裁決事例 平成7年1月27日裁決

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平成7年1月27日裁決

本件不動産の譲渡の時期については、請求人は、その経理処理上、本件不動産の譲渡収入を売買契約の効力の発生した日の属する平成元年3月期ではなく、平成2年3月期の収益に計上しているから、契約の効力発生の日を譲渡の時期とすることはできず、原則としての取扱いにより、引渡しがあった平成元年7月17日が譲渡の時期となるとした事例

裁決事例集 第49集 443頁

要旨

 請求人は、平成元年3月29日に、収益事業である旅館業の用に供していた本件不動産の売買契約を締結し、消費税法取扱通達9-1-13(固定資産の譲渡の時期)のただし書により、同日を資産の譲渡の日として、本件建物に係る譲渡の対価の額を平成元年4月1日から開始する本件課税期間の消費税の課税標準額に含めないで申告したところ、原処分庁は、平成元年7月1日以降が本件建物の引渡しの時期であるとして、本件建物の譲渡対価の額を本件課税期間の消費税の課税標準に含めて更正処分をした。
 請求人は、上記通達のただし書に関し、当該契約の効力発生の日を譲渡の日とすることは、請求人が契約の効力発生の日を譲渡の時期としたことを認識していれば足りる旨主張するが、法人にあっては契約の効力発生の日を譲渡の時期として経理処理をしているときという意味と解される。請求人の経理処理は、平成元年3月31日現在、本件不動産を請求人の基本財産として計上し、本件不動産の譲渡収入を平成元年4月1日から平成2年3月31日までの事業年度の収益として計上していることから、本件建物の譲渡については、事業者が当該固定資産の譲渡に関する契約の効力発生の日を資産の譲渡の時期としているときに該当しないので、原則としての取扱いにより引渡しの日が譲渡をした時となる。
 本件不動産は、平成元年7月17日にその引渡しがあったことは明らかであるから、本件不動産の譲渡が消費税の適用日以後の取引であるとして、本件建物の譲渡価額を本件課税期間の課税標準額に加算した原処分は適法である。

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平成7年1月27日裁決

本件土地は、請求人が代償分割により単独で取得したものであり、代償金は、請求人にとっては相続税の課税価格の計算上控除すべきものであり、遺産分割後の譲渡の際の所得金額の計算上控除すべきものではないとした事例

裁決事例集 第49集 224頁

要旨

  1.  遺産分割についての家事調停において、調停調書が作成され調停が成立したが、当該調書には[1]本件土地は、請求人が単独で取得する、[2]請求人は、その代償として他の相続人に代償金を支払う、[3]代償金の支払が遅延したときは、遅延損害金を支払う旨記載されている。
     そうすると、本件土地は、請求人が取得し、その代償として他の相続人に金員を支払ったものと認められる。
     また、請求人が本件土地を譲渡しているが、他の相続人が当該譲渡に関与した事実は認められないから、分割の済んだ本件土地を、請求人が単独で譲渡したものと認められる。
  2.  請求人は、本件調停の経緯からみて、本件調停による分割は、実質上の換価分割である旨主張するが、代償金の額は当時の買付け予定価格に比べ少ない額で取り決められており、各相続人の持分に応じた換価分割の結果によるものとは認められないこと、通常の換価分割では発生しないと認められる損害金の支払があることなどから、本件調停による分割は、換価分割によるものではなく、実質的にも代償分割によるものと認められる。
  3.  また、請求人は、代償金であっても、譲渡所得の計算上控除が認められるべきである旨主張するが、代償金は、請求人にとっては相続税の課税価格の計算上控除すべきものであり、遺産分割後の譲渡の際の所得金額の計算上控除すべきものではない。

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