裁決事例 昭和52年3月31日裁決
要旨
土地所有権の帰属についての訴訟上の紛争を終息させ、取得時効に基づく請求人の所有権を確認せしめることを条件として支出した和解金は、当該土地の取得価額に算入するのが相当である。すなわち、和解金を支払うことにより、所有権移転登記手続が可能となり、この資産の利用価値と交換価値が完全に確保されるに至るからである。
要旨
請求人は、自己の経営するドライブインに駐車する観光バスの運転手等に対する「心付け」を駐車誘致費として損金に算入しており、これを交際費等と認定した原処分は違法であると主張するが、観光バスの運転手等がドライブイン等に立ち寄るのは走行の安全性の確認と観光客の便宜を図る運転手等の本来的任務の遂行そのものであって、当該運転手等が請求人の経営するドライブインに駐車したことにより、そのドライブインにおける商品の販売料が増加し経済的効果があったとしても、それは観光バス等の駐車に伴う副次的効果にすぎず、「心付け」は請求人に対する特定の役務の提供に対する対価とは認められないから、これを運転手等への報酬又は手数料であるとする請求人の主張は認め難い。また、運転手等は、観光バス会社等の指示に基づき請求人の経営するドライブインに観光バスを駐車誘致した者であるから請求人の事業に関係のある者に該当し、当該「心付け」は駐車誘致行為に対する運転手等への謝礼すなわち贈答に該当するから、これらは租税特別措置法第62条第4項に規定する交際費等となる要件に該当することは明らかであり、これを交際費等と認定した原処分は相当である。
要旨
請求人は、本件事業用資産は相続財産ではなく、自己の固有財産であるとし、その理由として20年ほど前の親族会議の結果被相続人から酒類販売業の承継を受けたこと、被相続人は病気がちで営業に従事していなかったこと及び金融機関との取引も近時は請求人名義で行っていること等を主張する。しかしながら、上記親族会議についての確認書において事業用資産を請求人に贈与する旨が明記されていないこと、主たる取引は被相続人名義でなされていたこと及び酒類販売業の免許人は、被相続人であること等が認められるから、本件事業用資産は被相続人に帰属していたものとするのが相当であり、これを相続財産を構成する財産であるとした原処分は妥当である。
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