裁決事例 令和3年6月25日裁決

裁決事例 令和3年6月25日裁決

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令和3年6月25日裁決

原処分庁が固定資産課税台帳に登録された価格のない土地の登録免許税の課税標準額の算定の基とした近傍宅地価格は、類似する不動産の価額とは認められないとした事例

裁決事例集 第123集

ポイント

 本事例は、固定資産課税台帳に登録された価格のない土地(本件土地)の所有権移転登記に係る登録免許税の課税標準について、原処分庁が算定の基礎とした本件土地の形状等が考慮されていない本件土地に類似するとした宅地の台帳価格(本件近傍宅地価格)ではなく、本件土地を固定資産評価基準に定める評価方法に従って算定した台帳価格相当額とすべきとしたものである。

要旨

 原処分庁は、固定資産課税台帳に登録された価格(台帳価格)のない土地(本件土地)の所有権移転登記(本件登記)に当たり、登記官が登録免許税法施行令附則第3項の規定により、本件土地が所在する自治体の長が本件土地に類似するとした宅地の台帳価格(本件近傍宅地価格)を基に算定した登録免許税の課税標準価額は適正である旨主張する。
 しかしながら、本件近傍宅地価格は、本件土地が不整形な雑種地であることを考慮したものではないから類似する不動産の価額とは認められず、本件土地の課税標準価額は、当該土地を固定資産評価基準に定める評価方法に従って算定した台帳価格相当額とすべきである。

参照条文等

登録免許税法施行令附則第3項

参考判決・裁決

平成30年6月14日裁決(裁決事例集No.111)

原文を表示
令和3年6月25日裁決

当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと認めることはできないとして、重加算税の賦課決定処分を取り消した事例

裁決事例集 第123集

ポイント

 本事例は、相続税の申告書の作成を依頼した税理士からの質問に対して請求人がした回答が、同税理士の質問を誤解して回答した可能性を否定できず、故意に虚偽の事実を説明したものとは認められないとして、かかる回答をしたことをもって、請求人が、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと認めることはできないとして、重加算税の賦課決定処分を取り消したものである。

要旨

 原処分庁は、請求人が、被相続人が締結していた各建物更生共済契約(本件各共済契約)に関する権利(本件各権利)を相続税の課税財産として申告する必要があると認識していながら、税理士(本件税理士)に対して本件各共済契約は掛け捨て型のものであると故意に虚偽の説明をし、本件税理士に相続税の課税財産として申告すべき損害保険契約に関する権利はないとの誤解を生じさせた上、本件税理士に本件各権利の存在を一切告げなかったことは、当初から相続財産を過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動に当たり、国税通則法第68条《重加算税》第1項に規定の隠蔽又は仮装の行為が認められる旨主張する。
 しかしながら、本件税理士の請求人に対する質問の文言からすれば、請求人の「共済は掛け捨てに移行している」旨の回答は、本件税理士の質問の趣旨を誤解してなされた可能性があり、実際に建物更生共済契約から掛け捨ての損害保険へと移行されたものもあることからすれば、必ずしも虚偽であるとまではいえない。また、請求人が本件税理士に預けた各普通貯金通帳の中には本件各共済契約に係る共済掛金の支払が確認できるものもあることからすれば請求人が本件税理士に対して本件各権利を秘匿しようという意図があったとまで認めることはできない。したがって、請求人が本件税理士に対して故意に虚偽の説明をしたものと認めることはできず、請求人が本件税理士に当該回答をした事実をもって、請求人が、当初から過少に申告することを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたと認めることはできないから、国税通則法第68条第1項に規定の隠蔽又は仮装の行為があったということはできない。

参照条文等

国税通則法第68条第1項

参考判決・裁決

最高裁平成7年4月28日第二小法廷判決(民集49巻4号1193頁)

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