裁決要旨 3資産の譲渡等の時期
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060269
- 裁決年月日
- 令和7年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500301000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/1たな卸資産の譲渡の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が営む古物商に係る売上金の計上時期について、顧客から代金の振込みがあった日に相手方が検収したものとして取り扱っているから、平成31年1月に振込みがされた各売上げ(本件各売上げ)は、平成30年中の売上げに該当せず、令和元年中の売上げとして計上すべきである旨主張する。しかしながら、①請求人が提出する証拠は、顧客によって請求人に代金が払い込まれた日を裏付けるにとどまるものであり、顧客に商品を引き渡した日を直接裏付けるものではないこと、②その払込日からすると平成30年中に引き渡された可能性を否定することができないこと、③ほかに商品が令和元年中に引き渡されたとする証拠は見当たらないことから、商品の引渡し及び本件各売上げを収受する権利の確定した時期が令和元年中であると認めることはできないこと、並びに④当該証拠は、顧客によって請求人に代金が払い込まれた日は明らかにするものの、請求人の主張する検収基準日及び権利確定の日を示す証拠とは認められないから、本件各売上げは、平成30年中の課税資産の譲渡等の対価の額に該当しないとは認められない。(令7. 6.23 東裁(所・諸)令6-269)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令060002
- 裁決年月日
- 令和6年10月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500302000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/2請負による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請負による建設工事等に係る資産の譲渡等の時期について、作業を結了した日を引渡しの日としてその収益計上に準ずる取扱いを継続適用しているところ、請求人の行った特定の工事(本件各工事)の作業を結了した日は、いずれも原処分に係る課税期間終了の日の翌日以後であるから、本件各工事の請負代金等の合計額は、当該課税期間の課税標準額に算入されない旨主張する。しかしながら、本件各工事の引渡しの日については、遅くとも本件各工事に係る引渡書等に記載の引渡日等が本件各工事の種類及び性質、契約の内容等に応じてその引渡しの日として合理的であると認められる。そして、当該引渡日等は、いずれも当該課税期間内であるから、本件各工事の請負代金等の合計額は、当該課税期間の課税標準額に算入するのが相当である。(令6.10. 4 金裁(法・諸)令6-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060011
- 裁決年月日
- 令和6年7月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500301000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/1たな卸資産の譲渡の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、商品の売上げに係る証拠(本件証拠)を根拠に、古物品取引は顧客による商品の確認の結果、傷等があった場合には返品されることもあるから、顧客からの代金の振込日が検収基準日であり、課税売上に係る権利確定日である旨主張する。しかしながら、消費税法(平成28年法律第15号による改正前のもの)第28条《課税標準》第1項が、消費税の課税標準を課税資産の譲渡等の対価の額とし、当該対価の額を、対価として収受し、又は収受すべき一切の金銭又は金銭以外の物若しくは権利その他経済的な利益の額とする旨規定していることからすれば、課税資産の譲渡等が行われた時とは、課税資産の譲渡等に係る対価を収受する権利が確定した時点と解することが相当であり、消費税基本通達9-1-1《棚卸資産の譲渡の時期》は、棚卸資産の譲渡を行った日はその引渡しのあった日とすると定めているところ、請求人が提出した本件証拠は顧客によって請求人に代金が払い込まれた日を裏付けるにとどまるものであり、顧客に商品を引き渡した日を直接裏付けるものではないことから、課税売上に係る権利確定日を示す証拠とは認められない。(令6. 7. 8 東裁(諸)令6-11)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令050001
- 裁決年月日
- 令和5年9月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500302000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/2請負による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、共同企業体(本件共同企業体)の構成員として請け負った工場(本件工場)の新築工事(本件新築工事)はその追加変更工事と併せて一つの請負契約に基づくものであって、当該追加変更工事の一部である機械配線工事が原処分に係る課税期間(本件課税期間)の終了日以降も施工されていたことからすれば、本件課税期間内に本件工場の全部の完成引渡しはなかったと認められるから、本件新築工事に係る請負代金のうち本件共同企業体の構成員の出資割合に従って請求人に帰属する額(本件請求人帰属額)は本件課税期間の課税標準額に算入されない旨主張する。しかしながら、本件新築工事については、その請負契約(本件請負契約)において、本件新築工事が完了して検査に合格した場合には、本件共同企業体は本件請負契約の目的物を引き渡し、その発注者は完成払金を支払うこととされている。そして、本件共同企業体は、上記検査に合格した後、本件課税期間内に本件工場の鍵、本件新築工事に係る工事引渡書及び完成払金に係る請求書を交付している。その後、上記発注者は、当該請求書に基づき完成払金を支払い、本件工場の所有権の保存登記を行い、本件工場に各種機械を据え付け、製品の製造等を開始している。これらのことからすると、本件請負契約の目的物は本件工場であり、本件新築工事は本件課税期間内に完了し、本件工場は本件課税期間内に引き渡されたと認められる。他方、上記機械配線工事については、契約(合意)の時期及び工期、工事費の決定、工事の内容及び代金の支払の諸点について検討したところ、本件新築工事とは全く別のものと認められ、本件新築工事と上記機械配線工事は別個の請負というべきである。そうすると、上記のとおり、本件請負契約の目的物である本件工場の全部を完成して引き渡した時期は本件課税期間内であると認められることから、本件請求人帰属額は、本件課税期間の課税標準額に算入するのが相当である。(令5. 9.11 金裁(法・諸)令5-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040013
- 裁決年月日
- 令和4年8月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500302000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/2請負による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人からシステムサービスの提供を受ける取引先との間の約款による合意、設計契約及びサービス利用変更契約は不可分の一つの契約であり、設計工事(本件設計工事)が完了したことは、システムの開発、更改、運用及び保守という総合的な役務の提供のための準備作業となる工程が終了したにすぎず、それ単体では「役務の提供」には当たらないから、工事費の全額が本件設計工事が完了した日の属する課税期間の課税資産の譲渡等の対価となることはない旨主張する。しかしながら、当該約款は当該設計契約及び当該サービス利用契約を統合する基本契約とはいえないし、当該設計契約及び当該サービス利用変更契約の目的、締結した時期、負うべき債務の性質等はそれぞれ異なるものであるから、これらの契約は一つの契約とはいえない。そして、当該設計契約は、本件設計工事という仕事の完成を顧客に約し、顧客がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約したもので、それ単独で物の引渡しを要しない請負契約であり、本件設計工事が完了した時点をもって「役務の提供」があったといえるから、工事費の全額が本件設計工事が完了した日の属する課税期間の課税資産の譲渡等の対価となる。(令4. 8. 8 東裁(法・諸)令4-13)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令020010
