裁決事例 平成17年12月19日裁決

裁決事例 平成17年12月19日裁決

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平成17年12月19日裁決

過去の事業年度について、その後に欠損金額が生じていたことが判明した場合においては、更正により当該事業年度の欠損金額として確定することができる場合に限り、当該欠損金額を控除事業年度の所得金額の計算上損金の額に算入できるとした事例

裁決事例集 第70集 249頁

要旨

 東京高等裁判所昭和63年9月28日判決(昭和62年(行コ)第68号法人税更正処分取消請求控訴事件、最高裁判所平成元年4月13日判決の原審)によれば、過去の事業年度における欠損金額を繰越欠損金の額として控除事業年度の所得金額の計算上損金の額に算入するためには、その過去の事業年度において所得金額の計算上欠損金額が認められる場合でなければならないとされている。すなわち、過去の事業年度について、その後に欠損金額が生じたことが判明した場合においては、更正により当該事業年度の欠損金額として確定することができる場合に限り、当該欠損金額を控除事業年度の所得金額の計算上損金の額に算入できると解すべきである。
 これを本件についてみると、既に法定申告期限から5年を経過していることから、原処分庁は、国税通則法第70条第2項の規定により、請求人の平成8年7月1日から平成9年6月30日まで、平成9年7月1日から平成10年6月30日まで及び平成10年7月1日から平成11年6月30日までの各事業年度(以下「平成11年6月期以前の各事業年度」という。)について、本件使用料の額を所得金額から減算する更正をすることができなかったことが認められる。
 そうすると、平成11年6月期以前の各事業年度については、当該各事業年度の所得金額の計算上、いずれも本件使用料の額を所得金額から減算することによる欠損金額は生じなかったことが確定したのであるから、これを平成14年7月1日から平成15年6月30日までの事業年度の所得金額の計算上損金の額に算入することはできない。

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平成17年12月19日裁決

非常勤取締役に対する役員報酬について、類似法人から算出した報酬額を適正と判断した事例

裁決事例集 第70集 215頁

要旨

 請求人は、非常勤取締役である代表者の母に対する適正報酬額は、当該取締役が代表取締役のよき相談相手として経営に参画していることから、請求人の従業員に対する給与の支給額を参酌して算定することが最も妥当であり、原処分庁が不相当に高額な部分として損金の額に算入できないとした額は過大であると主張する。
 しかしながら、法人税法施行令第69条第1号に照らしてみると、[1]よき相談相手というのも客観性・具体性に欠け、その裏づけとなる確たる証拠資料はないこと、また、当該取締役には決められた仕事はないこと、[2]特定の従業員の給与の支給額に照らすことについては、当該従業員の職務の内容や勤務の状況等を明らかにしないこと及び請求人の収益の状況如何にかかわらず本件取締役の職務の内容からして、当該従業員に支給されている給与額をもってその根拠とならないこと、そして、[3]原処分庁が、請求人と業種、事業規模などが類似し、請求人の所在する地域の非常勤取締役が存する法人を選定したこと及び当該類似法人に存する非常勤取締役に支給された年間報酬額の平均額をもって本件取締役に対する適正報酬額を算出した方法は妥当なものと認められることなどを勘案すると、原処分庁が、本件役員報酬のうち、不相当に高額な部分として算定した金額は相当と認められる。

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