裁決要旨 2貸倒れの場合の税額控除の不適用
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290039
- 裁決年月日
- 平成30年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500603020
- 争点
- 6税額控除等/3貸倒れの場合の税額控除/2貸倒れの場合の税額控除の不適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先に対する売上げに係る請求金額について貸倒れが生じた事実を証する証拠書類は申告等の際に提出済みである旨主張する。しかしながら、納税者において貸倒れとなる債権の発生原因、内容、帰属並びに回収不能の事実等について具体的に特定して主張し、貸倒れの存在をある程度合理的に推認させるに足りる立証を行わない限り、事実上その不存在が推定されるものと解するのが相当であるところ、請求人が申告書等の提出時及び調査担当職員による調査時等において提出した書類からでは、貸倒れの存在をある程度合理的に推認させるに足りる立証が行われたとはいえない。したがって、当該請求金額における貸倒れについて、事実上その不存在が推定されることから、当該課税期間において、消費税法第39条《貸倒れに係る消費税額の控除等》第1項に規定する貸倒れに係る消費税額の控除の適用を受けることはできない。(平30. 3. 6 関裁(諸)平29-39)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230061
- 裁決年月日
- 平成24年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500603020
- 争点
- 6税額控除等/3貸倒れの場合の税額控除/2貸倒れの場合の税額控除の不適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、子会社に対する売掛債権の放棄(本件各債権放棄)について、債権放棄の通知を行っていることから、消費税法施行規則第18条《貸倒の範囲》第2号に規定する「書面により債務の免除を行ったこと」に該当し、消費税法第39条《貸倒れに係る消費税額の控除等》第1項に規定する貸倒れに係る消費税額の控除をすることができる旨主張する。しかしながら、請求人の子会社は、実質的債務超過の状態ではあったものの、当該子会社に対する売掛債権に回収可能性がないということはできないことから、消費税法施行規則第18条第2号に規定する「債務者の債務超過の状態が相当期間継続し、その債務を弁済できないと認められる場合」に該当しない。したがって、本件各債権放棄が書面により行われたものであったとしても、同号の適用をすることはできず、貸倒れに係る消費税額の控除は認められない。(平24. 6.19 大裁(法・諸)平23-61)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220019
- 裁決年月日
- 平成22年9月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500603020
- 争点
- 6税額控除等/3貸倒れの場合の税額控除/2貸倒れの場合の税額控除の不適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、中央卸売市場において出荷者から販売委託を受けた牛枝肉等をせり売等の方法により買受人に販売することを業とする卸売業者であるが、本件牛枝肉の販売先である本件買受人に対する債権金額が貸倒れとなったため、消費税法第39条第1項に規定する貸倒れに係る消費税額を控除することができる旨主張する。しかしながら、貸倒れに係る消費税額の控除は、本件債権が課税資産の譲渡等により取得されたことがその前提であるところ、請求人が行う本件牛枝肉の受託販売取引においては、出荷者と締結する受託契約約款によると、①出荷者と請求人との関係は委任関係にあること、②販売価格の決定権は出荷者にあること、③譲渡代金の最終的な帰属者は出荷者にあることから、本件牛枝肉の譲渡等(課税資産の譲渡等)を行った者は、出荷者と認められ、請求人は、飽くまで出荷者の牛枝肉等の販売を代行するという役務の提供を行い、出荷者から委託手数料を収受したにすぎない。また、請求人が本件買受人と締結した代金の支払に関する約定によれば、本件買受人から確実に販売代金を回収できるように取り決めをしておきながら、長期間にわたり本件債権を回収しなかった結果、生じたものであるから、本件買受人に対する本件債権は、実質的に本件買受人に対し金銭を貸し付けたことにより生じた債権であるというべきものである。したがって、本件債権は、請求人が課税資産の譲渡等したことにより取得した債権とは認められず、当該債権について貸倒れに係る消費税額控除の適用はできない。(平22. 9. 9 大裁(諸)平22-19)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平200008
- 裁決年月日
- 平成21年1月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500603020
- 争点
- 6税額控除等/3貸倒れの場合の税額控除/2貸倒れの場合の税額控除の不適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、民事再生法による再生計画認可の決定による免除総額は、請求人の如何なる意思によってもこの債権免除を覆せるものではなく、法律上「絶対的消滅の債権」であり事実上回収が見込めないことは明らかであることから、認可決定のあった日において法律上消滅しており、また、再生計画の再生債権弁済計画表の脚注にある条件が成就していないから債権は消滅していないとの原処分庁の主張は、社会的常識から逸脱しており、当該脚注は主権者たる善良な債権者に及ぶものではなく、事実認定に当たっては、外部的な法形式よりも内部的に実質経済的意義を基準として考察すべきである旨主張する。しかしながら、再生計画認可の決定による再生計画は、平成18年○月○日に認可決定が確定したものであり、同計画によれば、債務者は、平成18年から平成27年まで毎年12月末日限りそれぞれ弁済額の10分の1(再生債権の元本の1%)に相当する額を弁済する都度、元本の9%ずつの免除を受けることとなっており、再生債権者である請求人の権利も、この計画の定めに従って変更されていることとなる。また、当該脚注は再生債権の権利の変更及び弁済方法を記載したものであり、再生計画の一部である。以上のとおり、再生計画による再生債権の免除総額は、認可決定のあった日(平成18年○月○日)において、再生債務者がその免責を受けておらず、請求人が債権として有していることから、法律上消滅していないこととなる。したがって、この点に関する請求人の主張は採用することができない。(平21. 1.15 福裁(法・諸)平20-8)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170044
