裁決事例 平成14年11月22日裁決
要旨
原処分庁は、固定資産課税台帳に登録された価格のない本件建物に係る登録免許税の課税標準を、法務局長通達により定められた「建物の課税標準価格認定要領」に従って認定したものであり、原処分は適法である旨主張する。
しかしながら、原処分庁が適用した認定要領は、台帳価格のない建物に係る登録免許税の課税標準の額の認定の妥当性と課税の公平を図り、併せて登記事務の迅速な処理を図ることを目的とし、標準的な仕様・構造の建物についての適用を予定しているところ、本件建物は間仕切り及び特別の造作等のないワンフロアー形式で、天井、壁面及び床には化粧パネル等の装備がなく、構造がむき出しであり、認定要領をそのまま適用することが相当でない例外的な建物であると認められる。
登録免許税の課税標準たる不動産の価額は当該登記の時における当該不動産の価額による(登録免許税法第10条第1項)こととされているから、本件建物に係る課税標準の額は、本件建物の時価によるものと解される。
そして、本件建物の建築価額は通常の取引による客観的な価額と認められることから、本件建物の建築価額をもって時価とするのが相当であり、この価額を本件建物の登録免許税の課税標準の額とするのが妥当であるから、原処分はその全部を取り消すべきである。
譲渡所得の金額の計算を誤ったのは、譲渡した土地は亡父が生前に事業用資産の買換えの場合の譲渡所得の課税の特例を適用して取得した買換資産であることを知らなかったためであること、また、老後の生活のため売却したものであること等の事情を課税処分において考慮すべきであるとの請求人の主張には理由がないとした事例
裁決事例集 第64集 78頁
要旨
請求人は、譲渡した土地が亡父から相続した土地であったため、本件土地が買換資産であり、本件土地の譲渡時に別件土地の取得価額を引継価格として譲渡所得の金額が計算されることを知らなかったこと、及び家族の老後の面倒をみるという経済上の事情があることを考慮し、情状酌量により原処分の全部を取り消すべきであると主張する。
しかしながら、租税法律主義の下、現行の租税法には課税処分において情状酌量をすべきとの規定はないことから請求人の主張には理由がない。
また、本件更正処分は、請求人が確定申告書の提出に当たり、譲渡所得の金額の計算上、取得費に誤りがあったことに基因し、かつ、当該誤りを是正するために行われたもので、当初適正であった申告につきその後の事情の変更により過少申告となったことによるものではないことは明らかであるから、国税通則法第65条第4項に規定する「正当な理由」がある場合には該当せず、賦課決定処分は適法である。
【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】
- 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
- 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
- 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
- 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
- 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。