裁決事例 平成24年1月24日裁決

裁決事例 平成24年1月24日裁決

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平成24年1月24日裁決

「調査があったことにより更正があるべきことを予知してされたものでない」ことの判断は、調査の内容・進捗状況、それに関する納税者の認識、修正申告に至る経緯、修正申告と調査の内容との関連性等の事情を総合考慮して行うべきであるとした事例

裁決事例集 第86集

要旨

 請求人は、本件各修正申告書の提出が国税通則法第65条《過少申告加算税》第5項に規定する「調査があったことにより更正があるべきことを予知してされたものでないとき」に当たる旨主張する。この点、「調査があったことにより更正があるべきことを予知してされたものでない」ことの判断は、国税通則法第65条第5項の文言及び趣旨からすると、調査の内容・進捗状況、それに関する納税者の認識、修正申告に至る経緯、修正申告と調査の内容との関連性等の事情を総合考慮して行うべきであるところ、本件においては、請求人は、調査担当職員からの国外送金に係る確認依頼を発端として修正申告を決意したものであり、請求人の国外における所得に関する調査が進行するなかで、当該所得について更正される可能性が高まったことを認識し、その認識した調査の内容と関連性を有する修正申告を行っているから、本件各修正申告は調査を受けたことを原因として更正される可能性があるとの認識によってされたものと認めることができる。したがって、本件各修正申告書の提出は、「調査があったことにより更正があるべきことを予知してされたものでないとき」に当たらない。

参照条文等

国税通則法第65条第5項

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平成24年1月24日裁決

固定資産課税台帳に登録された土地の地積を基礎とした同台帳価格が、登録免許税法第10条第1項に規定する価額(時価)を超えていることから、合理的に算定した価額をもって課税標準とするのが相当であるとした事例

裁決事例集 第86集

ポイント

 この事例は、登録免許税の課税標準たる不動産の価額は、基本的には固定資産課税台帳(課税台帳)に登録された価格(課税台帳価格)によるべきであるとしつつ、本件においては、実測面積を上回る課税台帳に登録された地積(登録地積)に基づく土地の課税台帳価格が、登録免許税法第10条第1項に規定する価額(時価)を超えていること及び課税台帳価格を登録地積で除して算出した単価に実測面積を乗じて算出した価格がその土地の時価の範囲内にあることをそれぞれ検証した上で、同価格を課税標準とするのが相当と判断したものである。

要旨

 原処分庁は、登録免許税は、登記行為に対して画一的に課されるものであるから、移転登記後に、本件土地の地積が、過大であることが判明したとしても、適法に確定した登録免許税に何ら影響はない旨主張する。
 しかしながら、登録免許税の課税標準たる不動産の価額とは、登記の時における時価であると解されるところ、簡易迅速な税額確定が求められる登録免許税においては、基本的には固定資産課税台帳(課税台帳)に登録された価格(課税台帳価格)によるべきであるが、課税台帳価格が何らかの理由により不動産の時価を表していない場合には、他の方法により求めた不動産の価額(時価)を登録免許税の課税標準として採用することができると解するのが相当である。また、土地の時価とは、必ずしも一義的に確定され得るものではなく、一定の幅をもった概念であるから、時価の算定に当たり、合理性のある算定方法が複数ある場合には、それぞれの算定方法に従って算出された各価額の範囲をもって時価相当額と解すべきである。本件土地の場合、実際の地積は課税台帳に登録された地積を下回るところ、本件土地の課税台帳価格は、地価公示標準地の価格及び取引事例を基礎として合理的に算出された単価に本件土地の実際の地積を乗じて算定した本件土地の価額をいずれも上回るから、当該課税台帳価格は、時価を超えているものというべきであり、課税標準とすべきではない。他方、請求人が主張する本件土地の課税標準は、上記の本件土地の価額の範囲内にあり、合理的に算定されていると認められることから、これをもって課税標準とするのが相当である。

参照条文等

登録免許税法第10条、附則第7条

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平成24年1月24日裁決

請求人が行った肉用牛の売却取引が租税特別措置法第25条に規定する農業協同組合に委託して行う売却には当たらないと判断した事例

裁決事例集 第86集

ポイント

 租税特別措置法第25条第1項第2号に規定する農業協同組合に委託して行う売却とは、委託者(農家等)が受託者(指定農協等)に売買契約の成立過程に係る業務につき相当の裁量を与え、受託者が肉用子牛の売却代金の回収等のみならず、販売先の勧誘、承諾等に関与して行う売却であると解される。
 この事例は、請求人が行った肉用牛の売却取引が、同号に規定する農業協同組合に委託して行う売却に当たるか否か判断したものである。

要旨

 請求人は、請求人が行った肉用牛の売却取引が、租税特別措置法第25条《肉用牛の売却による農業所得の課税の特例》第1項第2号に規定する農業協同組合に委託して行う売却に該当することから、同条に規定する肉用牛の免税制度が適用される旨主張する。
 しかしながら、請求人がa市農業協同組合に売却を委託したとする取引について、a市農業協同組合が請求人から委託を受けたのは売却代金の回収業務のみであり、当該売却取引の主要部分である子牛購入の申込みの勧誘及び申込みに対する承諾など売買契約の成立過程における業務にa市農業協同組合は関与していなかったと認められることから、当該取引は農業協同組合に委託して行う売却には当たらない。

参照条文等

租税特別措置法第25条第1項4項(平成23年法律第82号による改正前のもの) 国税通則法第70条第5項(平成23年法律第114号による改正前のもの)

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