裁決要旨 4実質主義
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070024
- 裁決年月日
- 令和7年9月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.140
要旨
○ 請求人は、消費税法第13条《資産の譲渡等又は特定仕入れを行った者の実質判定》は租税回避を目的とした事案への適用を想定した規定であり、独立した事業者間で締結された契約に沿って行われた取引に適用される余地はないところ、請求人が仕入先又は売上先との間の各契約の中で各取引に係る商品の種類、数量及び金額を定めていること、契約は当事者の自由な意思に基づいて結ぶことができ、当事者の意思どおりの効果が認められることなどから、請求人は、各販売取引に係る対価を売上先から享受し、課税仕入れに係る対価を仕入先に支出しており、各取引に同条は適用されない旨主張する。しかしながら、消費税法第13条の趣旨は、資産の譲渡等の法形式上の帰属主体と法律的実質的な帰属主体が一致しない場合においては、後者すなわち実質的に資産の譲渡等に係る対価を享受する者を資産の譲渡等の帰属者とするものと解されるところ、法律的実質的にみて、請求人は、各販売取引について資産の譲渡等に係る対価を享受していないから、同条の規定に基づき、請求人以外の者が資産の譲渡をしたものとして同法を適用すべきである。(令7. 9. 8 東裁(諸)令7-24)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令060015
- 裁決年月日
- 令和7年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、中古自動車のオートオークションにおいて売却した車両に係る売上げ(本件オークション売上げ)には、請求人の知人ら(本件各名義借人)が請求人の名義を借りて出品し売却した車両に係る売上げ(本件各名義借人売上げ)が含まれており、請求人には帰属しない売上げがある旨主張する。しかしながら、本件オークション売上げに係る売上代金は、請求人名義の金融機関口座に振り込まれており、他の請求人名義の金融機関口座との間で資金を移動させながら、これらの口座の資金を請求人が使用していたと認められるところ、請求人は、事業に係る帳簿書類を一切保存していないため、本件各名義借人売上げに係る車両の出品者、車種及び取引金額等に係る記録もなく、また、本件オークション売上げに係る出品申込書等の関係書類によっても、本件各名義借人による出品か否かを判別することができない。さらに、請求人が主張する本件各名義借人売上げを本件各名義借人に支払っていることを認めるに足りる証拠も見当たらない。以上のことからすれば、本件オークション売上げに係る収益を享受する者は請求人である。(令7. 6.25 福裁(諸)令6-15)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令060028
- 裁決年月日
- 令和7年6月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、アプリケーションアカウントの代行事業と称する事業(本件事業)は、請求人が代表取締役を務めている外国法人(本件法人)の日本支店の取引として行ってきたものであり、本件事業から生ずる資産の譲渡等の対価は、請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、本件事業は、本件法人名義で行われてはいるものの、請求人の意思決定により行われ、その収益は、請求人自らの判断により、請求人の個人的な支出として消費されるなどしていることから、請求人は、本件事業から生ずる資産の譲渡等の対価を享受していたと認められる。また、本件法人は、その実体を欠いており、本件事業の主体であったとは認められない。したがって、本件事業から生ずる資産の譲渡等の対価は、請求人に帰属する。(令7. 6. 4 札裁(所・諸)令6-28)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令060052
- 裁決年月日
- 令和7年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104990
- 争点
- 1総則/4実質主義/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の代表社員(本件個人)から金員を借り入れ、請求人名義で金地金(本件金地金)を購入し、上記借入れの担保として、本件金地金に質権を設定し、質物である本件金地金を本件個人に引き渡した後、本件個人との間で、当該質権を清算し、本件個人から質物である本件金地金の返却を受け、本件金地金を売却していることから、本件金地金の購入に係る課税仕入れは、請求人に帰属する旨主張する。しかしながら、消費税法第13条《資産の譲渡等又は特定仕入れを行った者の実質判定》及び同法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》の趣旨に照らせば、単なる名義人の行った課税仕入れについては仕入税額控除が認められないというべきであるところ、本件金地金に係る取引の実質的な主体は本件個人であり、本件金地金の譲渡に係る対価を実際に享受する者も本件個人であったとみるのが相当であるから、本件金地金の購入に係る課税仕入れは、請求人に帰属するとは認められない。(令7. 6. 3 大裁(諸)令6-52)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050048
- 裁決年月日
