決事例集 第82集

ポイント

 役員給与のうち、定期同額給与、事前確定届出給与及び利益連動給与のいずれにも該当しないものの額は、損金の額に算入されないこととされている。このうち、定期同額給与とは、各支給時期における支給額が同額である定期給与のほか、支給額の改定があった場合において一定の要件を満たす定期給与をいう。
 この事例は、請求人における役員給与の減額改定につき、業績悪化改定事由の存否を判断したものである。

要旨

 請求人は、決算月(平成20年7月)の2か月前において、経常利益が対前年比で6%減少している状況から、代表取締役の給与を減額改定したことは、法人税法施行令第69条《定期同額給与の範囲等》第1項第1号ハに規定する役員給与の減額に係る業績悪化改定事由に該当する旨主張する。
 しかしながら、法人税法施行令第69条第1項第1号ハに規定する業績悪化改定事由とは、法人の経営状況の著しい悪化その他これに類する理由によりやむを得ず役員給与の額を減額せざるを得ない事情があることをいうのであり、本件は、①本件事業年度の売上高、経常利益は過去の業績と比べて何らそん色がないこと、②請求人が設定した業務目標を達成できなかったことが減額の理由であること等からすれば、業績悪化改定事由があるとは認められず、また、上記理由以外に役員給与を減額せざるを得ない特段の事情が生じていたと認めるに足る事実はない。

参照条文等

法人税法第34条第1項第1号 法人税法施行令第69条第1項第1号ハ 法人税基本通達9-2-13

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昭和47年6月29日裁決

更生会社が代表取締役、専務取締役に支給した賞与を損金不算入とした事例

裁決事例集 第4集 23頁

要旨

 法人税法上役員及び使用人兼務役員の範囲につき、更生会社の場合と一般の法人の場合とにより区別していないから、更生会社の取締役で更生会社の事業経営、財産の管理処分権を付与されていないものも、法人税法上の役員に該当し、また、代表取締役及び専務取締役として選任されている者は、法人税法上の使用人兼務役員に該当しない。

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昭和52年7月5日裁決

期中に増額しそ及して支給した役員報酬は賞与に当たるとした事例

裁決事例集 第14集 21頁

要旨

 請求人は、当事業年度において役員報酬を2回にわたり増額し、2回目の増額に際しては3か月そ及して支給することとし、その増額分は各受給者に支給することなく請求人に貸し付けたこととしている。また、同増額分については、その後継続して支給されておらず後に大幅に減額していること、本件2回にわたる増額がいずれも適式な株主総会等の決議によるものでないこと等の事実が認められる。これらの事実を併せ考えると、請求人は当事業年度がたまたま好況であり、予想を上回る収益が確実視されるに至ったところから、当事業年度の利益調整を意図してこれらの報酬を支給したものと思われ、特にそ及して支給したことについて、他に合理的な理由を見出すことができない。したがって、そ及して支給した当該増額差金はあらかじめ支給基準の定めのない臨時的な給与に当たるものというほかはなく、これを役員に対する賞与であると認定した原処分は相当である。

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昭和62年12月24日裁決

請求人が請求人の代表者の母及び義姉に支払った外注費は請求人の代表者に対する経済的利益の供与と認めるのが相当であるが、このうち毎月定額支給した金額は役員報酬として損金算入すべきであるとした事例

裁決事例集 第34集 67頁

要旨

 請求人は請求人の代表者の母及び義姉に外注費を支払っているが、関係者の答述、通勤、勤務状況から、同人らは請求人の業務に従事したとは認められないから、同人らに支給した金員は請求人の代表者に対する経済的利益の供与と認められる。また、このうち毎月定額支給される金額は役員報酬と認定すべきであり、当該役員報酬認定額が法人税法施行令第69条に該当しない以上、損金に算入するのが相当である。

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令和2年12月17日裁決

請求人の取締役が使用人兼務役員に該当しないとした事例

裁決事例集 第121集

ポイント

 本事例は、請求人の取締役が、職務分掌の変更により使用人としての職制上の地位を有しないこととなったと認められることから、当該職務分掌以後は使用人兼務役員に該当しないとしたものである。

要旨

 請求人は、同族会社である請求人の取締役(本件取締役)について、取締役に就任した後も、請求人の営業部の部長職である職制上の地位を有していること、営業部長として代表取締役の指揮命令系統に属する職務を行っていること、請求人の代表取締役の親族でもなくまた株主でもないこと、及び請求人の実質的な意思決定の場である月例会議にも参加していないことから、使用人兼務役員に該当し、当該取締役に対して支払った賞与は使用人としての職務に対する賞与であるから、損金の額に算入できる旨主張する。
 しかしながら、請求人では、機構上、使用人としての職制上の地位が明確に定められているところ、本件取締役は、請求人及び請求人のグループ法人内での職務分掌の変更(分掌変更)により請求人の営業部の部長職の地位を失っていることから、請求人における使用人としての職制上の地位を有していないと認められるので、分掌変更以後、本件取締役は使用人兼務役員には該当せず、分掌変更以後に支給された賞与の額は損金の額に算入されない。
 なお、分掌変更前の使用人兼務役員に該当する期間において支給された賞与の額については、他の使用人と同様に給与規程に基づく方法で決定されているものではないものの、他の使用人に対する賞与の支給時期に支給され、使用人としての職務の対価であったことを否定するに足りる証拠はないことから、損金の額に算入される。

参照条文等

法人税法第34条第1項第6項 法人税法施行令第71条第1項

参考判決・裁決

東京地裁平29年1月18日判決(税資267号順号12956)

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平成27年7月28日裁決

請求人の負担した代表者が青年会議所の会議等に出席するための交通費、宿泊費及び日当は、代表者に対する給与に該当するとした事例( 平成21年11月、平成22年10月、平成22年11月及び平成23年1月の各月分の源泉徴収に係る所得税の各納税告知処分、平成24年5月、平成24年7月及び平成25年7月の各月分の源泉徴収に係る不納付加算税の各賦課決定処分・全部取消し、 平20.8.1~平22.7.31の各事業年度の法人税の各更正処分、平23.8.1~平24.7.31の事業年度の法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分、平成21年10月、平成22年6月、平成23年5月、平成23年7月、平成23年10月、平成23年11月、平成24年1月~7月及び平成24年12月の各月分の源泉徴収に係る所得税の各納税告知処分、平成25年7月分の源泉徴収に係る所得税及び復興特別所得税の納税告知処分・一部取消し、 平22.8.1~平23.7.31の事業年度の法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分ほか・棄却)

