裁決事例 平成22年7月1日裁決

裁決事例 平成22年7月1日裁決

原文を表示
平成22年7月1日裁決

住宅借入金等特別控除の適用を意図して、住民票上の住所の記載を居住の事実がない住宅の所在地とするべく住民票上の異動を繰り返し、確定申告書に当該住宅の所在地等を記載し税務署長に提出した請求人の行為は、偽りその他不正の行為であると認めた事例

裁決事例集 第80集

要旨

 請求人は、①平成12年12月の住民票異動時には請求人が取得した本件住宅に住むつもりであったこと、②少なくとも平成12年分の所得税の確定申告時には住宅借入金等特別控除の適用がないことを知らなかったこと及び③当該確定申告時の税務相談において住宅借入金等特別控除の適用ができる旨を告げられたためこれに沿った申告をしたとの事情から、請求人の住民票上の住所を異動させた行為等は偽りその他不正の行為には該当しない旨主張する。
 しかしながら、請求人は、本件住宅を「自己の居住の用」に供していないことから住宅借入金等特別控除の適用を受けることができないにもかかわらず、住宅借入金等特別控除の適用を意図して、課税庁に対し請求人が本件住宅所在地に居住しているように装うため、請求人の住民票上の住所の記載を本件住宅所在地とするべく住民票上の異動を繰り返し、平成13年分、平成14年分及び平成16年分の所得税の確定申告書には本件住宅所在地等を記載し税務署長に提出して住宅借入金等特別控除の適用を受けたのであり、このことは、住宅借入金等特別控除の要件の一つである「自己の居住の用に供した」事実について虚偽の外形を作出する等の偽りその他不正の行為をしたものと認められるのであるから、上記①又は②の主張をもってしても、請求人の上記各年分における偽りその他不正の行為の存在が左右されるものではなく、また、上記③の主張である相談担当者が請求人に対して居住の事実がなくとも住宅借入金等特別控除の適用がある旨の指導等を行ったと認められる証拠もない。

参照条文等

国税通則法第70条第5項 租税特別措置法(平成13年3月法律第7号による改正前のもの。)第41条第1項

原文を表示
平成22年7月1日裁決

請求人が有する破産会社に対する売掛債権の貸倒損失の計上時期は、配当可能な財産がなくその全額が客観的に回収不能となったと認められる破産手続終結の決定がなされた時点であるとした事例

裁決事例集 第80集

要旨

 請求人は、平成16年に取引先であるG社の破産管財人から受けたファックスにより、G社の破産終結を知り得たのであるから、所得税基本通達51-12《回収不能の貸金等の貸倒れ》の定めにより、請求人がG社に対して有する債権の本件貸倒損失の計上時期は平成16年分となる旨主張する。
 しかしながら、請求人が当該ファックスの受信時にG社の破産終結を知り得た事実は認められるものの、裁判所が破産法人に配当可能な財産がないことを認めた場合には、廃止決定又は終結決定をして、当該法人の登記が閉鎖されることとされており、これらの決定がなされた時点で当該破産法人は消滅することからすると、この時点において、当然、破産法人に配当可能な財産はないのであって、当該決定等により請求人がG社に対して有する債権もその全額が客観的に回収不能となったと認めるのが相当である。よって、請求人の本件貸倒損失の計上時期は、G社の破産手続終結の決定がなされた平成14年分となる。

参照条文等

所得税法第51条第2項 所得税基本通達51-12

【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】

  • 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
  • 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
  • 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
  • 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
  • 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。