- 令和6年6月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、中古のバッグ等をオンラインオークションサービス等で仕入れた上で、オンラインフリーマーケットサービス等を利用して販売する事業(本件事業)は、請求人と配偶者が2分の1ずつ関与する共同事業であり、本件事業に係る資産の譲渡等の対価は、請求人及び配偶者に2分の1ずつ帰属する旨主張する。しかしながら、本件事業に必要な古物営業に係る許可は請求人が取得し、仕入れた商品の販売開始価格等も請求人が決定しており、また、本件事業の収益の把握及び管理、本件事業から生じた利益の処分の決定、並びに本件事業全体の遂行に当たって重要な要素である本件事業の方針決定の多くを担当していたのは、いずれも請求人であることからすれば、本件事業に係る資産の譲渡等の対価は、請求人に帰属すると認められる。(令6. 6.12 関裁(所・諸)令5-48)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050069
- 裁決年月日
- 令和6年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国内の顧客(本件顧客)と人事コンサルティング業務に係る契約書(本件契約書)を取り交わし、当該業務に係る役務の提供(本件役務の提供)の対価の額が課税資産の譲渡等の対価の額に該当するとして消費税等の確定申告を行ったところ、本件契約書の内容は形式的なものであり、取引の実態は、請求人がパートナー契約を締結していた国外に所在する法人(国外法人)によって主要業務の全てが行われ、請求人が本件契約書の作成及び代金回収代行を行い、その業務に対する報酬(手数料)が支払われていたにすぎないから、本件契約書の記載内容は本件役務の提供の実態と乖離していること、また、消費税法第13条《資産の譲渡等又は特定仕入れを行った者の実質判定》第1項に規定する実質判定基準を適用すべきであり、請求人が本件顧客から支払を受けた本件役務の提供の対価は、その全額が請求人から国外法人にパススルーで送金することとされており、国外法人が享受していることからすれば、本件顧客に対して本件役務の提供を行っている者は国外法人であり、請求人ではないから、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に基づく更正の請求をすることができる場合に該当する旨主張する。しかしながら、本件契約書は真正に成立したものと認められ、本件契約書の記載内容のほか、請求人が請求人名義により作成した請求書を本件顧客に送付し、本件顧客から対価の支払を受けていたことからすれば、請求人が本件役務の提供に係る法形式上の帰属主体であると認められ、また、事業に至る経緯、請求人の経営の実態、経理処理及び請求人の代表者ら関係者の認識等を総合すれば、法的実質においても請求人が本件役務の提供に係る対価を享受していなかったということはできず、請求人が本件役務の提供を行った者ではなかったとは認められない。(令6. 2.16 東裁(諸)令5-69)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050001
- 裁決年月日
- 令和5年7月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の母から旅館業を承継していないし、旅館の資金管理や従業員に対する指揮命令は、家業である旅館業に従事しているために行っているにすぎず、請求人が旅館業及び飲食店営業の各許可を受けていることや正式審査前に金融機関の担当者の指摘に従って金融機関に差し入れた書面に旅館の代表者と記載されていることをもって、請求人が旅館の経営主体であるとみることはできず、旅館の売上げは請求人に帰属せず、消費税法第28条《課税標準》第1項に規定する課税資産の譲渡等の対価の額に該当しない旨主張する。しかしながら、平成27年以降、旅館の不動産は請求人の母から請求人が代表を務める会社に徐々に移転しており、その頃には、請求人の母は高齢であり、介護保険制度上の要介護・要支援の認定を受け、旅館において具体的な業務に従事していなかったことからすれば、遅くともその頃には旅館に係る事業は請求人が経営主体になっていたと認められる。また、金融機関に差し入れた書面は資金調達目的で作成して提出されたものであり、その記載が虚偽のものであることをうかがわせるような事情も見当たらないことからすると、作成時において、請求人が旅館の経営主体であることを対外的に明らかにしたものであるということができる。そして、旅館業と飲食店営業の各許可は、請求人の母から請求人に変更する申請がされており、請求人は、旅館の売上げを管理していたということができる。以上のことから、請求人は家業の従事者に留まらず、旅館の経営方針の決定について支配的影響力を持つ経営者であったと認められ、旅館から生ずる収益を享受していたのは、経営者である請求人であるということができ、旅館の売上げは請求人に帰属する。したがって、旅館の売上金額の税抜金額は、消費税法第28条第1項に規定する課税資産の譲渡等の対価の額に該当する。(令5. 7.14 大裁(所・諸)令5-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040053
- 裁決年月日
- 令和5年3月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 500104990
- 争点
- 1総則/4実質主義/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、金(本件各金)の仕入れ(本件仕入れ)は、請求人が法律上有効に行ったものであり、請求人に帰属するから、請求人は単なる名義人であるとはいえず、また、本件各金は、請求人の代表者(本件代表者)が保管又は売却しているが、これは、請求人との間の法律上有効に成立した契約(本件各契約)に基づいて行われたものであり、本件仕入れの経済的帰属と関係がないから、本件仕入れに係る支出額(本件支出額)は、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第1項に規定する課税仕入れに係る支払対価の額に該当する旨主張する。しかしながら、消費税法第13条《資産の譲渡等又は特定仕入れを行った者の実質判定》及び同法第30条の趣旨に照らせば、課税仕入れを行った者が単なる名義人である場合には、その名義人において仕入税額控除を認めることはできないというべきであるところ、本件仕入れは、一部を除いて、実質的には本件代表者が自ら金の売却益を得ることを目的として自らの費用で行ったものであり、名義人である請求人が本件各金から生じる収益を得ることは予定されていなかったといえるから、本件各契約が法律上有効に成立したものか否かにかかわらず、本件支出額は課税仕入れに係る支払対価の額に該当しない。もっとも、本件仕入れの一部については、質権の目的物とされていたため請求人において売却することができない金を請求人が売却したことから、これを買い戻す趣旨で行われたものであり、当該売却した金の取得と同視できるから、当該部分は、請求人における課税仕入れに係る支払対価の額に該当する。(令5. 3.30 大裁(諸)令4-53)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040053
