裁決事例 平成3年3月29日裁決
要旨
認定事実を総合すれば、請求人は、自己の有価証券の継続的取引により多額の所得を得、しかもその所得があることを十分認識しており、かつ、申告の必要があることを十分認識していながら、それが課税の対象となることを回避するため、殊更それを除外して過少な所得金額を記載した内容虚偽の確定申告書を提出して本件雑所得のすべてを故意に秘匿したということができる。
そうすると、請求人は、税額計算の基礎となるべき事実を隠ぺいしその隠ぺいしたところに基づいて納税申告書を提出したというべきである。
要旨
請求人は、滞納法人の滞納国税の徴収不足は、請求人が債権放棄を受けたことに基因するものではない旨主張するが、原処分庁が滞納法人に対し、差押え等の執行ができた昭和59年1月17日の時点における滞納法人の主な資産はB社に対する貸付金及び手形債権であったことが認められるけれども、当時、B社は、事実上の倒産状態にあり、その実質的な資力を喪失していたことが認められ、したがって、原処分庁が、滞納法人がB社に対して有する債権の差押えをしてもその回収が見込めず、本件滞納国税を徴収できなかったことは明らかであるし、また、徴収法第39条に規定する徴収不足と無償譲渡等との間の基因関係について、同条の解釈としては、当該無償譲渡等の処分がなかったならば、徴収不足を生じなかったであろうということができる場合には、基因関係を認めるのが相当であるとされているところ、B社に係る債権債務を除いた滞納法人の純資産は84,297,111円であるのに、滞納法人が行った債権放棄の金額は67,792,041円となることが認められ、この債権放棄がなければ本件滞納国税にかかる徴収不足は生じなかったであろうということがいえるから、本件債権放棄と本件滞納国税の徴収不足との間の基因関係を認めることができるというべきである。
要旨
当初の契約の解約は、その目的が本件譲渡資産の譲渡の実現のためであり、その効果は専ら次の契約の譲渡に帰属することとなり、かつ、本件違約金は当初契約を合意解約するために支払われたものであるから、本件違約金は、次の契約の譲渡のために直接かつ通常必要な費用であると認めるのが相当である。
そうすると、本件違約金は譲渡に要した経費に該当する。
要旨
相続人らの名義の株式について、被相続人が生前配当金等の法定果実を収受していたこと、各名義人の印鑑が被相続人自身の取引に使用されていた印鑑と同一であること、及び各名義人はこれらの株式等の取得の時期に取得資金を有していたとは認め難いことから、被相続人の財産と認めるのが相当である。
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