裁決事例 平成8年1月17日裁決

裁決事例 平成8年1月17日裁決

原文を表示
平成8年1月17日裁決

買主に本件土地の所有権移転登記を了した後、当該土地の元所有者の相続人から提起された訴訟に係る弁護士費用は、譲渡費用に当たらないとして、請求人の主張を排斥した事例

裁決事例集 第51集 139頁

要旨

 請求人は、平成元年12月に本件土地の元所有者の相続人から提起された当該土地の所有権移転登記抹消請求訴訟(本件訴訟)に係る弁護士費用9,087万円のうち4,336万円は、当該土地の買主に完全な所有権の引渡しを履行するためにも不可欠なものであるから、譲渡費用に該当する旨主張する。
 ところで、所得税法第33条(譲渡所得)第3項によれば、譲渡所得の計算上、控除される譲渡費用は「その資産の譲渡に要した費用の額」とされており、この費用は、資産の譲渡を実現するために直接必要な支出を意味し、資産の維持・管理費用は含まれないと解されるところ、本件訴訟は、昭和21年の本件土地の贈与が虚偽表示又は錯誤により無効であるか否かであり、まさしく所有権の帰属に関するものと認められるから、本件訴訟に係る弁護士費用は、本件土地の所有権を維持するための支出であって、本件土地の譲渡を実現させるために必要な費用ではないと判断するのが相当である。
 なお、最高裁判所は、本件訴訟について、平成○年○月○日の判決で昭和21年に本件土地の贈与事実があると認定している。

【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】

  • 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
  • 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
  • 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
  • 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
  • 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。