- 裁決年月日
- 令和5年3月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 500104990
- 争点
- 1総則/4実質主義/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人名義で行われた金の譲渡(本件売上げ)に係る対価(本件売却代金)は、請求人の代表者(本件代表者)が享受しており、請求人は本件売上げの単なる名義人にすぎないから、経済的実質に即して判断すれば、請求人の課税資産の譲渡等の対価の額に該当しない旨主張する。しかしながら、本件売上げは、請求人名義で取得した金を請求人名義で売却したものであり、本件売却代金は、請求人名義の預金口座に入金され、本件代表者が自己の名義かつ計算で自由に出金できるものではないし、実際に出金した事実もうかがわれない。また、本件売却代金は、請求人名義の他の金の取得費用に充てられているところ、当該他の金は本件代表者が売却していることから、最終的には本件代表者に帰属しているといえるとしても、請求人は自らの判断で自らに帰属した本件売却代金を本件代表者名義で売却した金の取得代金に充てることを選択したというべきである。そうすると、本件売却代金は、直接的には請求人に帰属して請求人が享受したものであり、本件代表者が享受したものということはできないから、請求人の課税資産の譲渡等の対価に該当する。(令5. 3.30 大裁(諸)令4-53)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040054
- 裁決年月日
- 令和5年3月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 500104990
- 争点
- 1総則/4実質主義/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、金地金(本件各金地金)の仕入れ(本件各仕入れ)は、請求人が法律上有効に行ったものであり、請求人に帰属するから、請求人は単なる名義人であるとはいえず、また、本件各金地金は、本件各仕入れ後、請求人の代表者(本件代表者)名義で売却され、本件代表者がその売却代金を得ているが、当該売却は、請求人との間で法律上有効に成立した根抵当権設定契約等(本件各契約等)に基づくものであり、本件各金地金の経済的帰属とは関係がないから、本件各仕入れに係る支出額等(本件各支出額等)は、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第1項に規定する課税仕入れに係る支払対価の額に該当する旨主張する。しかしながら、消費税法第13条《資産の譲渡等又は特定課税仕入れを行った者の実質判定》及び同法第30条の趣旨に照らせば、単なる名義人の行った課税仕入れについては仕入税額控除が認められないというべきであるところ、本件各仕入れは、実質的には、本件代表者が自ら金の売却益を得ることを目的として自らの費用で行ったものであり、名義人である請求人が本件各金地金から生じる収益を得ることは予定されていなかったといえるから、本件各契約等が法律上有効に成立したか否かにかかわらず、本件各支出額等は課税仕入れに係る支払対価の額に該当しない。(令5. 3.30 大裁(法・諸)令4-54)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040020
- 裁決年月日
- 令和4年12月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104990
- 争点
- 1総則/4実質主義/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、金地金等(本件金地金等)の仕入れ(本件仕入れ)について、請求人が本件金地金等を法律上有効な契約により取得して資産の譲渡等の対価を実質的に享受しているから、請求人が単なる名義人であるとはいえない上、その経済的帰属についても、本件金地金等は請求人に帰属しており、請求人の代表者(本件代表者)による本件金地金等の保管や売却は、法律上別人格である請求人と本件代表者との間で有効に成立した契約に沿うもので、請求人が本件各仕入れを行うことについて経済的合理性があるから、本件仕入れに係る支出額等(本件支出額等)は、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第1項に規定する課税仕入れに係る支払対価の額に該当する旨主張する。しかしながら、本件仕入れから本件金地金等の売却までの取引は、本件代表者が本件金地金等の売却益を得ることを目的として行われた一連の取引であるところ、実質所得者課税の原則及び消費税の仕入税額控除の趣旨に照らせば、単なる名義人の行った課税仕入れについては、仕入税額控除が認められないものというべきであるから、請求人において本件仕入れを課税仕入れとして仕入税額控除することは認められず、本件支出額等は課税仕入れに係る支払対価の額に該当しない。(令4.12.22 大裁(法・諸)令4-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030078
- 裁決年月日
