裁決事例 令和7年5月20日裁決

裁決事例 令和7年5月20日裁決

原文を表示
令和7年5月20日裁決

建物の取壊し費用などについて不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することはできないとした事例(令和元年分から令和3年分の所得税及び復興特別所得税の各更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分・棄却)

裁決事例集 第139集

ポイント

 本事例は、建物の取壊し費用などが当該建物の所有を目的とする借地権の取得費に算入されるものであり、不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することはできないとしたものである。

要旨

 請求人は、自己の所有する土地に係る借地権(本件借地権)及び本件借地権上の建物(本件建物)を訴訟上の和解により取得しており、当該和解に伴う弁護士費用(本件弁護士費用)、本件建物の賃借人に対する移転補償料(本件移転補償料)、本件建物の取壊し費用(本件取壊し費用)及び本件建物の取壊しによる未償却残高は、いずれも不動産事業に係るものであるから、不動産所得の金額の計算上必要経費に算入される旨主張する。
 しかしながら、請求人は、当初から本件建物を取り壊して本件借地権を利用する目的で、本件建物及び本件借地権を訴訟上の和解により取得したことが明らかであると認められ、本件弁護士費用、本件移転補償料、本件取壊し費用及び本件建物の取壊しによる未償却残高は、いずれも本件借地権の取得に関連して発生した費用であるから、所得税法第38条《譲渡所得の金額の計算上控除する取得費》第1項の資産の取得に要した費用として本件借地権の取得費に算入されるものであり、不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。

参照条文等

所得税法第37条第1項第38条第1項第51条第1項 所得税基本通達38-1

参考判決・裁決

仙台高裁令和3年9月30日判決(税資271号順号13610) 平成元年10月6日裁決(裁決事例集No.38) 昭和48年3月31日裁決(裁決事例集No.6)

【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】

  • 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
  • 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
  • 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
  • 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
  • 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。