裁決事例集 第100集

要旨

 請求人は、代表者が青年会議所の会議等(本件各会議等)に出席するための交通費、宿泊費及び日当(本件旅費交通費)は、本件各会議等を含む青年会議所の活動が経営者に対する教育費用、請求人の受注活動費用及び新規事業開拓費用としての性質を有していることなどからすると、請求人の事業の遂行上必要な費用であり、代表者が負担すべきものではないことから、代表者に対する給与に該当しない旨主張する。
 しかしながら、本件会議等は、特定の個人又は法人の利益を目的として行われるものではなく、青年会議所の定款に掲げられた公益的な目的及び事業の内容に則した活動が行われ、代表者は、そのプログラムに沿った活動を行っており、代表者が本件会議等に出席したことが、取引先の確保や代表者の経営者としての能力の向上、新規事業の開拓に寄与することになったとしても、それは青年会議所の活動に付随する副次的な効果にすぎないことなどからすると、本件旅費交通費は、社会通念に照らし客観的にみて、請求人の事業遂行上必要な費用ではなく、代表者が個人的に負担すべきものであるから、代表者に対する給与に該当する。

参照条文等

法人税法第22条第3項第34条第1項

参考判決・裁決

平成15年2月13日裁決(裁決事例集No.65) 平成26年3月6日裁決(裁決事例集No.94)

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昭和59年12月25日裁決

過大役員退職金に当たらないとした事例

裁決事例集 第28集 225頁

要旨

 原処分庁は、退職した請求人の専務取締役(請求人の社長等とは同族関係にない。)に対して支給した退職金のうち、使用人期間分については不相当に高額な部分があると主張するが、同人は請求人の設立以来実質的に社長代理として請求人の業務発展に多大な貢献をし、昭和36年1月以降は常務取締役と呼称され、それにふさわしい功績を残したと認められることから、同人の請求人就職以来の全期間の功績を評価して、この功績倍率を請求人と類似する法人の平均功績倍率に近似する3倍とし、これによって退職給与の額を計算した請求人の計算に不合理はなく、不相当に高額な部分があるということはできない。

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平成9年9月29日裁決

非常勤の取締役3名に対して支給した役員報酬額は、当該取締役の職務の内容等に照らし不相当に高額であるので、当該取締役の職務の対価として相当であると認められる金額を超える部分の金額は、損金の額に算入することはできないとした事例

裁決事例集 第54集 306頁

要旨

 代表者の妻ら3名の取締役(以下「本件取締役」という。)に対して支払われた役員報酬額は、[1]本件取締役は業務執行権を有せず具体的な職務執行の内容が不明確であり、また、代表者の答述によれば、役員報酬額等は社員総会において支給総額を決定し、代表者及び他の役員一族でそれぞれ折半することとしていること等を併せ考慮すれば、本件取締役の職務内容は請求人の経営に深くかかわるものとは認められないこと、[2]請求人の各事業年度の売上高・売上総利益の伸び率に比較すると、当該各事業年度の本件取締役の支給額は、相当高い伸び率であると認められること、[3]本件取締役の役員報酬額は、いずれも請求人の類似法人で本件取締役と職務内容が類似すると認められる非常勤の取締役に対する役員報酬額の平均額と比較すると極めて高額であると認められること等から、本件取締役の役員報酬額はその職務の対価として相当ではなく、類似法人の平均的な役員報酬額を超える部分の金額は、不相当に高額な部分の金額であって損金の額に算入されないというべきである。

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平成14年6月13日裁決

取締役会長に支払われた役員報酬及び役員退職給与には、不相当に高額な部分の金額が含まれているとは認められないとした事例

裁決事例集 第63集 309頁

要旨

 原処分庁は、請求人が取締役会長に支払った役員報酬の額及び退職給与の額につき、同人は長期入院のため通常の勤務ができなかったものであり、非常勤取締役と認められ、そして、類似法人の非常勤取締役に対する役員報酬の支給状況によると、同人に対する適正報酬額は50万円と認められるから、それを超える部分は、法人税法第34条第1項に規定する「不相当に高額な部分の金額」に当たるため損金の額に算入できず、また、退職給与の額のうち、この適正報酬額を基礎として算定した金額を超える部分も、法人税法第36条に規定する「不相当に高額な部分の金額」に当たるため、損金の額に算入できない旨主張するが、取締役会長は、入退院を繰り返しているものの、相当程度の頻度で請求人の職務に従事していたもので、同人は常勤の取締役と認められ、そして、類似法人の常勤取締役会長に対する役員報酬の支給状況等に基づき検討すると、同人に対する役員報酬の額が不相当に高額であるとは認められないから、原処分庁の主張は採用できない。
 他方、請求人は、取締役会長に支払った見舞金につき、合理的な社内規定に基づくものであり、その全額が福利厚生費に該当する旨主張するが、類似法人の役員に対する見舞金の支給状況によると、福利厚生費としての見舞金の上限は入院一回当たり5万円と認められるから、当該金額を超える部分は取締役会長に対する賞与に該当する。

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平成24年3月28日裁決

各役員への給与に係る支払債務は実際に確定し、請求人においてその支給事務が行われたのであるから、当該役員給与は架空のものとは認められないとした事例

裁決事例集 第86集

要旨

 原処分庁は、請求人の役員であるJ、N及びP(本件各役員)に対する役員給与(本件各役員給与)について、役員給与を受け取っていない旨のJ及びNの申述などから、本件各役員給与は本件各役員に支給されておらず、架空の役員給与である旨主張する。
 しかしながら、本件各役員はいずれも役員として勤務実態がある上、本件各役員の役員給与の金額が、請求人の取締役会等において承認され、支給時期等は、請求人の従業員と同様に、毎月10日払いとされており、これらの事実に基づいて、請求人は、本件各事業年度において、本件各役員の役員給与の合計額を総勘定元帳の「役員報酬」勘定に計上したのであるから、毎月10日の時点で、請求人の本件各役員の役員給与の当月分の支払債務が実際に確定していたとみるのが相当である。そして、支払債務の確定した本件各役員の役員給与は、請求人において支給事務が行われたと認められるのであるから、本件各役員給与は架空のものとは認められない。

参照条文等

法人税法第127条第130条

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昭和47年10月23日裁決

同族会社の使用人のうち同族会社の判定の基礎となった株主等であっても、その会社の経営に従事しているか否かによってその取扱いを異にした事例

裁決事例集 第6集 21頁

要旨

 請求人の代表者の妻及びその妹夫婦は、いずれも同族会社の判定の基礎となった株主等に該当するが、妻は請求人の経営に係る重要事項の決定に参画しているので、使用人兼務役員とは認められないから、同人に支給した賞与は、その全額を役員賞与と認め、一方、妹夫婦は、専ら使用人としての職務に従事し、請求人の経営に参画している事実がないので、これらに支給した賞与は、使用人賞与として損金に算入するのが相当である。

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昭和57年1月19日裁決

期末に一括支給した役員報酬の増額改定差額は臨時的な給与であり役員賞与に該当するとした事例

裁決事例集 第23集 146頁

要旨

 請求人が当事業年度の取締役会において役員報酬を既往の月分にさかのぼって増額改定することを決議し、これに基づいて当事業年度末に一括支給した本件追加支給額は、役員別の具体的支給額の決定を一任されている役員が報酬の定例支給日までにこれを決定していなかったことなどからあらかじめ定められた支給基準に基づいて支給された給与と認めることができず、たとえ過去における役員報酬の減額部分を補てんする目的で追加支給したとしても、年度末に一括支給した支給形態からみて臨時的な給与であることに変わりなく役員賞与に該当する。

