裁決事例 平成29年1月6日裁決
旧ゴルフ会員権と新ゴルフ会員権には資産としての同一性があるものとは認められないため、旧ゴルフ会員権の入会時に支払った預託金等は、新ゴルフ会員権の譲渡所得の計算上、取得費として控除することができないとした事例(平成25年分の所得税及び復興特別所得税の更正処分並びに過少申告加算税の賦課決定処分・棄却)
裁決事例集 第106集
ポイント
本事例は、ゴルフ場経営会社に係る民事再生手続における再生計画及び営業譲渡契約において、①新運営会社は旧運営会社の債務及び旧会員契約を承継しないこと、②ゴルフ場施設の利用を希望する会員は、新たに会員契約を締結する必要があることが定められていることから、旧ゴルフ会員権の優先的施設利用権と預託金債権はいずれも消滅していると認められ、旧ゴルフ会員権と新ゴルフ会員権とは同一性があるものとは認められないと判断したものである。
要旨
請求人は、譲渡したゴルフ会員権(本件ゴルフ会員権)は、当初取得した旧運営会社のゴルフ会員権(旧ゴルフ会員権)が民事再生手続における再生計画(本件再生計画)に基づき、営業譲渡に際して新運営会社に預託金が減額されて引き継がれたものであり、本件ゴルフ会員権の譲渡所得の計算上、当初取得時に支払った登録料及び入会保証金(預託金等)は、取得費として控除することができる旨主張する。
しかしながら、譲渡所得の金額の計算上控除されるべき取得費は、譲渡資産と同一性が認められる資産の取得に要した金額をいうものと解されるところ、本件再生計画及び営業譲渡契約において、①新運営会社は旧運営会社の債務及び旧会員契約を承継しないこと、②ゴルフ場施設の利用を希望する会員は、新たに会員契約を締結する必要があることが定められていることからすると、旧ゴルフ会員権の優先的施設利用権と預託金債権はいずれも消滅していると認められ、旧ゴルフ会員権と本件ゴルフ会員権には資産としての同一性があるものとは認められない。したがって、請求人が入会時に支払った預託金等は、所得税法第33条《譲渡所得》第3項に規定する譲渡所得の計算上、取得費として控除することができない。
参照条文等
参考判決・裁決
東京高裁平成24年6月27日判決(税資262号順号11977) 平成24年8月2日裁決(裁決事例集№88)
【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】
- 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
- 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
- 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
- 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
- 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。