- 裁決年月日
- 令和3年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500302000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/2請負による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、受託者(本件受託者)との間で締結した発電設備(本件設備)の設計、設置等の業務に係る契約(本件契約)は、本件設備に必要な各機器(本件各機器)の販売とその据付工事が一体となった請負契約であり、消費税法基本通達9−1−9《機械設備の販売に伴う据付工事による資産の譲渡等の時期の特例》(本件通達)の適用要件を満たしていることから、本件各機器の代金については、本件各機器が納品された日の属する課税期間(本件課税期間)の課税仕入れとして計上することができる旨主張する。しかしながら、本件契約は、本件受託者が本件設備を請求人に引き渡すことを約した請負契約であり、本件各機器の販売とその据付工事が一体となった請負契約であるとは認められず、本件通達を適用することはできないことから、本件契約に係る課税仕入れの時期は、本件課税期間ではなく、請求人が本件設備を検収し、引き渡しを受けた日の属する課税期間となる。(令3. 3.23 高裁(諸)令2-10)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平300002
- 裁決年月日
- 平成30年10月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500305000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/5その他の取引による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃貸用共同住宅の取得に際し、清涼飲料水等の自動販売機を設置し、販売した飲料に係る販売手数料を受領したことについて、消費税法上の課税資産の譲渡等の対価の額の計上時期に関しては、法人税法の取扱いによることが予定されており、法人税法の取扱いにおいては、「実現主義」や「権利確定主義」ではなく、「引渡基準」又は「完了基準」により判断するのが原則であり、販売手数料は、清涼飲料水等の製造・販売を行う法人の従業員等(本件従業員等)が各月の最後に自動販売機を訪れた日に商品の販売高等を締め切って金額を計算するという慣行に従った事前の合意があり、当該共同住宅を取得した日の属する課税期間(本件課税期間)内に本件従業員等が商品の販売高等を締め切って販売手数料(本件手数料)を計算していることから、本件手数料は、本件課税期間における課税資産の譲渡等の対価の額となる旨主張する。しかしながら、消費税法上の課税資産の譲渡等の時期については、法人税法の益金の額に算入すべき時期の取扱いと同様に解するのが相当であり、法人税法第22条《各事業年度の所得の金額の計算》第2項及び第4項によれば、収益は、その実現があった時、すなわち、その収入すべき権利が確定したときの属する年度の益金に計上すべきものと解されるところ、販売手数料については、当該自動販売機の設置に係る協定書に毎月末締の翌月15日払とする旨定められており、本件従業員等が各月の最後に自動販売機を訪れた日に販売手数料の支払に係る権利義務が確定するとの合意があったとは認められないことからすると、毎月末日に販売手数料の支払を受ける権利が確定するとみるのが相当であり、本件課税期間には締切日である月末日が到来しておらず、本件手数料は本件課税期間の課税資産の譲渡等の対価の額とはならない。(平30.10. 3 熊裁(諸)平30-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300011
- 裁決年月日
- 平成30年8月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500305000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/5その他の取引による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、特許を受ける権利の譲渡等の時期は、その対価の支払が決められた対価支払契約の締結時であるから、共同研究企業から支払われる金員(本件金員)は、当該締結日の属する課税期間における課税資産の譲渡等の対価に算入すべきである旨主張する。しかしながら、被相続人による課税資産の譲渡等は、当該対価支払契約に基づく収入すべき金額が確定した各時点おいて行われたとみるのが相当であるから、本件金員は、当該対価支払契約に基づき、本件課税期間中に支払うべき金額が確定した課税資産の譲渡等の対価として、本件課税期間の課税売上高に算入されるべきである。(平30. 8.27 大裁(諸)平30-11)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290010
- 裁決年月日
- 平成29年10月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 500302000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/2請負による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№109
要旨
○ 請求人は、改修工事(本件工事)を請け負い、主要な工事を終えて発注者(本件発注者)に対し、竣工日を平成27年3月27日とする竣工届(本件竣工届)を提出し、本件発注者から工事完了年月日を同月31日とする工事検査通知書(本件検査通知書)を受領しているが、本件工事には、次期工事が開始されるまでの間、本件工事の完了箇所及び次期工事予定区域を囲うためにバリケードを設置して現場管理することが含まれ、それらを同年9月まで継続して行っていたのであり、本件工事は同年3月31日までに完了していなかったから、本件工事の請負代金の額は、同日を含む課税期間(本件課税期間)の課税資産の譲渡等の対価の額に算入されない旨主張する。しかしながら、本件工事には設置したバリケードの管理及び本件工事の施工区域の管理等は含まれておらず、請求人は、本件発注者に対して本件竣工届を提出して、同月31日付で本件工事の請負代金の残額を請求したこと、本件発注者は、請求人に対して本件検査通知書を発行し、同日以降、設置したバリケードの管理及び本件工事の施工区域の管理等をしていたことからすると、請求人は、本件発注者に対して、同日までに本件工事の全部を完了して引き渡したものと認められるから、本件工事の請負代金の額は、本件課税期間の課税資産の譲渡等の対価の額に算入するのが相当である。(平29.10.4 関裁(法・諸)平29-10)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平270011
- 裁決年月日
