税務法規集裁決事例 平成5年12月10日裁決
裁決事例 平成5年12月10日裁決
平成5年12月10日裁決
不動産売買契約の解除に伴う損失は当該契約解除のあった日の属する事業年度の所得金額の計算上、損金の額に算入すべきものであって、国税通則法第23条第2項の規定により、そ及して所得金額を減額修正することはできないとした事例
裁決事例集 第46集 6頁
要旨
国税通則法第23条第2項の各号に該当する後発的事由が発生しても、個々の税法の課税要件の実体規定に基づき、課税標準等の変動をどう処理すべきかその内容を検討し判断すべきであり、後発的事由が同項の各号に該当することのみをもって当然に更正の請求ができると解すべきでない。
不動産売買契約の解除に伴う損失は、法人税法第22条第4項の規定による一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従い、当該契約解除のあった日の属する昭和54年4月期の所得金額の計算上、損金の額に算入すべきものであるから、国税通則法第23条第2項の規定を適用し、当該売買契約が締結された昭和49年4月期にそ及して所得金額を減額修正すべきものではない。
平成5年12月10日裁決
同一相手方との間で土地を低価譲渡及び低価取得したことは、税負担の公平を害するといわざるを得ないが、この契約自体を虚偽仮装のものとみることは相当ではないとした事例
裁決事例集 第46集 137頁
要旨
取引の相手方が、550百万円で取得した土地を240百万円で請求人に売却したことにより巨額な損失を生じる取引であっても、逆に請求人から600百万円で取得した土地を転売して利益を得ていることからすれば、本件各取引を不合理な取引ということはできない。
原処分庁が本件土地の譲渡価額を910百万円と判断したことは必ずしも不当とはいえず、600百万円を計算の基礎とすることは税負担の公平を害するといわざるを得ない。しかし、上記の各取引の合意は明確に成立している事実が認められ、910百万円とする契約が存在し、それをあえて600百万円に偽装仮装した契約を作成したとは認定できない。
したがって、本件取引について、国税通則法第70条第5項に規定する偽りその他不正の行為があったとは認定できないので、法定申告期限から3年を経過してなされた本件更正処分は違法であり、原処分は、その全部を取り消すべきである。
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