裁決事例 平成21年6月25日裁決
土地区画整理事業地内の評価対象地につき、開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要とは認められないことから、財産評価基本通達24-4(広大地の評価)の適用はないとした事例
裁決事例集 第77集 383頁
要旨
財産評価基本通達24-4に定める「経済的に最も合理的な」開発については、①その地域の利用状況に合った宅地の地積に分割されること、②当該分割による開発が、都市計画法等の法令に反していないこと、③容積率及び建ぺい率も経済的に利用されることなどを考慮して判断すべきところ、本件甲土地及び本件乙土地のA路線の道路沿いは、一区画が600平方メートル以上の店舗等の商業施設の敷地、C路線の道路沿いは、一区画が150平方メートルから300平方メートル前後の戸建住宅の敷地としての、また、本件丙土地の近隣地域は、一区画が350平方メートルから700平方メートルの戸建住宅や中高層の共同住宅の敷地としての利用が、それぞれ本件区画整理地内における経済的に最も合理的であると認めるのが相当である。
本件各土地に、「経済的に最も合理的な」開発を行った場合、公共公益的施設用地の負担が必要かどうかについて検討すると、請求人は、戸建住宅分譲用地の開発では公共道路の取付けは必要であると主張し、本件各土地の開発を想定した土地利用計画図と題する資料を当審判所に提出しているが、当該資料は、本件各土地について、中央部分に幅員6メートルの道路を取り付け、本件甲土地は地積が3,013平方メートルのところ、一区画の地積217.4平方メートルの12区画で道路敷設地積を404.2平方メートル、また、本件乙土地は地積が1,719平方メートルのところ、一区画の地積177.2平方メートルの8区画で道路敷設地積を301.4平方メートル、さらに、本件丙土地は地積1,384平方メートルのところ、一区画の地積135.3平方メートルの8区画で道路敷設地積を301.6平方メートルとしたものであるが、このような開発は、近隣地域の利用状況に沿ったものであると考えるのは困難であり、また、本件区画整理地内には必ずしも道路を敷設しない開発も認められるところ、本件各土地について、道路を敷設し、殊更に細分化して開発する合理的な理由や必然性は見当たらないことから、請求人の主張する利用方法が経済的に最も合理的であると認めることはできない。
そこで、当審判所において、経済的に最も合理的であると認められる利用を前提とし、一区画の面積及び接道義務の基準、本件各土地の地形並びに本件区画整理地内の近隣地域の利用状況をしんしゃくして開発想定図を作成すると、本件各土地については、公共公益的施設として道路を敷設することなく開発することが経済的に最も合理的であると認められる。
そうすると、本件各土地の開発を行うとした場合に、公共公益的施設用地として道路が必要と認められないので、本件各土地の評価に当たって財産評価基本通達24-4の適用はできないこととなる。
【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】
- 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
- 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
- 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
- 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
- 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。