- 平成27年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500302000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/2請負による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、廃棄物一次仮置場(一次仮置場)での廃棄物の保管管理業務及び破砕処理業務(本件各業務)について、市が作成した打合せ簿からも明らかなとおり、平成25年2月に、一次仮置場用地を更地とし返還するまでの物の引渡しを要する請負業務に変更され、平成26年9月の検収をもって完了したのであるから、本件各業務に係る対価は、平成26年1月期の課税資産の譲渡等の対価の額に算入すべきではない旨主張する。しかしながら、①本件各業務は、一次仮置場での廃棄物の保管管理業務及びコンクリートがらの破砕処理業務でそれぞれが反復継続した業務であること、②請求人は本件各業務の対価を作業従事人員や重機等の稼働実績により算定したこと、③請求人は月末締めで業務の対価を請求しその都度対価を受領したことなどから、本件各業務の業務内容は、物の引渡しを要しない請負契約であると認められ、本件各業務に係る対価は、業務を行った各月末において各月分の役務の提供が完了し、課税資産の譲渡等の対価の額に算入すべきものと認められる。また、市が作成した打合せ簿が、本件各業務の内容の変更の合意があったことを明らかにした書面とは認められず、このほかに保管管理業務の発注元である市が、本件各業務の内容を変更したとする事実もないこと、さらに、廃棄物の搬出状況、搬出完了に係る確認の状況及び現場事務所の撤去の状況などから、本件各業務は遅くとも平成25年8月には完了したと認められるのであるから、本件各業務に係る対価は、平成26年1月期の課税資産の譲渡等の対価の額に算入すべきものである。(平27.12.14 仙裁(法・諸)平27-11)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平260027
- 裁決年月日
- 平成27年3月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500302000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/2請負による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が請け負った工事(本件工事)に係る追加工事(本件追加工事)は、本件工事の一部であって、本件追加工事が完成しなければ本件工事が本件工事が完成したとはいえないところ、本件追加工事が完成したのは本課税期間の翌課税期間であるから、本件工事に係る代金(本件請負代金)は本課税期間の課税資産の譲渡等の対価の額には該当しない旨主張する。しかしながら、本件工事と本件追加工事は別々に契約された別個の工事であり、本件工事の完成は本件追加工事の完成とは別に判断すべきところ、本課税期間の末日までに、①本件工事は予定されていた工程を終了していたと認められること、②請求人は本件工事の発注者(本件発注者)からの連絡を受け、本件発注者に対し本件請負代金を請求していたこと、③請求人は工事完了届を作成し、本件発注者は検収書を作成していたこと、さらに、④本件発注者は本件工事に係る設備(本件設備)を資産として計上していたことからすれば、本件工事は本課税期間の末日までに完成し、請求人から本件発注者に本件設備が引き渡されたものと認められるので、本件請負代金は本課税期間の課税資産の譲渡等の対価の額に該当する。(平27. 3.18 名裁(法・諸)平26-27)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平240014
- 裁決年月日
- 平成25年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500304000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/4賃貸借による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、駐車場として賃貸している土地(本件土地)に係る賃貸借契約書(本件契約書)は平成21年9月に作成したものであるが、本件契約書の記載内容については、それ以前の平成20年10月に賃借人(本件賃借人)と口頭で合意しており、本件契約書によれば毎月末日までに翌月分の賃料を支払うこととなっているので、平成21年1月から同年9月までの期間(本件期間)に係る賃料の資産の譲渡等の時期は契約により定められているその支払日となり、平成21年9月1日から同月30日までの課税期間(本件課税期間)に属する日を当該時期とする賃料は平成21年10月の1か月となるが、本件土地の賃貸は同年9月で既に終了していることから、本件課税期間における課税売上割合の計算上、本件土地の賃料に係る課税資産の譲渡等以外の資産の譲渡等の対価の額(非課税売上額)は零円とすべきである旨主張する。しかしながら、本件期間に係る本件土地の賃料について、平成20年10月に、請求人と本件賃借人との間で、本件契約書の記載内容についての合意がされたと認めることはできず、また、請求人と本件賃借人が平成21年9月に合意したのは、本件期間に係る賃料を一括で支払うということだけであって、同契約書の記載内容である支払日等についての合意はされておらず、当該賃料については、契約又は慣習により支払日が定められていたとは認めることはできない。したがって、当該賃料の資産の譲渡等の時期は、当該賃料が一括で支払われた同月29日となり、同日の属する本件課税期間における課税売上割合の計算上、本件土地の賃料に係る非課税売上額は一括で支払われた当該賃料の額とすべきである。(平25. 5.14 札裁(諸)平24-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240158
- 裁決年月日
- 平成25年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500304000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/4賃貸借による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃料の支払期を前月末日とする土地の賃貸借契約に係る不動産の貸付けの対価の額の計上時期について、消費税においては資産の譲渡等を行って初めて課税の対象となる取引を行ったとみるのであり、貸付けが行われる時点より前に対価の額を計上すべきではない旨主張する。しかしながら、「資産の譲渡等をした時」とは、基本的には「資産の譲渡等の対価の額」の収受の原因となる権利が確定したときを指すものと解すべきであるところ、本件における賃貸借契約には、土地の使用・収益の対価として所定の月額の賃料を前月末日までに支払う旨の前払特約があるから、貸主である請求人は、借主である会社に対し、賃貸借契約に定められた賃料の支払日以降、その日に支払期限が到来した特定の金額に係る賃料支払請求権を行使することができるようになり、また、その日以降に当該賃料の額を受領した場合には、その返還を要しないことになる。このことからすると、本件における賃貸借契約に定められた賃料の支払日が到来した土地に係る賃料の額については、その支払日にその収受の原因となる権利が確定し、その時点で資産の譲渡等があったとして、その日の属する課税期間における資産の譲渡等の対価の額に当たるものと認められる。したがって、賃料の額の支払日(各月の末日)に支払われた賃料の額は、その支払日の属する課税期間に係る資産の譲渡等の対価の額に当たる。(平25. 2.19 東裁(諸)平24-158)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230178
- 裁決年月日
- 平成24年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500305000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/5その他の取引による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、タレントの広告への出演等に関する契約に係る契約金について、その全額は契約締結日等の属する課税期間において収入すべき権利が確定しているとはいえないから、契約期間であん分して各課税期間の消費税の課税資産の譲渡等の対価の額を計算すべきであるなどと主張する。しかしながら、消費税法上、課税資産の譲渡等に係る消費税の課税標準は課税資産の譲渡等の対価の額とされているところ、本件においては、当該契約金は、当該契約に基づく特定の役務の提供と具体的な対応関係をもって発生する対価とは認められず、また、請求人が当該契約の相手方に対し一定期間にわたって継続して役務の提供を行うことの対価として受領するものとも認められないから、当該契約の締結により、当該タレントの出演等の承諾及び第三者の広告への出演制限の受忍義務が生じた課税期間において、請求人の当該契約金を収入すべき権利が確定したと認めるのが相当であり、当該契約金は、その全額を、当該契約の契約締結日の属する課税期間において課税資産の譲渡等があったとして消費税の課税標準の額に含めるべきである。(平24. 3. 7 東裁(法・諸)平23-178)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230064