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昭和55年12月24日裁決

法人がその役員個人との業務委託契約に基づきその業務の対価として役員に支払った金員を役員賞与に該当するとした事例

裁決事例集 第21集 116頁

要旨

 役員に対して管理職給という名目で支払った本件金員は、役員に対する給与ではなく、役員個人に対し別途委任したゴルフ会員権の販売代理権の獲得等の業務の対価であると主張するが、これらの業務を別途委任したことを証するに足りる証拠がなく、また、これらの業務に直接携わっていない管理職的地位にある使用人にも支給している事実があることから、これらの業務の対価として支払われたものとは認められず、仮に本件金員が業務の対価の名目で支払われたとしても、請求人の事業目的がゴルフ会員権の売買であることから、これらの業務そのものは、役員の業務執行の範囲に含まれ、これらの役員業務を含む役員業務一般に対する対価として支給されたとみるのが相当であり、かつ、その支給金額は売上金額を基とし、定期、定額のものでなく、臨時的なものと認められるので、本件金員は役員賞与とするのが相当である。

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平成24年11月1日裁決

請求人名義の車両を代表者に対し贈与等をした事実はなく給与を支給したのと同様の経済的効果をもたらしたとは認められないとした事例

裁決事例集 第89集

ポイント

 本事例は、代表者の妻が個人的に使用している請求人名義の車両は、代表者の妻が無償で専属的に使用していると認められるから、当該車両の使用につき通常支払うべき使用料の額に相当する経済的な利益を享受していると認められるものの、当該車両を代表者に贈与したとまでは認められないとしたものである。

要旨

 原処分庁は、請求人の実質経営者(実質経営者)の妻が個人使用するために請求人名義で取得した車両(本件車両)について、請求人が実質経営者の指示により本件車両の取得費等を費用に計上していること、実質経営者の妻は請求人の役員又は従業員ではなく、実質経営者が請求人の100%株主であることからすれば、本件車両の取得費等は、実質経営者に対する役員給与に当たり、また、個人で使用する目的で取得した本件車両の取得費等を請求人の費用に計上したことは、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第3項に規定する隠ぺい又は仮装による役員給与に当たる旨主張する。
 しかしながら、請求人は、①本件車両の購入に関する注文の当事者であり、②信販会社を通じて本件車両の売買代金を支払い、③自動車車検証に使用者として記載されていることからすると、本件車両の所有者は請求人であると認めるのが相当であり、請求人から実質経営者に対して本件車両の贈与があった等、請求人が一定の行為をしたことにより実質的に実質経営者に対して給与を支給したのと同様の経済的効果をもたらしたとまでは認めることができず、仮装隠ぺいと認めるに足る証拠もない。ただし、実質経営者の妻は、実質経営者の権限を利用して、本件車両を専属的に利用していることが認められるから、実質経営者は、本件車両の使用につき通常支払うべき使用料の額に相当する経済的な利益を享受しているというべきであり、当該経済的な利益の額は、実質経営者に対する役員給与に当たる。

参照条文等

法人税法第34条

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昭和61年9月1日裁決

適正退職給与の額を功績倍率法により算出すべきであるとの原処分庁の主張を退け、1年当たり平均額法により算出することが相当であるとした事例

裁決事例集 第32集 231頁

要旨

 請求人の退任役員に対する退職給与の額は、功績倍率法により算出した金額と1年当たり平均額法により算出した金額とのうち、いずれか高い金額を超える部分の金額を不相当に高額な部分の金額とすべきであるとの請求人の主張について、原処分庁は1年当たり平均額法は役員退職給与の額の算定の重要な要素である最終報酬月額が考慮されていないため、功績倍率法に比べて合理性を欠くので、採用できないとしたが、最終報酬月額が役員の在職期間を通じての会社に対する貢献を適正に反映したものでないなどの特段の事情があり低額であるときは、最終報酬月額を基礎とする功績倍率法により適正退職給与の額を算定する方法は妥当でなく、最終報酬月額を基礎としない1年当たり平均額法により算定する方法がより合理的である。

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昭和53年7月17日裁決

同族関係者で一定割合の株式を所有する使用人に支給した賞与は役員賞与に該当しないとした事例

裁決事例集 第16集 36頁

要旨

 同族会社の同族関係者である使用人が同社の株式を一定割合以上保有しているが、その使用人は、同社の電気工事部門の責任者として請求人の他の使用人と専ら電気工事の現場作業に従事しているだけで、請求人の電気工事の大口工事の受注契約並びに材料の購入、資金計画、従業員の給与及び賞与の額等、請求人の経営に係る重要事項の決定の業務は代表取締役が専ら行っており、その使用人は当該業務に従事せず、請求人の経営に従事しているとは認められないから、その使用人に対する賞与は法人税法第35条第1項に規定する役員賞与に該当しないので、その賞与の額は損金の額に算入するのが相当である。

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平成元年6月21日裁決

役員退職慰労金の算定に当たり、みなす役員としての期間を算入すべきであるとの主張を退けた事例

裁決事例集 第37集 185頁

要旨

 請求人は、退職した専務取締役の在職期間の算定について、いわゆる「みなす役員」であった期間をも算入すべきであると主張するが、みなす役員として勤務していたとの事情が明らかではないこと、役員に就任した当時に退職金の支給を受けていたこと等からすれば、みなす役員に該当するとは認められず、役員の在職期間の算定においては、みなす役員であったと主張する期間を算入することは認められない。

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昭和55年11月27日裁決

法人がその役員に土地等を低額譲渡した場合におけるその譲渡価額と時価との差額相当額は役員賞与に該当するとした事例

裁決事例集 第21集 127頁

要旨

 請求人が、その役員に対して譲渡した本件土地等の価額については、請求人が本件土地等に隣接する土地等をその直前に第三者に譲渡しており、その間、土地の価額の変動がほとんどないこと、本件土地等と隣接する土地等のいずれもその利用状況がおおむね同一であることから、隣接土地等の第三者への譲渡価額を基に本件土地等の価額を算定したところ、当該譲渡価額が著しく低額と認められるので、当該算定した価額と当該譲渡価額との差額に相当する金額を役員に対する臨時的な給与、すなわち、役員賞与として損金の額に算入しないこととした原処分は相当である。

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昭和61年6月18日裁決

給料手当勘定に含めて支出した金員は慶弔費等の支払に充てられた事実はなく役員賞与に該当するとした事例

裁決事例集 第31集 114頁

要旨

 請求人は、会計処理上給料手当勘定に含めて支出した本件給与の額は全額取引先関係者に対する慶弔費及び販売促進費の支払に充てたものであると主張するが、本件給与の額がこれらの支払に充てられた事実を認めるに足りる証拠はなく、代表者の個人的消費に充てられたものと推認されるから、その全額が代表者に対し給与として支給されたと認めるのが相当であり、その支出の時期、回数、金額及び趣旨等からすれば、役員賞与に該当すると認めるのが相当である。

