裁決事例 裁決事例集 第13集

裁決事例 裁決事例集 第13集

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昭和52年3月31日裁決

取得時効の完成した土地について、その所有権を確認させるため等に支出した和解金は、損金に該当せず、当該土地の取得価額に算入すべきであるとした事例

裁決事例集 第13集 14頁

要旨

 土地所有権の帰属についての訴訟上の紛争を終息させ、取得時効に基づく請求人の所有権を確認せしめることを条件として支出した和解金は、当該土地の取得価額に算入するのが相当である。すなわち、和解金を支払うことにより、所有権移転登記手続が可能となり、この資産の利用価値と交換価値が完全に確保されるに至るからである。

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昭和52年3月31日裁決

観光バスの運転手等に対する「心付け」は交際費等に該当するとした事例

裁決事例集 第13集 69頁

要旨

 請求人は、自己の経営するドライブインに駐車する観光バスの運転手等に対する「心付け」を駐車誘致費として損金に算入しており、これを交際費等と認定した原処分は違法であると主張するが、観光バスの運転手等がドライブイン等に立ち寄るのは走行の安全性の確認と観光客の便宜を図る運転手等の本来的任務の遂行そのものであって、当該運転手等が請求人の経営するドライブインに駐車したことにより、そのドライブインにおける商品の販売料が増加し経済的効果があったとしても、それは観光バス等の駐車に伴う副次的効果にすぎず、「心付け」は請求人に対する特定の役務の提供に対する対価とは認められないから、これを運転手等への報酬又は手数料であるとする請求人の主張は認め難い。また、運転手等は、観光バス会社等の指示に基づき請求人の経営するドライブインに観光バスを駐車誘致した者であるから請求人の事業に関係のある者に該当し、当該「心付け」は駐車誘致行為に対する運転手等への謝礼すなわち贈答に該当するから、これらは租税特別措置法第62条第4項に規定する交際費等となる要件に該当することは明らかであり、これを交際費等と認定した原処分は相当である。

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昭和52年3月31日裁決

酒類販売のための事業用財産は生前贈与により取得したものではなく相続財産であるとした事例

裁決事例集 第13集 41頁

要旨

 請求人は、本件事業用資産は相続財産ではなく、自己の固有財産であるとし、その理由として20年ほど前の親族会議の結果被相続人から酒類販売業の承継を受けたこと、被相続人は病気がちで営業に従事していなかったこと及び金融機関との取引も近時は請求人名義で行っていること等を主張する。しかしながら、上記親族会議についての確認書において事業用資産を請求人に贈与する旨が明記されていないこと、主たる取引は被相続人名義でなされていたこと及び酒類販売業の免許人は、被相続人であること等が認められるから、本件事業用資産は被相続人に帰属していたものとするのが相当であり、これを相続財産を構成する財産であるとした原処分は妥当である。

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昭和52年3月30日裁決

買収予定地の一部分の土地をまず買収し引き渡した場合のその土地の譲渡収益はその引渡しの日に実現したものとした事例

裁決事例集 第13集 5頁

要旨

 請求人は、一定地域の土地を買収し、引き渡す旨の約定は一種の請負契約であり、同約定に基づき引渡しを行った買収予定土地の一部である本件土地の譲渡収益は、本来すべての土地の引渡しが完了した時に計上すべきであるところ、請求人が同約定を履行したのは、本件土地の譲渡代金等を定めた協定書を作成した日であるから、その収益も本件土地の引渡しの日ではなく協定書を作成した日の属する事業年度に計上すべきであると主張する。
 しかしながら、当初にかかる約定があったとしても、本件土地についてその後に作成された売買契約書が存在し、譲受人においては、同契約書の作成をもって本件土地の売買契約が成立したものと認識していること、また、請求人においても当事業年度に本件土地の引渡しを行ったことを自認し、かつ、譲渡収益をも計上していること等の事実からすれば、同契約書は、本件土地の譲渡契約を証する書面と認めるのが相当であり、本件土地についての売買契約は当事業年度に成立し、同契約に基づき引渡しが行われたものと認めるのが相当である。したがって、本件土地の譲渡収益は、引渡しの日の属する事業年度である当事業年度に計上するのが妥当であり、請求人の主張は失当である。

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昭和52年2月25日裁決

建物の建築代金の支払に代えて引き渡した土地の譲渡価額について、請負契約書の金額によらず鑑定評価額によるのが相当であるとした事例

裁決事例集 第13集 55頁

要旨

 本件土地は、建物建築の請負代金の現物決済として支払に充てられたものであるが、契約当時当事者双方とも土地価額の動向が予知できず、その現物決済として予定していた土地を当初予定の価額で他に転売することが不可能なことが明らかとなったので、請負人は請負に係る建物の質を下げて工事を施行せざるを得なかった事情があり、当該建物の新築工事は当初見積りのとおり施行されているとは認められない。したがって、当該現物決済に係る土地の譲渡所得の金額の計算上収入金額とすべき金額を請負契約書に記載された請負代金によるべきであるとした原処分は不相当であり、その金額は請求人が取得した建物の鑑定評価額によることが相当である。

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昭和52年2月23日裁決

得意先等の接待に伴って支出した料理飲食等消費税は交際費等に該当するとした事例

裁決事例集 第13集 76頁

要旨

 料理飲食等消費税は、料理店等がその利用料金の領収の際合わせて徴収して納付する間接税であって、通常その利用料金に含まれる性格をもつものであるから請求人が得意先等の事業関係者に対する接待、きょう応のため料理店等においてなした飲食等に伴って支出された料理飲食等消費税は、交際費等に該当することは明らかである。

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昭和52年2月1日裁決

被相続人のゴルフ会員権は財産的価値を有し相続財産に含まれるとした事例

裁決事例集 第13集 48頁

要旨

 被相続人のゴルフ会員権については、相続人から会員資格の承継手続がなされていないが、本件会員権は、被相続人に専属するプレー利用権だけのものではなく、それ自体財産的価値を有するものであって、相続による承継手続を経ないで随時相続人において譲渡することができるものであるから、相続財産に含まれるべきものである。

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昭和52年1月27日裁決

不動産所得について青色事業専従者給与の必要経費算入を容認した事例

裁決事例集 第13集 1頁

要旨

 貸付不動産は遠隔地に散在し、賃貸料についても固定資産税、管理費、減価償却費等所要の経費を賄ってなお相当の利益が生ずるようになっており、賃貸料の集金、名義書換え及び契約更新の交渉等についても長年の経験と知識をもって専従者(母)が行っており、かつ、毎月収支明細表を作成し、資金の収支を整然めいりょうに記載する等財産的管理が十分に行われている状況からみて、不動産の貸付けが事業として行われているとみるのが相当である。
 したがって、請求人の不動産所得の金額の計算上、青色事業専従者給与の金額の必要経費算入を否認した原処分は取り消すべきである。

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