- 裁決年月日
- 平成24年3月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 500302000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/2請負による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 請求人は、請け負った施設等の修繕工事については課税期間の末日までにその一部が完了しておらず、引渡しもしていないこと、また、当該工事の契約も解除されたことから工事代金の確定もなく、課税標準とはできない旨主張する。しかしながら、当該課税期間の末日までには当該修繕工事は完了して施設が稼働し相手先にて使用収益されていると認められる。なお、工事代金が未確定の場合には課税期間の末日の現況により適正に見積もることとされているところ、請求人は当該修繕工事に係る原価明細書を相手先に提示しており、その提示額は代金の見積額として合理的と認められるから、当該金額を当該課税期間の課税標準に算入すべきである。(平24. 3. 6 関裁(法・諸)平23-64)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230089
- 裁決年月日
- 平成23年12月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500305000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/5その他の取引による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、請求人の店舗において取り扱う商品を、その商品を製造・販売しているA社の商品のみとすることを条件として受領する協力金は、請求人の店舗における取扱商品がA社の商品のみに制限されるという義務を負うことを承諾した対価と認められ、役務の提供の対価であるから、消費税法に規定する資産の譲渡等に該当し、また、その譲渡等の時期は、当該協力金の全額を収受すべきことが確定した本件における課税期間であると認められる。(平23.12. 7 東裁(法・諸)平23-89)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230063
- 裁決年月日
- 平成23年12月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500302000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/2請負による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の工場跡地の土壌及び地下水の浄化工事等(本件各浄化工事)は、当該各課税期間の終了の日までに完了し引渡しを受けていること、本件各浄化工事の工事内容は、①モニタリングの実施対象外である油分の土壌・地下水浄化工事と②浄化工事完了後のモニタリングを義務付けられている汚染物質の土壌・地下水浄化工事の二つの工事に分かれており、土壌・地下水浄化工事とモニタリングは別の工事であるから、モニタリングが完了していないことをもって本件各浄化工事が完了していないとはいえず、本件各浄化工事の各工事代金は、引渡しを受けた日の属する各課税期間の課税仕入れに当たる旨主張する。しかしながら、本件各浄化工事に係る計画案では、本件各浄化工事の目的は、汚染された土壌及び地下水を浄化し、跡地利用に支障がない状態にすることであり、浄化終了から事後のモニタリング(2年間)の後に完了するとされているところ、工事の完成に先立って請求人と本件各浄化工事の工事業者との間で、本件各浄化工事の対象となった土地の一部の引渡しを受けることの同意がなされたことをうかがわせる事実は認められず、本件各浄化工事が、請求人が主張するようにモニタリングの要否によって区分されて契約されたものとも認められないことからすれば、本件各浄化工事が完成し、請求人が浄化された土壌の引渡しを受ける時期は、事後のモニタリングが完了し、汚染がないことが確認された日であることは明らかであるところ、当該各課税期間の終了の日のいずれかの時点までに当該モニタリングが終了した事実はないことから、本件各浄化工事に係る土壌の引渡しが、当該各課税期間の終了の日までに完了したとはいえない。(平23.12. 6 名裁(諸)平23-63)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220060
- 裁決年月日
- 平成23年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500304000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/4賃貸借による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃貸アパートの貸付けに際して、賃借人から受け取った礼金及び平成19年3月分の日割家賃等を実際に受け取ったのは、賃料等の徴収を委託した管理会社から振り込まれた同年4月20日であるから、当該賃貸アパートの貸付けに係る資産の譲渡等の時期は、平成19年1月1日から同年3月31日までの課税期間(平成19年3月課税期間)ではなく、同年4月1日から同年6月30日までの課税期間に帰属する旨主張する。しかしながら、賃貸アパートの賃貸借契約は同年3月20日に締結され、この契約の成立により、請求人の当該礼金及び日割家賃等に対する権利が発生し、遅くとも当該賃貸アパートの賃貸借が開始した同月21日に確定したものとみることが相当であり、このことからすれば、当該賃貸アパートの貸付けに係る資産の譲渡等の時期は、平成19年3月課税期間に帰属するものと認められ、仮に、請求人の主張するように、資産の譲渡等の時期を建物の貸付けに係る対価を実際に受領した時であるとすると、不動産賃貸借契約の当事者間における債権債務関係により判断すべき権利の確定の時期が、賃貸管理業務等の受託者と合意した賃料等の授受の時期に左右されることとなり不合理といわざるを得ない。したがって、当該賃貸アパートの貸付けに係る資産の譲渡等の時期は、平成19年3月課税期間中であったと認められ、請求人の上記主張には理由がない。(平23. 6.16 名裁(所・諸)平22-60)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220069
- 裁決年月日
- 平成23年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500304000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/4賃貸借による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件課税期間の資産の譲渡等の対価の額としていた共同住宅に係る賃料等の額を含む全貸付物件の賃料等の額は、翌課税期間の資産の譲渡等の対価の額とすべきであり、そうすると、本件課税期間の課税売上割合が100分の95以上となることから、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第1項の規定に基づき当該共同住宅の取得に係る消費税額の全額を控除すべきであると主張する。しかしながら、消費税法における資産の賃貸借契約に基づいて支払を受ける使用料等の額を対価とする資産の譲渡等の時期は、契約又は慣習によりその支払を受けるべき日とすべきであり、請求人がその主張の理由とする「所得税において賃料等の額を貸付期間に対応して総収入金額に計上していること」をもって、消費税において、資産の譲渡等の対価の額を「貸付期間に対応する各月分の賃料等の額」とする理由にはなり得ず、請求人の本件課税期間における資産の譲渡等の対価の額は、確定申告の際に当該課税期間の資産の譲渡等の対価の額としていた当該共同住宅の賃料等の額を含む賃料等の額となり、課税売上割合は100分の95に満たないところ、個別対応方式の適用上、当該共同住宅は、その取得時点において、すべてが住宅の用途に供されていたものであり、その課税仕入れに係る用途区分は、「課税資産の譲渡等以外の資産の譲渡等にのみ要する課税仕入れ」に該当するのであるから、当該取得に係る消費税額全額を控除対象仕入税額にならないとした原処分は相当である。(平23. 3.28 大裁(諸)平22-69)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220070