- 裁決年月日
- 平成18年6月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 500603020
- 争点
- 6税額控除等/3貸倒れの場合の税額控除/2貸倒れの場合の税額控除の不適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、貸倒損失について、売掛先の代理人弁護士からの通知書に基づき売掛金全額が回収不能と判断したものであるから、消費税法第39条第1項に該当し、平成15年11月課税期間の課税標準額に対する消費税額から貸倒損失に係る消費税額を控除できる旨主張する。しかしながら、破産債権については、破産手続の終結時の実態に応じて処理すべきところ、破産申立て自体は当該課税期間終了後に行われていることから当該課税期間において破産手続が終結したとは到底認められない。また、当該課税期間において、当該売掛先が資力を喪失したとする証拠もなく、請求人がその調査を行ったとする事実も認められず、また、当該売掛先に係る預り保証金の処分も行っておらず、さらには、請求人と当該売掛先に係る保証人との間での負担額の合意も当該課税期間終了後に成立したものと認められる。そうすると、当該売掛金は、当該課税期間において、その全額が回収不能となったとは認められず、当該課税期間の課税標準額に対する消費税額から当該貸倒損失に係る消費税相当額を控除することはできない。(平18. 6. 9 広裁(法・諸)平17-44)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170111
- 裁決年月日
- 平成18年2月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500603020
- 争点
- 6税額控除等/3貸倒れの場合の税額控除/2貸倒れの場合の税額控除の不適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社に対する本件和議債権に関して、A社の財務状況及び支払能力を評価したところ、A社は本件和議債権の全額を弁済できないと認められるから、このことは消費税法施行令第59条《貸倒れの範囲等》に規定する事実に該当し、消費税法第39条《貸倒れに係る消費税額の控除等》第1項の規定により、本件和議債権に係る消費税額を控除の対象とすることができる旨主張する。しかしながら、A社は、本件各課税期間をとおして、請求人に対し、○○自動車道の建設計画に伴い受領する予定の営業補償金を原資として、本件和議債権を弁済する旨を報告しており、現に、本件各課税期間後において、当該営業補償金を受領する旨の契約が成立していることからみれば、A社が本件和議債権の一切を弁済できない状況にあったと認めることはできない。以上のとおり、本件和議債権につき、A社の支払能力からみて、その全額が回収できないと認められる事実はないから、請求人の主張には理由がない。(平18.2.10東裁(諸)平17-111)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平160010
- 裁決年月日
- 平成17年5月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500603020
- 争点
- 6税額控除等/3貸倒れの場合の税額控除/2貸倒れの場合の税額控除の不適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件破産法人に消費税等の納税義務があるとしても、同じく破産した売上先に対し、少なくみても合計で3億円を超える売掛金の残高が破産宣告時にあり、課税期間の終了日時点においては貸倒れが確定していることから、貸倒れに係る消費税額の控除が認められるべきである旨主張する。ところで、消費税法第39条第1項は、貸倒れに係る消費税額の控除を計算するための規定であり、当該控除の計算を行うためには、当該領収ができないこととなった日の当該領収をすることができなくなった課税資産の譲渡等の税込価額を明らかにしておく必要があると解するのが相当である。これを本件についてみると、破産した売上先の状況から本件破産法人は債権の全額を領収できなくなったことがうかがえる。しかしながら、請求人は、破産した売上先に対する売掛金の正確な残高は会計資料の保存がないから不明である旨自認しているように、当審判所の調査によっても、課税資産の譲渡等の税込価額の全部を領収できないこととなった日の領収をすることができなくなった当該税込価額が明らかとはいえないので消費税法第39条第1項の規定を適用することはできない。したがって、請求人のこの点に関する主張には理由がない。(平17.5.16金裁(諸)平16-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150137
- 裁決年月日
- 平成15年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500603020
- 争点
- 6税額控除等/3貸倒れの場合の税額控除/2貸倒れの場合の税額控除の不適用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、貸倒れの事実が生じたことを証する書類を保存していることから、貸倒れに係る消費税額の控除を認めるべき旨主張する。しかしながら、貸倒れに係る消費税額の控除の適用を受ける場合には、消費税法第39条第2項及び同法施行規則第19条の規定により、その貸倒れとなる事実が生じたことを証する書類を保存することを要件としており、帳簿等の保存とは、ただ単に帳簿等が事業者の支配下に存在するというだけでは足りず、適法な税務調査に際し、調査を担当する税務職員からその提示を求められた場合は、正当な事由がない限りこれに応じ、当該税務職員が帳簿等の閲覧、検査をなしうる状態に置くべきことを含むと解するのが相当であるところ、請求人は、調査担当職員が再三にわたり、課税標準に係る帳簿等の提示を求めたにもかかわらず、消費税の課税標準及び仕入税額控除の計算に必要な帳簿等を提示していないことが認められるので、このことは、請求人が消費税法第39条第2項に規定する保存しない場合に該当することから貸倒れに係る消費税額の控除の適用を受けることはできない。(平15.12.19東裁(諸)平15-137)
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