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平成17年12月19日裁決

非常勤取締役に対する役員報酬について、類似法人から算出した報酬額を適正と判断した事例

裁決事例集 第70集 215頁

要旨

 請求人は、非常勤取締役である代表者の母に対する適正報酬額は、当該取締役が代表取締役のよき相談相手として経営に参画していることから、請求人の従業員に対する給与の支給額を参酌して算定することが最も妥当であり、原処分庁が不相当に高額な部分として損金の額に算入できないとした額は過大であると主張する。
 しかしながら、法人税法施行令第69条第1号に照らしてみると、[1]よき相談相手というのも客観性・具体性に欠け、その裏づけとなる確たる証拠資料はないこと、また、当該取締役には決められた仕事はないこと、[2]特定の従業員の給与の支給額に照らすことについては、当該従業員の職務の内容や勤務の状況等を明らかにしないこと及び請求人の収益の状況如何にかかわらず本件取締役の職務の内容からして、当該従業員に支給されている給与額をもってその根拠とならないこと、そして、[3]原処分庁が、請求人と業種、事業規模などが類似し、請求人の所在する地域の非常勤取締役が存する法人を選定したこと及び当該類似法人に存する非常勤取締役に支給された年間報酬額の平均額をもって本件取締役に対する適正報酬額を算出した方法は妥当なものと認められることなどを勘案すると、原処分庁が、本件役員報酬のうち、不相当に高額な部分として算定した金額は相当と認められる。

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昭和55年2月20日裁決

商業登記簿上の役員でなくても実質的に会社の経営に従事している者に支給した賞与の額は役員賞与に該当するとした事例

裁決事例集 第20集 181頁

要旨

 商業登記簿上の役員でない者であっても、自己の名義によって金融機関から事業用資金を借り入れることを決定するなど請求人の資金計画を行い、また、商品の仕入れ及び販売の計画並びに従業員の採用の諾否及び給与の決定を行うなど専ら自己の責任において請求人の業務を運営していることが認められるので、当該者は法人税法施行令第7条第1項第1号に規定する使用人以外の者で請求人の経営に従事している者に該当し、同法第2条第15号に規定する役員に当たるから、同人に支給された賞与の額を役員賞与として損金の額に算入しなかった原処分は適法である。

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昭和61年12月4日裁決

役員のみで行った旅行について、業務遂行上必要なものであったと認められないとして当該旅行費用を参加役員に対する賞与とした事例

裁決事例集 第32集 220頁

要旨

 請求人は、本件旅行は、役員相互間の意思疎通を図るとともに採石場の視察及び取引先等の事業関係者にも該当する役員の接待を行い事業の円滑化に資する目的で行ったものであるから、本件旅行費用は業務遂行上必要なものであり交際費に該当すると主張するが、本件旅行において、採石場の視察を行ったとの事実は認められず、取引先等の事業関係者という者は役員の立場にある者であることなどから取引関係者の接待ということもいえず、また、旅行中に役員間の意見対立の調整等が図られたという事実も認められないので、本件旅行は役員のみで行われた観光目的の旅行であり、その費用は業務遂行上必要なものと認められず、役員賞与に該当する。

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平成20年11月14日裁決

役員報酬の金額のうち、請求人と同種の事業を営み事業規模が同程度の類似法人の適正報酬額を超える部分の金額は不相当に高額であるから損金の額に算入されないとした事例

裁決事例集 第76集 285頁

要旨

 請求人は、請求人の代表者の妻である役員Hは、請求人の重要な職務に常に従事し、請求人の業績に多大な貢献をしており、常勤役員に該当する旨主張する。
 しかしながら、①Hの職務内容及び役員報酬の支給状況、②請求人の売上高及び収益の状況、③請求人の使用人に対する給料の支給状況、④類似法人の役員報酬の支給状況等をみると、Hは、特に重要な職務には従事しておらず、その従事日数も1か月のうち2日から3日と職務の従事程度が低いにもかかわらず、その報酬額は、請求人の売上高及び収益並びに使用人給与に比し相当高い伸び率を示しており、さらに、類似法人の平均役員報酬額に比しても極めて高額であることから、類似法人の平均役員報酬額を超える金額は、法人税法第34条第1項に規定する「不相当に高額な部分の金額」に該当する。

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平成元年6月7日裁決

役員給与の一部の金額を未払金に計上した上、従業員に対する賞与の支給時期に支払った場合、当該金員は役員賞与に該当するとした事例

裁決事例集 第37集 174頁

要旨

 役員に支給された給与が報酬となるか、賞与となるかは、実際に支給された給与が定期的な給与か、臨時的な給与かという支給形態ないし外形によって判断すべきところ、[1]本件役員報酬について、あらかじめ定められた支給基準に基づいて定時にその全額を支払うことができないとする特段の事情もないこと、[2]毎月の役員報酬の一部を未払金とし、その額をおおむね盆、暮れの従業員に対する賞与の支給期に支払っていること、[3]賞与の支給期に支払った金額は、未払金残高を超える金額であることから、未払金勘定に赤字が生じているが、当該赤字の金額を各事業年度の期末においては、その残高がちょうど零円となるように、その後の当該役員報酬の未払金で補てんしていること等から判断すると、当該未払金は、当初から役員賞与として支給すべきものを形式的に定期の給与にしたものにすぎない。

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平成元年12月20日裁決

退職した役員に支払った役員退職給与の一部を親会社に対する寄付金であるとして否認した原処分を取り消した事例

裁決事例集 第38集 196頁

要旨

 本件役員退職給与99,000,000円については、税引後手取額が退職役員名義預金に預け入れられた後に、62,102,000円(振込手数料を含む)が外国関連会社に送金されているが、その送金額は、外国親会社及び外国関連会社が退職役員の出向期間中退職役員のために立て替えて支払ってきた年金掛金相当額を返済したものであって、これがためその送金額相当分を架空の退職給与とはいえない。

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昭和58年2月28日裁決

名目上の監査役にすぎない者に対して支給した賞与は役員賞与に当たらないとする請求人の主張を退けた事例

裁決事例集 第25集 65頁

要旨

 法人税法第2条第15号は、監査役を法人税法上の役員としており、この場合に、実質的に監査役としての職務を果たしていないものを除外するというような規定は置いていないから、商業登記簿上監査役である者が日常使用人としての職務に従事し、実質的に監査役としての職務を果たしていなかったとしても、同人は請求人の役員であり、したがって、同人に支給した賞与は損金に算入することはできない。

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平成2年12月20日裁決

業務上の事故で死亡し退職した代表者の遺族に対する退職金は不相当に高額であるとした事例

裁決事例集 第40集 177頁

要旨

 請求人は、死亡退職した代表者の遺族に対し、死亡退職金として9,100万円を支給しているが、業務上の死亡により退職した者に対しては、通常の退職給与より多額に支給されるのが一般的であると認められることから、比較法人の平均功績倍率により算定した通常の退職給与額に、業務上死亡の退職事情を考慮して相続税法基本通達3-20の取扱いに準じ死亡時の普通給与の3年分を加算した金額をもって役員退職給与の適正額とし、その金額を超える部分は不相当に高額な役員退職金に当たるとした原処分は相当である。