- 裁決年月日
- 平成23年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500302000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/2請負による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、K社との間で締結したコンサルティング契約に定められた業務(本件開発業務)の完了は、地権者Mに対する代替地の譲渡が完了した平成21年9月期である旨主張する。しかしながら、当該コンサルティング契約によれば、本件開発業務は、請求人が区画整理事業地内の各地権者から土地売買の同意を得るなどの取りまとめを行うことであり、K社が当該各土地の引渡しを受けること(土地の買収が完了すること。)で完了するとされているところ、代替地の提供は請求人と地権者Mとの間の取り決めであってコンサルティング契約の内容を変更するものでない。そうすると、同土地の所有権移転登記がすべて完了した平成19年12月○日が同業務の完了の日と認められるから、本件開発業務の報酬は、同日の属する課税期間である平成20年9月期の課税標準に計上すべきである。(平23. 3.23 関裁(法・諸)平22-70)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平220010
- 裁決年月日
- 平成23年3月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500301000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/1たな卸資産の譲渡の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件米代金に係る取引は委託販売であり、本件米代金を課税売上げに計上すべき時期は、販売を委託した取引先が米を販売した平成21年である旨主張する。しかしながら、当該取引先は、入荷した米について選別作業を行った後、確定した数量・金額に基づき仕入れに計上し、その後は、当該取引先が自己の責任と管理の下、当該米の販売を行っていることが認められ、当該販売について請求人との間で手数料の取決めも請求人への販売報告もない。また、請求人が委託契約の根拠とする売買契約書は本件米代金に係る取引のために作成されたものではなく、当該取引内容を示すものではない。これらのことからすれば、本件米代金に係る取引は、委託販売ではなく、請求人から当該取引先に対する通常の棚卸資産の販売であり、したがって、請求人が当該取引先に出荷した平成20年中に棚卸資産の引渡しがあったと認めるのが相当である。(平23. 3. 3 金裁(所・諸)平22-10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220043
- 裁決年月日
- 平成22年12月13日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 500305000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/5その他の取引による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、道路新設に伴うテレビジョン電波受信障害の改善措置に係る施設の維持管理に関し、その対象となる地上波放送がアナログ地上波放送のみであり、また、その維持管理期間がアナログ地上波が終了する平成23年7月24日までであることを前提に、本件の対価の額の収益計上時期について、平成23年7月24日までの期間に応じて、収益として計上すべきである旨主張する。しかしながら、本件の全証拠によれば、本件維持管理については、アナログ地上波放送だけでなく、デジタル地上波放送が含まれ、また、本件維持管理期間は20年間であると認められるから、本件対価の額については、20年にわたり収益として分割計上することは認められる。(平22.12.13 大裁(法・諸)平22-43)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210037
- 裁決年月日
- 平成22年4月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500303000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/3固定資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、岩石等の取得を目的とした土地(以下「本件土地」という。)及びその上の立木の取得において、消費税法第30条第1項における課税仕入れを行った日とされる引渡しがあった日とは、現実に支配下に入れた日という意味であり、本件土地は、森林法の許可等が下りた段階で初めて岩石等の採取が可能となるから、当該認可等が下りた日を引渡しがあった日と解釈すべきである旨主張する。しかしながら、課税仕入れを行った日がいつであるかは、課税仕入れと課税資産の譲渡等が表裏の関係にあることから、資産の譲渡等の時期に準じて判断するのが相当であると認められ、この資産の譲渡等の時期は、所得税及び法人税における収益の計上基準と同様に、課税仕入れとなる資産の譲受け及び借受けをした日又は役務の提供を受けた日と解されているが、そうすると、固定資産の譲受けをした日及び役務の提供を受けた日は、消費税法基本通達9−1−2、同9−1−5、同9−1−13及び同11−3−1に基づき判断することが相当と認められ、これらによれば、立木の引渡しの日及び役務の提供のなされた日とは、契約の内容等に応じその引渡しの日として合理的であると認められる日のうち、事業者が継続して固定資産を譲り受けたこととしている日及びその約した役務の全部を完了した日であると解される。本件契約では、売主は代金受領又は所有権移転登記申請と同時に土地を引き渡すとされており、立木も土地とともに引渡しがなされたとみられるところ、本件土地及びその上の立木については、売買契約に基づき代金が支払われ、土地の所有権移転登記がなされており、また、請求人は契約金額を支払った日までにその一部を「土地勘定」に計上しているから、本件土地及びその上の立木は、いずれも代金支払日までに引渡しがなされたものとするのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平22. 4. 9 名裁(諸)平21-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210008
- 裁決年月日
- 平成21年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500302000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/2請負による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、マンションの管理会社から請け負ったマンションの鍵及び錠前の一括交換工事(以下「本件各工事」という。)に係る資産の譲渡等の時期について、当該工事の注文書に工事の完了日として記載された日(以下「本件各設定日」という。)に課税売上として計上するのが合理的である旨主張する。しかしながら、物の引渡しを要する請負契約にあっては、課税資産の譲渡等の時期については、目的物の全部を完成して相手方に引渡した日となるところ、本件各設定日は、飽くまでも工事の終了予定日であり、本件各設定日をもって一律に課税売上を計上するのは合理的ではなく、本件各工事については、請求人は本件各設定日より前である本件事業年度末までに工事完了通知とみなされる①作業完了報告書②鍵受領書③請求書(以下「本件作業完了報告等」という。)を受注先に提出しており、引渡しが完了していると認められる。なお、本件各工事には部分的に未了となっているものもあるが、①未了部分は全体の戸数のうちのわずかであること、②その原因が請求人の責めに帰すものではないこと、③未了部分の鍵等は受注先に引渡されていること、④これらの各物件についても本件事業年度末までに本件作業完了報告書等が受注先に提出されていること及び⑤契約当事者である請求人と受注先の双方が未了の事実を認識した上で本件作業完了報告書等の授受及び代金の決済を行っていることからすると、当該各物件についても、本件事業年度の課税計上するのが相当である。また、本件各工事のうち1棟は完了していないと認められるが、本件各工事以外で完了した工事を課税売上に計上していないものが認められ、これを課税売上に加算すると本件更正処分の金額を上回ることになるから、本件更正処分は適法である。(平21. 8.24 東裁(法・諸)平21-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210004