- 令和4年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、病院の事業(本件事業)について、関連法人(本件関連法人)の理事長(本件関連法人理事長)から請求人に譲渡され、請求人から本件関連法人に譲渡されたものであるから、本件事業の譲受け及び譲渡は、請求人の課税仕入れ及び課税資産の譲渡等に当たる旨主張する。しかしながら、本件事業の譲渡において請求人を介在させたのは、本件関連法人に対する直接の譲渡者が本件関連法人理事長であることが明らかになることにより生じる不都合を回避するために、請求人の名義を利用したにすぎず、請求人において、本件事業を自己に帰属させる意図があったとは認められないことに加え、当該病院の開設者は本件関連法人とされ、譲渡代金の送金状況からも、請求人において本件事業の譲渡により経済的利得を得たとも認められない。したがって、本件における真の法律関係は、本件事業を本件関連法人理事長が本件関連法人に直接譲渡し、本件関連法人がこれを譲り受けたものと認めるのが相当であり、請求人の課税仕入れ及び課税資産の譲渡等には当たらない。(令4. 3.25 東裁(諸)令3-78)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020002
- 裁決年月日
- 令和2年8月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、施設の管理業務(本件管理業務)を行い受領した管理料(本件管理料)は、実質的にみると、請求人が本件管理業務に係る費用の支払を代行するために預かった「預り金」であるから、課税資産の譲渡等の対価に当たらない旨主張する。しかしながら、本件管理業務は、請求人が主体となって行いその対価として本件管理料の支払を受けるという法形式が選択されていたことは明らかであり、その法形式を離れて判断しなければならないような事情はうかがわれないから、本件管理料は、本件管理業務に係る役務の提供の対価として支払われたものであって、課税資産の譲渡等の対価に当たると認められる。(令2.8.5関裁(諸)令2-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300132
- 裁決年月日
- 令和元年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他の者の指揮命令の下に貸金業に従事していたのであって、当該貸金業に必要な資金を調達して支配的影響力を有し、貸金業に係る資産の譲渡等の対価を享受していたのは他の者である旨主張する。しかしながら、貸金業に係る資産の譲渡等の対価を享受する者が誰であるかは、単に貸金業登録の名義や申告の有無だけで判断するのではなく、事業資金の調達・管理、利益の管理・処分状況、従業員の雇用等、貸付けの実行、貸付条件及び貸付方法の決定等事業の運営に関する諸事情を総合的に勘案して判定すべきである。そして、請求人は、貸金業に係る事業資金の管理、利益の管理・処分、従業員の雇用等、貸付けの実行、貸付条件や貸付方法の決定のほか、貸付先との示談又は和解等をも行い、貸金業を運営していたと認められることなどを総合的に勘案すれば、当該貸金業に係る資産の譲渡等の対価を享受していたのは請求人であったと認められる。(令元.5.7 東裁(所・諸)平30-132)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平280021
- 裁決年月日
- 平成29年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仕入れた商品を不特定多数の者に販売する事業(本件事業)について、請求人個人としてではなく、法人(本件法人)の代表者として行ったものであるから、本件法人が本件事業に係る資産の譲渡を行った旨主張する。しかしながら、本件事業の仕入れから販売に至る一連の事務は請求人の居宅という個人の領域で行われていること、及び請求人が本件法人として一切の帳簿書類を作成していないことからすると、本件法人は本件事業に関わっておらず、請求人が個人として行っていたものと認められる。そして、落札者からの商品代金が入金される各口座(本件各口座)は請求人個人の名義であり、本件各口座から請求人の姉等に対して本件法人を介さず直接多額の送金がされているなど、請求人が本件各口座に入金された商品代金を本件法人の金員として管理・使用していた形跡は全くうかがわれず、商品の仕入代金や請求人の生活費に充てていたものと認められることからすると、本件各口座は、請求人が個人として管理していたものと認められる。以上の諸事情を総合すると、本件事業に係る請求人の行為は、本件法人の代表者としてではなく請求人個人としての行為であり、本件事業から生じた収益を享受する者は請求人であると認められることから、本件事業に係る資産の譲渡等は、請求人が行ったといえる。(平29. 3.14 名裁(所・諸)平28-21)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280006
- 裁決年月日
- 平成28年11月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№105
要旨
○ 原処分庁は、飲食店事業(本件事業)に係る営業許可及び各契約等の名義人が請求人であること、並びに請求人が本件事業に係る開業届出書及び消費税等の期限後申告書を提出していることなどを総合すれば、請求人が、本件事業に係る資産の譲渡等の対価を享受している旨主張する。しかしながら、請求人は、ともに本件事業に従事しているGの依頼に応じて当該各契約等を自らの名義に変更したにすぎず、Gは、請求人名義に変更後も本件事業の資金管理を行い、本件事業から生ずる利益を処分し、従業員の雇用、労務管理を含む本件事業の運営を行っており、加えて、請求人とGとの間で、Gが従業員の立場で当該運営を行う旨の特段の合意があったとは認められないことからすると、本件事業に係る資産の譲渡等の対価を享受しているのは、請求人ではなくGであると認められる。(平28.11.15 広裁(所・諸)平28-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260025
- 裁決年月日
