裁決事例 平成14年12月5日裁決
債権差押処分に対して、被差押債権が請求人に帰属しないことを理由とする審査請求は、原処分の取消しを求めることに法律上の利益を有しないとして却下した事例
裁決事例集 第64集 114頁
要旨
請求人は、原処分庁が差押処分を行った債権(預金)のうち、請求人名義ではない一部の債権は、請求人に帰属しない債権であり、当該差押処分は違法であるとして、その取消しを求めている。
しかしながら、差押処分等の国税に関する処分に対し審査請求をすることができる者は、その処分の取消しを求めることに法律上の利益を有する者、すなわち当該処分によって直接自己の権利又は法律上の利益を侵害された者に限られる。この点、請求人は、本件個人名義債権が請求人に帰属しないことを理由として、原処分の取消しを求めるものであるが、請求人に帰属しない債権につき差押処分がなされたとしても、これにより権利又は法律上の利益が侵害されるのは当該債権の真正な帰属者であるとされる第三者であり、請求人が原処分により権利又は法律上の利益の侵害を受けるわけではない。
したがって、本件個人名義債権の帰属に争いがあるというだけで、請求人が原処分の取消しを求めることに法律上の利益を有することにはならず、他に請求人が当該法律上の利益を有するとすべき事情も認められないのであるから、本件審査請求は不適法であるといわざるを得ない。
請求人らのうちの一人とともに本件宅地上の建物に居住していた被相続人は、病院を退院後、相続開始の直前においては、長女の住所地に居住していたと認めるのが相当であるとして、本件宅地に小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例を適用することはできないとした事例
裁決事例集 第64集 519頁
要旨
請求人らは、被相続人の住民票上の住所は、相続の開始の約1年前に被相続人の長女の住所地に変更しているものの、被相続人の生活の本拠は、本件宅地上の建物に被相続人の備品等が残されているなど、相続が開始するまで当該建物にあったのであるから、租税特別措置法第69条の3第1項の規定が適用されるべきである旨主張する。
しかしながら、[1]被相続人は、退院後、当該長女の住所地において日常生活を送っていたこと、[2]被相続人は、所得税の申告等において、当該長女の夫の扶養親族となっていることなどから総合的に判断すると、被相続人は、相続開始の直前においては当該長女の住所地に居住していたと認めるのが相当であるので、請求人の主張を採用することはできない。
【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】
- 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
- 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
- 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
- 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
- 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。