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平成2年6月19日裁決

法人が役員に支給した一時金が定期の給与となる歩合給でなく役員賞与に当たるとした事例

裁決事例集 第39集 255頁

要旨

 法人がその役員に対して、月俸、年俸等の固定給のほかに歩合給又は能率給を支給している場合において、これらの支給が使用人に対する支給基準と同一の基準によっているときは、これらの給与は法人税法第35条第4項に定める臨時的な給与としないで定期の給与とするのが相当と解されるところ、本件役員に対して、収入保険料に基づく歩合給は毎月支給されていないし、本件一時金の額は同人らの収入保険料の実績額に基づいて算定されていないから歩合給ではなく、かえって、一時金の支給を受けていない他の使用人については同時期に賞与を支給しているから、本件一時金は夏期、冬期、決算期等通常賞与を支給すべき時期に、一時金の名目で支給した臨時的な給与すなわち賞与に該当する。

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平成元年8月9日裁決

相当の地代を収受して貸し付けていた土地を貸付先である請求人の役員に更地価額より低い価額で譲渡したことは、時価と譲渡価額との差額相当額の役員賞与を支給したことに当たるとした事例

裁決事例集 第38集 188頁

要旨

 本件土地の賃貸借契約に当たり、権利金に代えて相当の地代を収受することとし、それを地価の上昇に応じて増額しているから、借地権の経済的価値は零と評価されるところ、請求人は、請求人の役員である当該土地の賃借人に対し、時価を大きく下回る価額で本件土地を譲渡し、その下回ったことについて特段合理的な理由は認められず、むしろ、譲受人が請求人の取締役であるがゆえに、かかる価額で譲渡が行われたものであると認められるから、譲渡時における時価と請求人の譲渡価額との差額は、当該役員に対し実質的に贈与したものと認めるのが相当であり、役員賞与に該当する。

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平成29年4月25日裁決

請求人の代表取締役に対する役員給与の額のうち、同業類似法人の代表者に対する役員給与の額の最高額を超える部分の金額は不相当に高額な部分の金額であるとした事例( 平成25年8月1日から平成27年7月31日までの各事業年度の法人税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分並びに平成25年8月1日から平成26年7月31日までの課税事業年度の復興特別法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分、 平成22年8月1日から平成25年7月31日までの各事業年度の法人税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分ほか・ 一部取消し、 棄却)

裁決事例集 第107集

要旨

 原処分庁は、請求人の同業類似法人における代表者に対する役員給与の最高額と比較すると、請求人の代表取締役(本件代表者)に対する役員給与(本件役員給与)の額は、極めて高額であり、明らかに不相当に高額な部分があるから、当該最高額を本件代表者に対する役員給与相当額とし、本件役員給与の額のうち役員給与相当額を超える部分の金額は、不相当に高額な部分の金額として損金の額に算入されない旨主張し、請求人は、本件代表者の職務は格別であり、原処分庁が採用した同業類似法人の抽出基準は合理性を有するものではないから、本件役員給与の額について不相当に高額な部分の金額はない旨主張する。
 しかしながら、審判所の調査の結果、本件代表者の職務の内容が特別に高額な役員給与を支給すべきほどのものとは評価し難く、原処分庁が採用した同業類似法人の抽出基準は合理性があるものと認められる。そして、本件代表者の職務内容に大きな変化はなく、請求人の収益の状況及び使用人給与の支給状況もおおむね一定であるところ、本件役員給与の額は同業類似法人の代表者に対する役員給与の額の最高額を上回るものであり、しかも当該最高額を支給する法人は、請求人よりも相当に経営状況が良好と評価される点を鑑みれば、本件役員給与の額のうち当該最高額を超える部分の金額は不相当に高額な部分の金額であるといえる。ただし、原処分庁が抽出した同業類似法人の中に、請求人とは業種の異なる法人が認められることから、同社を同業類似法人から除外した上で役員給与相当額を算定し、不相当に高額な部分の金額として損金の額に算入されない金額を計算すると、原処分の額を下回ることから、原処分の一部を取り消すのが相当である。

参照条文等

法人税法第34条第2項 法人税法施行令第70条第1項

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昭和62年5月12日裁決

協同組合の専務理事に支給した賞与は役員賞与に該当するとした事例

裁決事例集 第33集 85頁

要旨

 定款の定めによって選任された専務理事は、法人税法第35条第5項の規定により「使用人としての職務を有する役員」には該当しないから、その専務理事に支払われた賞与が一般使用人と同一の支給基準に基づく支払であるなどの事実が認められるとしても、これを損金の額に算入することはできない。

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平成2年4月24日裁決

取締役会の決議に基づき期首にそ及して支給することとした役員報酬の増額改訂差額は、役員賞与に該当するとした事例

裁決事例集 第39集 268頁

要旨

 法人税法上役員に支給される給与が報酬となるか賞与となるかは、実際に支給される給与が定期の給与か臨時的な給与かという支給の形態をもって判断することとなり、請求人は、役員に対し毎月規則的に反復継続して給与を支給しているから当該金額をもって役員報酬と認めるのが相当であり、請求人が取締役会の決議に基づき未払として一括損金の額に算入した改訂差額は、役員賞与と認めるのが相当である。

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平成4年11月18日裁決

大学に在学中の従業員(代表取締役の長男)に対する給料等の金員は代表取締役に支給された報酬、賞与であると認定した事例

裁決事例集 第44集 234頁

要旨

 請求人は、大学に在学中の代表取締役の長男に対する給料名義の金員は従業員である長男本人に対し支給した給与である旨主張するが、[1]請求人は同人に対して従業員としての管理等をしておらず、同人が請求人に勤務した事実も認められないこと、[2]請求人は代表取締役がその株式の過半数を所有する同族会社であり、代表取締役がその事業を主宰していること、[3]また、長男に対する給料名義の金員は、代表取締役の妻が受け取り、管理し、代表取締役の報酬等と併せて同人の生活費等に充てられていることなどから、本件金員は、代表取締役に対して支給された役員報酬、賞与と認めるのが相当であり、当該役員賞与については損金の額に算入されない。

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平成13年11月13日裁決

役員退職給与等の支給及びその金額について社員総会の承認を要する場合、その支給等に関する役員規定の理事会における承認をもって、本件死亡退任役員に係る退職慰労金等の債務が確定したということはできないとした事例

裁決事例集 第62集 258頁

要旨

 請求人は、本件事業年度において、損金経理により未払金に計上した死亡退任した役員に対する役員退職慰労金及び弔慰金(本件退職慰労金等)の額は平成8年5月31日に開かれた理事会の決議に基づき制定された「役員規定」に依拠しているから、本件退任の事実をもって、本件退職慰労金等の支給金額が具体的に確定する旨主張する。
 しかしながら、法人税法第22条第3項第2号には、原則として、債務の確定した費用のみを損金の額に算入する旨規定されているところ、本件役員規定において、役員退職慰労金等は社員総会の承認を得て支給する旨、退職慰労金等の額は社員総会において承認された額とする旨が定められているから、退職慰労金等を支給するか否か、及び支給金額を幾らとするかについては、いずれも社員総会の承認に委ねられていることが明らかであり、そして、本件事業年度中に、本件退職慰労金等の支給に関して社員総会で何ら決議がされていない以上、本件役員の退任を原因として、本件退職慰労金等の額が自動的に決せられ、請求人がその支払い義務を負うことになると解することはできず、本件事業年度中に、本件退職慰労金等に係る債務が確定したということはできない。