- 平成26年9月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、居酒屋5店舗(本件各店舗)に係る資産の譲渡等の対価は、いずれも請求人に帰属しないから、本件各店舗の店舗運営業務に係る事業の資産の譲渡等の対価は、いずれも請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、本件各店舗の店舗運営業務に係る委託契約の名義人、本件各店舗の開業資金の出資の状況等、本件各店舗の収支の管理状況、本件各店舗の従業員に対する指揮監督状況などを総合的に検討した結果、本件各店舗に係る資産の譲渡等の対価については、請求人に全て帰属する。(平26. 9. 2 東裁(所・諸)平26-25)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240079
- 裁決年月日
- 平成25年6月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人は焼肉店に係る電気料金の契約者であることや、取引業者との取引に関わっていること、そして、経費の支払を行っていることなどから、焼肉店を経営していた旨主張する。しかしながら、請求人の義弟が取締役を務める法人(本件法人)は、飲食店の経営等を目的に設立していること、食品衛生法上の営業許可を取得し、同法上の権利義務の主体となっていること、焼肉店の店舗の賃貸借契約を締結していること、そして、クレジット契約を締結していることなどからすると焼肉店の経営主体としての活動をしていることが認められる。一方、請求人については、当該期間における金融機関の取引内容から焼肉店に係るものと直接判明する取引が認められず、また、焼肉店に係る帳簿書類の保存がなくその損益、貸借及び資金の動き等の実体を帳簿上確認することができない状況にあるとともに、その他請求人が焼肉店の課税資産の譲渡等に係る対価を享受する者であったとする証拠を見出すことがでないことからすると、原処分庁の主張は認められず、焼肉店の課税資産の譲渡等に係る対価を享受すべき者は本件法人となる。(平25. 6.14 大裁(所・諸)平24-79)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平230008
- 裁決年月日
- 平成23年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、建築中の請求人の賃貸アパートの敷地内に設置された飲料の自動販売機に係る設置契約書について、その契約者名欄に記載されている氏名は、請求人が誤って夫の氏名を記載したもので、実際の契約当事者は請求人であり、当該契約書に基づく販売手数料収入は、請求人が行った資産の譲渡等の対価に当たる旨主張する。当該契約書の法律的形式についてみると、契約者として請求人の夫の氏名が記載されており、その契約書のとおりに販売手数料が指定された口座に振り込まれ、販売手数料明細書は請求人の夫宛に送付されていることが認められる。そして、当該契約書が作成された経緯をみると、請求人の夫は、飲料メーカーとの自動販売機設置に関する打合せに同席し、設置契約の交渉を行い、その交渉を経て当該契約書が作成されたものであると認められることなどから、当該契約書には請求人が請求人の夫と記名押印したものではあるが、請求人及び請求人の夫は、請求人の夫を契約者として選択したものであり、当該法律的形式が採られたことに不自然な点は認められず、経済的実質からみて通常採られるであろう法律的形式と著しく異なるものであるなどの特段の事情は認められないから、当該法律的形式に表現されているとおり、当該契約書の契約当事者は明らかに請求人の夫であり、当該販売手数料収入は、請求人が行った資産の譲渡等の対価には当たらない。(平23.12.21 金裁(諸)平23-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220222
- 裁決年月日
- 平成23年6月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104990
- 争点
- 1総則/4実質主義/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が役務の提供を行った各社が当該役務の提供の対価の額から請求人が代表を務めるA社に対する報酬として役務の提供の対価と分けて支払っていた本件金員は、当該各社がA社との間で締結した契約に基づき支払ったものであり、請求人に帰属するものではない旨主張する。しかしながら、当該各社とA社との契約の内容は、情報等の提供の対価として相当の報酬を支払うというものであり、請求人が個人で行う役務の提供とは業務の主体も内容も異なるから、当該役務の提供と明確に区別されるべきものであるところ、A社が当該各社に対して、いつ、いかなる情報等の提供が行われたのか具体的に明らかではなく、当該役務の提供とは客観的に区別でき、かつ、相当額の報酬に見合う程度の情報等の提供が現に行われていたとは認定できない。そうすると、本件金員が、当該契約に基づく情報等の提供に対する報酬として支払われていたとは認められない。また、この事情に加えて、当該契約締結の前後で、請求人が行った役務の提供の内容もその対価の額の算定方式も変わらず、当該契約締結以後に役務の提供の対価の額に変更があったことをうかがわせる状況が見当たらないことをも併せ考えると、本件金員は、請求人が行った役務の提供の対価の一部であり、その支払先のみがA社とされていたものと認められるから、請求人に帰属するものである。(平23. 6. 9 東裁(諸)平22-222)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220027
- 裁決年月日