- 裁決年月日
- 平成21年7月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 500302000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/2請負による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A団体から請け負った産業廃棄物等の撤去作業には、当該廃棄物等の分別処理の作業を含んでおり、当該廃棄物のうちいったん別の土地に搬出した土砂等については、再分別の作業が終了していないことから、請け負った役務は完了しておらず、当該撤去作業に係る対価を課税売上高に算入する必要はない旨主張する。しかしながら、請求人とA団体とは、請負契約書記載の内容により請負契約を締結していたと認められ、当該廃棄物の全部を本件土地から搬出することによって、請負契約に係る役務の提供を完了したというべきであるから、請求人の主張は採用できない。(平21. 7. 8 関裁(法・諸)平21-4)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平200017
- 裁決年月日
- 平成21年5月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 500305000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/5その他の取引による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮に、当該管理料が資産の譲渡等の対価に該当するとしても、永代管理料については永遠に役務の提供が完了しないことから、資産の譲渡等を行った時が到来しないことになり、消費税法に課税される根拠が定められておらず納税義務は成立しない旨主張する。しかしながら、有期の管理料については、年間金額が定められていることからすれば、役務の提供は1年毎に完了するものと認められるから、役務提供が完了した部分に対応する各課税期間にあん分して課税標準額に算入するのが相当であるが、永代管理料については、役務の提供が1年毎に完了すると認められたとしても、年間金額というように期間に対応する対価を算出することができないから、この場合における資産の譲渡等の時期については、法人税の課税所得金額の計算における益金の額に算入すべき時期に準じて判断することが相当である。(平21. 5.26 札裁(諸)平20-17)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平200016
- 裁決年月日
- 平成21年4月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500305000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/5その他の取引による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・495ページ
要旨
○ 請求人は、いまだ原状回復工事が完了していないことをもって、原状回復費用として充当されることとなる敷金と追加金の合計額(以下「本件合意金」という。)が課税資産の譲渡等の対価の額に算入されない旨主張する。しかしながら、請求人は、建物の賃貸借契約に関する合意により「原状回復義務」を消滅させるという「便益の提供」としての「役務の提供」を行ったこととなり、課税資産の譲渡等を行ったこととなることから、本件合意金の課税資産の譲渡等の時期は、合意書を取り交わした日とするのが相当である。 (平21. 4.21 福裁(所・諸)平20-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200004
- 裁決年月日
- 平成20年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500305000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/5その他の取引による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.76・465ページ
要旨
○ 請求人は、賃貸アパートを取得すると同時に、飲料の自動販売機を設置し、販売した飲料に係る販売手数料を受領したことについて、当該手数料は、自動販売機による飲料の販売本数に対して支払われるから、飲料を販売するたびに生じるものであり、当該アパートを取得した課税期間にも飲料は販売されていることから、当該課税期間の課税売上割合は100%となるため、当該アパートの取得に係る消費税等は仕入税額控除できる旨主張する。しかしながら、当該手数料は、自動販売機の設置場所の提供、電気の供給及び人的役務の提供が一体となった課税資産の譲渡等の対価であり、消費税法上、課税資産の譲渡等の時期についての規定はなく、その時期は、個人事業者の場合には所得税の所得金額を計算する際の収益の認識基準によりこれを把握することとなり、所得税法第36条で規定する、その年分において収入すべき金額とは、その年において収入すべきことが確定し、相手方にその支払を請求し得ることとなった金額、すなわち、収入すべき権利の確定した金額であると解されるところ、自動販売機の設置に係る協定書に当該手数料の支払条件は、毎月20日締切りの翌月10日振込みとする旨定めていることからすると、棚卸資産の譲渡とは異なり、毎月20日に収入すべき権利が確定するとみるのが相当であり、課税資産の譲渡等の時期も毎月20日であり、当該課税期間には、当該締切日が到来しておらず、当該課税期間の課税売上げとはならない。(平20. 7. 4 大裁(諸)平20-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190042
- 裁決年月日
- 平成20年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500399000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/10その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同一課税期間中に、オール電化設備を備えた賃貸マンションを建設し取得するとともに、電力会社から支払われた「電化手数料」は、請求人が電力会社と締結した覚書に基づき、事業として賃借人にオール電化設備に係る説明を反復・継続的に行うという役務の対価であり、また、その期間は特に定まっていないことから、当該請求時に権利が確定し計上すべきであると主張し、原処分庁は、当該電化手数料は、物の引渡しを要しない役務の対価であるから、その計上時期は、賃貸マンションの各部屋の最初の賃借人のすべてにオール電化設備の説明を完了した時であり、当該課税期間には、完了していない旨主張する。しかしながら、当該電化手数料は、当該覚書に基づく役務の対価ではなく、請求人が賃貸マンションの建設に当たりオール電化設備を導入するための奨励金であり、対価性はなく、課税資産の譲渡等には当たらないと認められるから、その時期を判断する必要はないが、仮に、課税資産の譲渡等の対価であるとすれば、その譲渡等の時期は、賃借人にオール電化設備に係る説明は賃借人が入れ替わるたびに実施する必要があり半永久的にその役務の提供が完了しないこととなるので、当該覚書の有効期間の末日とするのが相当であり、また、当該課税期間には、役務の提供が完了していないことから、当該課税期間に課税資産の譲渡等があったとは認められない。(平20. 3.27 大裁(諸)平19-42)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平180009
- 裁決年月日
