裁決事例 平成8年3月1日裁決

裁決事例 平成8年3月1日裁決

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平成8年3月1日裁決

特別養護老人ホームへの入所に伴い、市に対して支払った老人福祉法の規定に基づく措置費徴収金は、医療費控除の対象にならないとされた事例

裁決事例集 第51集 187頁

要旨

 請求人は、請求人の母が特別養護老人ホームに入所したことに伴い、市に対して老人福祉法第28条の規定に基づく措置費徴収金を納付したが、請求人の母は老人福祉法及び老人保健法の双方にいう老人に該当し、老人福祉法にいう特別養護老人ホームと老人保健法にいう老人保健施設とは、その機能及び運営上において区分し難い状況になっており、どの施設に入所するかは、施設側に余裕があるか否かにより決まるのであるから、老人保健施設の利用料は医療費控除の対象となり、特別養護老人ホームの措置費徴収金がその対象にならないのは、不公平である旨主張する。
 しかし、特別養護老人ホームは、65歳以上で身体上又は精神上著しい障害があるために常時の介護を必要とし、かつ、居宅においてこれを受けることが困難な者を家族に代わって介護、介助するための福祉施設であり、一方、老人保健施設は、その身体の状態及び病状に照らし施設療養の提供が必要と認められる者を入所させる施設であるから、両者を同質の施設とみることはできず、また、当該措置費徴収金の中には医師等による診療の対価は含まれていないから、請求人の主張は認められない。

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平成8年3月1日裁決

譲渡土地に係る賃貸契約は実態を伴わないものであるから、特定の事業用資産の買換特例が適用できないとして請求人の主張を排斥した事例

裁決事例集 第51集 236頁

要旨

 請求人は、昭和63年9月1日付でS社と締結した譲渡土地に係る賃貸契約に基づく地代収入について平成元年分及び平成2年分の確定申告を行っており、当該土地は租税特別措置法施行令第25条第2項に規定する事業に準ずる資産に該当するので、租税特別措置法第37条(特定の事業用資産の買換えの場合の譲渡所得の課税の特例)第1項が適用されるべきである旨主張する。
 しかしながら、次の事実によれば、昭和63年9月1日付の譲渡土地に係る賃貸契約は、平成元年10月頃に租税特別措置法第37条第1項の規定を受けんがために日付を遡及して作成されたものであって、その実態を伴わないものであるから、譲渡土地が同条に規定する買換特例の適用対象資産に該当しないとした更正処分は相当である。

  1.  請求人は、昭和58年に大学を卒業した後、譲渡土地上にある賃貸建物の所有者であるLと生計を一にしたことがなく、また、海外勤務地であるa国から昭和63年9月14日に帰国していること。
  2.  Lは、平成元年8月にg県の計量保安課の立入調査を受けた際、担当官から移転の指導を受けたので、1の賃貸建物の移転を決意した旨答述していること。
  3.  譲渡土地の仲介業者であるFは、[1]譲渡土地の売りの具体的な話は平成元年8月ないし9月に受けて、同年10月に専任媒介契約を締結し、[2]その際、Lから税金の相談も受けたが、土地と建物の所有者が異なっていたので、顧問税理士と良く相談するようにと説明した旨答述していること。

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