- 平成22年11月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、AはBとは独立した主体であり、Aは請求人の別称であると認められるから、○○は、Aと共に名あて人となっていた請求人に帰属する旨主張する。しかしながら、事業による収益の帰属が問題となる場合には、当該事業による収益を実質的に支配している者が誰なのかによって判断すべきであり、具体的には、当該事業に関する事項の実質的決定権が誰にあるか、収益の管理状況や費消状況等の当該事業及び収益に関する諸般の事情を総合勘案して、いずれが当該事業の運営方針や収益等につき支配的影響力を有しているかによって判断すべきであるところ、請求人が事業の過程に実質的に影響力を及ぼしていることを認めるに足りる証拠はなく、また、Aにおける宗教事業に関する事項を実質的に取り決めるのは、Bの責任役員や職員なのであるから、請求人は、Bの一機関として宗教活動に関与しているにすぎないものといえる。そして、Aにおける宗教活動を通じて得られる収益である○○については、その収受及び管理を行っているのはBであり、さらに、○○の使途は、Bの費用やAにおける宗教活動の費用等であり、請求人の個人的使途に費消されたことを認めるに足りる証拠はなく、その支出について実質的に決定するのは、Bの責任役員らである。よって、○○による収益は、Bがその管理支配を行っているものと認められ、請求人が当該収益を実質的に支配しているものということはできないのであるから、○○は、請求人ではなく、Bに帰属するものと認めるのが相当である。(平22.11.24 関裁(所・諸)平22-27)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平200022
- 裁決年月日
- 平成21年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・469ページ
要旨
○ 本件催しは、平成7年から毎年12月に行われ、平成15年及び平成16年に行われた本件催しは請求人が主催したとして所得税の確定申告を行っているところ、平成17年及び平成18年に行われた本件公演は、会場の手配、出演料の支払といった主要な事項については、請求人の個人名により行っており、平成16年までに行われた本件催しと何ら異なることがないことなどからすれば、本件公演の主催者と平成15年及び平成16年に行われた本件催しの主催者は同一であると推認される。また、本件預金は、本件公演に係る金銭管理を行っていたとするNが、本件団体の財産は本件預金のみであり、本件団体の収入及び費用の支払はすべて本件預金を通じて、同人が行っている旨の答述を行うものの、本件預金からのすべての出金を請求人自らが行っていることに加えて、出金に必要な印鑑についても請求人のものであることからすると、本件預金の管理はNではなく請求人が行っていたと認めるのが相当であり、更に、請求人には、本件預金の帰属が請求人から本件団体に移転したとすれば請求人に交付されるべき本件預金残高相当額を受領した形跡がないことからすると、本件預金は請求人に帰属していたと推認することができる。そうすると、本件公演の主催者が平成15年及び平成16年に行われた本件催しの主催者である請求人から本件団体に変更されたと認めることはできず、本件公演は、請求人が行っていたというべきであり、請求人が本件公演に係る資産の譲渡等に係る対価を享受していると認められるから、請求人が行った課税資産の譲渡等であるとするのが相当である。(平21. 6.17 福裁(諸)平20-22)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190076
- 裁決年月日
- 平成20年3月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 業種
- サービス業(風俗業)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件事業に係る所得は、請求人が代表取締役を務めるF社に帰属し、請求人に帰属するものではないことから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件デリバリ事業は請求人がKらと共同で営んでいたものであり、本件事業に係る所得は、Kらに帰属する部分を除き請求人に帰属し、また、本件債権回収事業についても、請求人の事業所得に該当すると認められ、本件デリヘル事業及び本件債権回収事業は、消費税法第2条第1項第8号に規定する「事業として対価を得て行われる役務の提供」をその内容とし、請求人は、消費税法第2条第1項第3号に規定する「個人事業者」に該当することからすれば、本件デリヘル事業等に係る課税資産の譲渡等のうち、請求人に帰属する部分は、請求人が行ったものと認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 3.28 名裁(所・諸)平19-76)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190064
- 裁決年月日
- 平成19年11月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が不動産管理を行っているマンションの改修工事を請け負ったのは関係法人であるから、当該改修工事に係る売上げについては、請求人が行った課税資産の譲渡等の対価の額には該当せず、関係法人が行った課税資産の譲渡等の対価の額に該当する旨主張する。 しかしながら、①改修工事の各当事者は、請求人が工事を請け負ったと認識していること、②請求人は、総勘定元帳を訂正するなどにより、改修工事代金を売上げから除く経理処理を行っていること、③関係法人は、建設業の事業は行っていないと認められること、④改修工事に係る収益は、請求人が管理していたものと認められること、及び⑤当該改修工事に関する資料は、極めて不自然な点が多く、後日作成されたものと強く推認されることなどを総合すると、当該改修工事を請け負ったのは、関係法人ではなく、請求人であると認められるので、当該改修工事に係る売上げについては、請求人が行った課税資産の譲渡等の対価の額に該当する。(平19.11. 8 東裁(法・諸)平19-64)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180073
- 裁決年月日
- 平成19年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 不動産貸付業を営む請求人は、請求人が代表を務める同族会社との間で締結された請求人が所有する不動産の管理契約に基づき受領した管理費等収入(共益費及び駐車料)は、当該同族会社に帰属するものとして確定申告したが、本件貸付物件及び土地の所有者は請求人であり、転貸の事実もないことから、本件貸付物件の所有者である請求人が実質的に賃貸人と解され、管理費等収入は請求人に帰属する。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 6.28 関裁(所・諸)平18-73)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170029
