裁決事例 平成7年2月27日裁決

裁決事例 平成7年2月27日裁決

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平成7年2月27日裁決

喫茶店を経営していた土地建物の譲渡時に喫茶店の営業権等の売買も行われたとの請求人の主張に対し、営業権等は売買されていなかったと認定し、譲渡価額全額が土地建物の対価であるとした事例

裁決事例集 第49集 123頁

要旨

 請求人は、本件土地建物の所在地域においては、飲食店等を譲渡する場合、その土地建物のほかに営業権の存在を認め、付随して譲渡する慣習があるとし、本件土地建物は、いわゆる「居抜き」と呼ばれるそのままの状態で譲渡したもので、売買当事者は請求人の喫茶店の営業に営業権を認めて、営業権の対価を含めて売買をしたとし、本件土地建物は180,000,000円、営業権は50,000,000円、什器備品等は20,000,000円で売買したものであると主張する。
 しかしながら、売買価額が180,000,000円と記載された契約書(甲契約書)と同じく250,000,000円と記載された契約書(乙契約書)があるところ、次により、乙契約書に記載された内容が真正の契約と判断され、同契約書に記載された250,000,000円は、その全体が本件土地建物の譲渡の対価と推認される。

  1.  譲渡代金の総額が250,000,000円であるところ、甲契約書と営業権50,000,000円の領収書の金額を合計しても230,000,000円であるのに対し、乙契約書の金額は250,000,000円であること。
  2.  乙契約書には、売買物件として本件土地建物のみが表示されていること。
  3.  乙契約書が真正と異なるのであれば、仮に作り替えるという約束があったとしても、請求人が同契約書に署名押印することは不自然であること等。
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平成7年2月27日裁決

請求人が耐用年数の短縮を求める理由は、本件建物自体の構造等に変化が生じて物理的、客観的に使用可能期間が短くなったという事由ではなく、取壊しの行われることが将来予定されているという本件契約当事者の取決めを理由とするものであるので、所得税法施行令第130条第1項に掲げる事由には該当しないとした事例

裁決事例集 第49集 100頁

要旨

 請求人は、本件建物は、賃貸借期間が10年に限定され、賃貸借期間終了後取り壊されるものであることから、本件建物の耐用年数は、法定耐用年数の40年ではなく、賃貸借期間に応じた10年となるとして、耐用年数の短縮を承認すべきである旨主張するが、所得税法施行令第130条第1項が耐用年数の短縮を認める特別な事由を列挙しているのは、耐用年数の短縮は、減価償却資産の使用可能期間が法定耐用年数よりも物理的ないし客観的に短くなるという事由が現に発生しているような場合に限って認める趣旨によるものと解するのが相当である。
 本件建物についてみると、請求人が耐用年数の短縮を求める理由としている「賃貸借期間(10年)満了に伴う本件建物の取壊し」は、本件建物自体の構造等に変化が生じて物理的、客観的に使用可能期間が短くなったという事由ではなく、取壊しの行われることが将来予定されているという本件契約当事者双方の取決めを理由とするものである。
 当審判所の調査によっても、本件建物の構造その他からみて、本件建物について、所得税法施行令第130条第1項に掲げられている耐用年数の短縮を認めなければならない特別な事由があるとも認められないので、請求人の主張は採用することができない。

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