裁決事例 平成14年5月22日裁決
土地の売買契約と家屋の請負契約は措置法施行令第26条第7項第5号の要件を満たさないから、請求人の借入金は住宅借入金等特別控除の対象とならないとした事例
裁決事例集 第63集 255頁
要旨
請求人は、[1]本件土地の売買契約と本件家屋の請負契約は、同時に同じ場所で締結されており、当該売買契約は租税特別措置法施行令第26条第7項第五号の要件(建築条件付契約)を満たすものであり、また、[2]本件借入金の保証人との保証契約により本件家屋を目的とする抵当権は実質的に設定されており、本件借入金は同項第六号の要件(抵当権の設定)を満たすものであるから、本件借入金の金額のうち本件土地の取得に要した資金に充てた部分の金額は、租税特別措置法第41条第1項に規定する住宅借入金等に該当する旨主張する。
しかしながら、当該請負契約と別個の契約である当該売買契約が租税特別措置法施行令第26条第7項五号の要件を満たさないのは明らかであり、また、本件家屋を目的とする抵当権は、本件年分の翌々年において設定されていることが認められるから、請求人の主張には理由がない。
請求人が専従者給与を支給したとして事業所得の金額の計算上必要経費に算入したことに隠ぺい・仮装の事実があったとして行った重加算税の賦課決定処分は適法であるとした事例
裁決事例集 第63集 63頁
要旨
請求人は、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定する仮装、隠ぺいの事実は全くなく、重加算税の賦課決定処分は違法であり取り消されるべきである旨主張する。
しかしながら、請求人の妻が本件期間において請求人の事業に従事した時間がきん少であったことは、配偶者である請求人にとって明白な事実であり、請求人は、請求人の妻が専ら請求人の事業に従事していないこと及び本件専従者給与が本来請求人の妻に支給されるものではないことを十分認識した上で、請求人自身が開設したと認められる同人の管理する請求人の妻名義の預金口座に専従者給与相当額を振込み、請求人の妻に本件専従者給与を支払ったとして請求人の事業の必要経費に算入して所得金額を過少に計算し、確定申告を行ったものというべきであり、このことは、租税を不当に免れる目的をもって、故意に課税標準額等の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装したことに該当することは明らかである。
また、請求人が請求人の妻に支払ったとする本件専従者給与は、支給された側の請求人の妻自身も知らないものであり、請求人の妻の知らない口座に振り込むなどして請求人が実質的に預金等を管理し、運用を図っていたものと認められることからしても、請求人の妻への仮装の本件専従者給与の支給を作出したものであることは明らかである。
したがって、原処分庁が、国税通則法第68条第1項の規定に基づき行った各年分の所得税に係る重加算税の賦課決定処分は適法である。
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