- 裁決年月日
- 平成17年12月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が請求人の関係法人から郵便はがきを仕入れた取引(以下「本件取引」という。)について、請求人の代表取締役から録取した質問てん末書(以下「本件質問てん末書」という。)によると、本件取引は実体のない関係法人を形式的に介在させたにすぎず、実質的には請求人が行い、請求人がその対価を享受したものと認められ、請求人が郵便局から郵便はがきを仕入れたものとみなされるから、消費税法第13条の規定により、本件取引は課税仕入れに該当せず、仕入税額控除の対象とならない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査したところによると、関係法人は実体のある法人であると認めることができ、原処分庁が主張の根拠とする本件質問てん末書については、その記載された事項についての裏付けとなる資料はない旨回答したこととも併せ考えると、本件質問てん末書のみを根拠として、請求人が関係法人から郵便はがきを仕入れたことを否定することはできない。加えて、請求人が関係法人から郵便はがきを仕入れたことを否定する確たる証拠は見当たらない。そうすると、本件取引は、消費税法第2条第1項第12号に規定する課税仕入れに該当し、同法第30条第1項の規定により、仕入税額控除の対象となり、この点に関する原処分庁の主張には理由がない。以上によれば、本件取引を仕入税額控除の対象とならないとしてされた原処分はその全部を取り消すのが相当である。(平17.12.9名裁(諸)平17-29)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平160009
- 裁決年月日
- 平成17年4月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №69・363ページ
要旨
○ 請求人は、P生命保険との営業社員契約等を根拠に、請求人はP生命保険に従属しており、また、同人の営業社員報酬を決定するのはP生命保険であることから、事業者でない旨主張する。ところで、消費税法第5条第1項は、事業者は課税資産の譲渡等につき消費税を納める義務がある旨規定している。また、事業者について、消費税法基本通達1−1−1は、事業者とは自己の計算において独立して事業を行う者をいう旨定めているところ、消費税法にいう事業者に関する当該基本通達の解釈については、請求人及び原処分庁とも争いはなく、当審判所においても相当と認められる。これを本件についてみると、P生命保険は、請求人の仕事のための費用の一部を負担しているものの、請求人は、仕事として保険種類の販売を行い、契約を獲得するに当たり、当該仕事の遂行上の主要な費用である保険募集に係る車両関係費、旅費交通費、接待交際費等の全額を負担していることが認められる。確かに、①請求人はP生命保険K支社への週2回の出社が義務づけられていること、②契約第2条には、営業社員の制限事項が定められていることに加え、③就業規則には、服務の原則等の規則が定められていることなどにおいては、請求人がP生命保険の指示、命令を受ける一面があることは否定できない。しかしながら、①については、P生命保険が請求人に対し出社を求めるのは、主として営業販売促進を図る目的で行われる打合せ等のためであり、②については、契約第2条が保険業法その他関係法令上の要請によるものと認められ、また、③については、単に、営業社員の服務及び労働条件について定めたものであるのに対し、請求人の主要な部分である保険募集の地域、保険募集の相手及び販売する保険商品の種類の選択等の保険契約獲得の手段等並びに月曜日及び木曜日以外の日の出社の要否、営業所外での就業時間の管理等については、請求人自身の責任と判断に委ねられているものと認められる。以上のことからすると、営業社員としての請求人は、自己の計算においてその仕事を遂行するものであり、また、役務の提供につきP生命保険の一般的な指揮命令下にあるということはできないから、請求人は自己の計算において独立して事業を営む者であると解するのが相当であり、消費税法上の事業者に当たる。したがって、この点に関する請求人の主張にも理由がない。(平17.4.26金裁(諸)平16-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160142
- 裁決年月日
- 平成16年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、債権者が裁判所に本件建物の民事執行の申立てを行い、本件建物を競売にかけ、本件競売に係る配当金を債権者が収受したことは、実際に資産の譲渡を行ったのは、債権者であり、消費税法第13条の規定により、請求人に消費税等の納税義務は生じない旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人が所有していた本件建物を本件競売により譲渡し、その対価に係る金員は請求人の債務の弁済に充てられていることから、請求人が本件建物の譲渡による対価を享受していることは明らかであり、資産の譲渡等の名義人とその資産の譲渡等による対価を享受する者が異なるところはないから、消費税法第13条の規定は適用されないと解される。(平16.12.9東裁(諸)平16-142)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160004
- 裁決年月日
- 平成16年7月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150089
- 裁決年月日