- 平成18年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500304000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/4賃貸借による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、家賃を対価とする建物の貸付けについて、賃借人の経営状況から判断して、家賃が入金された日に課税資産の譲渡等があったとしたことは適法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第15条第2項第7号は、課税資産の譲渡等の対価の額につき課されるべき消費税の納税義務は、課税資産の譲渡等をした時に成立する旨規定しているところ、消費税基本通達9−1−20は、資産の賃貸借契約に基づいて支払を受ける使用料等の額を対価とする資産の譲渡等の時期について、前受けに係る額を対価をとする場合を除き、当該契約又は慣習によりその支払を受けるべき日とする旨定めており、この取扱いは、法人税における賃貸借契約に基づく使用料等の収益計上時期の取扱いと同様であり、当審判所としても合理性があると認められる。また、請求人は、消費税等の経理処理について、税込経理方式を採用していることが認められる。したがって、月額家賃から消費税等相当額を控除した金額を、賃貸借契約書によりその支払を受けるべき日の属する課税期間の課税標準額として計上した原処分は適法である。(平18.12.20 仙裁(法・諸)平18-9)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170049
- 裁決年月日
- 平成18年6月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 500302000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/2請負による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の産業廃棄物再生処理プラントの製造工事に係る課税資産の譲渡等について、当該プラントを相手方に引き渡した日の属する課税期間は、その完成日、県の完成確認検査日及び施主の資産計上日等からすれば平成15年11月課税期間であるから、当該課税資産の譲渡等の対価の額は平成15年11月課税期間の課税標準額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、当該プラントの製造工事に係る契約において、請求人が履行すべき債務は、当該プラントの設計、製作、据付けに加えて負荷試運転及び調整工事を含むものとされ、その引渡しは、当該プラントの負荷試運転を行い施主に検収された時とする旨約定されているところ、当該プラントの検収が完了し相手方に引き渡した日の属する課税期間は平成16年11月課税期間であるので、当該課税資産の譲渡等の対価の額は平成16年11月課税期間の課税標準額に算入すべきである。(平18. 6.15 広裁(法・諸)平17-49)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170041
- 裁決年月日
- 平成18年2月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 500302000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/2請負による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ ケーブルテレビ事業を営む請求人は、新規にケーブルテレビ事業を開始する地域の町村との間で締結した、ケーブルテレビの専用幹線から加入者の自宅等までのケーブルの引込工事に係る工事料(以下「引込工事料」という。)を町村が助成する旨の契約に基づいて、町村から受領することとなる金員等(以下「本件引込工事料」という。)は、一定の負担を課すことを交付条件とする地方自治法上の補助金の性質を有するものであるから、その資産の譲渡等の時期は、引込工事が完了した日ではなく、適法に放送業務を開始した日(以下「本件放送業務開始日」という。)の属する課税期間である旨主張する。ところで、消費税法基本通達9−1−5では、請負による資産の譲渡等の時期は、別に定めるものを除き、物の引渡しを要しない請負契約にあってはその約した役務の全部を完了した日とする旨定めており、消費税法が、原則として、法人税法上の収益計上と同様の取扱いをしていることに照らし、当審判所においても、この取扱いは相当と認められ、その資産の譲渡等の時期の判断にあたっては、上記通達によるのが相当である。そして、請求人作成に係る加入契約約款の内容からすると、ケーブルテレビのサービスを受けようとする者(以下「サービス希望者」という。)と請求人が締結する加入契約(以下「本件加入契約」という。)は、サービス希望者がケーブルテレビに加入する契約と引込工事を目的とする請負契約との混合契約であると解され、引込工事料は、そうした性質を有する本件加入契約に基づいて支払われるものと認められる。また、請求人は本件引込工事料を受領することにより、サービス希望者の引込工事料を減額又は無料としていることからすると、本件引込工事料の実質はサービス希望者が本件加入契約に基づいて支払うべき引込工事料を町村が代わって支払ったものであると認められる。そうすると、本件引込工事料の資産の譲渡等の時期は、引込工事の全部を完了した日、すなわち、ケーブルテレビの加入者の引込工事の完了した日の属する課税期間となる。(平18.2.24名裁(法・諸)平17-41)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170041
- 裁決年月日
- 平成18年2月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 500305000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/5その他の取引による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、ケーブルテレビ事業を営む請求人が、新規にケーブルテレビ事業を開始する地域の市町村との間で締結した、ケーブルテレビの加入者が支払うべき加入契約料(以下「加入料」という。)を市町村が負担する旨の契約に基づいて、市町村から受領することとなる金員(以下「本件市町村支払加入料」という。)の資産の譲渡等の時期は、適法に放送業務を開始した日(以下「本件放送業務開始日」という。)ではなく、当該契約締結日の属する課税期間である旨主張する。ところで、消費税の納税義務は、課税資産の譲渡等をした時とされ(国税通則法第15条第2項本文及び第7号)、課税資産の譲渡等とは、非課税とされるもの以外の資産の譲渡等(事業として対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付並びに役務提供)とされている(消費税法第2条第1項第8号及び第9号)ところ、資産の譲渡等の時期については、消費税法上も、原則として、法人税法上の収益の計上の取扱いと同様に、役務提供にあっては、原則として、目的物の全部を完成して引渡した時又は役務提供の完了した日と解されている。そして、ケーブルテレビのサービスを受けようとする者(以下「サービス希望者」という。)の居住地が、新規にケーブルテレビ事業を開始する地域の場合、放送事業者は、総務大臣に提出する「有線ケーブルテレビ放送業務開始届出書」等に記載した放送業務開始日以後でなければ、適法に放送サービスという役務を提供することはできず、当該サービス希望者は、放送業務開始日までは放送サービスという役務の提供をうけることはできないから、既に放送サービスが行われている地域と異なり、放送事業者が放送サービスという役務を提供した日は、適法に放送業務を開始した日となる。そうすると、実質的に加入料の全部又は一部と認められる本件市町村支払加入料を受領することにより、請求人はケーブルテレビの放送サービスという役務を提供する義務を負うものと認められ、本件市町村支払加入料の資産の譲渡等の時期は、請求人が放送サービスという役務を提供した放送業務開始日となる。(平18.2.24名裁(法・諸)平17-41)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160065
- 裁決年月日
