裁決事例 平成17年9月28日裁決
納税者と関与税理士との間において、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠ぺいし又は仮装することについての意思の連絡があったものと認められるとして、重加算税の賦課決定処分を認容した事例
裁決事例集 第70集 34頁
要旨
請求人は、航空貨物運送に関する清算業務等に係る経費を繰上計上したこと及び割戻料収入の計上を繰り延べたことに関して、証ひょう書類を改ざんした事実など、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装の事実はなく、法人税の重加算税賦課決定処分は違法である旨主張する。
ところで、国税通則法第68条第1項の「事実を隠ぺいする」とは、納税者がその意思に基づいて、課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実を隠匿しあるいは脱漏することをいい、「事実を仮装する」とは、納税者がその意思に基づいて、所得、財産あるいは取引上の名義に関し、あたかも、それが真実であるかのように装うなど、事実をわい曲することをいうと解され、また、納税者が納税申告を第三者に委任し当該第三者が隠ぺい・仮装行為に基づく申告をした場合において、納税者と当該第三者との間において、その国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装することについての意思の連絡があったものと認められれば、納税者に対する重加算税の賦課要件を充足するものというべきである。
そうすると、請求人の代表者は、関与税理士に平成15年3月期(以下「本件事業年度」という。)の所得金額の操作を依頼し、関与税理士は、この依頼に基づき、平成16年3月期の当該費用をあたかも本件事業年度の経費であるかのごとく、事実を仮装した上で繰上計上し、また、割引料収入が本件事業年度の収益となるべき事実を隠ぺいした上で、当該割引料収入を平成16年3月期の収益に繰り延べたものであり、請求人と関与税理士との間において、当該経費及び割引料収入に係る事実を隠ぺい又は仮装することについての意思の連絡があったものと認められる。
したがって、請求人が、関与税理士を介して、当該経費を繰上計上したこと及び当該割引料収入の計上を繰り延べた上で、本件事業年度の法人税の確定申告書を提出したことは、国税通則法第68条第1項の規定に該当することとなり、請求人の主張には理由がない。
【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】
- 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
- 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
- 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
- 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
- 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。