裁決事例 平成10年3月31日裁決

裁決事例 平成10年3月31日裁決

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平成10年3月31日裁決

株式は祖母から死因贈与により請求人が既に取得したものであり、被相続人の相続財産を構成しないとした事例

裁決事例集 第55集 425頁

要旨

 原処分庁は、請求人名義の株式は請求人の父である被相続人が亡母(請求人の祖母)の相続により取得したものであることから、被相続人の相続財産である旨主張する。
 しかしながら、本件株式は、祖母が被相続人らのために相続財産として残す意図はなかったものとうかがえるところ、請求人の陳述及びxの答述によれば、祖母は請求人に対して本件株式の購入目的を告げており、死期の近づいた祖母は、購入していた本件株式等を4つに分け、請求人ら自分の孫にあててxに預けたこと、そして、xは祖母の死亡後1か月を経過したころ、請求人に引き渡したことが認められたことからすると、遅くともその時までに、祖母と請求人との間において、祖母が死亡したら本件株式を贈与する旨の死因贈与契約が成立していたと認めるのが相当であり、本件株式は、請求人の固有財産となる。
 したがって、本件株式が被相続人の相続財産に当たるとした原処分庁の認定には事実誤認があることから、本件株式の価額を相続財産の課税価格から差し引くべきである。

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平成10年3月31日裁決

請求人が取得した新規取得土地等の基準取得価額は、本件土地と造成工事とは一体として取引されたものであるから、本件土地と造成工事代金との合計額であり、また、本件土地の取得日は、造成工事が完了し宅地に地目変更された日であると認められるから、負債利子損金不算入期間の起算日は当該日の翌日であるとした事例

裁決事例集 第55集 391頁

要旨

 請求人は、本件土地を取得し、その後、当該土地の造成工事を別の業者に依頼したものであるから、租税特別措置法第62条の2第3項第3号に規定する新規取得土地等の基準取得価額は、土地の代金のみである旨主張するが、[1]当該土地の譲渡法人及び造成業者等との契約内容等から判断すると、当該土地の開発・造成工事等の内容は、当該土地の売買契約時に既に具体化していたこと及び[2]本件土地代金を支払うとともに造成工事代金を造成工事を施工する前に支払ったのは、譲渡法人の事情及び譲渡法人からの指示により行われたことなどから、当該土地と造成工事とは一体として取引されたものと認められるため、基準取得価額は土地代金と造成工事代金との合計額である。
 また、請求人及び原処分庁は、本件土地は平成4年3月31日受付で同日の売買を原因として所有権移転登記を経由していることなどから、同日を新規取得土地等の取得日とし、平成4年4月1日から平成5年3月31日までの事業年度について負債利子の損金不算入期間を平成4年4月1日から平成5年3月31日までの12月としているが、新規取得土地等を取得した日とは、当該土地等の引渡しを受けた日であると解されているところ、上記[1]及び[2]の事実並びに造成工事期間は、開発行為の許可を受けた平成4年8月27日から検査を受けた同年12月21日までの期間と認められること及び同年12月21日に宅地に地目変更されていることなどから、請求人は造成工事が完了し宅地に地目変更された平成4年12月21日に本件土地の引渡しを受けたものと認められるため、負債利子の損金不算入期間は、平成4年12月22日から平成5年3月31日までの3月となり、原処分はその全部を取り消すべきである。

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