裁決事例 平成24年5月22日裁決

裁決事例 平成24年5月22日裁決

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平成24年5月22日裁決

登録免許税の過誤納を求める還付通知請求は、還付通知請求期限を徒過して提出されたものであるから、その請求は不適法であるとした事例

裁決事例集 第87集

ポイント

 本事例は、原処分庁の「登録免許税の過誤納金の還付請求権は、時効(消滅時効5年)により消滅している」旨の不適当な主張にとらわれることなく、還付通知請求自体の適法性を検討して判断したものである。

要旨

 請求人は、土地及び工場財団について、平成18年6月に抵当権設定登記申請を行った際に納付した登録免許税額が過誤納となったことについて、①原処分庁職員の指導に基づき登録免許税額を算出したことに起因して過誤納となったものであること、②原処分庁は、登記機関として登録免許税法第26条《課税標準及び税額の認定》第1項に基づき申請書に記載された課税標準の金額等の調査をすべきであったにも関わらずこれをしなかったことから、平成23年12月にした本件還付通知請求に対しては、過誤納の事実に基づき還付通知をすべきである旨主張する。
 しかしながら、登録免許税法第31条《過誤納金の還付等》第2項の規定は、登記等を受けた者に対し、簡易迅速に還付を受ける手続を利用することができる地位を保証しているものと解されることからすれば、同項の規定に基づく還付通知をすべき旨の請求に対する拒否通知の適否を判断するに当たっては、登記等を受けた者が、登記等を受けた日から1年を経過する日までに簡易迅速に還付を受けることができる手続を利用していることが前提となるものと解するのが相当であるところ、本件還付通知請求は、同項に規定する還付通知をすべき旨の請求ができる期間(1年)を経過した後に行われた不適法なものであるから、その他の点を判断するまでもなく、原処分は、適法なものである。

参照条文等

登録免許税法第31条第2項

参考判決・裁決

最高裁平成17年4月14日第一小法廷判決(民集59巻3号491頁)

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平成24年5月22日裁決

第三者に貸し付けられている被相続人と他の共同相続人との共有建物の敷地の評価に当たり、当該敷地には当該他の共同相続人の当該建物に係る地上権は存在しないとした事例

裁決事例集 第87集

ポイント

 本事例は、親族間で土地の無償使用を許す関係を地上権の設定と認めるためには、当事者が何らかの理由で特に強固な権利を設定することを意図したと認めるべき特段の事情が存在することを必要とすべき旨示した最高裁判決に即して、建物の所有に係る共同相続人の評価対象地上の権利は、せいぜい使用貸借によるものとみざるを得ないと判断したものである。

要旨

 請求人らは、相続した本件土地の上に、本件被相続人及び他の共同相続人ら(本件被相続人ら)が所有する本件建物が存しているところ、本件土地の使用料は無償であるものの、本件建物が存する権原は、本件建物の所有を目的とする地上権である旨主張する。
 しかしながら、親族間で土地の無償使用を許す関係を地上権の設定と認めるためには、当事者が何らかの理由で特に強固な権利を設定することを意図したと認めるべき特段の事情が存在することを必要と解すべきであるところ、①本件建物を本件被相続人らの共有とした理由からすれば、わざわざ本件被相続人にとって著しい負担となる無償の地上権を設定する必要もないこと、②本件被相続人と当該他の共同相続人らとの間で、地上権を設定する場合に通常取るであろう行動が、取れたにもかかわらず、これを取っていないこと及び③本件においては上記特段の事情も見当たらないことからすると、本件建物の所有に係る当該他の共同相続人らの本件土地上の権利は、せいぜい使用貸借によるものとみざるを得ない。そして、本件建物の建築後、本件相続開始に至るまで、権利関係に変動があったことを認めるに足る証拠はないから、本件相続開始時点で、本件土地上に、当該他の共同相続人の地上権が存在していたとは認められない。

参照条文等

民法第265条、第593条 借地借家法第2条第1号、第10条第1項 財産評価基本通達25(1)

参考判決・裁決

最高裁昭和47年7月18日第三小法廷判決(集民106号475頁)

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