裁決事例 平成16年3月5日裁決

裁決事例 平成16年3月5日裁決

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平成16年3月5日裁決

地方公共団体に貸し付けられている土地の価額について、何ら減損していないので借地権相当額を何ら減額すべき事由はなく、自用地としての価額と同額で評価するのが相当であるとした事例

裁決事例集 第67集 606頁

要旨

 本件土地の賃貸借契約締結に際し、賃借人であるP市から賃貸人である被相続人に対し権利金等の一時金の授受がないこと、賃貸借契約の期間中であっても被相続人はP市に対して更地時価による本件土地の買取請求ができ、P市はその請求に対し異議なく応じる旨の特約があることは、P市は借地権者としての経済的利益について享受しないものとしたと認められるところであり、一方、本件土地の価額は、何ら減損することなく自用地と同額の価額として保証されているものと認められる。そうすると、P市及び被相続人は賃貸借契約において、本件土地における借地権の経済的価値を認識しない旨を定めたものというべきであるから、本件土地の評価に当たっては借地権相当額を何ら減額すべき事由はないのであって、自用地としての価額と同額で評価するのが相当である。

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平成16年3月5日裁決

船舶の定期検査費用を傭船者が負担する場合には、所有者である法人において当該船舶に係る特別修繕準備金の積立額を損金の額に算入することはできないとした事例

裁決事例集 第67集 476頁

要旨

 租税特別措置法第57条の8の規定によれば、特別の修繕の費用の支出に備える必要があることが同規定の適用法人となる要件とされるところ、これは、法律又は契約に基づき特別の修繕の費用を負担すべき法人が適用法人となることを意味していると解するのが相当である。
 したがって、特定船舶に係る定期検査費用については、通常は、船舶安全法第5条の規定により定期検査義務が課される特定船舶の所有者が定期検査費用を負担すべき者となると認められるが、契約により定期検査費用を負担すべき者が別途定められている場合には、これに従うべきものと解される。
 なお、定期検査費用の支払義務を負う法人であっても、賃貸借契約等により定期検査費用に相当する金額を、定期検査費用が発生する時点で、特定船舶の賃借人等から受領できることが明らかにされている場合には、当該受領する法人は、当該定期検査費用を負担するとは認められず、また、特別の修繕の費用の支出に備える必要があるとも認められないことから、適用法人とはならないと解するのが相当である。
 本件定期傭船契約等の定めによれば、請求人は、各船舶に係る定期検査費用の見積額を、定期検査費用の発生前又は発生する年において、臨時的にその傭船者等から受領することができ、最終的に当該見積額と定期検査費用の実額との差額を精算することで、自らが支払うべき定期検査費用の全額について、その負担を各傭船者等へ転嫁できることになると認められるから、請求人は各船舶に係る定期検査費用を負担すべき法人とは認められず、本件特別修繕準備金積立額を損金の額に算入することはできない。

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