裁決事例 令和6年2月7日裁決
財産債務調書に、有価証券の種類別にまとめて用途、所在等が記載され、その銘柄及び数量等の記載がない場合は、「重要なものの記載が不十分であると認められる場合」に該当して財産債務に係る過少申告加算税等の特例による加重措置の対象となるとした事例( 令和3年分の所得税及び復興特別所得税に係る過少申告加算税の賦課決定処分、 過少申告加算税の変更決定処分・ 却下及び棄却、 却下)
裁決事例集 第134集
ポイント
本事例は、財産債務に係る過少申告加算税等の特例による加算税の対象となる「重要なものの記載が不十分であると認められる場合」に該当するか否かの判断は財産債務調書の記載自体から行うべきであり、財産債務調書以外の書類の記載や調査の際に確認できる事項を加味してこれを判断すべきではないとしたものである。
要旨
請求人は、修正申告(本件修正申告)の基因となった有価証券(本件有価証券)について、①請求人が提出した財産債務調書(本件財産債務調書)に本件有価証券の銘柄の記載はないものの、種類別、用途別、所在別に記載され、財産の価額も一括で記載されていること、②本件財産債務調書に一括で記載されている価額と証券会社が発行した残高報告書に記載されている残高が一致するため本件有価証券を容易に特定できること、③令和4年法律第4号による改正前の内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律第6条の3《財産債務に係る過少申告加算税又は無申告加算税の特例》第2項第2号に規定する重要なものの記載が不十分であると認められる場合に該当するか否かは、調査の際に、銘柄ごとの区分ができ、残高が一致することが確認できればいいことなどから、本件修正申告による過少申告加算税の計算において、同項の規定による加重措置は適用されず、むしろ同条第1項の規定による軽減措置が適用される旨主張する。
しかしながら、加算税の加重措置及び軽減措置の適用の可否の判断は、財産債務調書の記載内容自体から行うべきであるところ、本件財産債務調書には、本件有価証券の銘柄及び数量の記載がないため、本件財産債務調書の記載内容からは本件有価証券を特定することは困難であると認められる。したがって、本件財産債務調書の記載は同号に規定する重要なものの記載が不十分であると認められる場合に該当し、過少申告加算税の計算において加重措置が適用され、軽減措置は適用されない。
参照条文等
国税通則法第65条第1項 内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律(令和4年法律第4号による改正前のもの)第6条の3 内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律施行規則(令和4年財務省令第27号による改正前のもの)第15条、別表第三 内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律(国外財産調書及び財産債務調書関係)の取扱いについて(法令解釈通達)6の3-3
参考判決・裁決
【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】
- 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
- 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
- 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
- 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
- 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。