- 平成17年4月27日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 500304000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/4賃貸借による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件建物に係る賃貸料は、取立不能のおそれが生じたことから、消費税の課税売上高に計上されない旨主張するが、消費税の課税売上高として計上すべき金額は、実際に支払を受けた賃貸料額等ではなく、権利として確定した収入すべき金額をいい、その確定は、契約その他慣習等により支払日が定められている賃貸料等についてはその支払日を基準とするのが相当であるから、請求人の主張には理由がない。(平17.4.27関裁(所・諸)平16-65)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130010
- 裁決年月日
- 平成13年10月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 500305000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/5その他の取引による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、終身無料で入園できる会員制クラブの入会金について、終身利用できる継続的な役務の提供という性格上、一定期間(10年間)に分割して課税売上げとすべきである旨主張する。しかしながら、消費税法が所得税法や法人税法の規定を踏まえていることからみると、課税資産の譲渡等の時について、法人税法の収益計上の時期と異なる取扱いとする理由はなく、消費税の課税売上げについても、法人税の場合と同様に会員証発行時に課税売上げがあったものと解するのが相当である。(平13.10.29広裁(法・諸)平13-10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130022
- 裁決年月日
- 平成13年10月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 500301000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/1たな卸資産の譲渡の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上げの計上基準を従来の引渡基準から契約日基準にしており、したがって、本件建物の譲渡対価の額は平成8年7月課税期間の消費税の課税標準額に含めるべきであるから、当該対価の額を平成9年7月課税期間の消費税の課税標準額に含めた更正処分は違法である旨主張するが、平成8年7月課税期間中に売上げを契約日で計上していた事実は認められず、また、本件建物は契約日において未だ建築されておらず、物理的にも譲渡できないのであるから、契約日をもって本件建物を譲渡したと解することはできない。(平13.10.25関裁(法・諸)平13-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120106
- 裁決年月日
- 平成13年3月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500303000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/3固定資産の譲渡等の時期
- 業種
- 不動産販売
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件建物の譲渡価額全額を譲渡対価の額として課税標準額に算入して申告をしたのは勘違いであって、本件建物の敷地となった土地の譲渡を一時的に受けたものの、本件建物の実際の引渡しは受けていないので、本件建物の譲渡価額を譲渡対価の額として課税標準額に算入したのは誤りである旨主張する。しかしながら、本件建物は、譲渡担保に供されていたことから、譲渡担保の実行として、本件建物が売却され、その代金が債務の弁済に充てられたのは本件建物を譲渡した平成8年6月5日であると認められるので、本件建物の譲渡対価の額は、平成9年2月期の課税標準額に算入すべきである。(平13.3.21東裁(諸)平12−106)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110005
- 裁決年月日
- 平成11年10月12日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 500302000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/2請負による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が行った本件工事は、大手ゼネコンから本件注文書により発注を受けたもので、本件工事に係る資産の譲渡等の時期は平成7年4月1日から平成8年3月31日までの課税事業年度(本件課税事業年度)であると認定しているが、本件工事は、請求人と株式会社Nが共同企業体として、用地取得、造成、近隣対策等を行い、H商事に引き渡すという駐車場造成工事の工事委託契約を基本契約として行われたことが関係人の答述から明らかであり、このことは、平成11年3月19日の精算書とも一致していること、また、同精算書によるとH商事に引き渡したのは、平成10年6月20日であると認められることから、本件工事に係る資産の譲渡等の時期は、平成10年4月1日から平成11年3月31日までの課税事業年度であると認められる。なお、本件注文書に基づく本件工事代金には、本件工事以外の土地代や近隣対策費等の金額が約49%も含まれている事実からすると、当初から、本件工事代金には用地取得等に係る資金の一部を含むことが当事者間において了解されていたもので、融資の手段としての目的もあったものと推認される。したがって、原処分庁が本件注文書に係る本件工事だけを切り離して、本件課税事業年度に資産の譲渡があったと認定したことは相当でない。(平11.10.12福裁(法・諸)平11-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100143
- 裁決年月日
- 平成11年3月26日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 500305000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/5その他の取引による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分は、歯列矯正の治療では矯正装置を装着した日に人的役務の提供が完了したと解されるから、矯正装置を装着した日にその全額を課税資産の譲渡等の対価の額として計上すべきである旨主張するが、本件治療費は、歯列矯正の治療全体を通じた基本料としての性格を有するものであること及び矯正装置を装着した日においてその支払いを法的に患者等に請求し得るものではないことから、矯正装置を装着した日に収入すべき金額としてそのすべてが確定していると認めることはできない。(平11. 3.26東裁(所・諸)平10-143)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090144
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 500304000
- 争点
- 3資産の譲渡等の時期/4賃貸借による資産の譲渡等の時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件課税期間においては、その賃貸建物に係る賃貸料の入金が全くなく、権利金も一部しか入金されていないので、当該賃貸料収入及び権利金のうちの返還不要分を課税売上高に計上すべきではない旨主張する。しかしながら、不動産賃貸料及び権利金収入に係る課税売上高の計上時期は、その債権が確定した時期により判断すべきであり、現金の受領時期によって判断すべきものではないと解されるところ、(1)賃貸料収入については、本件課税期間において、請求人が当該建物を当該賃借人に賃貸し、当該賃借人は当該建物に入居していたのであるから、請求人は当該賃貸料収入に係る債権を有することが確定しており、また、(2)権利金収入については、その賃貸借契約において、契約解約時には少なくとも6,600,000円を請求人が受領する旨定められており、この契約を締結した本件課税期間において、請求人が当該6,600,000円を受領することは確定しているのであるから、当該賃貸料収入及び権利金収入は、いずれも本件課税期間の課税売上高に計上すべきである。(平10. 3.31東裁(法・諸)平 9-144)
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