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令和4年7月1日裁決

請求人の取締役に対する給与の額に不相当に高額な部分はないとした事例( 平成27年12月1日から平成28年11月30日まで、平成28年12月1日から平成29年11月30日まで、平成29年12月1日から平成30年11月30日まで、平成30年12月1日から令和元年11月30日まで及び令和元年12月1日から令和2年11月30日までの各事業年度の法人税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分(平成30年12月1日から令和元年11月30日までの事業年度の法人税の更正をすべき理由がない旨の通知処分を併せ審理)、 平成27年12月1日から平成28年11月30日まで、平成28年12月1日から平成29年11月30日まで、平成29年12月1日から平成30年11月30日まで及び令和元年12月1日から令和2年11月30日までの各課税事業年度の地方法人税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分、 平成30年12月1日から令和元年11月30日までの課税事業年度の地方法人税の更正処分(更正をすべき理由がない旨の通知処分を併せ審理)・ 全部取消し、一部取消し、 全部取消し、 一部取消し)

裁決事例集 第128集

ポイント

 本事例は、法人税法上の使用人兼務役員に該当しない取締役に対する役員給与について、請求人の代表者が作成した書面に当該取締役の役員報酬として記載された金額は、その算出過程及び書面の作成過程から、当該取締役に対する給与の積算根拠にすぎず、いわゆる形式基準限度額には当たらないと判断した事例である。

要旨

 原処分庁は、各取締役が受けるべき報酬の割当額の決定を一任された代表取締役が作成した「取締役の報酬金額に対する決定書」(本件決定書)に記載された報酬金額は、法人税法施行令(令和3年政令第39号による改正前のもの。)第70条《過大な役員給与の額》第1号ロの「金銭の額の限度額」(形式基準限度額)に当たり、法人税法上の使用人兼務役員に該当しない取締役(本件取締役)に対しこれを超えて支給された金額は、不相当に高額な役員給与である旨主張する。
 しかしながら、当該代表取締役は、本件取締役に対する役員給与について、取締役分と使用人分を勘案した上で、その合計額を支給額として決定したと認められ、本件決定書に記載された金額は本件取締役に対する給与の額の積算根拠にすぎず、本件取締役の給与に係る形式基準限度額とは認められない。

参照条文等

法人税法第34条第2項 法人税法施行令第70条第1号

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平成6年12月21日裁決

取締役が行った取引により当該取締役が取得した金員については、当該取締役の業務上の権限によって判断すると、役員賞与と認めることはできないとした事例

裁決事例集 第48集 305頁

要旨

  1.  原処分庁は、請求人の前代表取締役が代表取締役を退任後(退任後は単なる日常業務に従事する取締役)に行った個人名義の取引について、同人が請求人のただ一人の常勤取締役として、日常の業務をゆだねられ、請求人の実質的な代表取締役として、その業務を行っていたと認定し、同人が取得した金員は、請求人が隠れた利益処分として同人に対し賞与を支給したものと経済的実質において変わりがなく、当該取得した金員は、請求人から同人に対し賞与として支給されたものと認められるとして更正処分した。
  2.  [1]当該前代表取締役は、代表取締役退任後は、請求人の経理及び資金管理には関与せず、会社の運営は後任の代表取締役が行っていたこと、[2]当該前代表取締役は、請求人の給与の支給に関する権限を有していないこと及び[3]同人は、新代表取締役に隠れて取引をしたものと認められることから、当該前代表取締役が、代表取締役を退任後も請求人の実質的な代表取締役としての業務を行っていたとは認められず、請求人の給与の支給に関する権限を持たない同人の行為をもって、同人が取得した金員について、請求人が同人に対し賞与として支給したものと認めることはできない。
     また、上記金員に関し、請求人と当該前代表取締役との間には、金銭消費貸借契約が締結されているとは認められないから、上記金員を同人に対する貸付金であると認定することはできない。
     しかし、上記取引は、当該前代表取締役が役員の業務として行ったものであるから、請求人に帰属すると認められ、当該前代表取締役が新代表取締役に隠れて上記取引に係る金員を取得していることからすれば、請求人は、当該前代表取締役に対し同人が取得した金員に相当する債権を有しているというべきである。
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平成6年4月15日裁決

役員報酬の一部を未払金として経理し、その未払金を一般の賞与支給時期に支払うなどしていた事例につき、当該未払金に相当する金額は、臨時的な給与と認められ、役員賞与に該当するとした事例

裁決事例集 第47集 303頁

要旨

 請求人は、会計処理上給料手当勘定に含めて支出した本件給与の額は全額取引先関係者に対する慶弔費及び販売促進費の支払に充てたものであると主張するが、本件給与の額がこれらの支払に充てられた事実を認めるに足りる証拠はなく、代表者の個人的消費に充てられたものと推認されるから、その全額が代表者に対し給与として支給されたと認めるのが相当であり、その支出の時期、回数、金額及び趣旨等からすれば、役員賞与に該当すると認めるのが相当である。

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平成19年11月15日裁決

比較法人の平均功績倍率が、裁判事例や裁決事例による功績倍率よりも低いことのみをもって相当性を欠くものではないとした事例

裁決事例集 第74集 146頁

要旨

 請求人は、法人税法第36条及び法人税法施行令第72条に規定する適正役員退職給与の額の具体的な判断基準としていわゆる功績倍率法を用いることについて争いはないが、原処分庁が類似比較法人として選定した会社は不明であり、その数も少ないこと、代表取締役と取締役の功績倍率が同じというのは不自然であり、社会通念上も余りに低率であること、Fは創業以来の代表取締役であること、Hは創業者の妻であり創業以来の取締役であること、裁判事例や裁決事例でも功績倍率が3.3~3.6倍というのは定着していることなどからすると、Fの功績倍率を3.6、Hの功績倍率を3.3とするのが相当である旨主張する。
 原処分庁は、功績倍率を求めるために、請求人の類似比較法人として4社を選定しているところ、その抽出基準は請求人の事業内容や事業規模等を反映させたものであって合理的なものと認められ、実際に比較法人を抽出するに当たって、し意的に抽出した等の事情は認められない。
 ただし、比較法人のうち、a法人については、資金繰りのために役員退職給与規定に定められた功績倍率より大幅に低率の功績倍率に基づいて算定した退職給与を支給したとの特殊な事情があり、実際に支給された金額も他の3社に比べて大幅に低いものであることに照らすと、比較法人からa法人を除外した3社を比較法人として、功績倍率を算定するのが相当である。そうすると、平均功績倍率は1.9となる。
 確かに、平均功績倍率を算出するに当たっては、比較法人の数が多いことは望ましいが、その数が少ないことのみをもって、算出された平均功績倍率が相当性を欠くということはできず、上記の事情によれば、比較法人を3社として平均功績倍率を算出したことに合理性がないとはいえない。
 また、功績倍率を定めるに当たっては、代表取締役か取締役か、また、創業以来の役員であるかどうかなどの名目だけではなく、会社への実際の貢献度等の実質も考慮されるべきであるところ、当審判所の調査によっても、上記の平均功績倍率を本件に当てはめることが相当性を欠くと認められるほどに、F及びHの請求人への貢献度が高かったことを裏付ける事情は認められない。
 さらに、本件に関する具体的事情を考慮せず、裁判事例や裁決事例と異なるというだけで、上記の平均功績倍率が社会通念上不相当に低率であるということもできない。

