裁決事例 平成6年6月24日裁決

裁決事例 平成6年6月24日裁決

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平成6年6月24日裁決

建物を同族会社に賃貸して、同族会社が又貸しによって得た収入に比し極めて低額又は零円の賃貸収入を得ている場合において、所得税法第157条を適用して行為・計算を否認してされた更正は、適法であるとした事例

裁決事例集 第47集 169頁

要旨

 請求人は、その所有する本件建物を同族会社であるA社及びB社に賃貸しているところ、[1]A社、B社とも、当該賃貸部分を各1社に又貸ししており、[2]両社の売上げは、いずれも、この又貸し料収入がすべてであり、[3]請求人に支払っている賃借料は、A社は又貸し料収入の半額以下、B社は零円であることが認められる。
 両社の又貸し料収入から両社が支払った管理費実費負担額及び請求人に支払った賃借料を控除した金額を管理料相当額とし、その又貸し料収入の額に対する割合を管理料相当額割合として、比準同業者の平均管理料割合と比較すると、前者は後者をはるかに超える異常なものと認められるところ、請求人とA社、B社との間の賃貸借契約は、同族関係者であるが故に可能な行為又は計算であり、経済人としては不合理、不自然なものといわざるを得ない。
 そこで、請求人の各年分の所得税額について比準同業者の平均管理料割合等により算出して計算した所得税額と請求人の確定申告による所得税額とを比較すると、両社の所得税額には著しいかい離があり、請求人の所得税の負担を不当に減少させる結果となっていると認められる。
 したがって、所得税法第157条を適用して行為・計算を否認してされた更正は適法である。

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平成6年6月24日裁決

期限後に提出された欠損金の繰戻しによる還付請求は、当該事業年度の減額更正、前事業年度の増額更正という処分があった後にされたものだからといって、法人税法第81条の規定する要件を満たすものではないとした事例

裁決事例集 第47集 329頁

要旨

 原処分庁は、平成4年6月30日付で、平成2年1月期につき増額の更正処分をするとともに、平成3年1月期について、減額更正処分(欠損金額を認定)をしたこと、請求人は、平成4年8月7日に、平成3年1月期の欠損金の額の全額を平成2年1月期に繰り戻しての還付請求書を提出したことが認められる。
 請求人は、欠損金の繰戻しによる還付請求書の提出が期限後になったのは、原処分庁の平成2年1月期に係る更正処分の遅れに起因するものであって、これは真にやむを得ない事情に当たるものであるから、欠損金の繰戻しによる還付請求は認められるべきであると主張する。しかし、欠損事業年度となった平成3年1月期につき提出された確定申告書は欠損金額の記載のないものであり、かつ、本件還付請求書もその提出期限を徒過して提出されているから、本件還付請求は、法人税法第81条第1項及び第3項“欠損金の繰戻しによる還付”に規定する要件を満たすものではない。
 また、更正処分は、国税通則法第70条に定める期間内であれば、これをなし得るのであって、翌事業年度の確定申告期限までにこれをしなければならないとする規定も存しないから、請求人の主張は相当でない。

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