裁決事例 平成18年9月8日裁決

裁決事例 平成18年9月8日裁決

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平成18年9月8日裁決

差押処分の取消しを求める理由として滞納処分の停止事由に該当する旨の請求人の主張を排斥した事例

裁決事例集 第72集 679頁

要旨

 請求人は、自身の資力からみて国税徴収法第153条に基づいて滞納処分の執行が停止されるべき状態にあることを理由として、本件差押処分の違法又は不当を主張する。
 しかしながら、滞納処分の執行の停止は、国税徴収法第153条第1項に規定された一定の要件に基づき、税務署長又は国税局長の裁量によって行うものであって、これを行わない不作為に対する不服申立てに対する判断は、当審判所の権限に属するものではない。そして、同条第3項は、滞納処分の執行の停止をした場合においては差押えを解除しなければならない旨規定するが、本件においては、いまだ当該滞納処分の執行の停止はなされていないのであるから、差押えを解除しなければならない状態となっているわけでもなく、差押えを取り消す理由はない。
 したがって、滞納処分の執行を停止すべきであることを理由として、本件差押処分の取消しを求める請求人の主張は失当である。

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平成18年9月8日裁決

有価証券の売買契約において、条件付で売買価額を決定し、条件不成就ならば代金の一部を返還することとしている場合、条件不成就により返還された金員は、譲受人に発生した損害の補てん金ではなく、売買代金の返還であるとした事例

裁決事例集 第72集 325頁

要旨

 原処分庁は、請求人が譲渡人との間で行った譲渡人保有株式の売買契約(以下、当該株式を「本件株式」といい、当該売買契約を「本件売買契約」という。)に基づき本件株式の売買代金の返還として譲渡人から受領した金員(以下「本件金員」という。)は、本件売買契約の締結時点ではその発生が不確実であった事象に基因して本件株式の価値が減少したことにより生じた損失に対する一種の補てんであり、受領した事業年度の益金の額に算入されるべきものである旨主張する。
 しかしながら、本件売買契約については、本件株式の売買時点において、本件株式の発行会社の予想利益及び既存債権のデフォルト見込額につき当事者間で合意をすることができなかったことから、本件株式の発行会社が所定の予想利益を達成し、かつ、既存債権が約定どおりに回収されることを前提条件として売買価額を設定し、当該前提条件の一方又は双方が満たされなかった場合には当該売買代金を減額する条件が付されたことが認められる。そして、そのような条件を付すことは、それが違法行為等となる場合を除き、当事者間で自由に決定されるものである。また、本件金員は、本件売買契約に基づいて算出された本件株式の売買代金の返還額であると認められる。
 したがって、本件金員が「損失に対する一種の補てん」であるとする原処分庁の主張は認められない。

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