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平成28年3月31日裁決

請求人の使用人について経営に従事していたとは認められず、みなし役員に該当しないとして処分の全部を取り消した事例( 平22.4.1から平24.3.31の各事業年度の法人税の各更正処分、 平22.4.1から平23.3.31の法人税に係る過少申告加算税の賦課決定処分、 平23.4.1から平24.3.31の法人税に係る過少申告加算税の賦課決定処分、 平23.4.1から平24.3.31の課税期間の消費税及び地方消費税の更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分(過少申告加算税の賦課決定処分をあわせ審理)、 平成22年7月から平成23年12月の各期間分の源泉徴収に係る所得税の各納税告知処分及び不納付加算税の各賦課決定処分、 平24.4.1から平25.3.31の事業年度の法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分ほか・ 全部取消し、 一部取消し、 棄却・平成28年3月31日裁決)

裁決事例集 第102集

要旨

 原処分庁は、現代表者(E)が代表取締役に就任する前において、請求人の発行済株式の50%を超える株式を保有していたところ、Eが代表取締役として署名押印している契約書面があり、本件調査時に請求人から提出された文書の記載内容やEの申述からすれば、Eは法人税法施行令第7条《役員の範囲》第2号に規定する経営に従事しているものに該当し、法人税法第2条《定義》第15号の役員に該当する旨主張する。
 しかしながら、代表取締役でなかったEが代表取締役として署名押印している契約書面があるからといって、代表者でない者が契約当事者になっているにすぎず、その内容も重要な業務に係るものとはいえないことから、経営に従事していたことを裏付けるものとまでは認められず、また、本件調査時に請求人から提出された文書及びEの申述の内容からでは、Eが人事や資金計画に関わっていたことについて、いつの時点においていかなる役割を担っていたのか明らかでなく、これを具体的に裏付ける証拠収集がなされていない。さらに、Eが請求人の経営に従事していたかどうかについて、役員や従業員に確認を行っておらず、経営に従事していたとする具体的な事実関係が証拠資料上明らかではない。そうすると、原処分庁が主張する事実をもって、Eが請求人の経営に従事していたと認めるに足りないといわざるを得ないから、代表取締役に就任する前においてEが法人税法上の役員に該当するとはいえない。

参照条文等

法人税法第2条第15号 法人税法施行令第7条第2号

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平成29年7月14日裁決

代表取締役が代表権のない取締役に分掌変更したことに伴って請求人が支給した金員について、実質的に退職したと同様の事情にあるとはいえず、法人税法上の損金算入することができる退職給与に該当しないとした事例(平成22年6月1日から平成23年5月31日までの事業年度の法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分、平成23年5月分の源泉徴収に係る所得税の納税告知処分及び不納付加算税の賦課決定処分・棄却)

裁決事例集 第108集

ポイント

 本事例は、分掌変更後も、請求人の経営ないし業務において主要な地位を占め、請求人の取締役として重要な決定事項に関与していたことが認められるから、当該取締役は、分掌変更により、実質的に退職したと同様の事情にあるとはいえないとしたものである。

要旨

 請求人は、その代表者(本件役員)が代表取締役社長を辞任し、代表権のない取締役会長となったこと(本件分掌変更)に伴い、請求人が本件役員に対し支給した金員(本件金員)について、本件役員は本件分掌変更により本件役員の各業務に関する権限を他の役員等に移譲し、仕事量、質及び内容が大幅に縮小又は変更したため、請求人の役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあったといえるから、本件金員は法人税法上の退職給与に該当する旨主張する。
 しかしながら、本件分掌変更に伴い、本件役員の地位や職務につき相当程度の変動が生じたことは認められるものの、本件役員は、本件分掌変更後も、請求人の経営ないし業務において主要な地位を占め、請求人の取締役として重要な決定事項に関与していたことが認められるから、本件役員は、本件分掌変更により、役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあるとはいえず、本件金員は法人税法上の損金算入することができる退職給与に該当しないものと認められる。

参照条文等

法人税法第34条 法人税基本通達9-2-32

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平成19年12月5日裁決

毎月の役員報酬の一部を未払計上し、当該未払額を使用人の賞与の支給時期に支払った場合に、当該未払額は法人税法第35条に規定する役員賞与に当たるとした事例

裁決事例集 第74集 133頁

要旨

 法人税法第35条第4項に規定する「臨時的な給与」の意義については、法令に格別の規定はないが、同項が、「毎年所定の時期に定額を支給する旨の定めに基づいて支給される給与」も「臨時的な給与」に含まれ得ることを前提として、「他に定額の給与を受けていない者」に対し支給したものについてこれを「臨時的な給与」のうちから除外していること並びに社会通念によって考えれば、単に当該給与の支給時期又は支給額が予め定められているか否かのみによって一律に決まるものではなく、その支給時期、支給回数及び支給の趣旨等を、年間のその他の給与の支給状況全体との関連において考察し、これによって当該給与が経常性のない一時的なものと認められるときは、同項に規定する「臨時的な給与」に該当するものと解するのが相当である。
 これを本件についてみると、①本件未払金勘定貸方計上額は、その支給時期及び支給回数が使用人の賞与の支給日及び支給回数と同じであることからすると、その全額が経常性のない一時的なものと認めるのが相当であること、②平成17年7月計上額は、その計上日にその全額が各役員に対し支給されているところ、同人らに対する同月の前3か月及び後4か月の各支給額が、それぞれ定額であることからすると、同人らに対する各支給額のうち当該各定額を超える額は、支給状況全体との関連から、経常性のない一時的なものと認めるのが相当であること、③平成17年12月計上額のうちHに係る計上額は、その計上日にその全額が同人に対し支給されているところ、同人に対する同月の前後3か月の各支給額が定額であることからすると、同人に対する支給額のうち当該定額を超える額は、支給状況全体との関連から、経常性のない一時的なものと認めるのが相当であること、④平成17年12月計上額のうちE、G及びFに係る各計上額は、その計上日にその全額が同人らに対し支給されているところ、同人らに対する同月の前4か月の各支給額が上記②のとおり定額であり、また、同人らに対する同月の後7か月の各支給額も、それぞれ定額であることからすると、同人らに対する各支給額のうち上記各定額(同月の後7か月の各支給額)を超える額は、支給状況全体との関連から、経常性のない一時的なものと認めるのが相当であり、比較する各定額が平成17年12月の後7か月の各支給額ではなく、同月の前4か月の各支給額であることについては、これを認めるに足る証拠はないのであるから、比較する各定額は同月の後7か月の各支給額とするのが相当であることから、本件未払金勘定貸方計上額並びに上記②、③及び④の各超過額は、法人税法第35条第4項に規定する「臨時的な給与」すなわち役員賞与に該当し、本件各事業年度の損金の額に算入することはできない。

