裁決事例 裁決事例集 第17集
要旨
租税特別措置法(昭和51年法律第5号による改正前のもの)第65条の7第1項に規定する「その土地等の取得に伴い取得をされる建物等」の「その土地等」とは、同項の規定に該当する買換資産である土地等をいうものと解されるから、一つの譲渡資産との関係において土地等が同項の規定に該当しても、他の譲渡資産との関係において当該土地等が同項の規定に該当しないときは、当該他の譲渡資産との関係において当該土地上に建築される建物等だけを買換資産として同項の規定に該当するものとすることはできない。
要旨
租税特別措置法第62条第1項の規定は、支出された個々の費用の額の多寡により適用されるものではなく、請求人が昼食弁当等の少額なものを除外して交際費等の損金不算入額を計算したことは失当である。
要旨
共同住宅を建築するに当たって市に納入した義務教育施設整備等協力金については、市はこれを寄付金として受け入れていることが認められるが、市の定めた開発指導要綱によれば、当該要綱に協力しない者に対しては、必要に応じて建築の制限、公共施設の使用制限その他の行政上の措置を行うことがある旨を定めており、当該協力金の納入が中高層建築物を建築するための必須的なものとなっていることが認められるから、当該協力金が当該共同住宅を建築するために支出されたものであることは明らかであり、また、減価償却資産の取得価額には、当該資産を事業の用に供するために直接要した費用の額が含まれることとされており、当該費用が義務的なものか任意的なものかによってその取扱いに差異が生ずるものとは解されないので、本件協力金の額は、当該共同住宅の取得価額に含めるべきものである。
要旨
クラブを営む請求人が特定の顧客等に対して市販されているものと何ら異なるところがない美術書を贈呈したのは、これによって受贈者の歓心を買い、その来店を期待したものと認められるので、これに要した費用は、不特定多数の者に対する宣伝的効果を意図した広告宣伝費とは認められず、交際費等に該当する。
要旨
土地の譲渡に当たって、当該土地を更地とした上で譲渡することが条件となっていたので、当該土地の上にまたがって建っていた居住用家屋の一部を取り壊して譲渡した事実は認められるが、[1]取壊し後において旧家屋の相当部分が残っていたこと、[2][1]の状態となった家屋について増改築を行い引き続き居住の用に供していたこと、[3]その増改築の工事の間も他に移転することなく当該家屋に引き続き居住していたことが認められるから、当該土地の譲渡については、租税特別措置法(昭和49年法律第17号による改正前のもの)第35条第1項の規定の適用はない。
要旨
保証人が主たる債務者に対して求償権を取得するのは、保証債務を履行したときであり、保証人の事前求償債権を会計処理上債権として計上することは認められないと解するのが相当であって、本件のように和解により保証債務を履行することとなった場合においても、その妥当性を失うものではないから、いまだ履行していない保証債務については、貸倒れとしてこれを損金の額に算入する余地はない。
要旨
保証人(会社)が多額の債務超過となり、裁判所からの更生手続開始決定を受ける等の事情にある場合には、その資力が延納許可時に比べて著しく減少したため、保証人として請求人の国税の納付を担保することができないものと認められるので、原処分庁のした増担保の要求処分は正当である。
要旨
主債務者たる納税者の延納税額について最終納期限及び分納税額が従前と比較して有利に変更された場合には、変更前になされた主債務者に係る請求人の保証債務も、当然に、主債務と同様の内容をもって存続しているものというべきである。
要旨
借家権に係る建物が、商業地域内の高度利用地区に所在し、また、請求人等が、当該建物を長期にわたって賃借りし、その復旧費又は修繕費の支出をしていたとしても、そのことによって、当該借家権が土地等又は建物の所有権に転化するものではないから、仮に当該借家権が財産としての評価、譲渡性において借地権と本質的な相違がないとしても、その譲渡は、租税特別措置法(昭和49年法律第17号による改正前のもの)第31条第1項に規定する「土地等又は建物等の譲渡」に当たらない。
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