裁決事例 平成24年4月24日裁決

裁決事例 平成24年4月24日裁決

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平成24年4月24日裁決

一人の扶養親族につき、重複して扶養控除を受けている事実を知ることができなかったとしても、それは請求人の単なる主観的な事情であるから、国税通則法第66条第1項の正当な理由があると認められる場合に当たらないとした事例

裁決事例集 第87集

要旨

 給与所得者である請求人は、同じく給与所得者である請求人の元妻と重複して、同人らの長女について扶養控除を受けていたことから、この重複を解消するための確定申告書を提出したところ、無申告加算税の賦課決定処分がなされたことについて、請求人の元妻と別居して完全に連絡が途絶えており、元妻と重複して扶養控除を受けていることを知ることができなかったのであるから、国税通則法第66条《無申告加算税》第1項ただし書に規定する「正当な理由があると認められる場合」に該当する旨主張する。
 しかしながら、請求人が元妻と別居して完全に連絡が途絶え、元妻と重複して扶養控除を受けていることを知ることができなかったとしても、それは、請求人の単なる主観的な事情に基づくものであり、請求人が長女を扶養控除の対象としない旨の確定申告書を提出するのであれば、その法定申告期限までに提出しなければならないのであって、真に請求人の責めに帰することのできない客観的な事情があるとはいえず、無申告加算税の趣旨に照らしても、なお、請求人に無申告加算税を賦課することが不当又は酷になる場合とはいえないから、「正当な理由があると認められる場合」に該当しない。

参照条文等

国税通則法第66条第1項 所得税法第84条第1項第2項 所得税法施行令第219条第1項第2項

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平成24年4月24日裁決

相続人である配偶者が、当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたとは認められず、相続税法第19条の2第5項に規定する隠ぺい仮装行為はなかったとした事例

裁決事例集 第87集

要旨

 原処分庁は、被相続人の配偶者である請求人が、被相続人の財産を原資とする多額の請求人名義の有価証券等が存在し、それが相続財産であることを熟知しながら、関与税理士にそれを伝えず、同税理士に過少な申告額を記載した申告書を作成させ提出していることから、当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたといえ、当該請求人の行為は相続税法第19条の2《配偶者に対する相続税額の軽減》第5項に規定する隠ぺい仮装行為に当たる旨主張する。
 しかしながら、相続税法第19条の2第5項が、適正な申告を確保し、課税の公平を図るため、納税義務者が過少申告をするについて隠ぺい仮装行為による事実に基づく金額までもが配偶者の税額軽減措置の適用を受けるのは不合理であるとの趣旨から設けられたものであることからすれば、相続又は遺贈により財産を取得した者が、当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行為をした上、その意図に基づく過少申告をした場合には、同項の適用要件が満たされるものと解される。本件の場合、請求人において、請求人名義の有価証券等が明らかに被相続人に帰属する相続財産であると認識していたとまで認めるに足りる証拠はない上、請求人は、関与税理士から相続人名義に係る残高証明書等の資料の提出依頼を受けておらず、また、調査時において調査担当職員に対し、請求人名義の有価証券等に関する資料の一部を自主的に提出していることからすれば、相続財産を過少に申告するという確定的な意図を有していたと認めることはできない。したがって、請求人が当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上、その意図に基づく過少申告をしたということはできず、相続税法第19条の2第5項に規定する隠ぺい仮装行為があったとは認められない。

参照条文等

相続税法第19条の2第5項

参考判決・裁決

最高裁平成7年4月28日第二小法廷判決(民集49巻4号1193頁) 平成23年5月11日裁決(裁決事例集No.83) 平成23年9月27日裁決(裁決事例集No.84)

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