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平成7年6月9日裁決

簿外の売上金等から支出した功労金及び支払利息は、事業年度末において、債務が確定しているとはいえず、当該事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入することができないとした事例

裁決事例集 第49集 324頁

要旨

 請求人は、簿外資金から支出した功労金について、念書等で使用人に確約したものであり、事業年度末に金額及び債務が確定しているので、未払いであっても、本件事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入すべきである旨主張するが、本件念書等が支給日より前に作成され、かつ、本件事業年度終了の日までに支給金額、支給日を本件使用人に周知していたと認定することはできず、債務が確定していたと認めるに至らないから、本件功労金は、本件事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入することはできない。
 また、請求人は、簿外資金から支出した支払利息(本件金員)につき、約定書のとおり、金額及び債務が確定している旨主張するが、本件約定書は、金利を年6パーセント程度の割合で支払うとする不確定の数字のものであり、支払期日の具体的な記載がないこと及び本件功労金に係る同日付の念書等については上記のとおりであることからすると、本件約定書が作成日とする日に存在したとは認めがたいこと並びに計算明細書についても、審査請求書の作成時に作成され、本件金員の額と一致していないことから、本件約定書は、後日作成されたものと推認するのが相当である。

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平成27年7月1日裁決

売上除外をして請求人の役員らの各預金口座に振り込まれた金員は、請求人からの役員給与に該当し、じ後に請求人に対し役員らの返還債務が発生した場合であっても、当該金員につき役員らが現実に取得している限り、当該各預金口座に振り込まれた時点で役員らの給与に該当するとした事例(平18.6.1~平25.5.31の各事業年度の法人税の各更正処分ほか・棄却)

裁決事例集 第100集

要旨

 請求人は、請求人の役員ら名義の各預金口座に振り込まれた金員(本件各金員)は、請求人の意思決定の下に役員らへ支給されたとはいえず、また、本件各金員については、役員らが請求人へ返金する旨株主総会において決議したのであるから、本件各金員を請求人から役員らに支給された給与であるとした納税告知処分は違法である旨主張する。
 しかしながら、法人の代表者等が法人経営の実権を掌握し、法人を実質的に支配している事情がある場合には、法人の代表者等が当該法人の事業活動を通じて得た利得は、給与支出の外形を有しない利得であっても、それが法人の資産から支出されたと認められる場合には、当該利得は法人の代表者等がその地位及び権限に対して受けた給与であると解されるところ、本件においては、役員らが請求人の株式の3分の1ずつを保有し、役員らの決議の下に請求人の経営方針が決定されていることから、請求人の業務においては、役員らが法人経営の実権を掌握し、法人を実質的に支配しているものと認められ、また、本件各金員は、役員らが請求人の事業活動を通じて得た利得であり、役員らが管理する各預金口座に振り込まれ任意に処分できる状態になったことからすれば、役員らの各預金口座に振り込まれた時点で役員らに帰属したといえる。そうすると、本件各金員は、役員らがその地位及び権限に対して請求人から受けた給与であると認められ、当該給与につき、じ後に返還債務が発生した場合であっても、本件役員らが現実に本件各金員を取得した限り、その時点で給与に該当するというべきである。

参照条文等

法人税法第34条所得税法第28条

参考判決・裁決

仙台高裁平成16年3月12日判決(税資254号順号9593)

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令和2年12月15日裁決

請求人が請求人の元代表者に退職金として支払った金員は、当該元代表者に退職の事実があるから、損金の額に算入されるとした事例

裁決事例集 第121集

ポイント

 本事例は、請求人の代表取締役及び取締役を辞任した元代表者が、辞任後も継続して請求人の事業運営上の重要事項に参画していたとは認められず、請求人を実質的に退職していなかったとは認められないとしたものである。

要旨

 原処分庁は、請求人の元代表取締役(本件元代表者)が、退職後においても、引き続き請求人の経営に従事しており、みなし役員に該当するから、実質的に退職したとは認められないとして、請求人が本件元代表者に支払った退職金の金額(本件各金員)は、法人税法第34条《役員給与の損金不算入》第1項括弧書き所定の退職給与に該当しない旨主張する。
 しかしながら、原処分庁がその認定の根拠として摘示する各事実には、いずれもその裏付けとなる退職当時の客観的な証拠がなく、各関係者の各申述においても、本件元代表者の請求人への具体的な関与状況が明らかではない。そして、本件元代表者は、退職後に請求人から報酬等を受領していないと認められ、本件元代表者の退職後に請求人の代表取締役となった者が、その代表取締役としての職務を全く行っていなかったと認めるに足りる証拠もないことからすると、本件元代表者が退職後も継続して、本件各法人の経営に従事していたと認めることはできないから、本件各金員は、退職給与として、本件各法人の損金の額に算入される。

参照条文等

法人税法第34条第1項

参考判決・裁決

東京地裁平成29年1月12日判決(税資267号順号12952)

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平成22年5月24日裁決

請求人の支給した役員給与は事前確定届出給与に該当せず、損金の額に算入することはできないとした事例

裁決事例集 第79集

要旨

 請求人は、請求人が支給した役員給与のうち、①事前確定届出給与に関する届出書において、支給対象者とした役員に支給した役員給与は、事業年度首において年俸通知書により期末報酬額を期末に支給する旨を通知し、その旨を記載した事前確定届出給与に関する届出書を期限内に税務署長へ提出していること、②使用人兼務役員に対する給与は、年俸制に基づく年俸の金額から毎月支給する給与の金額を控除した差額を支払ったものであり、損金算入できない使用人兼務役員の使用人としての職務に対する賞与に該当しないことから、いずれも損金の額に算入されるべきである旨主張する。
 しかしながら、①事前確定届出給与は、職務執行の開始の日から1月を経過する日までに役員給与の支給時期や支給金額が確定していることを要するところ、当該日までに、株主総会の決議等により、役員給与の支給すべき確定額及び確定時期を定めたとはいえず、事前確定届出給与に関する届出書において支給対象者とした役員に支給した役員給与は、事前確定届出給与に該当するとは認められないこと、また、②使用人兼務役員に対する給与は、上記役員給与と同様な経緯で支給時期及び支給金額が決定され、同日に支払われているが、当日に他の使用人に賞与を支払った事実もないことから、使用人としての職務に対する給与と認められないので、いずれも損金の額に算入することはできない。

参照条文等

法人税法第34条第1項第2項 法人税法施行令第69条第70条 法人税基本通達9-2-149-2-159-2-16

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