裁決事例 昭和46年(1971年)

裁決事例 昭和46年(1971年)

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昭和46年12月21日裁決

高圧線が架設されている線下地の相続税評価額を更地価額の20パーセント減で評価した事例

裁決事例集 第3集 25頁

要旨

 高圧線が架設されている線下地の相続税に係る財産評価に当たり、原処分庁が採用した更地価格に対する低減率は、その立地条件、高圧線の種類及び建造物に対する築造制限の内容、近傍類地の売買実例、精通者の意見、土地収用裁決例、電力会社が支払う地役権の価額等を総合判断すると、請求人等にとって決して不利なものであるとはいえず、相続税財産評価基準による更地価格をその低減率により減価した価格を基礎として、本件線下地を評価した原処分は相当である。

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昭和46年12月10日裁決

入学金の収益計上の時期は学生の身分を取得させた日であるとした事例

裁決事例集 第3集 18頁

要旨

 入学金は学生たる身分を取得するための対価であるから、その収益計上の時期は学生たる身分を取得する時期であると解すべきである。したがって、入学金の入金時をもってその収益計上時期とした原処分は誤りである。

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昭和46年9月27日裁決

公正証書による贈与契約は相続税回避のための仮装行為であるとした事例

裁決事例集 第3集 30頁

要旨

 請求人は、本件贈与契約公正証書に記載された財産は相続開始前であるその作成日付の日にその被相続人から贈与を受けた財産であるから、相続財産から除外されるべきであると主張するが、本件各証拠資料により認められる各事実を総合すると、本件贈与契約は、公正証書による贈与契約の形は存在するけれども、当事者の客観的真意とは別になされた仮装の行為とみるのが自然かつ合理的であって、これをこのまま承認することは、租税負担の公平の見地からも採り難いところというほかない。
 したがって、本件公正証書に記載された財産は、相続時において請求人のものではなく、被相続人の相続財産であるとした原処分は相当である。

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昭和46年9月27日裁決

破産会社について仮装経理に基づく減額更正に伴う過納金を即時還付することとした事例

裁決事例集 第2集 26頁

要旨

 法人税法第70条第1項は減額更正に係る過納金のうち仮装経理に係るものについて、直ちに還付することなく、当該更正の日以後の「各事業年度の所得に対する法人税」の額から順次控除する旨を規定しているのであるから、解散している法人について、同項の規定を適用し、「清算所得に対する法人税」の額から順次控除することとした原処分は取消しを免れない。

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昭和46年8月13日裁決

欠損会社から有償取得した開発費等の償却費は寄付金に当たるとした原処分を相当でないとした事例

裁決事例集 第3集 22頁

要旨

 請求人が事業を承継した旧会社(欠損会社)から有償取得した営業権として計上した金額は、旧会社が販路開拓のため相当な資金を投下したことによって生じた特定商品の販売による収益力の購入対価又は開発費の引継対価であるから、営業又は開発費的な繰延資産に当たると認めるのが相当であり、請求人が当期においてこれを償却したことは相当と認められる。

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昭和46年8月9日裁決

国税査察官の調査は、国税通則法第27条の「国税局の当該職員の調査」に該当しないとした事例

裁決事例集 第3集 1頁

要旨

 国税通則法第27条にいう当該職員の調査とは、特定の国税につき調査権限を与えられている職員の調査をいうのであり、現行制度上これに該当する職員としては、国税庁及び各国税局に置かれる国税調査官のみであるから、国税査察官の調査は、同条にいう「国税局の当該職員の調査」には該当しない。

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昭和46年8月9日裁決

国税通則法第65条第3項に規定する調査には国税査察官の調査も含まれるとした事例

裁決事例集 第3集 1頁

要旨

 国税通則法第65条第3項に規定する「その申告に係る国税についての調査があったことにより当該国税についての更正があるべきことを予知してされたもの」の意義は、正当な権限を有する収税官吏の当該納税義務者又は徴収義務者に対する所得税、法人税その他直接税に関する実地又は呼出し等の具体的調査により、当該所得金額等に脱漏があることを発見された後になされた申告を指すものと解されるから、国税査察官による請求人の法人税法違反けん疑のための調査により当初申告の所得金額に脱漏が発見された後に提出された修正申告書はこれに該当するので、当該修正申告書による増差税額に重加算税を賦課決定した原処分は相当である。

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昭和46年7月17日裁決

同族会社の判定の基礎となった株主に該当する使用人について役員に該当しないとした事例

裁決事例集 第3集 13頁

要旨

 請求人の代表者の子息である本件使用人は、請求人が同族会社であることにつき、判定の基礎となった株主には該当するが、その勤務関係については常時代表者の指揮監督を受けており、加えて、請求人の事業運営上の重要事項に参画している事実が認められないから、給料の支給状況等がたとえ一般使用人と異なっているという事実はあったとしても、それらの事実関係だけをとらえて請求人の役員に該当するとすることはできない。