- 平成16年6月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、眼科医である請求人は、請求人が常務して診療している眼科医院のほかに、他の眼科医の名義で診療所の経営を行っているので、当該診療所に係る課税資産の譲渡等の対価の額は請求人に帰属し、請求人は消費税法に規定する個人事業者に該当することになり、消費税法第9条第1項の小規模事業者に係る納税義務の免除の規定の適用はない旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人が当該診療所に係る収益を享受している事実を立証しておらず、また、当該診療所の医療法に基づく開設届は他の眼科医名で行われており、健康保険法に規定する保険医療機関の指定も他の眼科医名で知事から受けるとともに、当該診療所に常務して診療を行っているのは他の眼科医であることなどを考慮すると、請求人が当該診療所を経営しているとは認められないので、当該診療所に係る課税資産の譲渡等の対価の額は請求人に帰属しない。したがって、請求人は、小規模事業者に係る納税義務の免除の規定に該当し、消費税の納税義務は生じないこととなり、原処分庁の主張には理由がない。(平16.6.17名裁(所・諸)平15-89)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150064
- 裁決年月日
- 平成16年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、温泉入浴施設利用料金の帰属について、消費税法第13条の規定の適用を主張するが、A市と請求人との受託契約及び請求人とB社との委託契約の内容に基づいて温泉入浴施設利用料金の帰属について判断すれば、法形式上、請求人が、基本的に温泉入浴施設利用料金の収受者であるとともに、当該委託契約の内容は、温泉入浴施設利用料金の受領事務等をB社に委託するものにすぎないから、当該温泉入浴施設利用料金の帰属は請求人であり、また、経済的実質も、B社が、当該温泉入浴施設利用料金を、請求人の普通預金口座に振り込んでいる事実が認められることから、消費税法第13条の規定を適用することはできない。(平16.5.19広裁(諸)平15-64)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150066
- 裁決年月日
- 平成16年3月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、民事保全法に基づき仮差押えされた賃料債権及び強制管理の方法により仮差押えされた請求人所有の不動産から生ずる収入及び支出が請求人に帰属せず、消費税の課税売上及び課税仕入に当たらない旨主張する。しかしながら、民事保全法の仮執行は、本案判決のための保全手続としてなされるものであり、請求人の賃料債権及び請求人所有の不動産について、請求人が管理運用できないとしても、当該債権及び当該不動産から生ずる収入及び支出は請求人に帰属する。そうすると、当該収入及び支出は、請求人の消費税の課税売上及び課税仕入にあたる。(平16.3.26大裁(法・諸)平15-66)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110160
- 裁決年月日
- 平成12年6月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、店舗の転貸に係る賃貸料収入は代表者に帰属する旨主張するが、①店舗の賃借人は請求人であること、②店舗の転貸に係る契約書においては、請求人が賃貸人であること、③店舗の転借人は、請求人に対して転借料を支払っている旨答述していること、④転貸に係る賃貸料収入は請求人の当座預金に入金されていること等から、請求人に帰属すると認めるのが相当である。(平12. 6.12東裁(法・諸)平11-160)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110128
- 裁決年月日
- 平成12年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、会員を対象に開催する定例セミナーや各種の催物等の活動から得られる収益及びそれに伴い生ずる費用等については、請求人に帰属せず、会員で組織する人格のない社団等である宗教団体に帰属する旨主張するが、当該団体には団体としての実体が認められず社団性を有する団体とはいえず、会員を対象に行っている各種の活動は請求人の営む事業に包含されるものであると認められ、よって、当該収益等は請求人に帰属すると判断するのが相当である。なお、平成元年3月期の更正処分において益金の額に算入した売上げの中に、前事業年度の売上げに計上すべきものが含まれていたので、原処分の一部を取り消した。(平12. 3.31東裁(法・諸)平11-128)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100047
- 裁決年月日
- 平成10年11月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500104010
- 争点
- 1総則/4実質主義/1事業者の判定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、長男に新聞販売所の営業のすべてを任せており、長男が販売所に係る消費税の申告をしていたことから、販売所の事業者は長男である旨主張する。しかしながら、①新聞社発行の販売店リストによれば、販売所の名義人及び仕入れの名義人は請求人であること、②販売所に係る新聞社等の請求書は請求人あてに発行されていること及び③販売所に係る金銭及び帳簿等の管理並びに従業員の採用等は請求人が行っており、長男は他の従業員と同様の仕事を行い、請求人から月20万円くらいもらっていたという長男の申述から、請求人は、販売所の取引等の名義上の事業主であるだけでなく、その実質的な経営も行い、資産等の譲渡に係る対価も享受していたことが認められる。したがって、販売所の事業主は請求人であると判断するのが相当である。(平10.11. 6東裁(所・諸)平10-47)
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