裁決事例 平成24年11月29日裁決

裁決事例 平成24年11月29日裁決

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平成24年11月29日裁決

区分所有者たる請求人の建物管理組合に対する管理費の支払は、当該管理組合の構成員たる地位に基づいて負担するものであるから、資産の譲渡等の対価には該当しないとした事例

裁決事例集 第89集

ポイント

 本事例は、区分所有者として請求人が支払ったと認められる管理費の額の算定については、当該管理費の額が建物の区画(部屋番号)に応じて計算されていることから、共有持分割合によらず、区分所有する部分に対応するものとして算定するのが合理的として、処分の一部を取り消したものである。

要旨

 請求人は、請求人が区分所有する建物(本件建物)の管理組合(本件管理組合)に対して負担すべき管理費(本件管理費)は、本件管理費の額が本件建物の店舗、事務所等の使用形態による受益に応じて算定されていること及び本件管理組合は本件建物の維持管理が業務(本件管理業務)であることから、本件管理業務という役務の提供の対価として支払ったものであり、消費税法第30条《仕入れに係る消費税額の控除》第1項に規定する課税仕入れに該当する旨主張する。
 しかしながら、本件管理費の支払は、本件管理業務に要する費用を、請求人が本件管理組合の構成員たる地位に基づき負担するにすぎず、本件管理組合が本件管理業務を行う上において、請求人は、何らかの資産の譲渡等の反対給付として対価を支払っているものではないから、本件管理組合にとって本件管理費の収受は、資産の譲渡等の対価には該当せず、消費税法上はいわゆる不課税取引となり、請求人がこれを課税仕入れにすることはできない。

参照条文等

消費税法第2条第1項第12号

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平成24年11月29日裁決

請求人は売買契約の当事者ではないし、売買代金を享受した事実も認められないことから、譲渡所得が発生したとは認められないとした事例

裁決事例集 第89集

要旨

 原処分庁は、①請求人が平成17年にした本件不動産による代物弁済はねつ造された金銭消費貸借契約証書に基づく債権債務を前提とするものであり、②平成20年にされた本件不動産の売買契約(本件売買契約)の当事者は、形式的には請求人の長男が主催する法人(本件法人)となっているとしても、実質的には本件不動産の真実の所有者である請求人であるから、③本件売買契約に係る売買代金(本件売買代金)は、請求人に帰属するものであり、請求人には、本件売買代金を収入金額とする平成20年分の譲渡所得が発生した旨主張する。
 しかしながら、本件売買契約を締結するに至った経緯等によれば、実際買主と交渉を行っていたのは請求人の長男であり、請求人が本件売買契約に関与した事実を認めることはできないし、原処分庁の上記①の主張は、民法上他人物売買が有効とされていることを正解しないものなどであって、採用することはできない。また、本件法人における本件売買代金の使途などからすると、請求人が本件売買代金を享受したと認めることはできない。したがって、請求人は、本件売買契約において本件不動産を譲渡した実質的な当事者ではなく、また、本件売買契約において本件法人を単なる名義人として利用し、その収益を享受した事実も認められないから、請求人には平成20年分の譲渡所得が発生したとは認められない。

参照条文等

所得税法第12条第33条

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