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昭和46年7月7日裁決

法人名義の船舶の譲渡による所得はその現物出資者となっている個人に帰属するとした事例

裁決事例集 第2集 19頁

要旨

 船舶の現物出資により設立されたこととなっている請求人(法人)は、船腹調整規程による代替船舶の建造承認を得るための単なる手段として設立されたものにすぎず、当該船舶はその現物出資者となっている個人から当該法人の設立前に直接相手方に譲渡されたものと認められるから、当該船舶の譲渡に係る所得は、当該個人に帰属するものと認めるのが相当である。

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昭和46年6月12日裁決

野球場のシーズン予約席料は交際費等に該当するとした事例

裁決事例集 第2集 38頁

要旨

 請求人が契約した野球場の予約席には、請求人の社名看板が掲示されているとしても、それは小型のものであって入場者の目安のための社名表示にすぎないものと認められるから、野球場予約席料は、広告宣伝効果を意図したものとは認め難く、野球場入場券を取引先に贈答するために支出した費用と認められるので、交際費等に該当する。

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昭和46年6月8日裁決

譲渡した山林素地について事業用資産に当たらないとした事例

裁決事例集 第2集 35頁

要旨

 山林からは継続して収益をあげていないこと、所有山林の面積、植林の実施状況等からみて、山林業と称するに足る事業を営んでいるとは認められないので、譲渡した山林素地は事業用資産とはならない。

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昭和46年5月21日裁決

利息の定めのない一時的な貸付金の元本額を超える返済金額は一時所得ではなく雑所得であるとした事例

裁決事例集 第2集 5頁

要旨

 営利を目的とする継続的行為に当たらない一時的な資金の貸付けであり、かつ、利息の定めがない場合においても、その貸付けの時点において、その貸付先の資金の運用により相当額の利益の分配があることを予測し得る状態におかれ、かつ、これを予期して貸付けを行ったと認められるときは、その貸付金の元本額を超えて返済を受けた部分の金額は、所得源泉を有しない臨時的な所得である一時所得ではなく、雑所得とするのが相当である。

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昭和46年4月28日裁決

相続開始後の和解で相続権確認の訴えの取下げの代償として支払うこととした金銭債務は相続債務ではないとした事例

裁決事例集 第2集 31頁

要旨

 請求人が本件扶養料、学費を支払うこととなったのは、被相続人の生存中から係争中の認知請求の訴えに関連があるとしても、その支払債務は、請求人を被告として被相続人の死亡後に提起された相続権確認等の訴えにおいて職権和解によって発生したものであり、被相続人の相続開始の時に債務として存在していたものとは認められない。

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昭和46年4月27日裁決

現物出資に係る譲渡所得の収入金額は、法人の受入価額ではなく出資による取得株式の時価であるとした事例

裁決事例集 第2集 8頁

要旨

 現物出資は金銭に代えて現物を提供して株式ないしは持分を得るという有償双務契約による譲渡であって、譲渡所得計算上の収入金額は、その資産の現物出資により取得した株式ないしは持分を時価とするのが相当である。

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昭和46年3月31日裁決

同族会社の元社長の死亡の際に支出した弔慰金等の雑損失計上を相当と認めた事例

裁決事例集 第2集 24頁

要旨

 同族会社である請求人の元社長は、社長として在職中請求人の業績向上に貢献があったこと、社長引退直後から準禁治産の状態にあったが、その私財を取引関係業者に担保として提供していることなどの事実が認められ、かつ、その弔慰金等の名義で支出した金額も他の法人のそれに比して不当に高額とは認められないことから、当該支出額を相続人である請求人の代表者に対する賞与と認定することは相当でなく、請求人の経理どおり雑損失として認めるべきである。

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昭和46年3月25日裁決

期限後申告書の提出は決定があることを予知してなされたものではないとした事例

裁決事例集 第2集 1頁

要旨

 外部から認識することのできる面接調査等が行われておらず、申告案内書及び申告書用紙の送付を受けたにとどまる請求人の期限後申告書の提出は、「調査があった」ことにより決定があることを予知してなされたものであるとすることはできない。

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昭和46年3月13日裁決

売買契約が無効であるとして、譲渡所得の課税処分を取り消した事例

裁決事例集 第2集 11頁

要旨

 裁判上の和解により、両当事者は譲渡所得課税(原処分)の基となった売買契約の無効を確認し、この和解条項のとおり、いったん受領した譲渡代金の返済、所有権移転登記の抹消をしているので、原処分を取り消すのが相当である。

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昭和46年3月2日裁決

法人の代表者が個人名義でなした取引を代表者個人のものであるとした事例

裁決事例集 第2集 15頁

要旨

 法人の代表者が、個人名義で木材(素材)の取引を開始した動機及びその資金の出所等からみて、実質的にも個人の取引と認められ、かつ、既に1年を経過しているため、商法上の競業避止義務違反の行為として介入権を行使していない場合にあっては、その取引による所得を法人の所得と認定することは妥当でない。

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昭和46年2月20日裁決

代物弁済によって取得した財産の価額と債権の額との差額は贈与に当たるとした事例

裁決事例集 第2集 29頁

要旨

 請求人は債権回収の方法として、かねて抵当権を設定していた土地の譲渡を受けたのであるが、その土地の価額は、債権額を著しく超えているから、その差額に相当する部分について、請求人が贈与を受けたものとみなし、贈与税を課した原処分は相当である。

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