裁決事例 平成20年6月27日裁決

裁決事例 平成20年6月27日裁決

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平成20年6月27日裁決

店長が保持していたノートに基づき一定期間のバスタオルの売上金額を算定して調査対象期間の売上除外額を推計するという方法は合理性があるとした事例

裁決事例集 第75集 381頁

要旨

 請求人は、原処分庁が請求人の特殊事情を斟酌しないまま、水道使用量を基に推計していることなどから、原処分庁が行った推計方法には合理性がない旨主張する。
 この点、原処分庁が採用した推計方法は、店長が保持していたノートと平成19年1月の月計表及び請求人が提示した各月計表を基にして、平成18年10月から平成19年1月までの客数の圧縮割合及び売上金額を算定し、当該金額及び当該対応する期間の水道使用量から水道使用量1リットル当たりの売上金額を算定した上で、これに本件各事業年度の水道使用量を乗じて本件各事業年度の売上金額を算定しているところ、請求人の営む店舗型性風俗特殊営業では、特段の事情がない限り、同程度の水道使用量に対し同程度の収入を得るのが通例であることから、当該推計方法には合理性があると認められ、また、請求人の主張によっても、原処分庁が採用した推計方法自体を不合理ならしめる程度の特段の事情があるとは認められない。
 しかしながら、原処分庁がその算定の基とした請求人が提示した各月計表は作為的に作成されたものと認められ、当該各月計表をその算定の基とするよりも平成19年1月の月計表のみを基に算定するのがより合理的であると認められるところ、水道使用量は2か月単位であるから、平成19年1月の水道使用量を合理的に算定することは困難である。
 他方、請求人が営む店舗型性風俗特殊営業では、客及びコンパニオンは必ずバスタオルを使用し、客数に応じてバスタオルの使用枚数も増減すると認められるから、相当程度の期間をとって比較すれば、客数とバスタオルの使用枚数によって推計する方法には合理性があると認められるところ、請求人についてもバスタオルの納入期間は相当程度の期間といえることから、本件各事業年度の売上金額を、バスタオルの使用枚数によって推計する方法が合理的であると認められる。

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平成20年6月27日裁決

被相続人は相続開始の8年前に本件土地についてその同族会社を借地人とする建物保有目的の借地権を設定したが、相続開始時には当該会社の建物はなく、当該会社の代表者である請求人の建物が存していたなどの事情に照らし、当該借地権は相続財産評価において借地権と評価する実質を欠いているとして、本件土地は自用地として評価すべきであるとした事例

裁決事例集 第75集 582頁

要旨

 本件土地の上には(請求人所有の)本件建物が存するものの、本件法人自身は、本件土地の上に建物を所有していないことから、本件土地賃貸借契約により設定された借地権についてはいまだ対抗力を有していないのであり、仮に、底地である本件土地の所有権が第三者に譲渡された場合には、当該第三者に借地権を対抗できない関係にあり、このことは請求人に対する関係でも同様であり、本件土地の利用権について、本件法人は、建物を所有する請求人には自らの借地権を主張できない関係にたつものということができる。
  加えて、財産評価基準書における借地権割合は、借地権の設定に当たり、一時金の支払慣行がある、あるいは、一時金の支払慣行がない場合であっても、借地権の売買が行われたり、また、土地の売買が借地権価額に相当する価額を控除したいわゆる底地価額によって行われたり、借地権の返還を受ける際にいわゆる立退料が支払われる慣行があると認められることに基づき定められているものであるが、本件の場合は、底地である本件土地が第三者に譲渡されれば、当該第三者に借地権を対抗することはできず、したがって、本件法人は対抗力を有しないために借地権が単独で売買される、又は土地の売買が借地権価額を控除した価額によって行われるとは認められず、また、本件土地の上には本件建物が存在しており、それを取得又は除去しない限り、本件法人による本件土地賃貸借契約に基づく建物所有目的は果たし得ない状況にあると認められ、本件土地賃貸借契約を継続する実益がないことから、借地権の返還に当たり立退料の支払を要しないと認められる。
  そうすると、本件土地賃貸借契約によって設定された借地権は、本件土地の上に本件建物が存する状況の下においては、本件法人は建物所有目的で本件土地を利用できないほか、本件土地の利用権を実質的に支配しているということもできないし、借地権として評価すべきほどの資本投下もなされていないというべきであり、さらに、市場における流通も想定できないと認められることからすれば、かかる借地権を相続財産評価において借地権と評価するには、その実質を欠くものというべきである。

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